宿泊記 Palazzo Naiadi Autograph Collection Rome(現Anantara)

年末年始の旧ユーゴ圏旅行は閉塞的でダークツーリズム寄りな観光地が多めだったので、旧正月の連休は優雅で開放的な地中海リゾート地巡りでバランスを取ることにしました。
今回の渡航先は陽気なリゾート的な場所が多くなりそうですが、一人モルディブを経験してから何の躊躇いもなくリゾートホテルに単騎乗り込めるようになったので怖いもの無しですw

今回の旅程はこんな感じで、ローマ→ポンペイ→ナポリ→シチリア島→マルタ→キプロス→アテネ→クレタ島→ソフィアと回ってきます。

ローマでのホテル

旅行の出発地点となるローマでの宿は、1800年代に建てられた白亜の御殿に入るPalazzo Naiadi, the Dedica Anthology, Autograph Collection(現Anantara Palazzo Naiadi Rome Hotel)。Dedica Anthologyがマリオットとの縁を切った為に今はアナンタラにリブランドされましたが、当時はマリオット傘下のオートグラフコレクションとして運営されていました。

Dedica Anthologyは規模こそ小さいもののそこそこ有力な上級ホテルを抱えるチェーンで、ここローマのPalazzo Naiadiだけでなく、ヴェネチアのGrand Hotel dei Dogi、プラハのPrague Carlo IV、ブタペストのNew York Palaceなどが一気にマリオットから離れてしまいました。近いうちに東欧旅行を計画しようとしていたワイにとっては小さからぬ悲劇です。

さて、話は戻りますが、ホテルへは地下鉄で向かいました。
電車を降りた先の地下には遺跡の一部がそのままの状態で保存・展示されていて、ローマという歴史的都市が遺跡の上に建造されているという事実が無言ながらも雄弁に語られていました。

ホテルが建つ共和国広場一帯は、ローマ帝国時にはディオクレティアヌス浴場として賑わっていたそうです。地下鉄の駅からして永遠の都のロマンを感じさせてくれるローマに脱帽。

古代ローマの遺跡を眺めつつ地上へと出ると、駅を出てすぐ目の前がホテルです。
最寄りのメトロ駅レプッブリカ(Repubblica)から徒歩10秒、 ローマのターミナル駅・テルミニステーションからも歩いても5分と、立地条件は言うことありません。

共和国広場を取り囲むように建つ三日月形のクラシカル建築。宿泊施設と言うより美術館という佇まいで、歴史遺産の街・ローマの中でも歴史的な町の一角に自然と溶け込んでいます。

歴史的な魅力とモダンな装飾が融合したこの建物は、1887年に著名な建築家・ガエターノコッホ(Gaetano Koch)によって古代の建造物を模して建てられました。ホテル名にあるパラッツォとは宮殿を意味するイタリア語ですが、まさに歴史あるヨーロッパの宮殿といった佇まい。この建物に泊まることができると考えるだけでテンションが高まってきます。

クラシカルな外観とは打って変わって、漆喰塗りのロビーはアールデコ調の設え。ローマの壮麗さを表現するかのように華々しい雰囲気となっています。

そしてスタッフの対応まで大変に格式高く、従業員が会話で使う英語まで一々格式ばってるという徹底ぶり。classy ではなくprestigeous。poshではなくsophisticated。発音もアメリカではなくイギリス訛り。こういった場に慣れていない若輩者の自分には少しだけ肩の凝る思いもしましたが、なんとかチェックインをしてもらいました。

部屋:コーナースイート

部屋は共和国広場に面したコーナースイートにアップグレード頂きました。
“ピアッツァに面したテラスを持つ特別な部屋”という説明を受け“lovely”と知ったかぶって返したのですが、ピアッツァって広場って意味だったんですね。
ピアッツァってマイクピアッツァ?そんな訳ないよなと思いつつも、ピアッツァの意味を聞いたら教養のない猿だと思われ指でnon・non・nonとかやられかねない雰囲気だったので、残念ながらフロントでは質問できませんでしたw

それにしてもこの小さな大理石のテラスは衝撃的すぎます。取ってつけたようなバルコニーではなく、なんとテラス自体が建物のファサードの一部なんですから。噴水が奏でる心地よい水の音色を聞きながらディオクレティアヌス浴場の遺跡を眺めているだけで、大昔のローマ市民に転生したかのような気にさせてくれます。

バルコニー付きの部屋は他にもありますが、200あるこのホテルの部屋の中でもこの位置のテラス付きルームはこの1室のみ。
ちょうどこの年までマリオットのアンバサダーステータスを持っていた為、このような超絶贅沢な部屋にアップグレード頂いちゃいました。今は資格獲得の条件も100泊+US$23,000に引き上げられたみたいなので、会員への待遇も更に良くなったのでしょうか。

さてこのお部屋、テラスだけでなくバスルームも凄いんですよ。何が凄いって…総大理石張り?バスタブがジャグジー付き?non non non。そんなレベルじゃありません。なんと…

ミストサウナが付いてるんです。あまり温度が上がらなかったので微妙でしたが、部屋に専用サウナがあるという事実そのものがヤバい。唯一無二、極楽快適なお部屋です。

朝食

ホテルにはクラブラウンジはありませんでしたが、アンバサダー特典で朝食は無料で頂くことができました。

ホットミールの点数は少なかったですが、パイやペイストリー系が充実。

コールドミールもバリュエーションが豊富ですし、普段口にするチーズやハムとはレベチの高級素材。オレンジジュースも生搾りで粒粒果肉入りですし、朝から幸せな気分にさせてくれます。

【Anantara Palazzo Naiadi Rome Hotel】

一時期、雨後の筍のようにマリオットの傘下に入るデザインホテルとオートグラフコレクションが増えましたが、やっぱりこれらのブランドって契約期間が終わったら更新せずにマリオットを離れるところも多いんですかね…。ローマのマリオット系では最も質と価格のバランスが取れた良いホテルだったのでマリオット系列からの脱退は至極残念です。

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