今回のシンガポール出張は格安マレーシア航空がCX/BA修行で使えるか見極める為に、クアラルンプールでの打合せとくっつけてMHで旅程を組んでみた。
MHのCクラスでHKG-KUL-SIN-KUL-HKGと飛んだ場合にCX/BA/JLでそれぞれ獲得できるポイントは以下の通りとなる。CXは2016年4月15日以降の新システムで算出した。
獲得P | エメラルド到達に必要なP数 | |
CX | 80 | 1200 |
BA | 160 | 1500 |
JL | 4420 | 100000 |
CXの場合、今回の旅程をCクラスで15回飛べばエメラルドとなる。改定前は20回でようやくエメラルドになったので、やはりCクラス中心に飛ぶマジモンエグゼクティブな方には今回の規定変更は内容改良と言えるだろう。
さて、この日は色々とバタバタしてゲートクローズ直前での空港入りとなった上、搭乗ゲートが中州にある508番だったのでラウンジには立ち寄らずにゲートへと直行した。
中州へ向かう途中にシンガポール建国50周年の特別塗装を施したSQのエアバスA380型機がいたのでパシャり。A380でも「9V-SKI」と「9V-SKJ」の2機のみというレア機材なので、四葉のクローバーやラッキーヱビスを見つけるよりよっぽど嬉しいわ。
ゲートに着くと、MHのアジア域内の路線ではお馴染みのB737-800(B738)の搭乗準備がちょうど整ったところだった。CXのように優先搭乗に長蛇の列ができることもなく、先頭バッターで乗り込めることに。
受難続きのマレーシア航空。今回の出張に際してシンガポール側の人間にMHで向かう旨を伝えたら「道中無事を祈る」とか「神のご加護があらんことを」みたいな縁起でもない返事ばかり来たので若干不安w。出張者を脅かしてどうすんだよ。
ビジネスクラスは2×2が4列の16席で、パーテーションの後ろのエコノミークラスの空間とはカーテンで仕切られる。
Y席は3×3で、こちらも鮮やかな色の革張りでカッコいいし綺麗。ただ、アジア人仕様なのかピッチが狭く、巨体・足長には厳しそうだ。
ビジネスクラスのシーにシートブランケットは如何にもマレーシア航空という色使い。1週間は貸切状態だったはずなのに、当日にアップセルでばら撒いたのか、16席中半分は埋まっていて、隣席ブロックも無しで隣人有り。
座席の左側にはモニター操作用のリモコンと小さめのカクテルテーブル、右側にはシートリクライニングの調整レバーや電源/USBポートが備わっていて、肘掛けには金属部分が錆びついたテーブルが収納されている。
角度が余り上がらなくて使い勝手は良くないけど、全席にレッグレスト完備。でも、なんだろうな。マレーシア人と足の長さが異なるのか、どうも使っててレッグレストの位置がしっくりこなかった。
ヘッドフォンはMHのロゴマーク入りでノイズキャンセリング風(ノイズキャンセリングとは言ってない)。省人化の工夫の一つか、英字新聞やメニューは搭乗時に予めシートポケットに用意されていた。新聞は乗客ごとに数種類を使い分けているという訳ではなく、The Star一択。
ウェルカムドリンクはオレンジジュース・アップルジュース・水の基本三種で、すっごいイモ臭いポッチャリ華僑男子のCAが搭乗中のエコ客にガンガンぶつかりながらサーブしてくれた。そして、ドリンクの後にはアイマスク・歯ブラシ・スリッパをすかさず配布。このCA、英語・北京語・マレー語のアナウンスを一人でこなす優秀な方なんだろうけど、CXの美男美女に慣れているとニキビ面のイモ臭いCAに違和感がw。巷ではキモイ系サービスなんて書かれてたけど、これ、まさに言い得て妙(笑)。
オレンジジュースを飲みながらふと窓の外を見ると、荷積みも最後の1コンテナ。C席では中華男子が尚もキモイ系サービスを展開していて、今度はギクシャクした動きで食事の際のホットドリンクの選択なんかも聞いて回ってる。なーんか動作が一々初々しいというか危なっかしいというか…。
荷物も乗客も詰め終わり、定刻通りにプッシュバック。窓の外を見るとオッサンが犬の散歩のように飛行機を連れて歩いてるみたいでワロタ。
誘導路に入る手前で一旦ストップして順番待ち。蒸し暑い中で清涼感のあるベトナム航空の機体を見るとどこか安心する。
パソコンも開けない状態で渋滞に巻き込まれ手持無沙汰になったので、暇つぶしに機内誌を漁る。
MHの保有機材ではやっぱりB737-800がダントツで多くなっている。B737-400は一掃されたんだな。
機材名 | 飛行距離 | 保有台数 |
A380-800 | 15,400Km | 6機 |
