宿泊記 超イビス級クオリティ イビスサイゴンエアポート

この日はホーチミンでのトランジットでサイゴンタンソンニャット国際空港近くのイビスサイゴンエアポートホテルに宿泊。
いまでこそIHG系列のHoliday Inn and Suites Saigon Airportがオープンしてますが、当時はまともそうなエアポートホテルってイビスくらいのもんだったんですよね。正直、うっわー、今日の宿はバジェットホテルのイビスか…と全く期待せずにホテルへと向かいました。

空港からホテルへの移動は事前に予約をしていたホテルの無料シャトルバスで。
到着ターミナルを出て正面の待合場所にホテルのロゴ入りプラカードを持ったスタッフが立って待機しているとのことだったが、他のホテルのスタッフは沢山いるのにイビスのホテルマンは見当たらず。
んん?ホテルに電凸コースか?と思ったらやる気なさげに柱にもたれて休憩中だった。油断したぁ~とばかりに「え!出てくるの早いですね!」ってw う~ん、いきなりの意識低い系イビスクオリティw 隣に立ってたソフィテルのホテルマンがピシっとしてたから、余計にイビスの緩さが際立ってましたw


ターミナル内の駐車が禁じられているからか、バスはスタッフとの合流後に呼んでもらう形になるので、合流してから5-6分くらいは待たされる。その後、国内線ターミナル経由でホテルに着くまで約10分…。
これならホテルまで歩いた方が早いんじゃね?と思うけど、ホテルへの道中は道が悪かったりバイクの洪水の中を横断したりのハザードを突破することになりますので、やっぱりシャトルバスが無難っす。タクシーだと近すぎてウザがられるし。


ひだり みぎ
ホテル前の通りこそごちゃごちゃしててアジアな雰囲気ですが、館内は広々としていて至って快適。全くもって期待してませんでしたが、イビスにしては良い感じです。スターバックスまで入ってるし!

ひだり みぎ
頭上にはベトナムの国花である蓮の葉?がカラフルに輝いてます。


いやー、ハード面はイビスにしては素晴らしい。

中国で泊まったイビスのクオリティとは大違いで、とても同じブランドのホテルとは思えませんw

アコーホテルズ ゴールドステータス特典

ひだり みぎ
会員レコグニションもイビスにしては充実してて、ドリンクバウチャー・手の込んだウェルカムスイーツ・スタジオルームへのアップグレード、08:00のアーリーチェックインor17:00までのレイトチェックアウトなどなど盛り沢山。ゴールド会員でもこれだけモリモリのベネフィットが受けられたので、プラチナ時代に泊まっていればどうなったことやら。


部屋のカテゴリーを見てみてもイビス離れしたレベルにあり、バジェットホテルのイビスでもスタジオルームやファミリータイプの部屋まで設けられている。狭く質素な1ベッドルームを覚悟していたので、これは嬉しい誤算でした。

ただ、そのぶん一般的なアジア圏のイビスと比べると若干価格帯が高めですかね。許容範囲ではありますし、質が伴っているので全く問題ありませんが。

シャトルバス ホテル⇒空港


空港からホテル行きのシャトルバスは定時制。深夜・早朝帯にも運行しています。ホーチミン発のフライト出発時刻が分かっている場合はチェックイン時に予約をしておいた方が良いでしょう。

部屋:スタジオルーム


スタジオルームはコネクティングルーム仕様のスタンダードルーム2部屋を繋げた造りで、1部屋がベッドルーム、もう一部屋はリビングルームとしてベッドの代わりにソファや円卓が置かれていました。
今回は中庭に面した高層階の部屋を御用頂いたということもあるのでしょうが、静けさも保たれていてとてもイビスとは思えない良い部屋です。


こんなアート的なメッセージが部屋に掲げられたイビスも初めて。
「なにもかもが逆風のように感じたら、思い出すがいい。飛行機はいつも風に向かって飛んでいくんだ。風と共にじゃない。」ヘンリーフォード拝。

ひだり みぎ

ベッドルームにはソファ・円卓がある代わりにイビス自慢の特製ベッドがデカデカと置かれてる。壁紙に飛行機の絵があしらわれていたりと、エアポートホテルらしさも演出されてます。


