丸々二日間に及んだサラーラ観光を終え、次なる目的地であるオマーンの首都・マスカットへと移動する時間がやってきた。
当時、オマーンエアは有償ビジネスクラスパッセンジャーを対象にショーファーサービスを提供していたのだが、サラーラ国際空港出発の場合は対象外とのことだった為、空港へはクラウンプラザホテルのシャトルバスで移動する。
04:50発という早朝便にもかかわらず、私だけの為に気前良くシャトルを運行してくれたクラウンプラザスタッフのオマーニホスピタリティに感謝したい。無料ですからね、これ。
くっそ眠いなか誰もいないオマーン国際空港、もといマスカット国際空港に着き、04:50発オマーン国際航空、もといオマーンエアでサラーサからマスカットまでひとっ飛び。空港でもオマーン人は驚くほどフレンドリーで接し易くてビックリする pic.twitter.com/CxagJ6X8N0
— ポンズ (@Worldtravelog) 2017年12月29日
2015年6月に開業したばかりの新ターミナルでビッカピカのサラーラ国際航空。03:00前と時間が早いこともあってか利用客はおろか、空港職員も数える程しかいない。
ビジネスクラスのチェックインカウンターも空いておらず、一人エコノミークラスのカウンターで手持無沙汰にしてたオマーンエア職員にお願いしてチェックイン。声をかけるとまってましたよお客さん!とばかりに満面の笑みとマシンガントークで対応してくれた。
手続きを終え、手渡されたのはエコノミークラスの搭乗券。何も説明されずにエコノミークラスの搭乗券が出てきてびっくりしたのだが、クラスはちゃんとJになってる。別に全エコ席モノクラス機材にダウングレードされたわけでもないようだ。
因みにではあるが、このフライトの前にオマーンエアのマイルプログラムに入会しており、会員カードがフライトから2カ月弱後の2月に国際郵便で日本まで送られてきた。
オマーンエアのシンドバッドクラブメンバーズカードが届いた。オマーンを象徴するアラビア海を表わすかのような淡いターコイズブルーの上にアラブ世界を開く魔法の鍵が描かれていて、なんとも船乗りシンドバッドの国のナショナルフラッグが考えそうなデザインになっている pic.twitter.com/nV2V54N9nD
— ポンズ (@Worldtravelog) 2018年2月22日
「マスカットでも神のご加護があらんことを!」的な祝福を受けた後にカウンターを離れ、搭乗券を手にして出発フロアへ。荷物検査でも優先レーンは設けられていなかったが、利用者が殆どいなかったので然程気にならず。で、ここでもスタッフはめっちゃフレンドリー。「もうサラーラを離れるのかマイフレンドよ」ってw この後のマスカットでもそうだったんだけど、オマーン人がよそ者に対して優しいというのはガチだわ。僅か5日程の短期滞在だったけど、オマーニホスピタリティは実体験として身をもって感じられた。
出発フロアには大型免税店もあるので、ちょっと高いけど最後に空港で土産物を揃えることもできる。ワイはマスカットでも買えるのでここでは買わんかったが。
茶器・スカーフ・香水・ラクダやベドウィングッズを中心にアラブな小物が揃っている。
オマーンエア ビジネスクラスラウンジ(Oman Air Al Khareef Lounge)
もちろんオマーンエアの自前ラウンジも完備。ビジネスクラスの乗客・シンドバッドクラブ金銀会員が入室できるラウンジで、モダンアラビアンな設えとなっていて入り口からしてクオリティは高そう。
アザーン的な音楽が流れてアラブな雰囲気全開のオマーンエアビジネスクラスラウンジ。シンドバッドクラブの上級会員は殆どいないのか利用客は疎らというか私ともう一人だけ。20,000ティアマイルで成れるシルバー会員でも使えてラウンジ利用の敷居は低そうなんだけどな(参考までに、マスカット⇔ロンドンのCクラス往復一発で14,496ポイント)。
狭いながらもトイレにシャワーも完備。ラウンジは2016年11月にオープンしたばかりとあって空港の公共エリアと同様ピッカピカだ。
ミールは宿泊先だったクラウンプラザ監修ということでケータリング業務を請け負ってるらしい。湯がいてスティックにしたり、刻んでサラダにしたり、グリルしてラップの具材として使ったり、オレンジと一緒にフルーツジュースにしたりと、何故だか人参が大活躍。
