さーあ、この日は2016年度泊まりたいホテルリスト3選に挙げていたロイヤルメリディアン上海に満を持して泊まってきますよ。ホテル名を中国語で書いたら「世茂皇家艾美酒店健身中心上海」と巷のフィットネスセンターみたいな字面で高級感が伝わらないが、なんたって一般のメリディアンではなく、ロイヤルメリディアン。ロイヤルの冠が付くのは140とある世界のメリディアンの中でも、ロイヤルメリディアン チェンナイ・バンコクのプラザアテネ ロイヤルメリディアン・ロイヤルメリディアン アブダビ・ドバイのロイヤルメリディアン ビーチリゾート&スパ、そしてこのロイヤルメリディアン上海の5箇所だけですからね。宿泊するにあたって気分が昂まらならない訳がない。
最寄り駅となる地下鉄の人民広場駅は交通の要所で上海のどこに行くにも便利だし、地下鉄2号線でダイレクトに浦東空港と虹橋空港にアクセスできるので旅行者にも便利。浦東から入って上海を1-2日見て回って虹橋から抜けるみたいな時にも良いかもしれん。
メインエントランスは南京東路の裏手側、方角で言うと建物の南東角にある。ホテルの直ぐ外は朝から晩まで騒々しい南京東路だけど、館内は全く別世界かのような静寂が保たれている。
館内に入ると洒落たバーのようなシックな雰囲気で、ムッキムキでスーツがはち切れそうなバウンサーみたいな男もウロウロしてる。ただ、ポーターやコンシェルジュ等は本当に無力で、フロントがどこか分からずにスーツケースをゴロゴロして右往左往してるのに助けの手を差し伸べてくれんという。
結局、個人客用のレセプションは11階にあることを突き止め、地階から11階へと移動する。いやー、決して最新鋭のホテルという感じではないしスタッフはヤル気ゼロだけど、館内の隅々からは格の高さが伝わってくる。流石は誇り高きロイヤルメリディアン。
客室面積はスイートを除くと38㎡と固定で、カテゴリーは階層ごとにランク付けされているとのこと。20~33階がデラックス・34~43階がグランドデラックス・44~62階がロイヤルクラブ。今回は残念ながらスイートナイトアワードが却下され、最安値部屋のデラックスからアップグレード無しという結果に。多分SPGプラチナになってアップグレードが無かったのは初めての苦い経験となってしまったけど、こればっかしはホテルの空室状況によるので仕方が無い。
ロビーから客室行きのエレベータは高層階・低層階の2種類あるので御乗り間違えのなきよう。
部屋:32階のデラックスルーム
ジュラルミンみたいな素材のドアがいきなり特徴的過ぎてビックリする。
客室は明るいマホガニー材の木板と上質なファブリック・色ガラス等が用いられてモダンチャイニーズな雰囲気。38㎡にしては機能的でコンパクトに良く纏まってるな。
このサイズの部屋では珍しくオットマン付きの一人掛けソファと二人掛けソファが用意されているけど、やっぱり広さ的にはシングルユース。限られたスペースを効率よく使える工夫をしようとしている姿勢は感じとれるが、面積的にも設計的にも同性との二人利用、ましてや子連れ家族での利用だと窮屈に感じると思う。
二人掛けソファはテレビではなく、窓の方を向いている。風呂場と寝室の仕切りもガラスなので、浴槽に浸りながら夜景を眺めるという贅沢な体験も可能。
二人掛けソファーの後ろはガラス張りのバスルーム。日本式のようにバスタブの外でシャワーを浴びれる構造になっている。
空気清浄機もあるし、クローゼットの中も御洒落にしてて一切の抜かり無し。しかも、クローゼット内の金庫にもコンセントがあり、パソコンの保管時にも充電できるような工夫もされている。ちょっと狭さは感じるけど、客室のレベルは上海の高級ホテルの中でも最上位クラスと言えるだろう。
ミニバーも充実してたけど、最安値部屋とはいえSPGプラチナ特典としてラウンジアクセスが付くので、飲み食いは44階のロイヤルクラブラウンジの方でさせてもらう。
ラウンジ:
ちょうど17:30-20:00がイブニングカクテルサービスとなっていて、ホットミールやスープ、各種デザートがラウンジ内に用意されていた。
独特なホテルの形状を活かした造りとなっていて、天上が高く窓も大きいので、明るくて開放的な雰囲気。アースカラーのシンプルで自然な色調の空間の中に謎コンセプトの不可解な彫刻を配する等、メリディアンらしいアーティスティックな感性も散りばめられている。
大きな切妻窓からは外灘方面が一望できる。近すぎず遠すぎず、ちょうど良い具合に外灘周辺の全容が見渡せる絶妙な距離にあるんだな。客層も欧米系ビジネスマンや裕福そうなインド人・中国人がメインでゆったりまったりとした雰囲気だし、本当に贅沢で居心地の良い空間だ。
中国のハイエンドなSPGホテルのラウンジはデザートが充実してるので、贅肉修行には本当にもってこい。