部屋ごとに名言集の一句が書かれてるんじゃなくて、どの部屋もフォードのこの一句なんすねw 逆風に感じることが多い客層がよく泊まることを想定してるんすかねw



奥の窓際に設けられたデスクや扉のないオープンタイプのクローゼットもベッドルーム・リビングルーム共に同じ仕様。



バスルームも同じ仕様の物がリビング・ベッドルームにそれぞれ備わってます。

高級ホテルのように何でも揃っているわけでないですが、部屋も新しく快適ですし、エアポートホテルとして1泊する分には十分です。良い意味で期待が裏切られました。

レストラン BISTRO BY OOPEN

ひだり みぎ

ロビーフロアのオシャレレストラン“Bistro by OOPEN”で蚊と戦いながら夕食を。ビストロと言っちゃうあたり、仏系アコーホテルズの影響か。

ひだり みぎ
ハイフォン名物ブン・カー(Bun Ca)を注文したら付け合わせの草が凄いワイルドw 他にも「Hue Ginger Tofu」「Nam Dinh Pho」「Nha Trang Seafood Fried Rice」「Saigon Banh Hoi」などなど、ベトナム各地の定番料理が揃っていて、「ローカル飯に挑戦したいけど衛生面が心配…」という方にはお勧めです。

プール&ルーフトップバー


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ひだり みぎ
屋上には、サイゴン市内及びタンソンニャット空港空港が見下ろせるバーとプールが設けられてます。小さいですが雰囲気は良いですし、何よりビールが安い!
17:00-20:00の時間帯はハッピーアワーでタイガーとハイネケンの生ビールが1杯=VND35,000(≒JPY160)++で飲めちゃうという。心地よい夜風に当たりながら飲むゲロ安生ビール、上空には離発着する飛行機…控えめにいって最高っす!


外の屋台の3-4倍の価格だったけど、バインミーも具沢山で美味かった。

ジム・サウナ



ジムも(イビスにしては)素晴らしいですし、極めつけはサウナ。サウナまである1泊6,000園程度のイビスは世界的にも珍しいんじゃないっすかね。施設面の充実度合いではノボテル級です。

朝食


朝食はロビーフロアのオシャレレストランで。エアポートホテルならではの計らいなのか、提供時間が04:00-12:00と長~く設けられています。

06:00-10:30:フルビュッフェ
04:00-06:00、13:30-12:00:軽食ビュッフェ


オムレツはやたらと汚い出来上がりで「誰かの食べかけ?」みたいな感じで出てきたけど、全体的に見たらホットミールもオードブル系もかなーり充実していて(イビスにしては)大満足の内容でした。

周辺環境

また、ホテルの隣にはすき屋やローカルフードコート、スーパーマーケットなどが入ったパークソンデパートなので、ホテル外での安飯の調達にも困りません。


よき塩コーン…だと!?

所感

イビスにしては驚くくらい良いホテルっす。

イビスなのに空港-ホテルの無料シャトルバス
イビスなのに広い部屋がある
イビスなのにサウナがある
イビスなのに朝食が充実してる
朝食が04:00-12:00
ハッピーアワーが安い

ホーチミンでのトランジットには文句なしにお勧めです。

【Ibis Saigon Airport Hotel(イビスサイゴンエアポート)】

公式サイト:https://www.accorhotels.com/ja/hotel-9468-イビス-サイゴン-エアポート/index.shtml
所在地:2 Hong Ha Street, Ward 2, Tan Binh district, Ho Chi Minh city, Ho Chi Minh City

インターコンチネンタルホテルハノイ ランドマーク72 クラブフロア 宿泊記

この日は2017年9月21日にグランドオープンした“ばかり”のインターコンチネンタルハノイ ランドマーク72(Intercontinental Hanoi Landmark72)に宿泊することに。“ばかり”と言っても怠けていて宿泊記のアップに時間がかかってしまい、既にオープンから1年超の時が経ってしまっているが…

ハノイにはゆったりまったりと過ごすには絶好の場所であるタイ湖の畔にベトナム風情満点のインターコンチネンタル(インターコンチネンタルウェストレイク)があるが、こちらの新しいインターコンチネンタルは全くもって趣きが異なり、新興住宅地・新興ビジネス地区に建つ高さ350メートル・72階建てというインドシナ半島で最高層のビルに入っている。これだけホテルの特徴が異なるとカーニバルを起こさないでしょう。客層も全くもってことなって、観光客中心のウェストレイクに対してランドマーク72はビジネスマンメイン。

ランドマーク72の開発・建設を手掛けたのは韓国系ゼネコンの京南企業。速攻で財政難になった上に別件で不正調査を受けていた会長が自害するなどどろっどろの経営状況に陥り今は他の韓国系に手放したらしいが、当時は48階建ての高層住宅2棟との一体開発という韓国-ベトナム両政府も期待する大型プロジェクトだったようだ。

インターコンチネンタルが入るメインタワーの48-60階にはサービスアパートメントが入居し、インターコンチネンタルは贅沢にも72階建てタワーの61階から71階部分を占拠。62階がフロント、63-71階が客室で、最上階である72階はクラブルーム宿泊者専用のクラブラウンジになっている。最上階にラウンジを設けるあたり、気合が入ってます。