B777-200 | 12,779Km | 6機 |
A330-300 | 10,000Km | 15機 |
B737-800 | 5,765Km | 56機 |
経営再建案の目玉の一つとしてMHのフラッグシップとも言うべきA380や他の輸送能力が高い大型機の一部を売却・リースアウトして路線縮小と機材小型化で再建を図るなんて話が出たけど、これからどうなっているんだろうな。大胆なテコ入れは不可避だろうけど、OW脱退だけは是が非でも避けてもらいたいと願うばかり。
色彩豊かで食欲をそそるメニューも用意されていたので目を通す。
お品書き | |
アペタイザー | マレーシアサテー |
ツナと鯖 | |
メイン(一つを選択) | 四川ソースの唐揚げ |
ハリバット | |
ラム脚のブラックビーンソース煮 | |
デザート | マカロンとフルーツタルト |
フレッシュフルーツ |
HKG-KULはLight Mealと紹介されているが、本当にこれ軽食扱いかよ。どんだけの大食いファイターを想定してメニュー組んでんだw
ワインメニュー | |
シャンパン | Canard-Duchene Brut |
白ワイン | Pikes Valley’s End Sauvignon Blanc Semillion 2013/2014 |
赤ワイン | Chateau D’Arche 2009 |
Mr. Riggs. The Truant Shiraz 2012 |
結局、定時にゲートを発ったのに、タクシングに40分も浪費してからようやく離陸。
水平飛行に入り、先陣切ってやって来たホットドリンク。コーヒーとミルクをお願いしていたところ、登場したのはマレーシア名物・白珈琲以上に激甘なラテ。Coffee with milkじゃなくCoffee AND milkと伝えたらミルクを別で持ってきてくれたのかな?
続いてやって来た前菜にデザート。いきなり前菜とデザートを一緒に運んでくるMHのセンスにも驚きだけど、ボリューミーな量にもビックリ。
間髪入れずにブレッドと濃厚なソースが絡んだチキンとビーフのサテーが運ばれる。メインに辿り着く前に胃の残り容量が不足してしまう圧倒的ボリューム。これがLight Mealというのは記載ミスかな。
そしてメイン。アジア単距離路線での食事のボリュームなら今まで乗った数ある航空愛車でもダントツで一番だし、味も悪くない。食わせる航空会社・MH、大食漢の私にはアリかもしれんな。
飲み物の継ぎ足しペースも半端無いし。グラスが空きそうになろうものなら働き蜂の中華男子が速攻でボトルを持ってきて有無も言わさずリフィルしてくれる。これがまたダラシナイというかさ、無理に通路から腕を伸ばして窓際席の私のグラスに注ごうとするから、グラス周りにこぼすこぼすw。もしかしたらコイツ今日がデビュー戦じゃないのかというくらいの不慣れな手付きなんだけど、純朴さというか田舎臭い感じがなんか憎めないんだよなw。運賃も違う洗練されたCXのビジネスクラスと比べてもしょうがないので、肩肘凝らない等身大の素人的サービスがMHの特徴だと思って楽しむことに。
そんなこんなで食って飲んでとキモイ系サービスを担当していたら、あっという間に機体は着陸態勢に。ブレンデッドウィングが装備されてるし、スカイインテリアも導入されていたので、B738の中でも新しい機材だったのだろう。荷物棚や窓も大きかったし。
クアラルンプール郊外の街並み。初めて上空から見下ろしたけど、結構な盆地になってるんだな。
どういう管理をしてたらこうなるのか、エプロンには1年以上も前に不法投棄されたジャンボが三機がポツンと並んでる。乗り捨て放置とかチャリじゃないんだからw。とりあえず「【ジャンク 部品取り】ボーイング747(飛行距離・年式不明)書類不備」でオークションにどうぞ。落札価格2200円、送料2億円とかになりそうなんで、やっぱり落札者引き取り限定かな。
降機後はプライオリティーレーンのクーポン貰ってたのでサクサクと入国。
KL市内まではバジェットタクシーで74.8リンギットだったかな。時速100キロ超で夜のクアラルンプール市内へと突っ込んでいく。この日の宿泊先は旧プリンスホテルのプルマンシティセンターだ。
コメント
グリーン様、KULに関してもお詳しいとは、かなりディープなアジア好きだとお見受けいたします^^
自分は単距離便での単純往復の場合は規定的に殆どエコで飛んでますよー。深夜香港発-月曜日早朝成田着の奴隷船でも基本はエコで、そこからのエクストリーム出社だってこなしまっせ。