さて、いよいよ今回の旅行の最終目的地となるイランのテヘランへと移動します。
エレバンからテヘランへの飛行距離は493マイル。日本で言うと東京-萩くらいの距離なんで夜行バスでの国境越えもありかなーと思ったのですが、エレバン→テヘランをバスで移動しようとすると丸1日かかるらしいので却下。
ちょうどマーハーン航空W5(W5)なるイランの民間航空会社がエレバン→テヘランの直行便を飛ばしていたので、怪しいなー大丈夫かなーと怪訝に思いつつもW5を利用することに。
発券
大株主がイランの政治家が設立した非営利財団とか怪しさ満点なんだけど、マーハーン航空の公式ウェブサイトで発券を試みる。
すると、イランへの経済制裁が全面再開されるってトランプが公式発表したことが影響したのか、運賃が急に高騰したんすよね。いきなり料金が元々の4倍以上、テヘランまで1時間のフライトが込々でIRR38,538,000(≒JPY95,350円)に。
いやいやいや。0が多すぎて感覚が麻痺ってくるけど、1時間半のフライトなのにTax and SurchargeでIRR27,306,000(≒JPY67,350)っておかしくね?と思って他のルートも調べたけど、どこも軒並み高くなってた。
予約状況に変化無さそうなのに、需要と供給を無視していきなり航空券が価格が4倍以上に跳ね上がるとかw ビジネスクラスなんてIRR100,000,000超でしたからね。夢の大台1億越え航空券w もしかしてハイパーインフレでも起こってIRRの価値が暴落したとか?w
ちょっと待ってくれよーと焦って他所で検索したら、NusaTripという予約サイトだけまだ込々21,885円でオファー出してたので、すかさず発券。
公式サイトの価格とこれだけ差があるチケット買っちゃって、チェックインの時に揉めたらどうしよう…と心配しましたが、結果を先に申し上げると、全く問題なく搭乗できました。
因みに、これまた経済制裁の影響か今はエレバン→テヘラン区間のフライトが予約できなくなっていて料金が調べられないのですが、今はテヘラン-深センの8時間のフライトでもTax and SurchargeはIRR1,935,000(≒4,800円)。やっぱり経済制裁による影響で一時的にサーチャージが吊り上げられてたんですかね。
出発前からやってくれますぜイランさん。
エレバン市内から空港へ
出発日当日。エレバンの市内からズヴァルトノッツ国際空港へはバスにて移動したのですが、このバス会社のウェブサイトが秀逸でしてw
エレバンの空港行きミニバンを運営する会社凄くて、ホームページ上に各ドライバーの名前、年齢、経験年数、スキルレベルのパラメーターをドヤ顔写真と共に開示してる。スキルレベルの査定方法は分からぬが超絶辛口で、この道21年のベテランでもMAX値の1/5程度の評価。ドライバー道を究めるにはまだまだ pic.twitter.com/hoUgEB4cvQ
— ポンズ (@Worldtravelog) February 5, 2019
この道29年、バス会社一の腕と経験の持ち主でもこの辛辣評価w 恐らく経験年数に比例してレベルが自動的に上がっていく仕様になってるんだけど、一年毎の上げ幅を小さくし過ぎ。これだと150年程の経験を積まんとマックススキルに達せない糞ムリゲー、来世また頑張ってくださいというブラック企業仕様 pic.twitter.com/usEkIgm9ZS
— ポンズ (@Worldtravelog) February 5, 2019
スキルレベルが低いお陰か運賃も抑えられていて、空港まで運賃僅か60円。 「ここまでスキルレベルのパラメーターが上がったら昇給!」という言葉を信じて21年勤めあげてきた可能性とか考えると切なくなってきますw
空港は比較的市内から近く、20分ほどで着きました。一国の首都の国際空港としては悲しくなるくらいの小さな空港で、ロシアやウクライナ、ポーランドといった旧ソ連圏の国々行きの近距離フライトがメインとなっているようです。
チェックイン
公式サイトより遥かに安い金額で発券してたので心配してましたが、無事にチェックイン完了。無駄を極限まで省いたシンプルな搭乗券が発券されてきました。NusaTripグッジョブ!
搭乗
機体はルフトハンザのお下がり。機歳25-30年クラスのA310が未だ主力機として現役バリバリに活躍中です。アメリカからの経済制裁でボーイングやエアバスから機材を購入できないので、第三国から流れてくる古い中古機材の老体にムチ打ちながらやりくりせざるを得ないらしいっす。自国技術で開発出来ない製品や自国で賄えない物資を制限されると苦しいっすね。予算を軍事費用に全振りして戦闘機の開発はバリバリやってるのですが。
そんなご老体機材にいざ搭乗。
客層は、ビジネスマン風のアルメニア人男性メイン。イランの首都行きのフライトですが、一目見てイラン人と分かるような風貌の乗客は少なかったです。
シート周りはくっそ狭く、当然のようにパーソナルエンタメシステムは無し。その代わり、前方のモニターにサッカー男子イラン代表が躍動する姿が延々と映し出されてて楽しむことができました。
他の座席のピッチを犠牲にして、非常口座席だけはめっちゃくちゃ足元のスペースが広かったです。ヨガマット敷いてエクササイズできちゃうレベル。
機内食
出発は定刻通り。非常に聞き取りやすい英語を話す機長のアナウンスが入り、そのあと直ぐにドリンクと機内食のサービスが始まりました。
テヘランまで一時間半のフライトですが、バリバリのフルサービス。フォークやナイフが無くて、「え、これ手で食うの!?」と思って焦りましたが、単にプレートにカトラリーを載せ忘れただけだったようですw
味的には野菜と豆を煮込んだマイルドなカレーっぽい感じで普通に美味しかったですし、ボリュームも十分。牛と鶏のダブルコンボ飯とか、どんだけ豪勢なんですかマーハーン航空さん!
テヘランまであっという間の空の旅。旧ソ連時代の名残か着陸時には拍手喝采。そして女性陣は一斉にベールを被り始めます…
ということで遂にやってきたイラン。オンアライバルビザが問題無く取れますようにと祈りながらタラップを下ります。
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