そんなインターコンチネンタルランドマーク72への宿泊ということで胸躍らせながら移動、18:00過ぎにホテルに到着した。観光地からは離れているので、観光メインの場合はお勧めできんかな。実際、宿泊客は韓国人と白人を中心としたビジネスマンが殆どで、観光客に見受けられるのは一組の場違いな中国人団体客くらいのものだった。


46階以下はオフィスフロアになっていて、メインエントランスは退勤時間を迎えてウキウキ気分のホワイトワーカー達で込み合っていた。

ひだり みぎ

韓国資本の建物の為、中のテナントも韓国系だらけで、まるで自分が韓国にいるのかと思えてしまう程。富士通さんなど非韓国系も入居しているが、それでもやはりメインは韓国系大手で、ハノイに於ける韓国経済界の城とも言えるでしょう。アシアナが運営するホーチミンのインターコンチネンタルもそうだし、やっぱりベトナムはなんだかんだでまだまだ韓国系資本の影響が強い。

ただ、ホテル専用エレベーターでロビーフロアまで上がってしまうと韓国らしさは完全に排除されるのでご安心を。
ひだり みぎ
客室に充てられるのは9フロアだけの為に部屋数が少なく、利用客も多くない。外の喧騒が嘘かのような静かで厳かな空気に包まれたロビーフロアは、さながら天空の楽園かのようである。バイクまみれ、汚染まみれ、雑踏まみれ、ストレスの種だらけのハノイ市内から戻ってきて「Welcome Back!」と笑顔のスタッフに迎え入れられると、なんともいえない安堵感を覚えるものだ。

ひだり みぎ
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爽やかな朝に、しっとりとした夜。朝と夜で表情を変えるロビー。インターコンチネンタルウェストレイクで味わえるようなベトナム風情は皆無だが、ここはここで外資系高級ホテルらしい雰囲気で居心地が良い。

チェックイン

チェックインも、背後に広がる美しいハノイの町を眼下に見ながら…と言いたいところだが、残念ながらハノイの町を覆い尽くす大気汚染の毒霧を見ながらのチェックインに。
今回はクラブルームでの予約ではなかったが、一泊一人あたりUS$40の追加料金を払えばラウンジアクセスが付くとのことだったのでお願いすることに。アフタヌーンティーを楽しむ時間は無いけれど、イブニングカクテルと朝食が付くのでUS$40でも十分に元は取れるでしょう。

因みにこの日の宿泊レートはこんな感じ。

最安値のデラックスルームとクラブルームの値差はUS$96。プレミアルームとクラブルームの値差はUS$71。そう考えればUS$40でのオファーはお得でしょう。因みに今回は駄目もとでプレミアルームを予約し、ギャランティーアップグレードでクラブルームになった場合にラウンジアクセスが付くか試してみましたが、やっぱり規約通りの運営のようで、アップグレードでのクラブルームにはラウンジアクセスは付きませんでした。撃沈!

部屋:クラブルーム


入って直ぐ抱いた第一感想は、「最新のインターコンチネンタルにしては超絶地味」。なんだろうな、この想像してたのと違った感。これはこれで落ち着きある高級感が感じられて決して悪くはないんだけど、超高層ビルに入る最新インターコンチネンタルということで、もうちょっとスタイリッシュなデザインの部屋なんだと勝手に思ってた。


茶系のカーペット、茶系のチェアー、茶系のデスクが並び、デスク周りも落ち着いた渋味の有る設計。

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69階から見下ろすハノイの街並は…。大量のバイクあり、石炭火力発電所あり、焼畑あり、大規模工業団地ありで、窓の外に広がる中国の大都市に勝るとも劣らない深刻な大気汚染ビューが楽しめる。

ひだり みぎ

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ネスプレッソもあるし、冷蔵庫にはボランジェもストックされている。このシャンパン一本でラウンジアクセスフィーのUS$40を上回るんで、やっぱり酒飲みにはラウンジアクセスを付けることをお勧めする。

ひだり みぎ

水周りも花崗岩張りで落ち着いた造り。

スパイアアンバサダー特典とクラブルーム特典

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こちらはウェルカムギフトのマンゴーココナッツティー(市販品、希望小売価格 VND100,000程)とフルーツ盛り。とりあえずお茶のパッケージに描かれた顔が尾木ママでビビる。


前に泊まった同僚はウェスティンの石鹸をでっかくしたような葉っぱ型のチョコを貰ったと言っていたが…事前にスイーツを選択しないとフルーツが用意されちゃうらしい。

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【スパイアアンバサダー特典】
優先チェックイン/チェックアウト
600ポイントまたはドリンクバウチャー
ギャランティーアップグレード
ウェルカムアメニティ(今回はフルーツ)
16:00までのレイトチェックアウト

