中国南方航空 B777-300ER 上海虹橋ー広州 ビジネスクラス搭乗記

以前に格安でA380に乗れる方法として中国南方航空の上海・北京-広州線を紹介したが、これらの路線は他にもB777-300ERやB787なんかの中・長距離を主戦場とするシップも飛んでいるので、今度はB777を試してみることにした。普段は中国大陸と北米間を飛んでいる長距離砲で、もちろんビジネスクラスには長時間の空の旅にも耐えうる快適な使用のシートが積まれてる。

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Tweetさて、今週は北京・天津出張。いつも北京への移動は香港からドラゴン航空を利用しているが、今回は広州⇔北京間でA380やB787を惜しげなくガンガン飛ばす…

 

この日の上海⇒広州便は全部で17本。朝一07:30発の便で787、夕方の便でB777-300ERが飛ぶ予定となっていた。共にビジネスクラスはフルフラット。機齢的には787の方が若くてピチピチして快適度も高いけど、今回は時間帯の都合もありB777-300ERで妥協した。

少しCZの機材を纏めると、こんな感じになる。時間に余裕があればA320シリーズとB737などのナローボディは避けたいところ。同じ運賃でもビジネスクラスシートのクオリティ差が全然違ってきちゃうので。
ダメ機材:A319・A320・A321・B737
良い機材:A330・A380・B747・B777・B787

さあ、ということで本日は南方航空B777で上海から広州へ。上海の国内線空港となる虹橋空港は上海市内中心部からタクシーで約20分。浦東空港と違って市内に近く移動が楽。
ひだり みぎ
虹橋空港はターミナルが二つあり、今回は国内線主要ターミナルの第二ターミナルへ。
ターミナル1=国際線+春秋航空国内線
ターミナル2=春秋以外の国内線
ターミナル間は有料シャトルバスと地下鉄で繋がっているが、徒歩移動はできないので、空港に向かう前に利用するターミナルの確認を忘れぬこと。


珍しくガラガラの空港に入りチェックインカウンターに向かうと、CZの上級会員やC席利用者が少なすぎるからか、優先搭乗窓口は係員不在でまさかの放置プレー。仕方なくエコカウンターで手続きをしてもらったところ、「前の便が遅れていますので今なら振替できますよ。そちらの方が1時間近く早く広州に着きます。」との親切なオファーが入った。機材を聞くと「あなたが予約した便と同じ大型機」と返答があり、もう一度聞くと「B737」と返ってきた。担当者の認識だとB737は大型機なのかw。単距離路線とはいえ南方航空のB737は乗り飽きてるし、この日は日曜日で特に急いでもなかったので、予約内容通りの便でお願いすることに。

無事に航空券が発行され、保安検査へと進む。これがまた、靴は脱がされベルトも取られ、パソコンもPCカバーから取り出させられるなど、チェックが厳しくて面倒臭い。ほんと、終いには着てるもの全部脱げみたくなるんじゃないかという勢いでセキュリティが厳しくなっている。
ひだり みぎ
「靴脱げ!これ捌け!」と渡されたスリッパは大きさ違いの左足用二足。

ひだり みぎ
厳戒態勢が敷かれた保安検査を通過し、ガラーンとした制限エリアへ。国内線需要が落ちているのか珍しく静まりかえった空港内を南方ラウンジへと進む。しかしまぁいつもの人民様の大群はどこへ行ってしまったというのだろうか。


赤絨毯が眩しい虹橋空港の南方ラウンジ。

ひだり みぎ
エコ乗り上級会員のラウンジ利用者とビジネスクラス・ファーストクラス乗りのマジモン利用者とでスペースが分けられているのは先進的。比較的上級会員が少ないと思われるスカイチームでも、上級会員用スぺ―スだけは混みあっていて、マジモン用スペースは金時計や全身ブランド装備の成金がいる程度のもので空いていた。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
大衆食堂クオリティの中華飯が並ぶ。

ひだり みぎ
C・F乗客用スペースと上級会員エコ乗り客用スぺ―スで飯のクオリティに大差は無いが、後者には康師傳のカップ麺が大量に並べられているのに対し、前者ではシェフ付きヌードルバーで上海風紅焼牛肉麺が振る舞われていた。


