旧ソ衛星都市感たっぷり アルメニアの首都エレバンの町を歩く

アルメニアの首都・エレバン。町の歴史は新しく、本格的に発展したのは19世紀に帝政ロシアがアルメニア州の州都と定めてから。ロシア流近代都市として、ソビエト生まれの建築家による緻密な都市計画に基づき開発されました。現存する世界最古の町!と紹介されてることもありますが、実際に歴史を感じさせるような観光名所は市内には殆どなく、碁盤の目のように広がった道路に並ぶドでかい建物や武骨な偉人像ばかりの典型的な旧ソ衛星都市といった雰囲気です。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
ひだり みぎ

山がちで火山の多いアルメニアでは凝灰岩がよく発達するそうで、岩石をモザイクのように組み立てて造られた建物が多いのが特徴。パっと見は旧ソ系な町なんですが、よくよく観察してみるとアルメニアらしさが随所に発揮されてます。

ひだり みぎ
ピンクがかった色調の岩石で組まれたお洒落な建物も多く、エレバンはThe Pink Cityとの愛称で呼ばれることも。ストリップの看板もちらほら見かけたので、エロ系のPinkとも掛けてるかもしれませんねw

カスケード

ひだり みぎ

エレバンのシンボルであり一番の観光名所といえばカスケード。に山の斜面に沿って設けられた階段のあちこちに奇妙なオブジェが配置されてます。

ひだり みぎ
踊り場の一段一段に配置された芸術品の数々を楽しみながら、最上段にある展望台を目指します。


ふと振り返ると、展望台から拝む都市計画により築かれたエレバンの人工的な街並みが。

更に目を凝らして南の空を眺めると、ノアの方舟が漂着した場所として伝えられているアルメニアの霊峰・アララト山の麗姿も。山の麓までが背景の空の色に溶け込んでいて、最上部の氷雪の部分が天空に浮かんでいるような幻想的な光景です。

アララト山一帯は古くからアルメニア人が多く居住してきた大アルメニアの中心地であり、アルメニア民族のシンボルともされる存在。国章にもあしらわれていますし、入国スタンプにも絵が描かれいるくらいです。ただ、残念ながらこの聖なる山、現在はトルコ領となってしまっています。第一次世界大戦中にオスマン帝国が領内からアルメニア人を強制排除し、戦後のどさくさに紛れてアララト山もトルコ領として定められることになったみたい。
心の故郷が他国の領土とされるわ、国民の半数以上は本国ではなく世界各国に散らばって暮らしているわ、なんかアルメニア人ってユダヤ人と似た境遇にありますよね。


この階段を上り切った先には、巨大なソビエト・アルメニア成立50周年記念碑が立ってます。周りのアルメニア人のオジサンたち何をしゃべってるのか分かりませんが、コミンテルン万歳って言ってそうな現場の空気感。
2018年にはエレバンのデモで親露派指導者が退陣に追い込まれるという“革命”が起こって方向転換したので、今後の状況次第ではこの記念碑も無くなったりするのかなぁ。しれーっと民主の塔とかに挿げ替えられてそう。

勝利公園

ソヴィエト・アルメニア成立50周年記念碑の隣には、勝利公園といういかにもな名前の遊園地がありました。


アルメニアらしいタッチの可愛らしい絵も。


射的ゲームの標的にアゼルバイジャンの大統領が混じってたのには流石に腹抱えて笑いましたわw 日本の射的で〇大統領や〇総書記が的になってたら大問題ですよねw

ひだり みぎ
ひだり みぎ
遊園地の敷地の一番奥には、兵器に囲まれながら遊園地を見守るアルメニアの母像が。これはゴッドマザー級肝っ玉母さんですわ。よくみたら自らもエクスカリバーみたいな武器を手に取ってるし。


大戦で戦死した英霊に捧げる慰霊の炎も母の足下でゆらゆらと。ジョージアのトビリシはロシア辺縁部の小国といった雰囲気ですが、反露路線に舵を切ったとはいえアルメニアのトビリシの雰囲気はまだまだ完全にロシアの衛星都市ですね。ロシアと国境を接してるのはジョージアの方なのに。

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