【クラブルーム特典】
優先チェックイン/チェックアウト
ラウンジアクセス
ウェルカムドリンク
ハノイ市内への無料通話
ウェルカムフルーツ
1滞在につき2点までのプレスサービス
16:00までのレイトチェックアウト

クラブラウンジ

営業時間:06:00-20:00
朝食:06:00-10:30
アフタヌーンティー:14:30-16:30
イブニングカクテル:17:30-19:30


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超高層ビルの最上階にこんな広々としたラウンジを設けるとか凄すぎ。ほぼ1フロア全体を使ってるくらいの勢いだし。

イブニングカクテルはミールもドリンクも全オーダー制。ミールもドリンクも豊富なラインナップから注文をすることができる。
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ミールは好みのメニューを重点的に攻めるも良し、全品一口ずつ楽しめる“つまみ食いセットメニュー”をお願いするも良しとのことなので、とりあえず全品制覇を目指してセットメニューをお願いすることに。

ひだり みぎ
先ずは食前酒のジントニックとコスモポリタンを。


続いてやってきたアペタイザー。すげえ本格的で腰抜かすw



コールドミールなんかアフタヌーンティーの三段トレイで運ばれてきたしw。料理も本格的でラウンジ飯とは思えないクオリティ。

ひだり みぎ
ホットミールも「Miso Coconut Glaze Salmon with Mango Salsa」「Mini Beef Rolls with Mushroom Ragout and Tomato Salsa」「Grilled Vegetable Kebabs with Pesto Sauce」「Deep-fried Seafood and Pork Spring Roll」と気合のラインナップ。


最後はデザートで〆め。

スタッフも非常に優秀な美男美女揃い。未だ今年も年末まで数か月残しているけど、2018年度の「ベストラウンジ賞」はインターコンチネンタル ハノイ ランドマーク72になると思う。ラウンジアクセスを付けて本当に良かったわ。アフタヌーンティーも中々の内容のようなので、観光には適さないが、ラウンジアクセスを付けてホテルで一日中まったりするという使い方には良いでしょう。

朝食


朝食はロビーフロアのSpoonsで。


やはり韓国料理コーナーも。


日本食コーナーはしょっぱい。抹茶アイスのように盛られたわさびを白人がアイスを掬うかの如くがっつり取っていったのを目撃した際には、余計なお世話ながらも思わず警告をしてしまった。そんながっつり食べるようなものではないですよ、と。

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フルーツコーナー。

キャロットやドラゴンフルーツの生絞りジュースだけでなく、Red Velvetなる南国フルーツをがっさり使ったオリジナルモクテルまで用意してくれてるのも有難い。
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インスタ映えするカラフルで健康な朝食で一日のスタートを。

プール

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プールは今回は利用しなかったけど、7階にアパート棟と共用のプールがある。営業時間は09:30-23:30。


プールから見上げるインターコンチネンタル。

所感

部屋は静かで快適ですし、ラウンジアクセスを付けて一日中ホテルでまったりするには最高のホテルっす。

インターコンチネンタルハノイ ランドマーク72(Intercontinental Hanoi Landmark72)


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住所:Keangnam Hanoi Landmark Tower, Plot E6, Cau Giay Urban Area, Keangnam, Hanoi
電話:+84 24 3698 8888

ベトナムホーチミンのバックパッカー街・ブイビエン通りで胃袋を満たす

時系列ぐっちゃぐちゃだけど、ホーチミンのプルマンサイゴンを再訪した時のメシネタ。


こちらは前回滞在時の宿泊記。アコーホテルズは2017年度末プラチナステータスから陥落してしまい、最安値部屋だとラウンジアクセスが付かなくなったのが痛い…。

ラウンジでの乞食活動ができないので、休日昼下がりに飯を求めて近くのドヤ街をぶらついてみた。

ホーチミン一のバックパッカー街は市街地の西側にある「デタム通り(De Tham Street)」・「ブイビエン通り(Bui Vien Street)」・「ファングーラオ通り(Pham Ngu Lao Street)」という3つの通りを中心に構成されている。

その内、今回ぶらついたブイビエン通りはカフェやバー、小洒落た飲食店が多く、ダボダボなパンツとヨレッヨレのノースリーブを着たアウトローそうな外国人旅行客が昼夜問わず行き交う主要ストリートになる。

夜は道の両脇の飲み屋前に無限のプラスチック椅子が並び、軒先には客を呼び込む女性が出現するなど賑やかになるのだが…昼間は意外と落ち着いた雰囲気。

キングケバブ(King Kebab)

適当に歩いていると、王冠マークがイカしたKING KEBABなるケバブ屋を発見。ベトナムのキングオブ路上フードといえばバインミーだけど、たまにはトルコ風ケバブも悪くないかと思い入店することに。

