謎のコンプ癖を拗らせ、何の見返りもないのに上海の全SPGホテル制覇を密かに目論む私。この日は珍しくホットエスケープでお得なレートが出ていたウェスティン外灘センター上海に泊まってみることに。
最寄り駅は豫園で、外灘や人民広場も徒歩圏内という観光客には便利な立地にある。
記録的寒波に襲われた昨冬が嘘のような猛暑の中、人民広場から下町風の街並みを15分程歩く。ほんと茹だるような暑さだし、周囲の雑音の大きさや街頭の猥雑具合に人口密度の高さが不快感を思いっきり増長させてくれる。
小籠包や麺料理等のローカル食堂が並ぶゴミゴミしい小路の奥に、河童の頭みたいな形の王冠が載った外灘センターを発見。奇抜な高層ビルが集う上海の中でも、河童の頭型というビルは流石に独創的すぎて存在感は抜群だ。
ウェスティン外灘センター上海は2002年開業で、客室数559の大型ホテル。ホテル正面から見て左にグランドタワー・右にクラウンタワー・二つのタワーを結ぶ中央部分にロビーやレストラン等が詰め込まれたセントラルエリアから構成されている。
近未来的で高級な雰囲気が漂うエントランスには、モダンで艶やかなチャイナドレスを身に纏ったセクシーな女性スタッフが待機。館内に広がる目くるめく大人の夜の世界を期待させてくれるw
ロビーは2,400㎡と超巨大で、吹き抜けスペースに巨木や摩訶不思議系オブジェが並んでたりとトロピカルでミステリアルな雰囲気。うわぁジョン・ポートマンっぽいなぁと思ったら、案の定、建築設計はジョン・ポートマン・アンド・アソシエイツだった。
フロントは目立たないので初めて訪れる場合は迷ってしまうかもしれんが、入って右手奥にある。
なんかマカオあたりのカジノっぽいな。
こんな凡人には解せぬ芸術品なんかもあるし。
総じてロビーの雰囲気は高級ホテル然として良いんだけど、チェックイン対応は課題として残る。客室数に対してフロントが小さすぎて20分待ちですからね。559ある客室でピーク時にも三人で対応というのは明らかに人手が足りてないし、待たされた挙句に「部屋のドアが開かない」というありえない理由により中層階の8階へと部屋の変更を余儀なくされ、ちょっと失望。
客室は2002年10月の開業当時からあるクラウンタワーと2006年11月にオフィス棟を客室にリニューアルしてオープンしたグランドタワーの二棟に分かれている。クオリティ的にはもちろんグランドタワー＞クラウンタワーで、今回は最安値でクラウンタワーの部屋を取っていたのだが、SPGのスイートナイトリワードの効果により低層階ながらグランドタワーのエグゼクティブスイートに泊まることができた。
グランドタワー棟のエントランスに漂うグランド感は流石。セルフサービスながら、おしぼりやドリンクも用意されているのはポイント高い。
しかし、ウェルカムおしぼりでさっぱりしたのも束の間、客室フロアに着くなり鼻を突く異臭で一気に幻滅。異臭の元は、どっかの誰かが廊下に放置したルームサービスの食べ残しだ。廊下は狭く風通しが悪い為、食べ残しが長期間放置されると匂い籠ってキツイことこの上無い。大減点も大減点。
異臭漂う廊下から命からがら部屋へと入り込むと、ドアを開けた先は艶のあるオーク材のパネリングとカーペットで装飾された明るいリビングルーム。縞模様の布張りラウンジチェアとマンダリンオレンジ色のソファーにふんぞり返って42インチのフラットスクリーンテレビとソニー製サウンドシステムを楽しめる寛ぎ空間だ。
芸術品や大き目の観葉植物なんかのお洒落小道具も多めに配置されていて、「ちょっとやり過ぎ感」のある過剰演出と思えんでもないけど。
窓の外には古い低層住宅が密集している地域の向こうに東方明珠電視塔が辛うじて見える程度で、バンドの全景が一望できるという訳ではない。「外灘センター」という名が付いてるのでバンドのダイナミックな景色が楽しめると思ったんだけどなぁ。バンドの陣取り合戦に於いてはSPGは完全に後手後手に回って完敗だったな。
リビング横は二面窓で陽当たりの良いベッドルーム。ふっかふかのマットレスにピロー・軽やかなデュベ・素肌に心地よいスベスベのベッドリネン等から成るヘブンリーベッドの寝心地の良さは相変わらず。
バスルームも採光良好で開放的。
ぼちぼちハッピーアワーの時間になったところで、プールとジムに行って腹を空かせることに。せっかくのウェスティンなんで、ベストコンディションでがっつり食べ飲みしたいですからねw
ワークアウトジムは2フロア構成。3階に有酸素運動のマシン・4階に筋トレ用のマシンと分けられている。それだけジムに面積が割かれているという点は評価すべきだが、フロア間の移動が面倒臭いので使い勝手的には×。
運動後、満を持してグランドタワー5階のエグゼクティブラウンジでのデブ活へ。
ここではハッピーアワー（17:30-19:30）だけでなく、朝食（平日06:00-10:30、休祝日06:00-11:00）も供される。
ガラスを多用したモダンな造りのラウンジでは、多くの白人老夫婦や金融マン風ビジネスマンがワイン片手に夕食を摂っている。客室数が多いだけあって規模は大きいけれど、座席数も多くて席と席の距離がちょっと近すぎる。低層階故に展望も見応えないし、ラウンジ環境としては特筆すべきものは無し。
ただ、ミールに関しては海鮮物の鮮度も良いし、宿泊費1,000元⁺⁺程度のホテルにしては上々のクオリティ。思いっきり贅肉を鍛えさせて頂きましたw
これだけ食べたのに、翌朝も欠かさず贅肉トレーニングに精を出す。
ラウンジでも朝食が用意されてるけど、せっかくなんでトロピカルなビュッフェレストラン「ザ ステージ」で頂くことに。ロビーフロアから5階までの吹き抜けで開放感に溢れてゴージャスな雰囲気となっている。
ペイストリーとデザートが充実。特にプリンはセモリナ・泰式ライス・マンゴー・キャラメル・パパイヤとやたらに種類が充実していて、糖質制限なんて糞くらえ！という甘い物好きには堪らん内容になっている。
ウェスティンが提唱するウェルビーングプログラムの中核の一つであるイートウェルの目玉の一つとして健康ドリンクも充実。栄養価の高い独自メニューのスムージーや生絞りジュースが楽しめる。
スリープウェルにイートウェル！チェックインの対応と廊下の異臭が気にはなったけど、人間の三大欲求である食欲と睡眠欲がしっかりと満たされ、ウェスティンの癒し度の高さを再認識した一日となった。
最後に、ウェスティン上海のプラチナ特典を張っておく。
アップグレード・レイトチェックアウト・ラウンジアクセスというSPGプラチナ特典の他、携帯電話の貸し出しサービスやスパサービスの時間延長などの独自ベネフィットも用意されているし、SPGプラチナに対するレコグニションは上々と言えるだろう。
【ウエスティン外灘センター上海（上海外灘中心威斯汀大飯店）】
Booking.com
住所 Bund Center, 88 Henan Central Road, Shanghai, 200002, China
TEL 86-21-63351888
チェックイン: 14:00
チェックアウト: 12:00
SPGカテゴリー:5（無料特典一泊12,000～16,000P）
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