搭乗記 エアアスタナ A321ビジネスクラス ラウンジ飯はまさかの有料

カザフスタンの商都アルマトイでの短い滞在期間を終え、次なる目的地であるウズベキスタンのタシケントへ。今回もカザフスタンのフラッグキャリアであるエアアスタナで飛んできます。中央アジア・インド地域で7年連続ベストエアラインに輝いたその実力は如何に。

ビシュケク⇒アルマトイのアスタナ航空搭乗記:


この記事がアップされる頃にはエアヌルスルタンに改名されてそう。

搭乗手続き


中央アジアでも最大規模の町の国際空港なんで込み合ってるかと思いきや、時間帯的に離発着する便が少ないのか空港内はガラガラ。空港に入る為の無駄な荷物検査もなければ悪徳ポーターもいない、なんとも平和な空港です。

出発ターミナルには土産物屋も飲食店も出てるけど、悲しいくらいにガラガラ。

電光掲示板を見るとフライトの本数が少ないわけではないようだけど、各フライトの目的地を見ると半数以上は国内線。国内の移動だと鉄道やバスの方が人気なのかな。


いかにも旧ソ連製といった武骨な作りの携帯電話充電サービス機も、ターミナルの端っこで使われることなく錆び付いてます。


町の規模に比べると空港も小さめ。エアアスタナのハブ空港というのにチェックインカウンターもエコノミーが2レーン、ビジネスが1レーンしか用意されていない。


お陰で待ち時間も無くすんなりと搭乗手続きが完了。空港に着いてから10分程度で搭乗手続き⇒保安検査⇒出国審査を終えることができました。

出発フロアの制限エリアにも土産物屋やキャビアショップ、カフェ、ファーストフード店なんかが出店してる。流石は中央アジアきっての大国、しょぼしょぼな土産物屋が数店あるだけのキルギスの首都空港とは違います。

ひだり みぎ
ウォッカがEUR2.5~と市内と比べて大きな価格差がないのも良いっすね。

エアアスタナ ビジネスクラスラウンジ

アルコール臭の激しい安物ウォッカを調達してから、お待ちかねのエアアスタナラウンジへ。

驚くほど飾りっ気の無いラウンジのエントランス。黄色いサインが非常階段へと続く勝手口かのようではあるが、一応、ここがエアアスタナの本丸ラウンジらしい…

ひだり みぎ
中もやる気の無い待合室レベル。資源国のフラッグキャリアの本拠地ラウンジって豪華爛漫な作りって相場が決まっているんじゃなかったんですかね。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
ミールも辛うじて軽食が置いてある程度。美味しくはなさそうだけどドライフルーツくらいつまんでやろかと思って手を伸ばすと…「あなたは食事を食べる資格はありません」と、社会主義国クオリティの不愛想さがウリのラウンジスタッフに止められるではないか。ビジネスクラスに乗ってビジネスクラスラウンジで食事をする資格が無いというのは初めてのことで戸惑ったが、このラウンジ内の食べ物・飲み物の一切は有料なのだと。

エアアスタナからの説明書きも準備されていた。

一時的な処置ではあるようなことをにおわせた文章になっているが、「Air Astana temporarily stopped providing food and beverages service in international Business Class Lounge. We are pleased to invite you to the Business Lounge where you can wait for the boarding call invitation to your flight.」だと。これじゃあガチでただの待合室やんけw 同情されたのか、最後はウォーターサーバーの水は飲んでいいとの許しを受けましたw


気になってアスタナエアーのホームページも見てみましたが、確かにAccess Only, No Service Includedと書かれていました。いくら自社ラウンジではないとはいえ、ハブ空港のラウンジでこの仕打ちは酷い…


有料メニューも用意されているが、サンドイッチが3,200タンゲ(≒1,000円)もする。羽田でも1,000円も出せば大勝軒のつけ麺を食べられるんですが。


Horse Assorted(馬の盛り合わせ、5,500タンゲ)は気になって注文しそうになりましたがw


ラウンジの外のオシャレカフェでも800タンゲ(≒250円)でピザ丸々一枚が食べれる世界ですからね。ラウンジの外で食べ物を買って中で食べようとしても注意されたし、このラウンジはほんと利用価値無い。

ぼちぼち搭乗開始時刻が迫ってきたので待合室を出ると、既に搭乗ゲート前には人だかりができていた。

エアアスタナの優先搭乗ルール:エアアスタナのノマドクラブ上級会員及びビジネスクラスの乗客は、エコノミークラスの乗客の列の前に割り込んでいくという図々しさが試されるスタイル。


この人並みを描き分け最前列に特攻しろと。こんなん先に並んでた方々の顰蹙を買うこと間違いないじゃないっすかw カザフスタン人って体格良いし、身体能力高くてレスリングとかボクシング強いんで、下手に割り込もうもんならボコられるんじゃないかw