ケバブの王様…かなりローカルな雰囲気の店だし、なんともありきたりな名前の店だけど、トリップアドバイザーでの評価は上々のようである。


ベトナムらしい短足の椅子とテーブルが数席並ぶ店内。空調は無く熱気がこもってしまっていて暑苦しいけれど、不衛生といったことはない。


メニューはシンプル。基本はロールタイプのシャワルマとプレートタイプの二種類で、肉はそれぞれチキン・ビーフ・ミックスの3種類から選択可能となっている。
この他、肉大盛・フェタチーズ・チェダーチーズ・レッドキャベツ・レタス・トマト・パセリ・フレンチフライがぶっこまれたエクストラサイズのFat Boyというデブ専特別メニューも注文可能。

食べ盛りの自分はもちろんFat Boyをオーダー。

待つこと3分、もちろんバインミータイプではない本格的な巻きケバブがやってきた。Fat Boyの名前ほどにボリューミーではないが、中に詰め込まれたフライドポテトがいかにもFat Boyが食べそうなジャンクフードといった感じを醸し出している。


肉自体の味付けも濃い目でデブ好みだし、チーズやソースとも良くマッチしていてナイスなジャンク感。強いて言うならば、自家製ナンをもう少しモッチリとしたものにしてくれれば更にデブ受けすることでしょう。

バックパッカー通りにあり、値段もまぁまぁ手頃。観光途中で小腹が空いた時のジャンクなQuick Biteに最適なお店。

【King Kebab(キングケバブ)】

住所:230 Bui Vien, Pham Ngu Lao Ward, District 1, HCMC
電話:+84 126 996 3101
営業時間:11:00~
ホームページ:https://www.facebook.com/kingkebabsgn/

Cong Caphe

クッソ暑いサウナみたいな店で汗だくになりながらジャンクフードを平らげた後は、空調の効いた環境でアイスコーヒーを飲んで体をクールダウンすることに。

バックパッカー通りだけあってコーヒーショップは無数にあるが、やっぱり「配給制度下の北ベトナム」をテーマにしたCong Capheが一番のお気に入り。


カーキの軍服風コスチュームを着た店員に萌えるw


ひだり
無機質な空間を使ったレトロでノスタルジックな空間も居心地良いし、ドリンクもオリジナルメニューが沢山あって普通にカフェとしても優秀なんすわ。

名物のヨーグルトコーヒーは前回頂いたので、今回はココナッツコーヒースムージーを。

ほんのり甘いココナッツのフラッペにビターなベトナムコーヒーがかかった一杯。これはこれで甘くて美味しかったけど、もう少しコーヒー強めでも良かったかな。

【Cong Caphe Bui Vien店】

住所:127-129 Bui Vien, District 1, HCMC
電話:+84 911811145
ホームページ:congcaphe.com/

プロパガンダアート

後は適当にぶらぶら。飲食店だけでなくちょこちょこっとした土産物を売る店舗も多いっす。

コンカフェでもこんなレトログッズを売れば良いのにと思えてくるプロパガンダポスター。


ひだり みぎ
一つ一つのポスターに「欲しがりません勝つまでは」的な強烈なメッセージが込められているのだろう。見ているだけで興味がそそられるアート揃いなのだが、惜しむらくは、ベトナム語なので何をプロパガンダしているのかさっぱり読み取れない。

ひだり みぎ
中国からの輸入文化をアレンジした竹編みの籠なんかも売られていて、みかん置きにぴったりなダブルハピネス買っちゃいました。

フエ⇒ハノイ ベトナム航空ビジネスクラス搭乗記 フエの世界遺産巡り9

あっという間のフエでの二泊三日の小旅行を終え、帰路へと就く時間がやってきた。先ずはフエからハノイに飛び、そこから成田行きの深夜便に乗り継いで日本へと帰還する。


フエ市街地からタクシーで15分(運賃200,000ドン強)、2013年に改装されたばかりのフバイ国際空港(HUI)に到着した。綺麗だけど小さっ。

ひだり みぎ
当記事執筆時点での就航航空会社はベトナム航空以外だとべトジェットとジェットスターパシフィックの2社のみで、それも国内線オンリー。

空港に早く着き過ぎて暫く待たされたけど、出発時刻の2時間半前になって漸く搭乗手続きが開始される。


今年になり南方航空修行を始めたので、マイルはCZ付け。VNのCクラスは2セクターと130%のマイルが付与される筈なのに、なんとまぁ搭乗から3ヵ月経っても加算されず。南方航空の手強いカスタマーセンターと長期戦を戦って、搭乗後5か月弱かかってやっとこさ搭乗クレジットが付与された。CZ、自社便だと国内線で翌日、国際線だと2-3日で漏れずに加算されるんですけどね。CZの他社便でのマイル登録は要注意。

