カシュガルの伊合拉斯超市と突瀾

意外にも大都会でビックリな西域辺境の町・カシュガル。独立派によるテロが散発していることから、町の至る所に警察署や武装治安隊の拠点があったり、重武装した警官隊がしかめっ面でパトロールしてたり、装甲警備車が街頭に停まってたりと、町の中にはどこか物々しい雰囲気が漂っている。

ひだり みぎ
まだまだウイグル風情のある街並も残るとはいえ、町の中心部は想像していたシルクロードのオアシス都市って感じの景観ではないなぁ。今後、漢化の流れは益々加速していくこと間違いないだろうから、滞在時間24時間程度とはいえ、今回カシュガルまで来れて本当に良かったわ。

そんなカシュガルとももうすぐお別れ。〆にかかる。

先ずはローカルデパートの伊合拉斯超市で今宵の夜行列車用の飲料や軽食類を調達する。

【伊合拉斯超市】


下りエスカレーターで地下にある売り場コーナーへ。緑と青の色使いといいミステリアスなウイグル文字といいムスリムチックな利用客に店員といい、何だかちょっと地下モスクに誘われてる感じがする。


利用客も店員もローカル民で、売られている物もやはりウイグルテイストな生活必需品が多く、商品棚を見ているだけでも楽しめる。

ローカル民向けの生活必需品故にリーズナブルな価格だし、野外マーケットと違って明朗会計なのが旅行者にとっては助かるところ。マーケット参戦前にここである程度の物価感を把握しておくのも戦略として良いかもしれん。市場で値切ったと思っても実は適正価格よりも相当な高値で掴まされている場合もありますからね。

こ、これは…。11世紀のウイグル偉人 ユースフ・ハーッス・ハージブの伝説的名著 クタドグ・ビリク(幸福になる為の知恵)の現代語訳版(?)が書籍コーナーで普通に売られてる。やはりウイグルの人々にとっては源氏物語くらいの超大作なんだろうな。

小さめのデパートのワンフロアくらいの敷地面積に種々の商品が揃っているが、買ったのは本当に簡単な飲み物に食べ物のみ。

スナックやドリンクも勿論ローカルの物ばかり。申し訳ないがガム以外はどれも自分の口には合わなかった。ハミ瓜のグミなんて角砂糖の塊かよってくらい激甘だったし。

続いてカシュガルで最初で最後の晩餐へ。


伊合拉斯超市近くにあった良い感じの突瀾というウイグル料理のレストランに入ってみる。日本ではなかなかウイグル料理なんて食べれないですからね。


外観は一般的な造りだったけど、エントランスが超高級店っぽくて焦りたじろぐ。

ひだり みぎ
二階ダイニングエリアへと続く階段も豪華すぎぃぃぃぃ。


ひだり みぎ
これはヤバい。絶対高いよ…と内心焦りながらも散財覚悟でウェイターに促されて窓際の席へ就く。

ひだり みぎ
ラグ麺・ポロ・各種串物にナン等々、メニューは一般的ウイグル料理が揃っている。価格は…これがなかなかどうしてリーズナブルで、基本メニューは10元台のものなんかもあったりする。よっしゃ!心置きなくウイグル料理を堪能させて頂きまっせ。

とは言っても一人でオーダーできる量には限りがある。ピタ(48元)・羊のすね肉の串焼き(15元)・飲むヨーグルト(10元)の3点を頼んだところでドクターストップならぬウェイターストップ。「これ以上は独りで食べれないですよ。」なんて素朴な中央アジア人面をしたウェイターが流暢な北京語で忠告してくれた。

ポケット状になったナンの中央にチーズと羊肉がふんだんに敷き詰められたピタに、厚切りタンのような歯応えの串焼きというウイグルな晩餐、これが美味いのなんのって。

これで心置きなくカシュガルを離れられる…。突瀾、お勧めです。



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【2017年新疆・敦煌・西安旅行記】











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