搭乗記 シンガポール航空 SQ494 B777-300ERファーストクラス シンガポール⇒ドバイ

シンガポール航空のプライベートルームでのまったりタイムを終え、ドバイ行きのSQ494便に乗り込みます。ええ、最終目的地はポルトガルだというのに何故だか次のフライトはドバイ行きなんですw


機材は香港⇒シンガポール便と同じくB777-300ER。ここでもA380のスイート搭乗ならず、無念…そう思って乗り込むと、Welcome Back Mr.ポンズ~とクルー一同が笑顔で迎えてくれ落ちたテンションが持ち直しました。

そして面白い出来事がw


香港からのフライトで一緒だったクルーに話した内容が完全に筒抜けレベルで引き継がれてましたw 「いやー、長旅大変ですねー」って、ちょっと小馬鹿にして言ってるだでしょw


ということで本日2発目のシンガポール航空B773ERファーストクラス。シートは香港⇒シンガポール便と同じで、席番も同じく1F。違いと言えば搭乗率くらいのもので、前便は5/8埋まっていたのに対し、ドバイ行きのこの便は8席あって乗客はワイのみ。御ドバイ在住石油王の皆様方は御エミレーツで移動されるんですかね。


まさかのFキャビン貸し切りということもあり、客室乗務員さんから家庭教師が如くマンツーマン体制でみっちりとリスボンのお勧めレストラン情報を叩き込まれ、そうこうしてるうちに早やテイクオフ。緑豊かなシンガポールから砂漠の都ドバイへと向かいます。


機内食メニューももちろんアラビア語付き。食べて寝たらもうドバイかー。せっかくのがっつりディナー仕様の機内だし、ひと眠り前に食べとかないとなー。ということで飛び立ってすぐにフードファイト開始。


でもメニュー豊富すぎて何を選んで良いか分からんなー、という方には、アルフレッドのオッサンのおすすめコースもあります。

アルフレッドのオッサン、シンガポール航空が世界中から選りすぐったインターナショナル・カリナリー・パネルのメンバーらしい。

参照:シンガポール航空公式サイト

こんな見ず知らずのオッサンに頼るわけないだろ!と思えてしまうところでもありますが、アルフレッドを頼りにしたくなるくらい、頭のカナッペから〆のホットドリンクまで色々ありすぎなんですよね。

Canape
・Singapore Chicken and Lamb Satay

Appetiser
・Hot Smoked Salmon Salad
・Chilled Malossol Caviar

Soup
・San Marzano Tomato Cream Soup
・Cantonese Chicken Soup

Salad
・Baby Romaine Lettuce, Lamb Lettuce and Cherry Tomatoes

Main Course
・Loin of Lamb with Mint and Roasted Garlic Stuffing
・Singapore Style Yu Pian Mi Fen
・Free Range Chicken on a Spring Bouquet Salad
・Semur Daging

Dessert
・Blueberry Coffee Cake
・Passion Fruit Mousse Cake

Cheese
・Selection of Cheese

Fruit
・From the Basket

Bakery
・Assorted Bread Rolls and Gourmet Breads

Pralines
・Fine Pralines

Hot Beverage
・Coffee and Tea

悩んだらチキン!という法則が発動してメインはチキンをオーダーすることに。SQファーストクラスコースマラソン、いざ開始。

先ずは手始めにカナッペのサテーから。肉の質云々よりも、ピリ辛ココナッツソースが絶品で、あっさり平らげてしまいました。メッチャ美味そうに食べてたのか、ソテーのお代わりも進められたけど、ここで立ち止まるわけにいかないので次のコースをお願いさせていただくことに。前進あるのみ!

そして、迎え撃つは最強の二番打者マロソルキャビア。新しいトレンドを取り入れたがるSQらしく、昨今のMLBの二番打者最強論ブームに倣って最強打者を二番に置いてきやがったか。

こぼれ落ちんばかりのマンガ盛りでご登場された王道キャビア様ですが、こちらはあっさりと打ち取りました。クリュッグ様との愛称も抜群でしたね。


3番トマトスープはパンチ力に欠けるので一気飲みで瞬殺できるかと軽視してましたが、真ん中にごっついモッツアレラクリームとタプナードが投下されていて想定外にタフな相手。ちょびちょびと味わわせて頂きましたが、結構お腹に溜まって胃袋のスタミナを削られました。


そして、サラダは申告敬遠して迎えた大打者メインコースとの夢の対決。ここではFree Range Chicken on a Spring Bouquet Saladを指名したのですが、ボリュームたっぷりのサラダにちょこっと乗るお上品なチキン様がお目見え致しましたw Chicken on Saladではなく、Salad with Chickenとしてアペタイザー扱いにしても良いんじゃないっすか、これ?美味しく頂きましたけど!


