ローマの休日 イタリアの詐欺師たちはもはやギャグ

ローマの休日。といってもオードリーヘップバーンのような美女同伴ではなく、オッサン一人のボッチ旅行であります。

フォロ・ロマーノを出ると、いきなり待ってましたとばかりにニッコリ笑顔の黒人から握手を求められまして。不意をつかれ条件反射的に手を差し出してしまったのが最後。人間離れした握力で手の骨を粉砕された挙句に彼お手製のブレスレットを装着させられましたw 流石はローマ、押し売りの次元が違うw
ブレスレットは突き返したので金銭的被害は無かったのですが、粉砕された手の骨が痛くて痛くて最悪のスタートとなりましたw

フォリ・インペリアリ

フォロ・ロマーノを出ると、フォリ・インペリアリという通りに出ます。
このエリアにはトラヤヌスの市場など、古代ローマの歴代の為政者が築いた広場等の遺跡が街に埋もれるようにひっそりと佇んでいるのですが、そんな古代情緒に溢れるエリアでも油断はできません。
歴遺を眺めて歴史ロマンに没入していたところ、いきなりガタイの良い黒人ニキが私めがけてダッシュしてきて、Brother, Nice Shoes!と声をかけてくる。で、え何?何?って足元を見た瞬間、またミサンガw
Nice Try!!と言って撃退しましたが、ブラザーってw
無料の善意、幸せのお裾分けをなんで断るんだとか言ってたけど、100億%嘘w 男が言う「先っちょだけで良いから」より分かりやすい嘘w マジでなんなんすかねローマのミサンガ押し売りおじさんたちはw

スペイン広場とトレビの泉

一応ベタな観光地も回っておこうということで、スペイン広場とトレビの泉にもやってきました。
ここではミサンガおじさん達には遭遇しませんでしたが、いかにも怪しいバラを持ったインド人?パキスタン人?が観光客に声をかけて回っていました。女性観光客にバラを握らせて金銭を要求する押し売り詐欺的な手口のようですが、バラ売りは印パ系男子よりイタリア人の方が適任なのかなとは思いますw

名もなきジェラート店

歩き疲れたので、寒さに凍えながらジェラート店へ。おっさんが一人で切り盛りする無名の個人経営店ですらこれだけ多くのフレイバーが揃っていて、ジェラート大国イタリアの底力を見せつけられました。

もはやアートの域にまで昇華したといっても過言ではない美しいイタリアンジェラート。
ただ、釣銭や注文内容の誤魔化しなども横行しているので、特に個人経営などの小さなお店では会計には注意する必要があります。店主がカーネルサンダースのような聖人のような方でも、気が抜けないのがイタリアです。

ジェラート Amorino

トレビの泉近くでもう一軒、良さそうなジェラート店を見つけてしまいました。もうイタリアに於いてはジェラートは主食ですねw いくら食べても食べ飽きることはありません。

1番でかいコーンタイプを注文するとフレイバーを何種類でも選べるとのことだったので、欲張ってStracciatella(Italian Milk)、Amarena (Cream and Black Cherries)、Dulce de leche(Caramel)、Amorino Chocolateの4種類を詰め込んでもらいます。

4種類搭載のオールスターコーンですが、ジェラートアーティストのお姉さんが綺麗に薔薇の形に盛り付けてくれました。見た目もお味も美味しゅうございました。そして何より素晴らしいのは明朗会計。当たり前のことが当たり前にできるって素晴らしい!

パンテオン神殿

トレビの泉から下町の中を歩いていると、入り組んだ狭い路地を抜けた先に突如として巨大な建造物が現れました。この迫力満点の建物こそが、世界最古かつ最大の無筋コンクリートドーム・パンテオン。
歴史を重ね風格を帯びた火山岩に、苔むし色褪せながらも今なお力強さを感じさせる花崗岩の列柱、ファサードに刻まれたラテン語…。2000年に渡ってローマの歴史と共に生きてきた古代神殿が醸し出す趣の深さたるや、もはや表現不能なレベル。ただただ目の前の光景に圧倒されるばかりです。

多神教時代の古代ローマの万神殿が目の前に完全無欠な形でそびえ立つという非現実的な現実。
実に神々しく、畏怖の念が駆り立てられる特別な空間。古のローマに思いを馳せ歴史ロマンモードに没入したくなるところではるのですが、ここでも油断大敵。観光客を狙っているであろうスリ・詐欺師風のおじさんたちが、観光客を品定めするかのうに目をギラギラさせ観察していました。