後はカクテルメニューなんかがあれば非の打ちどころがないんだけど、ブティックホテルと違って761部屋もありラウンジの利用客も多いので、そこまで求めるのは酷か。一応は色々とカクテルの素材系リキュールなんかも並んでたけど、ちょっと自分じゃ美味しいカクテルは作れんしな…。
ということで、ホテルの64階から66階にあるHu Barへ。2016年にオープンしたばかりなんだけど、同僚からヤバいを通り越してヤヴァいと大絶賛を受けていたので気になっていたんだ。
階層ごとにコンセプトが分かれているのだが、今回は65階のClassic Comfortへ。
1930年代、魔都と呼ばれたオールド上海のノスタルジックな雰囲気が再現されたバーで、ジャズを聴き外灘の夜景を眺めながら飲む一杯。確かに「ヤヴァい」な。
オリジナルカクテルが豊富で悩む中、明朝(Ming Dynasty)を選択。魔都上海のノスタルジーに浸ってるのに更に歴史を遡って明朝かよ!と突っ込みたいところだが、純粋にカクテルとして美味しそうだったのでね。
モアイみたいな怪物の顔面が浮き出た陶器の入れ物に入って出てきた明朝は、その厳つい見た目とは裏腹にドリンクシロップが効いてて甘過ぎた。
そのくせアルコール度数が高くほろ酔い気分になったので、酔い覚ましにホテル周辺を軽く散歩することに。
ホテルの直ぐ外が上海一のホコ天・南京東路で、外灘や世紀広場・上海博物館も徒歩圏内という好立地。地下鉄を使っての市内観光にも便利だし、まさに上海中心部を味わうには最高のロケーションである。
東京で言ったら銀座のど真ん中のような華やかでアップスケールな通りなんだけど、このように老若男女で踊りに興じるなど庶民的な一面も垣間見れる。銀座の目抜き通りでオジサンオバサンが集団ステテコダンスしてくらいのことなんで、見てて何とも微笑ましく思えてくるわい。
うっせーなーと思ったら自分たちが用意した機材を用いて即席のど自慢大会までしちゃいだす始末。南京東路ってもっと外国人向けな通りだったのに、最近は庶民の憩いの場にもなっているのだろうか。
外灘までの往復を歩き、メリディアンへと帰還。ベッドの寝心地も言うまでも無く抜群で、しっかりと日々の疲れを癒すことができた。
朝食:
11階のロビーフロアにあるLe Bistrotが朝食会場となっている。広すぎて管理が行き届いていないのか、ホールスタッフのマネージメントは乱雑だし、エントランスで3分待っても誰も来てくれない程に酷いものだった。ただ、料理の種類や質は5つ星水準。ブッフェボートが至る所にあるし、オープンキッチンで調理中の料理を見ながら選べるのも面白い。
キャセイディライトみたいなスムージー系ドリンクもあるし、大満足の内容だ。
最後になったが、もちろんプールにジムもある。特にプールは10階にあり、天上や壁二面にガラスが張れれているので、開放的な雰囲気の中で泳ぐことが出来て◎。
うーん、中々良いぞ、このホテルは。先日泊まったウェスティン外灘センター上海と比べてもクオリティ面で一切遜色なく、これはSPGカテゴリー5でも良いと思う。ただ、中国のホテルにしては部屋が小さく、最安値の部屋だとシングルユースがお勧め。二人以上だと48㎡のジュニアスイートからの利用が現実的かな。まぁスイートといっても最安値のデラックスと比べて3割程度の値差なので、二人で泊まるなら大きな経済的負担にもならないかと。
昨年から始めた上海のSPGホテルハント、次の標的はトゥエルブ衡山の方のラグジュアリーコレクションか来年6月28日にオープンのW外灘ホテルだな。
【ル ロイヤル メリディアン 上海/ 上海世貿皇家艾美酒店】
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住所:789 NANJING ROAD EAST, SHANGHAI 200001
電話:(021)33189999
SPGカテゴリー:4
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コメント
あのエレメント蘇州に泊まる前日の上海泊に、正にこのホテルを利用しましたよ!
メリディアンにロイヤルが冠すると格が違うのですか!?、知りませんでした!
部屋の内装がけっこう気に入って、居心地良かったのもそのせいだったのですね(笑)
Surawongにあるバンコクのメリディアンの内装の質感がイマイチだったので、
メリディアンには期待してなかったのですが、ロイヤルが付いてたからか、
期待を裏切られて良かったです。
この時はゴールド会員だったので朝食は有料だったのですが
けっこう高かったですよ!
でも立地や交通の便、部屋からの眺めを考えると、お気に入りとなりそうです。
ホッピングでシェラトン上海浦東ホテル&レジデンスにも
泊まったのですが、こちらは部屋の内装が古くさい感じで
失敗したなと思いました。
今後もあちこちの宿泊記、楽しみにしてます!