メインで胃袋が果てるかと思ってたけど、図らずもカロリー抑え目ヘルシーコチョイスに走ってしまった為にメイン後も余力を残せ、チーズステージまで走破できました。

料理もお酒もこれだけメニューが豊富だと、やっぱ張り切って食べてしまいますねw そして満腹になったらフルフラットベッドで寝るだけという養豚フライトコースを満喫できました。

ひだり みぎ
明日も朝からターキッシュのビジネスクラスでイスタンブールに向かうので、ドバイでの夜は胃袋の消化活動に専念しなければ!

搭乗記 シンガポール航空 SQ001 B777-300ERファーストクラス 香港⇒シンガポール

黄金週間を迎えてひっそりと出国、ユーラシア大陸最西端へ。
今回のテーマは美味いや美味いやウマイヤ朝ということで、かつてウマイヤ王朝の勢力下にあったイベリア半島と北アフリカで美味いものを食い倒してきます。


先ずは香港からSIN-DXB-IST-BCNと小刻みにフライトを乗り継ぎポルトガルへ。

本日一発目のフライトは香港発のSQ1便。

初めてのSQファーストクラスを前に、空港に着くなりウキウキテンションに。今回はいつものブルーカーペットではなく、レッドカーペットのカウンターでチェックインをお願いします。


今日はホングコング→シンガポー→ドゥバァイまで。
エミレーツのように機材変更による強制ダウングレードが無く安心しましたが、ちょうど今日から香港のシルバークリスラウンジが改装工事の為にクローズに入ったとの悲報を受け軽ーく撃沈。代替ラウンジは大衆的なクレカラウンジだし…。幸先悪すぎぃぃぃ。

ラウンジ


とてもじゃないがPlaza Premiumのラウンジは入室できる状態じゃなかったので、仕方なくスタアラパワーを使ってTGラウンジへと逃げ込むことに。


TGラウンジでは誰もいないファーストクラス専用のスペースを使わせてもらえました。
初めからTGラウンジへのインビを出せば良いのに、なぜに代替ラウンジがクレカラウンジなんでしょうか。同じスタアラ系列のTGラウンジよりプラザプレミアムの方が使用料が安いんすかね?


ラウンジではココナッツアイスとココナッツカレーを頂き搭乗口へ。

フライト シンガポール航空 B777-300ER HKG⇒SIN ファーストクラス

ファーストクラスのアブレストは1-2-1の2列で合計8席(今は1-2-1の1列、合計4席に改装されてるらしい)。

参照:

どうせ短距離区間のFクラスなんてガラガラだろ!そうたかを括って遅めにゲートへと向かったのですが、搭乗してみたら既に8席中5席が埋まってました。しかも、ワイみたいなマイル乞食の底辺パッセンジャーではなくマジモン有償客っぽいオーラムンムンの白人と華僑ビジネスマンたちで。こんなガチな雰囲気とか聞いてないぞw ワイだけ場違いじゃないっすか!
ひだり みぎ

シートスペックを見ると、ピッチ=67インチ(170センチ)、座席幅=35インチ(90センチ)、フルフラット時のベッド長82=インチ(203センチ)。どことなくファブリックの質感を含めたデザインテイストがヨーロッパの高級車っぽいと思うのは、設計がBMWの関連会社による案だからでしょうか。組み立てという旨味の無い部分だけはジャムコが請け負ったみたいなんですが、肝心の設計開発の部分だけ外されるとか、さぞ悔しかっただろうなー。


ドンディスサインがあったり、ヘッドフォンのフックがあったりと実用的。自動車の3眼ヘッドライトみたいな照明の具合も良い感じです。

ひだり みぎ

スリッパや靴下はオットマン横の収納にぶっこまれてました。ノイキャンヘッドホンはバング&オルフセン。ボーズ慣れしてると装着感に少し違和感を覚えましたが、ノイキャンレベルは流石に高かった。


SQ001、Welcome Aboard!


