夜8時過ぎ頃に竹刀中心部のレックスホテル前を歩くと、どこからともなくジャズやフォークミュージックが聞こえてくる。オールデイズのイントロに続いて渋みのある低音のボーカルの歌声が夜風に乗って響き渡る。実はこれ、ホテルの屋上にあるルーフトップガーデンというレストランでの生演奏の音楽なんです。
レロイ通りとグエンフエ通りの交差点という一等地に建つ5つ星コロニアルホテル・レックスホテル。比較的ホテル宿泊費が安いホーチミン市ですが、こちらは一泊最低でも12,000~13,000円程するようだ。
ホテルの2階にはカジノ“The Dynasty”があります。
本日行くのはカジノではなく、ホテル5階の屋上にあるルーフトップガーデンレストラン。
座席の種類も少人数用からグループ用まであれこれあり、オープンエアだけあって肩ひじ張らずにくつろげる開放感いっぱいのレストランだ。南国植物も生い茂り、創業時の雰囲気を残す空間はベトナム・レトロを醸し出している。
こちらはカラベルにシェラトンホテル。角地にあるので夜景が広く見渡せて、この上なく贅沢な夜景を前に食事を楽しむことができます。店内のレトロなインテリアと現代の高層ビルの夜景が入り混じって、なんとも不思議な気分になれる。しかも20:00からはこの夜景に生演奏が加わるんだからムード満点だ。
ライトアップされたサイゴンの夜景を見ながら先ずはビールを軽く2本飲み干し、料理の到着を待ちます。サイゴンレッドラベルが1本VND 115,000(500円)、コロナがVND 145,000(600円)と、流石に5ッ星ホテル価格になっている。日本基準ではまぁちょい高いかなくらいであるが、ここはベトナム。街では一本100円以下で飲めるのだから、やっぱり高い。
ベトナム宮殿風春巻きと題されたこちらのお品はVND 180,000(約700円)。
パイナップルが二つに割られていたので中身が食べれるかと思いきや、果実はきっちりとくりぬかれて、中には蝋燭が入っていた。デートには良いだろうが、一人で来てるんだから蝋燭よりも果肉が欲しかったというのが正直なところ。これでは実質小さな揚げ春巻きが8本あるだけだ。
ブラックタイガーのペッパー炒めが本日のメイン。VND320,000 (約1,200円)也。はっきりいって期待していた感じの料理とは全然違った。
そうこうしているうちに生演奏のステージが始まった。マドンナやサイモン&ガーファンクル、エルトンジョンなど1980年代を代表する懐メロヒットソングメドレーのボーカルの歌声がホーチミンの夜空へと拡がっていく。誰もが知っているナンバーで聞いていて懐かしく、年配の欧米人夫婦などは若き日の自分に思いを馳せてか、皆、感慨深げに遠くの夜空の一点を見つめている。
全体的にお食事は値段の割には…というのが率直な感想だ。そういや周りも食事をしている人は殆どいなく、サイゴン川の方から吹く夜風にあたりながらビールやカクテルを飲む欧米人ばかりだった。ここでの食事はカラマリや春巻程度にしておいた方が良いかもしれない。ただ、やはりバンドの生演奏が流れる中でサイゴンの街並みを見下ろしながら飲むビールは格別だし、これだけ極上の雰囲気が造り上げられているのだから、多少値は張るのは仕方がない。日中はヒトとバイクの大洪水で喧噪に溢れているこの街のど真ん中でゆっくりとした時間の流れを感じることができる都会のオアシス的な癒しの空間に一杯飲みにいかれては如何でしょうか。
【名称】 Roof Top Hotel Bar & Restaurant
【住所】 5F, Rex Hotel, 141 Nguyen Hue
【TEL】 38292185
【営業時間】 07:00~翌01:00
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