コンパクトな空港だし空いているので搭乗券を手にしてからは早い。ただ、エレベーターが無いのがね…

土産物を詰めた重たいスーツケースを持って階段を上り下り…。少しは御爺さんの腰を労わってほしい。

ひだり みぎ
出発フロアはこじんまりと綺麗に纏まっていて、お店も土産物屋を中心にそれなりに有る。ただ、空港自体とにかく小さいので、町で顔見知りになった他の観光客と「あー、あなたも今日お帰りなんですねー」なんて会話をすることになりかねん。フエの町もフエの空港もとにかく小さい小さい。

ひだり みぎ

どんなもんかと土産屋を覗いてみると、ホーチミンの空港では売ってないようなこ洒落た陶器なんかも売っていた。冷やかし程度で値段を聞いたら店員の胸三寸で価格が決まるのかよってくらい思いっきり値下げしてくれたので、茶器セットを購入することに。また荷物が増えたけど、フエらしい中越折衷的なデザインの茶器が安く買えて満足なり。

ひだり みぎ
土産物を手にして今度は意気揚々とベトナム航空のビジネスクラスラウンジへ。田舎の国内線ラウンジなんで待合室レベルだけど…。


堪らないジャンク感…。


冷蔵庫にはチェやフルーツも。

ひだり みぎ
携帯弄りで忙しいスタッフを呼びつけてオーダーすることもできる。


メニューに麺料理があったのでてっきりヌードルバーでもあるのかと思ったら、普通にカップヌードルが来たw

いやー、ほんと早く空港に着いちゃった自分を呪いたいね。2時間もの時間を何もないラウンジでカップラーメン食べたりカップラーメン食べたりカップラーメン食べたりしながら無為に過ごす羽目になった。

そして搭乗開始と思ったらカップラーメンで重くなった胃にこの仕打ち!さっきせっかく階段上ったのに今度は下りるのかよ!バリアフリーなんて糞くらえ、ジジイの腰絶対殺すマン空港許すべからず。

ひだり みぎ
地上階まで下りてエコノミーバスでボーディング。ビジネスクラス専用バスなんて気の利いたものはありません。せっかく一番に階段を降りた自分orz


夜空にも良く映えるベトナム航空機A321に御搭乗。

ひだり みぎ
お座席はこちら。2-2が4列で計16席のビジネスクラスだったのだが、何故かこの日はA・C列側が私一人に対して通路を挟んだ向こう側のD・G側は4人と賑やかそう。


ウェルカムドリンクと冷えっ冷えのおしぼりサービスを受けてから即プッシュバック。小さな空港で渋滞もないのでテイクオフまでも早い早い。


飛行機に乗り込んでからあっという間にテイクオフ。さらばフエ。


1時間程度のドメスティックフライトでも餌が出た。空港職員のやる気ないおばちゃんがおしゃべりしながら作ったであろうサンドイッチとヨーグルト程度だけど。


あーやっぱりフエ二泊は短かったかな。是非ホイアンと抱き合わせでまた旅程を組んで来たいですね!ということでフエの旅行記はこれにて完。お付き合いありがとうございました。



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【2017年フエ旅行記】











フエで参加するDMZ(非武装地帯)ツアー フエの世界遺産巡り8

フエ二日目は昨日にバイクをレンタルしたLittle Hue Travelで予約をしたDMZツアーに参加することになっている。DMZとはDeMilitarized Zoneの略で、いわゆる非武装地帯。ベトナム戦争時にベトナムを南北に二分した17度線に沿った地域のことを指す。ベトナム戦争中には激戦区として激しい攻防が繰り広げられていた為、多くの戦跡がこのエリアに遺っているのである。


ベトナムは第一次インドシナ戦争後のジュネーブ協定により1954年から1976年まで南北に分断されてた。この22年の長い間DMZとなっていたのが南北1600km以上に及ぶ現ベトナムの国土のほぼ中間地点を通る北緯17度線である。フエからだとそれなりに距離があるので一日がかりの小旅行になるのだが、ツアー代金はVND390,000(≒JPY2,000)と日本感覚で考えると非常にお手頃なツアーである。

当日は07:00-07:15の間にホテルにピックアップに行きますよーとのことだった。しかし…待てども待てども迎えが来なければ、領収書に記載されていた番号に電話をかけても繋がらない。日本人的感覚で06:45分からロビーで待機していたので置いていかれたということはないと思うが…。
ひだり みぎ
結局、8時過ぎにミニバンがやってきた。参加者が少ないのでバスではなくミニバンで移動することになったそうだ。これだけ遅れるならホテルに電話の一本でも入れてくれれば良いと思うのだが…。