Welcome Aboard!
ウェルカムドリンクはクリュッグで行こうと思ってたけど、わざわざワイの為だけにボトルを開けてもらうのもなんだったので、隣の白人富豪が飲んでたワインに乗っからせてもらうことに。2008 Chateau Rauzan-Segla Margaux、シャネルのオーナー一家が所有するシャトーのワインっすね。富豪がサムズアップ&ウィンクでお勧めしてくれましたw

他にも各国の有名ワインが目白押し。ファーストクラスとビジネスクラスとの差という意味では、シートよりワインリストの内容の方がデカいっすね。

2009 Dom Perignon
2004 Krug
2015 Chalone Estate Chardonnay, Monterey County (USA)
2015 Selbach Oster Zeltinger Sonnenuhr Riesling Spatlese (Germany)
2016 Winzerverein Deidesheim Deidesheimer Herrgottsacker Riesling Kabinett (Germany)
2008 Chateau Rauzan-Segla, Margaux (France)
2016 Albert Bichot Corton Grand Cru, Burgundy (France)
2016 Clonakilla O’Riada Shiraz, Caberra District (Australia)
2007 Robert Mondavi Cabernet Sauvignon, Napa Valley (USA)
Dow’s 20 Year Old Port, Douro (Portugal)

勿論、シンガポールスリングやダイキリといった混ぜ物もオーダー可能。シルバークリススリングなるオリジナルカクテルもありました。

そしてお楽しみの機内食…

朝食仕様のはずなのにサパー!?いや、何故だかサンフランシスコ⇒香港便のメニューを渡されてたらしい。気を取り直して香港⇒シンガポール便のメニューを再チェック。


Fresh Juice
・Orange
・Apple
・Tomato

Fresh Fruits

Appetiser:
・Special K (シリアル)
・Bircher Muesli
・Fruit Yoghurt
・Natural Yoghurt

Main Cource
・Lychee Bay Style Congee
・Grilled Ricotta Pancakes
・Selection of Dim Sum
・Fresh Eggs

Assorted Bread Rolls and Breakfast Pastries

Coffee and Tea

うーん、やっぱり朝食仕様だとちょっと損した気分になるというか…メインのインパクトには欠けますよね。ワイは朝からステーキとか全然食べれるんですけど、粥・パンケーキ・点心・卵料理と軽めのメニューが中心です。


SQ本拠地ラウンジでの来るべきフードファイトに備えて、ここでは抑え目にフルーツと点心だけで行くことに。一日にファーストクラス2発というスケジュールだと、胃袋のペース配分を考えないといけないですからね。



メインの点心は蝦餃子、鮮竹巻、野菜餃子、揚げ豚餃子、糯米鶏という定番ラインナップなんですが、ヨーロッパの高級創作チャイニーズで出てくるような意識高い系なプレゼンテーションでご登場。見た目的な特別感はありましたが、味は平々凡々でございました。

ひだり みぎ
機内食はちょいと物足りなかったですが、でもやっぱりキャビン内の雰囲気とお酒のラインアップは良いですよね。キャビンアテンダントさんもすこぶる親切ですし、暫くここでまったりしてたいわー…と思いつつも、無情にも飛行機は入港待ちタンカーが群れを成すアジアのハブ・シンガポールへとランディング。

さぁ、シンガポール航空のFパッセンジャーだけが入室を許可されるファーストクラスラウンジの中のファーストクラスラウンジこと“The Private Room”に潜入していきますよ。

搭乗記 エミレーツ航空B777-300ER ファーストクラス ドバイ⇒イスタンブール

この日はドバイからエミレーツ航空のフライトでイスタンブールへ。

残念ながらイスタンブール新空港(IST)・アタトゥルク空港(ISL)行き機材にはファーストクラスが設定されていなかったので、イスタンブールのアジア大陸側の旧市街地にあるサビハギョクチェン空港(SAW)へと飛ぶことに。次のイスタンブール⇒バクーのフライトはヨーロッパ大陸側のISTから出るのに…
SAW⇒IST乗り継ぎの絶望感たるや、上海の浦東⇔虹橋のそれをも上回るので、今回は流石にイスタンブールで一泊することにしました。


