モンテネグロのコトルからアルバニアのティラナへ

本日はモンテネグロからアルバニアへの移動日。
1990年代まで鎖国していたり、世界で初めて無神国家宣言してみたり、国民の3割がネズミ講に引っかかって経済破綻してみたり…ヨーロッパで最も謎多き国アルバニアの首都・ティラナへとバスで向かいます。

コトルからモンテネグロの首都・ポドゴリツァ経由で6-7時間のバスの旅。アドリア海の絶景が楽しめたドゥブロヴニク⇒コトルの区間と違って今回は内陸部の山岳地帯を走るコースとなるようですが、果たして…

今回も例によって早めにバスターミナルへと向かい、最前列の座席を確保しました。
出発時刻が迫ってもほとんど空席のままなので早めに来なくても良かったかな?なんて思っていると、ガラガラなのに隣にインド人の男が座ってきたw ベスポジだからしゃーないとはいえ、まさか空席だらけの車内で男同士がくっつくことになってしまうとは…

そんなことでまさかのインド人相席となりましたが、先ずはコトルからポドゴリツァ区間。90kmの山道を1時間半かけて走破します。

モンテネグロを代表するビーチリゾート・ブドヴァまで南下し、ここから内陸部の山岳地帯へ。

「山の多い地方」を意味するバルカン半島の国の中でも最も狭小で最も山がちなモンテネグロ。国名自体がイタリア語で「黒い山」を意味する通り、痩せた石灰岩の山脈が走っても走っても途切れず延々と続いています。

山岳地帯を1時間ほど走り、ようやく丘の上に拓けた小さな地方都市が見えてきた。と思ったら、このショボい町がまさかのモンテネグロ最大の都市であり首都のポドゴリツァ。
ユーゴスラビア社会主義連邦共和国時代に発展した行政と工業の中心地ということもあり、今まで見てきた旧ユーゴ諸国の首都の中でも最も社会主義色が濃く残っているように見えます。

トイレも軍事施設跡とか核シェルターばりの無骨さ。中に入るなり大柄で無愛想でスキンヘッドの男が使用料(0.4ユーロ)を徴収しにやってきて、用を足す前にチビりそうになりました。適材適所。不愛想で強面な男はトイレの使用料を取り立てる仕事にうってつけですね。

それにしてもこの色彩に欠けた無機質な感じ… 市街地にも何も無さそうなので、ポドゴリツァはスルーして正解でした。

そういや007カジノロワイヤルのポーカーシーンもモンテネグロが舞台という設定でしたよね。実際のロケ地はチェコなのに、「ヨーロッパだけど司法当局の手が届かないような謎めいた国にしたい」というプロデューサーの意向により映画内での設定がモンテネグロになったんだとか。
やっぱり欧米諸国の間でも、モンテネグロは今もって謎めいた雰囲気を残す国扱いなのでしょう。

無機質な首都・ポドゴリツァで労働者風の男数名を広って再び走り出し、まるでラーゲリへと続いているかのような侘しい一本道をひたすら南に向かって直進していきます。

隣に座ったインド人の話をひたすら聞かされ続けること2時間、強制収容所のゲートみたいな場所でバスが止まり、ドライバーがパスポートを回収。おっさんが外に出て代わりに入国審査を受けてくれパスポートが戻ってきたのですが、インド人だけ出頭が命じられて追加尋問を食らうという想定外の展開に。

アルバニア入国手続きで別室送りになったインド人ですが、15分経っても帰ってこなくてざわつきだすバス車内。これはもうだめかも分からんね…そう思われた矢先に帰ってきたインド人!インド人の奇跡の生還にバス車内の雰囲気は沸き立ち、乗客の間で謎の連帯感が生まれましたw

ということで、ヨーロッパの北朝鮮ことアルバニアに入国いたしました。

ティラナに着いたらもう真っ暗。市内の広場まで出たところでインド人と分かれてホテルへと直行します。

報告する

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。