カトマンズ初日、先ずはタメルを歩いてダルバール広場まで向かうことに。
タメルといえば1泊数百円程度の安宿や旅行代理店、両替商、土産物屋、世界各国の料理屋、ネットカフェ等がひしめき合うカトマンズの繁華街。世界各国からの旅行者が集まるエネルギッシュで雑然としたエリアであり、ヒッピー文化華やかし1960-70年代頃には、イスタンブルからイラン・アフガニスタン・パキスタン・インドと続くヒッピートレイルの最終目的地として、インドのゴア・アフガニスタンのカブールと並ぶヒッピー三大聖地とも称されていたそうだ。
レトロな装いの商業施設が軒を連ねるように建ち並ぶ細い路地が縦横に交差。その中を人・リキシャ・車・犬・牛が絶えず往来し、元ヒッピーの聖地らしいわちゃわちゃとした雰囲気を醸し出している。
あと、カトマンズでは大気汚染が深刻なので、町歩きにはマスクが必須。風が吹くと目視で確認できるレベルの粉塵が舞い、バイクが走ると真っ黒な排ガスが撒き散らかる。雨季だからこれでもマシだとは言うが、バイクの排ガス、未舗装の道や工場現場から舞う土埃、工場からの煙が渾然一体となり町中を覆う pic.twitter.com/EjIwYekDt1
— ポンズ (@Worldtravelog) 2018年6月17日
とにかく人も車も多いもんで、致死量レベルの排気ガスが町全体を覆っている。
そんな汚染たっぷりの環境の中で普通に肉が骨ごとぶった切られて売られてる。もうね、肉屋から漂う異臭に近い匂いが堪らなくアジアっす。
道端では、朝から晩まで同じ場所に留まって客引きをするやる気のないリキシャおじさんも多数。人差し指をピーンと立てながらリキシャーなんて言って声をかけてくるのだが、皆さんすっごいか弱い体つきで、どこにリキシャを漕ぐ力があるのかと思わずにいられない。
タメルを歩いていると、車夫だけでなく、とにかく色んな輩に声をかけられる。「混んでますね」とか「汚染が凄いでしょ」とか急に会話を切り出してきて、自然な流れの中で勝手にガイドを始めて付きまとう。そんな彼らの口癖は「あなたはラッキー、今日は年に一回の祭典の日。」まあ100%善意でお声かけ下さってるのかもしれませんが。
そんな勝手にガイド始めて付きまとうマンが話かけてくる行動原理はまだ理解できるのだが、わたし英語を話して練習したいだけなんですマンてのも出没する。奴らの狙いはなに?仲良くなって夕食ご馳走さまパターン?初日と二日目だけでガイド系の輩6名、英語を練習したい輩3名に声をかけられた。
変な輩もいれば変な神もいる。他所ではなかなか見られないレア物な神のお姿もチラホラと見られたりするので、ヒンドゥーの神々を探しながら歩くのも面白い。
宗教モチーフの土産物も激アツ。シヴァ神のシャツや曼荼羅スカーフなんて喜ばれないこと間違いなしなのに買っちゃいそうになる。
これくらいの曼荼羅ファッションならいけなくもない気がしないでもないけどいけないかもしれない。
すんげえパーカーw 志茂田景樹でもこれは着こなせないだろう pic.twitter.com/BjLdeMHQwl
— ポンズ (@Worldtravelog) 2018年6月18日
ヒッピーのフワフワ感と宗教の神秘性を融合させたような不思議ちゃん系な服に、ドぎついパッチワークのジャケット風パーカーのような志茂田景樹先生系の奇抜な一点物…こりゃあヒッピーファッションシーンの最先端を行ってますわ、カトマンズ。
エベレストトレッキングの拠点だけあって、トレッキング用品を取り扱う個人商店も多い。防寒具、ザック、寝袋からナイフなどの小物まで揃わないものはないといっても過言ではないくらいの品揃えで、品質も値段もピンからキリまで。
こちらはタメルの中心にあり庶民的市場が開かれるアサンチョーク。町と人の色からして南アジア感が半端無い。
3本の通りが交差する6差路になっていて、中心の広場は人と物とでごった返して大変な喧騒に包まれている。
あらゆる方向からバイクやリキシャが絶え間なく流れ込む通りの脇で、平然と青空野菜市が開かれている。売り物の野菜とか普通に踏んずけられて潰れたりしててもお構いなし。この狂気じみた人と物の密度と未整備感がもう本当に愛くるしく思えてくる。
こんな混沌とした場所にも祈りの場が。アサンチョークの南側に建つアンナプルナ寺院。
こちらはカトマンズ北西にある世界遺産・スワヤンブナートのストゥーパを複製したというカテシンブーストゥーパ(Kathesimbhu Stupa)。キリっとした目つきで正面を見据える聖なる仏陀アイがなんとも神秘的なのだが、聖なる塔に向かって放尿する恐れしらずのカラスが多数群がってしまっていて雰囲気ぶち壊し。
ここから更に進むと、もう少し俗っぽい祈りの対象がある。「コインの木」なる何千枚ものコインが釘付けされた木なんだが、こいつを拝むと歯痛に効くらしい。
スゴイを通り越して気持ち悪い。
すれ違う現地女性の艶やかなサリー姿だとか、埃まみれになった売店の品々だとか、肉屋から漂う異臭だとか、激しく束になってもつれた電線だとか、カトマンズを歩いていると、小さなことに一々わくわくが止まらない。
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