中東のドバイからヨーロッパへの玄関口・イスタンブールへは1845マイル、約5時間のフライト。F付き主要機材をイスタンブールのメイン空港であるIST/ISLではなく小さくしょぼいSAWへ回すということは、IST便よりもSAW便の方がF需要が高いということなんすかね。それか、エコ需要が強いが為に、Y席を多く詰め込めるF付き機材にしたのか。

イメージ的には、ISTが羽田や虹橋で、SAWが成田や浦東枠みたいな?
因みに、エミレーツはSAWにはデイリーでフライトを飛ばしていますが、この日のSAW便は大型機材を飛ばす必要が感じられないほどガラガラでした。
サビハギョクチェン空港を羽田や虹橋と同列で比較するのは羽田と虹橋に失礼か。格的には茨城空港や南通空港くらい?

機材は長距離機フライト用のB777-300ER。沖止めスポットへとバスで移動します。


豪華なファーストクラス専用車での移動なら沖止めも悪くないっすね。流石はエミレーツです。

ちな、エミレーツのB773ERは新型と従来型の2種類が同時に運用されてて、当然ながら機内での快適度合いは新型が上。オイルマネーに物を言わせて最新機材を投入するだけでなく、バンバンと革新的なアイディアを具現化していくエミレーツは本当凄いっす。
ひだり みぎ
メルセデス・ベンツSクラスのデザイン哲学にインスピレーションを受けデザインされたというB777-300ERの新型ファーストクラス“Game Changer”が来ないかなーなんて淡い期待を抱いてましたが、こんなマイナー路線に花形機材があてがわれる訳もなく。旧型機材へと乗り込みます。


B777のファーストクラスは1-2-1が2列の計8席と、14席のファーストクラスシートが積まれるA380に比べてより濃密なサービスが期待できるかもしれません。

エミレーツ航空A380のファーストクラスの搭乗記はこちら。



ひだり みぎ
シートは香港⇒ドバイと同じく1A。今回はワイ以外に若い女性がもう1人いるだけで、乗客2人に対して2人のCAさんが付きっきりというマンツーマンの専属対応となりました。

ひだり みぎ
A380とシートデザインのコンセプトは同じですが、2階部分に詰め込まれたA380よりはキャビンが全体的のスペースにゆとりがある印象を受けます。


コーランの視聴もばっちり。

ひだり みぎ
美味しくないスナック盛りや、美容意識ゼロのおっさんには使い道のないコスメもA380の物とほぼほぼ同じ。B777とA380との最大の違いはバーラウンジとシャワーが無いことでしょうか。
5時間もフライトではシャワーも浴びないし、ファーストクラスならオンデマンドで飲みたいドリンクをいつでもお願いできるので、バーとシャワーが無くても特に問題はありません。


テイクオフの時の振動や騒音レベルはA380の方が小さくて、乗り心地という点ではやっぱりA380に軍配が上がりますでしょうか。

ただ、静粛性が劣る分、二重窓のA380と比べると外の景色は撮りやすいっすね。A380は二重窓の上に内窓から外窓までの幅が大きくて、窓の外の写真は非常に撮りずらいので。

さらばパーム・ジュメイラ。やっぱり旅行者とすれば景色の写真を撮りやすいにこしたことないっす。

あわよくばバグダッドの様子も上空から激写したかったけど寝落ち。

まぁ無事に高射砲を喰らわずイラク領空を通過できたから良しとする。


ワイの為だけにボトルを開けてしまって大変申し訳ないが、無事を祝ってテセロンlot29で乾杯。肴はトラディショナルアラビアンアペタイザー3種盛り。


続いて冬眠明けのクマがごとくオーシャントラウトをペロッと平らげ…


間髪入れずにナイルパーチの直火焼きを飲み込むように一瞬で完食。

美味い美味くないは別にして、5時間程度のフライトなのに食のオプションがやたらと多いのは相変わらず凄いっすね。
アペタイザー:
キャビア盛り
ビーフコンソメ
トマトスープ
トラディショナルアラビアンメッゼ
オーシャントラウト
ビーフカルパッチョ
季節のサラダ

