ヨルダンも早や3日目。
この日も前日のペトロ遺跡に続いてJETTのバスを利用した日帰り旅行に出ることに。
プログラムが色々あって迷ったけど、マダバ⇒ネボ山⇒バプティズムサイト(ヨルダン川対岸のベタニア)とキリスト教所縁の地を巡るコースに決定。3か所巡るとなるとやっぱり効率良く回ってくれる観光バスの力を頼った方が楽だし安い。滞在時間の制約こそあるが、各観光地では基本的に完全自由行動という放置プレーなので自由度も高いし。
マダバ:ビザンツ時代のキリスト教徒の中心都市。通称“モザイクシティ”。
ネボ山:預言者モーゼ終焉の地で、キリスト教徒の聖地。
バプティズムサイト:キリストがヨハネから洗礼を受けた聖地。
先ずは“モザイクシティ”ことマダバへ。
ヨルダンの首都アンマンから南西約30km。マダバはビザンツ帝国時代の中心地の一つで、内部にモザイク画が施された教会が市内に多く残っている。これら歴史ある教会は現役で使われていて、今日でもイスラム教徒が9割超を占めるヨルダンで例外的にキリスト教徒が多い町として知られているそうだ。
アンマンからツアー会社のミニバンで走ること50分ほど、こんな芸術的な壁を持つビジターセンターのバス停で降ろされた。モザイクシティだけあって、いきなりモザイクによるお出迎え。
町の居住区には何もないが、マダバの観光地区には比較的狭い範囲に教会や考古学公園が集中しているようだ。ここでは1時間半しか与えられないので、早足で町を隈なく探索する。
モザイクシティだけあって土産物もモザイク関連がメイン。店舗の奥でモザイク職人(ビデオのモザイクを取り去る職人じゃない)さんがモザイク画を作っている姿も見学できるのですが、「モザイク画なんて作るの簡単だよー」ってw。折角こっちが凄~いと貴方を立ててあげてるのにwww
でも確かに思ったより単純な作業のようで、下絵を描いて、その上に同じ色の石を乗せて貼り付けていくような簡単な工程だった。ほんと貼り得みたいな感覚。
考古学公園と聖マリア教会
マダバの街を歩いていて、最初に目にした遺跡は考古学公園。マダバ全域からビザンツ帝国時代のモザイク画が大量に発掘されているらしいが、聖マリア教会が発掘されたこの考古学公園内にも多くの歴史的モザイクアートが残されているらしい。
モザイクの主なモチーフは咲き誇る花や植物、鳥・魚・珍しい獣などの生き物、狩りや釣りなどの日常生活、神話の場面などなど多岐にわたる。
ここが767年に建てられたとされる聖マリア教会だったらしい。
床にはびっちりと施されたモザイクの超大作が。土産物屋で見た小物であれば確かに労せず作れそうなものであるが、ここまでの規模となると流石に大変な技術と労力が必要になってくるでしょう。細部まで凝ったデザインとなっていて、確かにこいつは凄い。
ジグソーパズルと同じっすね。大きなものは何十万ピースを正しい位置にフィットさせることになるので難しい。
考古学公園を離れ、なおもキリスト教異界の地・マダバの街を探索する。
一応モスクがあるにはあるも、圧倒的に教会の方が多くてムスリムの方が肩身が狭そう。
洗礼者聖ヨハネ教会(ラテン修道院)
聖ジョージ教会、聖マリア教会、12使徒教会、殉教者教会…数あるマダバの教会の中でも素晴らしい石積建築のファサードで観光客を誘うのがこちらの洗礼者聖ヨハネ教会。ガイドブックにも載ってる有名な聖ジョージ教会かと思いきや、入場料を支払う段になって別物と知る。でも、「え!?聖ジョージ教会じゃないんすか!?じゃあ結構。」とは言えない雰囲気だった。おっさん観光客が来て嬉しいのか、すっごい笑顔だったし。なのでそのまま入場。楽しめそうになければ速攻で出れば良いかなと。
お洒落な入口。因みに洗礼者聖ヨハネとは、イエスキリストに洗礼を授けたキリスト教史の中の重要人物。
地下の秘密基地へ。大丈夫?拘束されて強制洗脳プログラムが待ってたりしない?
でも、地下をくり抜いて作ったダンジョンのようでワクワク感半端ない。トルネコの大冒険みたいな。
地下は資料館になっているようで、タラッサやマダバの木のモザイクアートがさりげなく壁に掛けられていた。うーん、おしゃれ!
マダバ地図ことエルサレム地図のモザイク画を保有する聖ジョージ教会のお株を奪う素晴らしい出来のエルサレムの地図(のコピー?)も。因みにこいつは6世紀に名もなき芸術家により作られたと考えられているそうだ。伊能忠敬もびっくりですわ。
他にもヨハネの生首があったりと独特な雰囲気の地下空間を通り抜けて階段を上がったら…
下でミサしてた。上から見下ろしてしまってなんとなく背徳感がやばい。
教会内のおっさんもやったらと良い人だったし、穴場感もたっぷり。ここ、有名な聖ジョージ教会より楽しめるんじゃね?入場料も1ディナール(≒150円)と格安だし。
マダバの街では聖ヨハネ教会もお勧めです。
【マダバ(Madaba)】
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