フライト:カザフスタン・アルマトイ⇒ウズベキスタン・タシュケント

結局、カオスな人込みの中を中央突破して最前列に行く勇気がなかったワイ。大人しく順番待ちして搭乗することに。


ひだり みぎ
この日の機体はA321。シートは先日に乗ったA320と変わらないけど、A321には一席一席にエンタメシステムのモニターが付いてきた。プログラムも、カザフスタン映画や音楽が楽しめたりと中々充実してました。

ひだり みぎ
ヘッドセットもあるし、充電用のグローバルソケットとUSBポートも完備。スタイリッシュだし、ナローボディ-のビジネスクラスとしては確かにレベルの高さを感じさせるシート周りではある。


ひだり みぎ

ウェルカムドリンクの泡を飲みながらオシャレなセーフティービデオを鑑賞。

そしてテイクオフ。

6,000m級の山々に覆われたアルマトイの町から山脈に沿うように一路西へ。

ひだり みぎ
マウンテンフライト並みの迫力を楽しんでいると、朝青龍似の女性CAさんによりガーリックトーストとコーヒーが運ばれてきたのだが…当地の文化的にはコーヒーに入れるのはシュガーでもミルクでもなくハニーなのか、カザフスタン産のハチミツがコーヒーと共にサーブされた。


馬肉or羊肉くらいのエスニックな選択を迫られるかと思ったのですが、メインの方はチキンのガランティーヌとハッセルバックポテトというあっさりとした内容。フライト時間1時間半の短距離路線の飯なんてどこのキャリアでもこんなもんでしょう。

あっという間ですからね、1時間半のフライトなんて。Tar Zamanというカザフスタン産歴史物ノンフィクション映画の結末を見届けることなくタシケントに到着してしまいました。

後日乗ることになるウズベキスタン航空に見守られながらのスポットイン。


ありがとうエアアスタナ!ラウンジのミールが有料だったこと以外は素晴らしかったです!

タシケント国際空港

タシケント国際空港は世界の空港のワーストランキングの常連なので心してかかったけど、悪評とどろく税関申告も入国審査も何も問題なく入国出来て拍子抜け。以前は所持している各通貨の手持ち金額を記入させられていたそうですが、今回は税関申告書や入国カードも無くあっさり入国できました。ビザ免除、闇両替廃止で随分と訪問しやすい国になったようですね。

搭乗記 エアアスタナA320エコノミークラス ビシュケク⇒アルマトイ

この日は待ちに待ったエアアスタナ(Air Astana)のフライトでビシュケクからカザフスタンのアルマトイへ。

エアアスタナはワンワールドやスターアライアンスといった航空連合に加盟しておらず、日本にも未就航なことから日本での知名度こそ低いですが、2012年から7年連続で「The Best Airline in Central Asia and India(中央アジア及びインド地域で最も優れた航空会社)」と「SKYTRAX Four Star Airline」の栄誉に輝くなど、国際的にも高評価を得ている中央アジアを代表する優良キャリアなのである。7年連続ナンバーワンとか、もう殿堂入りするべきですよねw

社名からも分かる通り、ベースはカザフスタンのアスタナとアルマトイ。エアアスタナとして年月をかけて名声を築き上げてきたので、カザフスタンの首都の名前がアスタナから「ヌルスルタン」に変更されるのに伴って、エアアスタナもエアヌルスルタンに名称変更とならなきゃいいですけど。


よりによって、「エア・ヌルスルタン」ってなぁ。語感的に、しまりが無さすぎますよねw

発券

今回移動するビシュケクからカザフスタンのアルマトイまでは国際バスで移動しても5時間程の距離。フライト時間にすると30分ちょい程度なので、エアアスタナのお試し体験コースにしてはちょうど良いですかね。


予約・発券システムはアマデウスを使っていて、発券も座席指定も楽勝。今回はビシュケク⇒アルマトイをエコノミー、アルマトイ⇒タシュケントをビジネスクラスで発券することにしました。

マイレージプログラム:ノマド・クラブ

主要な航空連合には加盟していないものの、エアアスタナ独自のプログラムとしてNomad clubというフリークエントフライヤープログラムが用意されている。遊牧民を意味するノマドというネーミングと、飛行機で旅するイメージがぴったりで中々センスの良いプログラム名じゃないでしょうか。今回の旅行後に早速送られてきた会員カードも恰好良いっす。


ノマドクラブの会員レベルは、ブルー・シルバー・ゴールド・ダイアモンドの4段階。ラウンジが使えるのはゴールドからで、最上級のダイヤモンドになると、年二回のビジネスクラスへのアップグレード券ももらえるとか。

ブルー会員:スターターレベルの平会員
シルバー会員:25,000ポイントまたは30便以上の利用
ゴールド会員:50,000ポイントまたは60便以上の利用
ダイアモンド会員:50,000ポイントまたは125便以上の利用