ラウンジ飯、メロンが一番旨かったわw 砂漠や荒れ果てた山や長い海岸線が地理的特徴で水産業のイメージが強いオマーンだが、実は地下水脈が豊富でメロンを含む農作業の生産も盛んなんだと。一昨日に通過した農地では家畜用の牧草しか見かけなかったが、国内他所では豊かな農作物が収穫できるらしい
— ポンズ (@Worldtravelog) 2017年12月30日
早朝という時間帯だからかイスラム圏という宗教的事情からなのか、お酒は用意されていないようだった。その代わりといってはなんだがアラビアンなポットに入ったアラビックコーヒーを試してみたところ、一段と苦く濃く刺激的で一口で眠気がふっとんだ。ここまで濃く刺激のあるアラビアンコーヒーは初めてで、コーヒーなのにコーヒーの味より、香辛料のカルダモンティーのようだった。
フライト:WY0902 SLL-MCT(サラーラ⇒マスカット)
サラーラからマスカットまでの距離は527マイルで、2時間弱のフライトとなる。羽田-福岡よりちょっと短いくらいのイメージだな。
搭乗開始の時間がやってきたので、白装束のオマーニ男子に紛れて御搭乗。以前にロンドン行きの便で乗客がサソリに刺されて遅延みたいなネタ事件を起こしたオマーンエアであるが、この日は何も無く定時出発するようだ。
皆さん被ってる帽子が一々お洒落。先のクラウンプラザ宿泊記でもネタにしたが、常に帽子を被っているので結婚相手がハゲてたことに結婚するまで気付かなかったという悲劇的ネタもあるくらい皆様常にハットオンらしい。
機材はB737-800で、ビジネスクラスは2-2が3列の12席。席自体に特徴は無いが、マスカットの街並みの上にカンジャルと呼ばれるオマーンの伝統的な刀が描かれたウォールアート的なのがオマーンエアならではで目を引く。
このシートはちょとあれだけど、B787のC席はファーストクラス並みのビジネスクラスという評価で、スカイトラックスの”Best Business Class seat in the World Award”の受賞歴もあったりする。
搭乗券購入時から機材変更となったのか、オンラインチェックインの時の表示とはアブレストが異なっていた。ガラガラでキャビン独り占め状態なので1-2より2-2の方が寧ろ座り勝手が良くて助かるので結果オーライ。
C席は私一人でキャビン独り占め状態な一方、エコノミークラスの方はほぼ満席。白装束のオマーン男子の方が少数派で、意外にも工事現場の労働者風な印パ系や東アフリカ系の乗客が多いようだった。やっぱりサラーラーマスカットは東阪路線くらいの主要ルートなんだろな。
そして意外といえばCAも意外でまさかのオランダ人。女教師的なメガネをかけた白人女性で、ナイスな笑顔を振りまきアラビアンコーヒーとデーツを運んできてくれた。
制服も爽やかな青で意外と普通だし、ちょっとイメージと違ったかな。それこそオマーンの正装的な制服に身を包んだオマーン子さんにオマーン夫さんが対応してくれるもんだと思ってた。
画像はオマーンエア公式サイトから借用。でもこんなビビッドな色の制服はオマーン子よりヨーロッパ系な方の方が似合うわな。
本日二杯目の特濃アラブコーヒーを飲み干し、定刻通りにプッシュバック。この時間帯に飛んでるのはこの便だけなので、当然ながら空港混雑などもなくスムーズに離陸した。
朝5時前なのに明るい街灯のおかげで海岸線がよく分かる。
飛び立って15分程で砂漠地帯に突入。外が真っ暗になったタイミングで機内食タイムととなった。
機内食のサンドイッチ。ひたすらパン攻めというか…パン4種類にフルーツとヨーグルトがセットになった朝食仕様。ヨーグルトが無糖のガチなやつで酸っぱかったことと、サンドイッチのパンが砂漠地帯かよというくらい乾燥してパサパサしてたことしか覚えてない。
美しいマスカットへのアプローチ。因みにこのマスカット、「谷間にふわっと浮かび上がった美しいもの」という意味らしい。ただでさえ“オマーンのマスカット”とか日本人男子的にはどこか無性にむずむずしてくるネタ的名前なのに…谷間にふわっと浮かび上がった美しいものとか意味深すぎる。
谷間にふわっと浮かび上がった美しいものに到着し、ビジネスクラス専用バスにてターミナルへと移動する。新しいターミナルは残念ながら運用開始になっていないようだった。
一人やってきたマスカット国際空港。ここからは本日付き合って頂く運転手と行動を共にする予定なのだが、集合時間まで残り1時間。国内線だとオマーンエアのアライバルラウンジを使えないとのことなので、空港内で運転手を待つこととする。