悪党から逃れるようパンテオン内部に入ると、天窓が放つ幻想的な雰囲気に圧倒されます。天井にぽっかりと空いた穴から光が注ぎ込まれる様は、まるで神の目がこちらを見ているかのようで、今にも天に吸い込まれそうな錯覚を覚えます。まさに人間の営みと天界とを繋ぐ装置といった神秘的な空気感が漂っており、万物の神の神殿と呼ぶに相応しい建物です。

元々は多神教時代に建てられた万神殿ですが、中世期にはキリスト教の教会として利用されたこともあり、内部には聖書にまつわるフレスコ画も描かれています。
 
古代から中世、近代と2000年に渡って変わることなくローマの街に君臨し続けてきた聖なるパンテオン。近代のカトリック教会のように豪華爛漫な作りではありませんが、他のどんな素晴らしいイタリアの教会よりも神聖な空気に包まれていて、信者ではなくとも自然と畏怖の念がこみ上げてきます。

内部にはイタリア王国初代国王のヴィットリオ・エマヌエーレ2世とラファエロも埋葬されていたりと、霊廟ならではの非常に厳粛な雰囲気です。

神も国王も見ている聖なる場所パンテオン。やはりここでもスリには要注意です。

ナヴォーナ広場

パンテオン神殿から2分程歩いたところに、これまたローマを代表する観光地であるナヴォーナ広場があります。ここは現地の方々が集まってイベント等を催したりする場所なのか、大道芸人や絵描きが集まって賑わっていました。

で、こういった場所に必ず生息しているのが詐欺師です。高温多湿を好むゴキブリのように、奴らは人込みを好みます。
いや、今回の場合は厳密に言うと詐欺ではなく純粋に志の高い学生による慈善活動だった可能性もゼロではありませんが、がっつりと金銭を要求され大変怪しい思いをしましたので紹介させて頂きます。
今回の演者は黒人でもインド人でもなく清楚な自称イタリア人の女性3人組。広場の脇で携帯電話のマップを見ていると、ドラッグ撲滅の為に署名を募っているのでお願いできないかと訛りの無い流暢な英語で声をかけられました。全員見た目は20代前半で首にはIDホルダーをかけていて、いかにも意識高い学生とか弁護士事務所のパラリーガル風。ローマの大学で文学を専攻していて、慈善活動を推進するサークル活動の一環で署名活動にあたっているという。
まぁ非モテ系男子のワイからすると、女性から声をかけてもらえるだけで有頂天になっちゃいますよねw 「It’s for a good cause」とかまで言われると署名をしないのも悪いのかなという気にさせられて、署名だけならと思って応じると、署名簿には日本語で書かれた日本人の名前と募金金額の一覧がズラリ。
パッと見、20名以上の名前が連なっておりまして、皆さま大変に景気が宜しいようで、50ユーロとか100ユーロを献金されている記録になっていました。今になって思うと、署名だけさせて募金金額は演者が捏造して書き加えた小道具だったのかもしれませんが…

ミサンガやバラの花の件もあり自分の中でアラートがonになっていたこともあり、ここで募金には応じられない旨を伝えると、結構食い下がってきまして、もはや人の善意に頼った募金活動というよりは恐喝といった類w そもそもなんで日本人だけターゲットにした署名簿を持っているのだろう?私が中国人だったら中国人の名前が書かれたバージョンが出た来たのだろうか?
群衆の集まる広場で白昼堂々と実行していたあたりガチの慈善団体だった可能性も否めなくもないのですが、やっぱりどう考えても課金誘導が激しすぎてw
真面目な慈善団体の方々には大変申し訳ないのですが、外国で訳の分からない署名を求められたらスルー奨励です。幸いにしてネットで見るようなレストランの会計詐欺には一度も遭いませんでしたが、ガチでスリや詐欺師っぽい輩は町中に潜み観光客のカモを狙っていますので。

ピザ

夜も詐欺師アラームをonにしつつ観光を継続。小雨が降ってきたのでバス停脇のピッツェリアで雨宿り に入ったのですが、ピザの量り売り100g×3で4.5ユーロと安いし美味しそう。

生地のふわふわ感もチーズのトロトロ感ももう最高。ローマ→ポンペイ→ナポリ→パレルモと回りましたが食事に関しては詐欺被害には遭いませんでしたし、ピザもパスタもジェラートもどこで食べても一級品過ぎて、胃袋的には大満足の旅行になりました。

ただ、どんな良い思い出も詐欺被害に遭うと全て吹っ飛んでしまいますので、ローマではこういった類の詐欺師やスリに十分ご注意ください。ローマって詐欺師が多いとは聞いていたのですが、想像の遥か斜め上を行く多さで町中にうようよしてました。

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