マッサージチェア二台が置かれたリラックスルームの他、シャワールームも一部屋完備。

珍しく利用客の少ないラウンジでまったりと過ごし、搭乗開始時刻になったのでゲートへと向かう。人が少なかったり上海なのに定刻通りに搭乗開始したりと、今日は本当に珍しい物ずくめの一日である。

C席は24席あるのに搭乗客は小生ともう2人だけ、エコノミーの方もパッと見た感じで3割程度の埋まり具合。広州での資材繰りの関係で仕方がないとはいえ、長距離仕様のB777が泣いてまっせ。


ビジネスクラスのアブレストは2-2-2となっているが、JALのスカイスイートと同様にサイドの二列は前後にずらしてあるので、全席アイルアクセスという仕様となっている。シートピッチは74インチで幅26インチ。南方航空らしい爽やかなカラーリングで見た目も悪くない。

ひだり みぎ
座席は窓側最前列の11Aを選択。席に着くなり担当CAの方がやってきて、跪いてスリッパを用意してくれた。そして今度は間髪入れずに別のCAによりドリンクとおしぼりが運ばれる。フライト時間100分程度の国内線でここまでやるかというくらいの気の使い方だ。


座席調整は肘置き側面のコントローラーで。ボタン一つでフルフラットに調整可能。

ひだり みぎ
マルチ言語対応の液晶リモコンでも座席角度や音楽などをコントロールできるけど、表示される日本語がちょい微妙。「宛先まで1:38時間」でジワジワっときて、「スカイピールクラブ」で天空で玉ねぎの皮を剝いてるキューピーみたいなのを想像して吹いちゃった。今まで拙サイトではCAのマイレージクラブをスカイパールクラブと表記してきたが、正しくはスカイピールクラブとのこと。親愛なる読者の皆様及びスカイピールクラブ関係者各位に対しお詫び申し上げるとともに、謹んで訂正いたします。

因みに777-300ERは広州-ニューヨークの花形路線を飛んでるだけあってファーストクラス付き。ビジネスクラスのシートを観察している私を見て、パーサー的な姐御が親切にもファーストクラスを案内してくれると申し出てくれた。
ひだり みぎ

仕切りが高いぶん個室感があるが、この程度ならビジネスクラスで十分そう。

5分程度の簡単な機内ツアーが終わり、自席へ戻る。

三点式シートベルトで雁字搦め。固定加減をルースにするやり方が分からず、電気椅子に固定されてるかのようにタイトに椅子に縛り付けられた。

ひだり みぎ
搭乗時刻を過ぎて乗り込んでくる輩もおらず、当局の軍事演習による影響もなく…上海発にしては本当に珍しく定刻通りにプッシュバック。


東に一直線に飛び出した飛行機は蘇州の街並みを見下ろしてから南東方面へと航路をとる。

国内線のショートフライトだがミールサービスがあり、景徳鎮上空にてサービスが開始される。

ビールが生温くてドン引き。

ひだり みぎ
機内食は飲茶と麺二種類という選択肢があったが、ここは豚肉麺を選択。見た目以上には美味しく頂けたし、ピーナッツやドリンクが無くなったら適宜お替わりを勧めてきたりと、サービス面も問題無し。サービスのマニュアル化が進んでいない分CAの対応に個人差があるが、それはそれでカジュアルに自然体で振る舞ってもらえるので個人的には嫌いじゃない。エコ席の方には結構なデッドボール級CAも存在しますけどね。


食後はフライトマップで中国のチリのお勉強。最新版で山の標高まで表示されているし、細かな山峡の形状なんかもリアルに表現されていて見てるだけで楽しめる。


そんなこんなで楽しんでいると、テキトーな機内アナウンスの後で降下開始。上海-広州なんてホントあっという間。


降機はボーディングブリッジと見せかけてからのバス。ここでももちろんビジネスクラスは専用車での護送となります。

中国南方航空なんてローカル感のある名前だけど、旅客数ベースで世界三位(アジア一位)・定期便旅客キロベースで第五位(アジア一位)・保有機数ベースで第六位(アジア一位)のメガキャリア。中国経済の躍進の波に乗って機材の刷新やネットワークの拡充を続けてきて、ハード面では十分な実力がある。地上スタッフやエコ担当のCA、マイレージクラブの使い勝手のソフト面はハードの発展についてこれてない感があるが、最新機材を手軽に試し乗りするには悪くない会社だと思う。

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