マーハーン航空に乗ってやってきたテヘランのイマームホメイニ国際空港。
テヘランに到着はしたものの、問題はここから。今度は、オンアライバルビザを取得して入国できるかどうかという大きな問題に直面します。
なんたって、このビザ取得についての情報がとにかく色々溢れ返ってるんですよ。
頻繁に入国規制かけたり規定を変えたりする国なので、一体何が最新情報なのか。
肝心かなめの情報源であろうイラン・イスラム共和国大使館のホームページを見てみてもビザ情報のリンクが切れてるし、問い合わせても返事が来ないという始末。
果たして無事に入国できるのか…一抹の不安を覚えつつ、オンアライバルビザを入手すべく入国審査場の手前にあるビザカウンターへと向かいます。すると、廃れたイランの国営デパートで化粧品を売ってそうな感じのマダム2名が笑顔で「On Arrival Visa? I can assist you」と声をかけてくれました。なにこの感じ?もっと強面の軍人が上から目線で対応してくるイメージだったんですが。
オフィスの中もカフェみたいにオシャレだし。もっとホメイニ氏の写真やアメリカをディスったような風刺画を壁紙にしたような部屋みたいなのをイメージしてました。
で、最初に結論から申し上げますと、ビザはあっさり取れましたし、時間はかかりましたが無事に入国もできました。
オンアライバルビザ取得の流れは下記の通りとなります。
1. 保険に加入(保険に加入済みの場合、証券の原本を提示)
2. ビザ申請書を記入
3. ビザ代金支払い
4. 申請書・ビザ代金の領収書…パスポートを持って窓口でビザを申請
5. ビザの申請内容がオンラインのデータベースに登録されるまで待機
6. OK!登録された!って言われてからイミグレで入国手続き
*2と3はどちらを先に済ませても大丈夫
念の為に用意をしていた顔写真やイラン出国の際の航空券の予約書は求められませんでした。
あと、大事なポイントとしては、電子ビザな上に入国スタンプも押されません。従って入国の履歴も残らず、イランから帰国後にも普通にアメリカに入ることができます。なので、アメリカ駐在を拒否るためにイランを旅行するという手口は塞がれました。
まぁこれもアメリカが潰しにかかってくるかもしれませんけどね。なんたってイランは悪の枢軸ですからw
では、話がずれましたがオンアライバルビザ取得の流れを書いていきます。
1.保険への加入
保険への加入がビザ取得の必須条件。これは知っていたので海外保険証券のコピーを用意してきたのですが、化粧品の売り子BBAが一目見て「これはダメね!」と一刀両断の裁きを下す。そして、オフィス内にある保険屋に行くよう促してくる。ただの保険を斡旋する手配師じゃないっすかw
保険料は滞在期間に応じて異なりますが、最低でも14ユーロまたは16ドルの加入費用がかかります。
2.ビザ申請書を記入
保険証券を入手してからがビザの申請作業の本番。
もっと滅茶苦茶根掘り葉掘り詮索されるのかと思いきや、必要な情報は「(本人の)名前」「父の名前」「パスポート番号」「職業」「イランでの滞在先の名称、住所、電話番号」のみ。イランにとって渡航者の父の名前が重要なんですねw
3.ビザ代金の支払い
この申請書の記入を終え、今度は同じくオフィス内にある銀行でビザ代金の支払い手続きへ。
こちらはビザ代金のプライスリスト。どんな査定法なのかしりませんが、国ごとに細かくビザ代金が定められています。日本国籍は60ユーロまたは70ドル。ど謎にオセアニア地域の国が迫害を受けててかわいそうw
4.アライバルビザの申請
ここで初めてビザ申請の窓口へ。ビザ代金の領収書・ビザ申請書・パスポートを持って窓口に出向きます。
5.ひたすら待機
その後はひたすら待機フェーズ。
パスポートと申請書を見ながらもくもくとパソコンにインプット作業をするITチームっぽいオッサン。
10分経ち20分経ち…ようやく彼が作業の手を止めた。そこから10分くらいして同僚と談笑し始めたので、しびれを切らせて「手続きはもう終わりましたか?」と聞いてみました。ピックアップに来てる運転手を待たせたくなかったので。
すると、「情報入力は完了!あとはデータベースへ情報が落とし込まれるのを待つのみ。今は全てe-visaなのじゃよ」との返答が。
その後、更に20分ほど経過してようやくパスポートが返ってきた。
e-visaだからパスポートにはビザが貼られてないけど、ようやくデータベースに登録されました。これでパスポートだけもってイミグレに行けば入国できるから(ドヤァ)と言い放つITオヤジ。
6.入国審査
その言葉を信じてイミグレに向かったのですが、ワイのパスポート情報をパソコンに打ち込むなり険しい表情を見せだす入国審査員。
審査員:ビザの申請を終えてますか?
ワイ:ついさっき、データベースへの登録が完了したって言われたから来たのですが…
審査員:いや、情報が登録されてないので、申請しなおしてください…
いやいやいや。ITジジイなんやねん…
すぐさまビザオフィスに戻ってITジジイを軽く詰問。
ワイ:データベースに情報が無いって入国審査員から追い返されたんだけど?
IT:そんなはずないだろ!パスポートもう一回見せてみろ!…うむ。確かに情報は登録されている!もう一回入国審査を受けてこい!
ということで今一度入国審査を受けるワイ。さっきと同じ審査員の列に並びます。
ワイ:IT係に聞いたら、やっぱりデータベースに登録されてるって言ってます。
審査員:どれどれ…(眉間に皺)。やっぱり無いっすね。無いっすよ!
ワイ:…
再びオフィスに戻ってIT係を詰問。今回は、もう一人同じ理由で入国できなかった白人と一緒に。
ワイ:やっぱりダメって言われたんですけど!直接入国審査員に掛け合ってくれませんかね??
IT:いや、そんなはずはない…。うむ。登録はされている!
ワイ:それはさっきも聞いた。他に考えられる原因無い?
IT:イミグレのパソコンへの情報伝達が遅れているのかも。こっちでの登録は確実に終わってるんだ。30分くらい待ってから再チャレンジしてくれ!
ワイ:(さっきのドヤ顔はなんだったんだ…)これ以上待たせたら帰っちゃうかもしれないので、外で待ってる運転手に電話したいんだけど…
IT:うむ。しょうがないからオフィスの電話を使っていいぞ!
ということで、30分ほど待機。その後にチャレンジしたら入国することができました。
入国審査では特に質問されることも無かったです。また、電子ビザなのでパスポートに何も貼られないだけでなく、本当に入国スタンプも無かったです。
アザーンを響かせモスクかのような神聖な雰囲気を醸し出していたテヘランのイマームホメイニ国際空港。
無事にドライバーとも落ち合うことができました。そして、笑顔でINAMOTO!とか声かけられたんで、アリダエイ!と返したらめっちゃ嬉しそうに握手求められました。やっぱりダエイがナンバーワン。
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