参照:エアアスタナ公式サイト

エアアスタナのマイルなんて貯めてどうすんだ!という方には、エアアスタナ便への搭乗でルフトハンザのマイルを加算するようにもなってます。

お得な韓国発ヨーロッパ行きビジネスクラス


便数が少ないもんで接続がめっちゃ悪くて移動に時間がかかりますが、ソウル発券カザフスタン経由ヨーロッパ行きのビジネスクラスが大変お得。適当にソウル⇔フランクフルトで検索したら、ビジネスクラスで込々US$1,735と出てきましたわ。長距離路線はスタッガードのフルフラットシートですし、アスタナダイア目指す日本人好事家がいてもおかしくないと思うんですがね。いや、おかしいかw

マナス国際空港

前置きが長くなりましたが、今日は、そんなエアアスタナの飛行機でキルギスのビシュケクからカザフスタンのアルマトイへと飛んできます。
フライトの出発は昼過ぎ。空港が込み合いそうな時間帯ではあるが、この日のこの時間帯にはエアマナス、ペガサス航空、そしてアルマトイ行きエアアスタナの3便しか飛ばないようで、空港内はがっらがらだった。

チェックインカウンターもイミグレもガッラガラの中、A几MATbLI行きのフライトにチェックイン。殆どの搭乗客がアルマトイでトランジットして他都市へと向かうのだろう。え、トランジットじゃないの?アルマトイで何するんですかwwwなどと驚かれたw 旅行者が行くようなところじゃないんだろうな。

ひだり みぎ
イミグレでも荷物検査も引っかかることなっく秒殺で通過し、これまた寂しい制限エリアへと進む。空港への道中の渋滞や空港の混雑が心配だったので、空港に早く着きすぎてしまったワイ涙目。ほんと退屈な空港です。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
辛うじて営業してる免税点ではキルギスを始めとした旧ソ連各国のウォッカがやたらと充実。

ただ、やっぱり規模的にはとても一国の首都の国際空港とは思えぬ小さな空港なので、早く着きすぎると暇を持て余すことになってしまう。

免税店で買ったくっそ安いウォッカのボトルを開けるわけにもいかず、ひたすら瞑想をして時間を潰していると、出発1時間弱前にエアアスタナの飛行機が駐機場にやってきた。国際線とはいえ伊丹⇔但馬程度の短距離区間なのでオンボロのプロペラ機みたいなのが来るのかと心配していたが、機材は普通にA320。目で数えられるくらいの数の乗客しかいないのに、なんだか勿体ない。

フライト:ビシュケク⇒アルマトイ


機体はA320。ビジネスクラスが2-2、エコノミークラスが3-3という一般的なアブレストで、合計座席数は132。座席数88のエンブラエル190でも埋まりきらないくらいの数の乗客しかいなかった。


ビジネスクラス。高級感ある黒の革張りシートで、ヘッドレストカバーとピローの柄が凄くオシャレ。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
スカイインテリアばりのLED照明とカザフ美人の笑顔が眩しい機内。機齢は5年と最新鋭の機体といわけではないけれど、手入れが行き届いてて実年齢よりお若く見えますね。


頁数100にも及ぶ内容充実の機内誌では、“The Best Airline in Central Asia and India Award”と“SKYTRAX Four Star Airline”の7年連続受賞をアピール。中央アジア・インド地区ではもう向かうところ敵なしですな。

果たして中央アジア・インド地区ナンバーワンキャリアの実力は如何に。

先ずは、全乗客の搭乗が完了すると同時に水とカザフスタンの入国カードが配布される。30分程度のフライトの為に機内食が出せないけど勘弁してねーって。わざわざこんなことを言って回るのも凄い。


超絶おしゃれな安全ビデオが終わると同時に駐機場を離れ、渋滞にはまることなく速攻で離陸しました。流石は田舎空港。


離陸後程なくして目の前に広がったのは、新疆のトルファンから続く雪化粧を纏った天山山脈。キルギスの国を囲う天然の国境かのように、どこまでもどこまでも続いています。

ひだり みぎ
ビシュケクからアルマトイへは30分ちょいのショートフライト。眼下には荒々しい荒野が見渡す限りに広がり、まるで月を遊覧飛行しているかのようなフライトっす。



あっという間のランディング。こりゃあ機内食を配る時間も機内サービスを楽しむ時間もありません。お試し体験コースにしても短すぎたわ。


カザフスタンへの入国審査でも特に聞かれることも無く難なく突破。まぁまた明後日にアルマトイ⇒タシケントでの移動でエアアスタナに乗りますんでね。ホームグランドのアスタナラウンジも利用できるし、エアアスタナの真価が分かるのは明後日のフライトでですな。