メイン:
ドルマ(ラム肉のロールキャベツ)
アラビアンスタイルキャセロール
ナイルパーチ直火焼き
リコッタチーズとマッシュルームのラビオリ
ローストサーモン


チーズボードも6種類w 座席数はA380より少ないですが、メニューの充実ぶりは変わりませんでした。


選りすぐりのチーズをつまみに、ボトルを開けた責任を取るべくぐびぐび行っちゃいます。料理は地上で食べた方が断然美味しいけど、コニャックとチーズのセレクションは素晴らしかったっす。


コニャックを飲みながらエキゾチックなイラン映画を見てるとあっという間にびっしりと小さな家屋が詰め込まれたイスタンブールの旧市街地へのアプローチが始まりました。良い時間というのは早く過ぎさってしまうものですね。


新しく開港したイスタンブール国際空港とは違って小さくショボいサビハ・ギョクチェン国際空港着。いやー、やっぱりエミFの酒とチーズは良いっすね。

エミレーツファーストクラスラウンジ ドバイ国際空港コンコースA・B

ドバイとアブダビでの観光を終え、エミレーツ航空でトルコのイスタンブールへと移動します。

先ずは搭乗前の儀式としてラウンジへ。前評判の高いドバイのエミレーツ航空ファーストクラスラウンジに乗り込んでいきます。
ひだり みぎ
無情にも復路のテヘラン⇒ドバイ・ドバイ⇒香港の両フライトはビジネスクラスへの強制ダウングレードの刑で逝ってしまったので、今回の旅行でFラウンジに入れるのは往路のみ。ホテルでの朝食はパスしてラウンジで全力投球してきます。

ドバイ国際航空 ターミナル構成

ドバイ国際航空は3つのターミナルで構成されています。

ターミナル1:エミレーツとカンタス以外のフルサービスキャリア用
ターミナル2:格安航空会社各社と中東アフリカ系の航空会社用
ターミナル3:エミレーツ航空とカンタス航空用

エミレーツはターミナル3を利用。更に、ターミナル3はA・B・Cと3つのコンコースに分かれていて、エミレーツ航空のファーストクラスラウンジはコンコースA・B・Cの3カ所に設けられています。

出典:エミレーツ公式サイト

3つあるエミレーツのファーストクラスラウンジは造りに差があって、ABC=松竹梅となっています。A380専用ターミナルとして新しく造られたコンコースAのラウンジがいわゆる旗艦ラウンジ的存在で、逆にコンコースCのラウンジは外れの外れ。ターミナルガチャでCを引いてしまった方、ご愁傷様でございます…というのは冗談で、古くて狭いとはいえFラウンジなんで、コンコースCのラウンジでも全然問題なく使えます。A・Bと比べて相対的に残念なだけで。

コンコースA:◎
コンコースB:〇
コンコースC:△

今回は搭乗ゲートがコンコースBだったので、コンコースAを楽しんだ後にコンコースBへと移動し、搭乗開始時刻までゆったりまったりすることにしました。

コンコースA ファーストクラスラウンジ

コンコースAは、3階が出発フロア、4階がファーストクラスラウンジ、5階がビジネスクラスラウンジというフロア割りになっています。1フロア全体をラウンジスペースとして割くとか、狂気の沙汰としか思えません。

早速4階のレセプションホールへと向かうと、エントランスからして一般庶民を受け付けないようなどっしりとした門構えになっていて、ワイ平民、思わず入室を躊躇。

ちな、JALとは提携関係にあるエミレーツ航空ですが、ワンワールドに加盟しているわけではないのでJALのダイヤモンドステータスでは入ることができません。残念。

出典:https://www.jal.co.jp/inter/service/lounge/dxb/
エミレーツはアライアンスに所属していないのでファーストクラスラウンジ入室の敷居は非常に高いですが、有償オプションで入るという手もあるようです。

エミレーツのマイレージ会員に登録しておけば、US$250(税抜き)でフライト4時間前から利用可能。

出典:https://www.emirates.com/jp/japanese/experience/our-lounges/paid-lounge-access/
US$250を払うか、ドバイ⇒マスカットのウルトラショート便を36,000JALマイルを使って特典航空券で発券するのが最も出費の少ない入室方法になりますでしょうか。