何はともあれ、ようやくDMZを目指して走り出した我々のバス。先ずはラオスとの国境近くを目指していく。
道中では父が戦争で戦ったという愛国精神あふれるガイドが簡単にベトナムの近代史をおさらいしてくれた。
「ベトナムは歴史的に中国やフランスや日本や韓国やアメリカに蹂躙された悲しい国」とツアー参加者の同情を引き、いきなり話は第二次世界大戦に飛ぶ。第二次世界大戦が始まるとヒトラーにパリを陥落させられたフランスに代わって日本がやってきた。フランスがやられたのに今度は日本かよ!ここで芽生えるベトナム民族主義。そして、日本の敗戦をきっかけに各地でくすぶっていたベトナムの民族主義思想に火が点く形で蜂起が乱発、ベトナム北部ではホーチミン率いる一派が共産国のベトナム民主共和国として独立を宣言する。

しかし…ベトナムを含む旧フランスインドシナ諸国の再支配を目論むフランスはこの独立宣言を良しとせず、フランスとベトナム民主共和国との第一次インドシナ戦争にへと発展。その後、8年続いたフランスとベトナムの戦争は世界史の教科書にも出てくる有名なディエンビエンフーの戦いでの勝利を契機に一気にベトナムに有利に傾き、フランスは撤退を余儀なくされることに。

今度こそ独立か?しかし…スイスのジュネーブで開催された和平会談では、独立を求めるホーチミンの主張は通らず、北緯17度線でベトナムが分断される形で北にソ連・中国が肩を持つ共産国・ベトナム民主共和国、南に共産圏の拡大を阻止すべく介入してきたアメリカが後ろ盾となったベトナム共和国の二つの国がベトナムに存在することとなった。こっからはもう北の共産主義陣営と南の資本主義陣営の代理戦争。当時は冷戦の真っさなかで、ベトナムが共産主義になったら東南アジアが全て共産主義の手に落ちるのではと焦ったアメリカの軍事介入によりベトナム戦争がおっぱじまった。

1965年には南が北ベトナムに一斉攻撃を開始。250万トンとも言われる途方もない爆弾や枯葉材を容赦なく落とし続けるアメリカに対してゲリラ戦で応える北ベトナム。結局、戦局は泥沼化してアメリカは撤退、1975年に今の共産主義国家として南北統一が果たされた…というのがベトナム近代史の大雑把な流れになる。

こんな歴史があるもんで、ウキウキピクニック気分な旅にはならないのが悲しいところ。ツアーに参加したみなさん、ガイドの説明を聞きながら沈痛な面持ちで外を眺めている。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
窓の外には雄大な川が流れていたり街頭でトウモロコシを干してたりコーヒー畑が広がっていたりと戦争の悲惨さを感じさせない長閑な景色が続く。コーヒーなんか皮肉なことに、ベトナム戦争で泥沼の戦いを演じたアメリカが消費量世界一だからなぁ。

Dakrong BridgeとRock Pile

そうこうしているうちに第一・第二の見所がやってきた。

ひだり みぎ
先ずはRock Pile。高さ230メートルの尖った丘にしか見えないが、戦略上重要な地点にあることから米軍の監視塔兼砲撃基地として使われていたそうだ。確かに周囲の丘よりは高く、DMZ周辺の敵軍監視には適しているんだろうが…正直今はただの小高い山にしか見えない。


続いて北ベトナム軍の補給ルート・通称ホーチミンルート上に架かるDa krong Bridge。北ベトナムの背後に控える怖くて大きい国からの人殺しグッズ詰め合わせや食糧なんかがわんさか運ばれた重要な兵站補給網。何百万もの人がこの橋を渡ってホーチミンルート、別名“血のルート”の流れを切らさず物資を運び、最後はやっとの思いで独立を勝ち取ったと思うと感慨深い…のだが、橋自体は1999年に再建されたものらしくて真新しい。

この後は更にラオス方面へと進んでいき、11時前には午前中のハイライトである米軍ケサン基地跡に到着した。ラオス国境から15km東に位置する米軍の軍事基地跡で、北軍の南軍に対するテト攻勢でも激戦が繰り広げられた激戦地中の激戦地跡だ。

ケサン基地跡(Khe Sanh Army Base)


ひだり みぎ
戦闘機の飛行場として使用されていた場所に現在は小さい博物館が建てられており、その周囲のただッ広い草原地に攻撃ヘリ・大型輸送ヘリ・戦車・装甲車なんかがポツンポツンと置かれていて、その中を瘦せ細った現地人数人がアメリカのコインなんかを売り歩いてる。

