リスボン2日目。いよいよユーラシア大陸の西の最果て・ロカ岬へと向かいます。
リスボンからロカ岬への移動経路は、シントラ経由とカスカイス経由の2パターン。
リスボン⇒シントラ:列車で40分、シントラ⇒ロカ岬:バスで40分
リスボン⇒カスカイス:列車で35分、カスカイス⇒ロカ岬:バスで25分
ロカ岬だけを目的として行くならカスカイス経由の方が移動時間が短くて良さそうだけど、シントラはシントラで世界遺産にもなってるくらいに見所が豊富な町みたいなので見逃すのはもったいない。更には、リスボンとカスカイスの間にあるベレンも大航海時代に因んだモニュメントがあるので行ってみたいし…
うーん。ここはちょっと駆け足になってしまうけど、リスボン⇒シントラ⇒ロカ岬⇒カスカイス⇒ベレンと日帰りで周ってくることにしましょうか。
朝8時に列車でリスボンのロシオ駅を出てシントラ駅へ。レガイラ宮殿とシントラ王宮を見てからバスでロカ岬へ。
帰りはロカ岬からバスでカスカイスへと移動し、カスカイスからリスボン行きの列車に乗ってベレンで下車。ベレンからはバスまたは列車でリスボンへ。
この行程を一日で消化する。計画上は一日あれば十分に見て回れるはずなのですが、果たして。
リスボン⇒シントラ
リスボンからシントラ行きの列車はロシオ駅(Estacao Ferroviaria do Rossio) とオリエンテ駅(Estacao do Oriente)から出てますが、今回は滞在先からのアクセスの良いロシオ駅を利用。
郊外行きの列車ですが、時刻表を見たら朝からバリバリ走ってますね。日帰り旅行で使い勝手が良いのは06:56、07:11、07:26、08:11、08:26発あたりでしょうか。運賃も2.25ユーロとゲロ安いです。
参照:ポルトガル鉄道公式サイト
おっしゃ!朝一で出発したったるか!と気合入ってたんですが、昨晩夜更かししちゃった自分は案の定の寝坊。08:41発の列車で移動することに。
あ、そうそう。ここでシントラ行きの片道券を買うのではなく、15.5ユーロのシントラ周遊パス(Bihete Train & Bus)を買った方が絶対に良いっす。シントラ内のバスだけでなく、シントラ⇔ロカ岬・ロカ岬⇔カスカイスのバスや、リスボン⇔シントラ・カスカイス駅の列車が乗り放題になるという神周遊パスなので。
リスボンからは40分ほどでシントラ着。
駅前の観光案内を見たら、主な見どころだけで5カ所もあるやんけ…。
ペーナ宮殿 (Palacio Nacional da Pena)
ムーアの城跡 (Castelo dos Mouros)
レガレイラ宮殿 (Palacio e Quinta da Regaleira)
シントラ王宮 (Palacio Nacional de Sintra)
モンセラーテ宮殿 (Palacio de Monserrate)
可処分時間の限られる社畜ワイ、取捨選択を迫られ泣く泣くレガレイラ宮殿とシントラ王宮のみに絞って周ることに。
ただ、腹は減っては戦は出来ぬ。観光を始める前に、駅前にあったコンフェイタリアで糖分を摂取することに。あ、因みに、Confeitariaはポルトガル語の名詞Confeito(砂糖菓子)の派生語ですが、このコンフェイトの派生語が日本語にもあるって知ってました?
それは…
金平糖。コンフェイト→コンペイトー。いや、ワイのこじつけとかではなくれっきとした歴史的事実で、カステラなんかと共に16世紀に宣教師によって日本にもたらされたとか。ポルトガル語由来の日本語って地味に他にもあって、パンやカボチャなんかもそうですね。知ってて得しない豆知識です。
金平糖やカステラを生み出したスイーツ大国だけあって、地方都市の無名コンフェイトであっても品揃えが凄い。エッグタルトもチョコがのってたり、キャラメルがコーティングされたのがあったりとバリエーション豊富で、ついつい目移りしてしまいます。
何が良いのか分からなかったので、店主っぽいオッサンが勧めてきたtraveseiro(トラヴェセイロ)を注文。どんな品が来るかと楽しみにしてましたが、砂糖がまぶされたサクサクパイがやってきました。中にはカスタードが入ってトロトロ。そう、外サク中トロ。ポルトガルスイーツはエッグタルトだけにあらず!食べて思わずにっこりするような美味しさで、嬉しそうなワイを見た店主が「美味いだろ?」とばかりに笑顔でサムズアップしてきましたw
レガレイラ宮殿
お腹を満たしたところでレガレイラ宮殿へと向かいます。歩いても20分ほどで行けそうですが、乗り放題のパスを買ってたこともあるのでシントラの列車駅前から435番の循環バスを利用することに。
坂道をうねうねと上ること10分ほど、廃墟となった中世のドラキュラの館みたいな建物の前でバスを下ろされました。ちょっと想像してた宮殿と違う。いや、だいぶ違うか。
入場料は8ユーロ。
中に入ると、廃墟感のある宮殿や塔だけでなく、くっそ広い敷地内の庭園には鍾乳洞みたいなものまであったりして、秘境内のダンジョン感が凄い。ゴブリンとかドラキー系の雑魚キャラ的モンスターが異常に湧いて出てくるという生易しいレベルでなく、ロマサガ2の七英雄が出てきそうなガチダンジョンの雰囲気です。
こちらも元は王族の別荘だったというレガレイラ宮殿。入ってみたら、宮殿というか秘境感たっぷりのダンジョン pic.twitter.com/glXhy7X8XO
— ポンズ (@Worldtravelog) May 2, 2019
懐かしの七英雄。これだけロマサガ2のボスキャラが出てきそうな場所は、世界広しといえども他にそう無いと思う。ここにいる間、ずっとクジンシーとの闘いのBGMが脳内再生されてましたもん。
こんなモニュメントだって、ロマサガっぽいじゃないですか。
中世の怪物やギリシャ神話の神、テンプル騎士団・フリーメーソンのシンボルなどが至る所に掘られていたりと、謎で満ちた魔宮・レガレイラ宮殿。元々は12世紀にポルトガルの王族の別邸として建てられたという歴史ある建物だそうで、その後も所有者が移り変わってきたりしたために、様々な建築様式や意匠が一体混然となった奇妙で怪しげなテーマパークみたいになってしまったようだ。
塔の上からは深い緑に覆われた山中に広がるシントラの街並みが一望できたりと、優雅なる宮殿としての一面も。イギリスの詩人・バイソンが「この世のエデン」と形容しただけあって、町としての雰囲気はひっそりとした古都然としてて良いですね、シントラ。
お次は山を少し下って、シントラの王宮を目指します。
【レガレイラ宮殿(Palacio e Quinta da Regaleira)】
公式サイト:http://www.regaleira.pt/en/mapa
所在地:Quinta da Regaleira, 2710-567 Sintra, Portugal
電話:(+351) 219 106 650
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