庶民の憧れエミFラウンジといえどもUS$250程度で入れるのかと思うと急に気が楽になり、平常心を取り戻して入室する。
雰囲気こそ優雅でしたが、入室手続き自体は至って事務的。搭乗券のバーコードを読み取り機にかざして、笑顔無き「enjoy!」の一言とともにラウンジへと放り出されます。


ただ、やっぱりラウンジ内の広さは凄まじいの一言。中央が出発階コンコースが見下ろせる吹き抜けになっていて、その周りはワンフロア全てラウンジスペースですからね。ラウンジの概念が覆されました。

これまでにもカタール航空のアルサファラウンジ、ブリティッシュエアウェイズのコンコルドルーム、シンガポール航空のプライベートルームと利用してきましたが、広さだけならダントツで一番っす。“高い”、“大きい”で一番になりたがりで見栄っ張りなUAEらしいっちゃらしいですかね。もっとSQとかBAみたいにエクスクルーシブな方が特別感があって良いと思うのですが…



ラウンジの案内も、ラウンジというかショッピングモールのそれ。

【ラウンジ内の主な施設】
免税店
ビジネスセンター
靴磨きコーナー
ダイニングエリア
シガーラウンジ
バーカウンター
ワインセラー
シャワールーム
スパ
仮眠室
キッズルーム
ビジネスセンター
お祈り部屋
などなど。

とにかく広いは広いし、サービスも充実してはいるんだけど、スペースが無駄に間延びして無駄に広いだけという印象。こんなに広いのに利用客はラウンジスタッフより少なく閑散としてるのもなんだか滑稽だったし。インパクトの強さ的にはやっぱドーハのアルサファラウンジに軍配が上がるよなあ。

ひだり みぎ

あまりに広くて色んなタイプのシーティングエリアがあるので、どこに座って良いのか悩みます。

仮眠室:
ひだり みぎ
Quiet Loungeという照明を落とした仮眠室や横になれるソファも。


シーティングエリアの多様性もさることながら、更に驚いたのは、ラウンジとゲートが直結している点。ラウンジ専用の出発ゲートが設けられていて、コンコースAから出発するフライトであれば、ラウンジから直接飛行機に搭乗できるようになっているそう。これはなかなか画期的なアイディアです。

免税店:

ラウンジ内にも免税店があることもウリの一つにしているようでしたが、基本的に取扱商品はガチ富裕層向けの酒や装身具の嗜好品オンリー。手頃なアラビアン雑貨やばら撒き用の土産物は置かれていないので、ワイのような庶民には利用価値はあまり高くありません。

アルコールショップ・シガーラウンジ:

また、世界中から厳選された各種プレミアムアルコールを販売する専門店Le Closや、高級シガーを集めたシガーラウンジも入ってます。

ひだり みぎ
響30年、ティーリング30年物などがサラリと並ぶようなコレクションの中で、最もエグかったのはマッカラン ラリックの65年物。そのお値段…なんとAED350,000(約1,030万円)!そのほかにも、グレンフィディックやボウモアの50年物が普通に陳列されていて目の保養になりましたw

バーカウンター:

ヴィンテージ物のウィスキーが並ぶ店の横で、庶民のワイは無料で楽しめるバーカウンターにてビールを一杯。そしてダイニングエリアへ。

ダイニング:

泡は萌えちゃん。朝から飲み放題です。


もちろん他にもメニューはあって、混ぜ物系もそこそこ充実してます。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
ミールはビュッフェ+アラカルト。


基本的な朝食メニューから寿司や刺身まで。ネタは普通に新鮮でした。

ひだり みぎ
アラカルトメニューは朝食用の軽食とメインコースの2種類。朝からがっつりとアンガスビーフのテンダーロインなんかも頼めてしまいます。

ガッツリ系メニューだけでなく、ヘルシーなサラダやシーフード系のオプションもあったけど、ジャンクフード好きな自分は和牛ハンバーガーを選択。しかし…
ひだり みぎ
美味しそうな寿司を前に美味しくないビーフバーガーを注文してしまう痛恨のミス。バーガーのクオリティはキャセイのピアFラウンジの圧勝でした。無念…