ひだり みぎ
撃ち落とされたヘリなんかもそのままの状態。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
ひだり みぎ
離着陸に特別な滑走路を必要としない多用途ヘリコプターUH-1Hなんかも展示されているが、当時はこの平野に赤土の滑走路があったらしい。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
北ベトナムはホーチミン・ルートの安全確保と第一次インドシナ戦争のディエンビエンフーの戦いのような象徴的な勝利を求めてケサン基地の包囲殲滅作戦を展開。北ベトナム軍が人的被害を省みず積極果敢な攻撃に出るのに対し、アメリカ軍は77日に渡る戦闘期間中に1,120回にも及ぶ物資の空輸を続けてなんとか応戦。最後は約114,000トンの爆弾を投下し火力の差で勝ったアメリカが北ベトナム軍の包囲を解くことに成功した。しかし、その2か月後には維持コストの関係もありアメリカ軍はケサン基地を破壊して撤収。戦術的に勝利しながらも最前線のケサン基地を放棄するという決定によりアメリカ国民の戦争に対する世論が変わり、この撤退を境にアメリカでベトナム撤退支持層の声が強まっていったらしい。

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敷地内には迷路のように張り巡らされた塹壕も再現されている。これが結構リアルで鳥肌立った。

せっかくなんで博物館にも入ってみた。

北ベトナム軍がテト攻勢に備えて本格的にケソン基地の攻略を開始したのは1968年1月中旬。北ベトナムの正規軍第304師団が基地の西方から、第325師団が基地の北方からそれぞれアメリカ海兵隊2個連隊と南ベトナム政府軍レンジャー部隊が守るケサン基地に迫っていった…

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生々しい写真の数々と、まさか戦死者から剥ぎ取ったものではないと思われるが、着古された軍服や兵士の持ち物なんかが飾りっ気なく山積みにされていた。

かなーりダークでヘビーな気持ちにさせられたところで、次なる目的地へと移動する時間がやってきた。
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お次は午後の目玉であるヴィンモックトンネルだ。

ヴィンモックトンネル(Vinh Moc Tunnels)


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ベトナムの地中村といえばホーチミン近郊のクチトンネルが有名だが、主にゲリラ戦展開用の軍事目的で造られたクチトンネルとは異なり、こちらは近隣住民のシェルター用に設けられたトンネル施設になる。

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手で掘った感満載の穴。こんな穴の中で生活してたんすか?



竹林の小路を進む中で、至る所に防空壕的な穴があるのが分かる。現在は人が入りやすい様に見せられているけど、確かにこれがジャングルの中にあったら上空からだと気がつかないよな。


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この大地の窪みは不発弾が落ちてきた衝撃で出来たクレーターだそうだ。この周辺だけでも10,000tとかの爆弾が投下されても戦い抜いた住民の逞しさとトンネルの丈夫さにただただ驚くばかり。

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ここでも簡単な資料館を見学する。ヴィンモックトンネルとは、南シナ海に面したビンモック村の住民が米軍の爆撃から身を守る為の地下シェルター。中には産科付きの病院や学校もあり、一番多い時で400人程が身を潜めて暮らしていたそうだ。外は爆撃まみれで、戦争はいつ終えるとも分からない。そんな中で最長6年にも渡り地下に住み着き、蟻の巣のように張り巡らした狭い穴の中でじっとアメリカの猛攻に耐えていたのだ

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最深部で地下3階程度の深さらしいが、トンネルはやっぱり手作りだった。トンネルマップを見ても本当に蟻の巣のようだし、何より深い。いったい掘るのにどれくらいの労力と時間が費やされたのだろうか。


こんな原始的な道具で400人が暮らせる地下のトンネル村を掘ったのか…。

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普通に生活してるし、なんと17人もの命が地下で誕生したらしい。すっごい暗くて大変な過去に聞こえるが、ガイドさんはこれでもかという会心の笑顔を振りまいて嬉しそうに説明してくれた。


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実際にトンネルに入ってみると、真っ暗なのは当然として、かがまなければ歩けないくらい狭く、そして蒸し暑い。

最後の見所・ヴィンモックトンネルの見学を終え、フエへの帰路にある最後の観光スポットへと向かう。

戦没者墓地

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最後の停車スポットはお墓で、ここまで沈み続けてきた気持ちを更にダークなものにしてくれる。

結局、朝の8時に出発したDMZツアーは丸一日かかりで、フエに着いたら夕方5時を回っていた。クチトンネルのツアーと比べて拘束時間が長いし、内容も更にダーク。リーゾナブルな価格で貴重な経験を積ませてくれるツアーだけど、歴史好きや軍事マニアくらいにしかウケないとは思います。今回もベトナム戦争に思い入れがあるという70代のメリケン夫婦2組とモノ好き韓国人男1人に私しか参加者がいなかったし。



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