腹を満たしたところでゲート近くのラウンジへと移動します。

コンコースB ファーストクラスラウンジ


やってきました。お次はコンコースBのファーストクラスラウンジ。こちらのエントランスはエミレーツラウンジお決まりの木目調ゲートで落ち着いた佇まい。やはりコンコースAの旗艦ラウンジと比べると小ぶりな感は否めません。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
ひだり みぎ
内装は豪華爛漫というよりは、アラビアン要素が強めでエキゾチックなムード。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
フードコーナーはコンコースAのラウンジに負けじと充実。地中海料理や板長風アラブ人が腕をふるう日本食などなど、テーマごとにブースが設けられてます。

エミレーツのFラウンジ=コンコースAのラウンジみたいな風潮がありますが、こと食べることに関してはコンコースBでも十分っすね。シャンパンバーもあるし。

ということで、食べて飲んで満足したので、そろそろイスタンブール行きの飛行機が待つ搭乗ゲートへと向かいます。

搭乗記 エミレーツ航空 A380ファーストクラス 香港⇒ドバイ

さて、いよいよエミF旅行の始まり始まり。

エミレーツのファーストクラスは、香港-バンコクの以遠区間で乗ったなんちゃってファーストクラス以来。前回はたかだか2時間程度のFお試しコースでしたが、今回は香港⇒ドバイのナイトフライトコース。メシ⇒サケ⇒シャワー⇒ベッドとエミFサービスをフルコースで楽しめるんじゃないかとドキワクです。

先ずは胃袋のウォーミングアップとばかりにエミレーツラウンジで軽ーく食事を済ませ、エミレーツの代名詞的機材のA380が待ち構えるゲートへと向かいます。


機材はEXPO2020塗装のエクスポスペマ号。

東洋のマイル乞食ワイ、ガチリッチ系オーラを纏ったアラブ人ファミリーとインド人富豪と共に機内へと移動。JALマイルを使っての特典航空券の必要マイル数が引き上げられる直前に無理やり予約をぶっこんだケチはワイだけで、たぶん他の皆様はマジもんの有償パッセンジャーっすわ。場違い感がやばくて、身分不相応なことするもんじゃないなといきなり後悔させられる。(ちな、このフライトのF席は有償だと片道74万円~也…

機内へと入り、「ウェルカムオンボード!」と東幹久バリの白い歯で迎えてくれるのは、エミ服が似合い過ぎるアラブ人男性CA。素晴らしく気の利くナイスガイなんだけど…彼以外にも今回は担当のクルーが男ばかりでちょい悲しいw

ミーハーなワイ、発券時に事前指定していた座席はスイート1A。
エミレーツのA380の1列目は2列目以降と比べると窓が少なかったり、トイレ兼シャワーに近いことから人の出入りが激しいといったネガティブな指摘を受けることも多いようですが、自分はさほど気にならず。窓が少ないといっても2個あればワイは十分だし、人の出入りが激しいって言っても乗客は数人程度だし。そして何より鈍感なワイは人の出入りもさほど気にならんし。

ひだり みぎ
ツヤツヤ仕様の木目とゴールド、ぴかぴかライトが織りなす中東成金仕様シート。隣に座るお髭ぼうぼうなアラブ人が石油富豪に見えてきます。


ひだり みぎ
ドリンク満載のミニバーやらコスメやら、シート周りに色々と埋め込まれてるのもエミレーツの特徴。そんなにドリンクあっても飲みきれないし、飲もうと思っても常温でぬるぬるだしなんで、実際に飲むというよりもインテリアの一部的な感じだけど。


ヘッドフォンにもエミレーツのこだわりが見られます。Bowers and Wilkinsとの協業でエミレーツの為だけに開発された特注品とのことなんだけど、ノイズキャンセリングの性能はやっぱりなんだかんだでBOSEの勝ち。せっかくこんな格好いいB&Fが用意されてたけど、使うべきはやっぱり使い慣れたマイボーズ。

ウェルカムドリンク


ウェルカムドリンクは、スパイシーなアラブコーヒーとデーツというアラブのおもてなしの鉄板コンビ。更にはシャンパンまで開けてもらって、テイクオフまでの優雅な一時を楽しませてもらいます。


…と思いきや…シートの送風口の風を止める為の弁が欠損してて、ドライアーの冷風を頭に浴び続けるような状態に。送風口の中の構造も見てみたけど、見た目はゴールドで華やかな感じのに、造りは結構チープなことに驚きつつエンジニアを招集。
中の弁のパーツを替えるか物を詰め込んで物理的に穴を塞ぐかしか風を止めるかしか風を止める方法は無いはずなのに、香港人エンジニアのおっさんはあーだこーだとテイクオフまですぐ隣で作業で試行錯誤を繰り返す。直るから!絶対直してみせるから!と謎の男気が発生したけれど、やっぱり直すことができずタイムオーバー。
ここで席を替えてもらうことになるのかと思いきや、送風口に粘着力弱めのシールをかぶせて「これで没問題!」と。結局、吹き付ける風が強すぎるので、シールもエンジニアが離れた2分後に吹き飛ばされましたw で、CAに言ったら席を替えさせてもらえるのかと思いきや、今度はNATLのシールで粘着力を増強して、「Problem Solved!(白い歯ニッコリ」。なんでこの人たちは付け焼き刃的な解決で凌ぎきろうとするんだ!

フライト

結局、席替え無しに風を浴び続けながらテイクオフ。やっぱりA380のアッパーデッキ前方は静かっすね。振動も少なく、他の機材では体験できないレベルの素晴らしいテイクオフでした。
ひだり みぎ
離陸後は機内エンタメを漁る。音楽も動画もコンテンツモリモリで、月に4-5回乗っても飽きずに楽しめちゃうレベルです。


イラン映画、インドローカルムービー、クラシックアラビア、名作アジア映画などなど、興味をそそられるカテゴリーの数々。その中に「Anime」のカテゴリーを発見。小学校以来の火垂るの墓で独りババ泣きするという何とも言えない旅の幕開けに。

火垂るの墓を見終わり、またも懐かしの映画・ETを見ながら食事を摂ることに。

ファーストクラスだと食事もドリンクもオンデマンドで提供されるので、わがまま胃袋を持ったワイにはちょうど良いっす。


先ずはキャビア様。

ひだり みぎ
そしてグリルサーモンと食後のプリンと一気にフルコースを消化。正直、やっぱり機内食は日系キャリアの方が味付けが日本人に合いますよね…



ただ、エミFの酒は良い。CAさんにお願いすれば直ぐに持ってきてもらうこともできるのですが、キャビン最前方にセルフサービス用のバーも設けられています。

ひだり みぎ
ここのセレクションがまた強烈なこと。エミレーツファーストクラスといえばドンペリどやあ!!って紹介されてるブログばかり見かけますが、真にやばいのは蒸留酒。


一応ドンペリも飲み放題ですが、ドンペリちゃんも霞んで見えるくらいのラインナップっす。

また、ビジネスクラスの後方にはバーテン常駐のバーラウンジも設けられています。F席から顔を出そうものなら、自席からCAさんがエスコートしてくれて、ラウンジに着くなり「F席のポンズ様のお出ましです。」と紹介されて結構恥ずかしい思いをすることに。JALマイルを使って発券した小者で大変恐縮でございます…

ラバトリー

飲んだ後は寝る!ただその前にシャワーでさっぱりと。就寝前の時間帯にシャワールームを予約していたので、地上4万フィートのシャワー体験を楽しみにいくことに。
ひだり みぎ
せっかくのエミFですからね。


銭湯の富士山の絵ばりの謎アートとしてドバイのスカイラインの画像が貼られてるw


アメニティはVOYAというブランドの物で統一されていて、髭剃りやら櫛やらデンタルキットやらドライヤーやらと一通り揃っておりますが、注意点が一つ。さすがに利用制限が設けられていて、一人5分ぶんの水量しか使えないことになってるので、髪を洗ってる時などは水を止めておくなどのやりくりが必要になってきます。
まぁ汗を流す程度であれば全く問題なく使えるレベルですし、やりくりすれば普通に髪まで洗い終えることができるかと思います。

シャワーを浴び終えるとベッドメーキングがされていたので、扉をシャットアウトして就寝。

ドンディスサインをオンにしておけば上から覗き込まれることもないですし、扉を閉めちゃえば周囲の視線を気にすることなく爆睡可能。


着陸準備のアナウンスで起こされるまで爆睡。窓の外を眺めてみると、既に眼下には中東の街並みが広がっていました。


良い酒に良いベッド。オンタイムで到着したのが残念!と思える良いフライトでした。あざっす!