意外に洗練されてるティラナのホテルとレストラン

第二次世界大戦後、独自路線で共産原理主義をごり押ししようとした結果、国際的な孤立を招いて最後は鎖国までしちゃった謎多き国・アルバニア。
「ヨーロッパの北朝鮮」「ヨーロッパの最貧国で最後の秘境」といったレッテルが張られて未だにネタ扱いされている国のようですが、本日はそんなアルバニアの首都・ティラナを歩いてみたいと思います。

1990年代まで鎖国をしていた関係なのか外資系のホテルもほとんどなく、いきなりホテル探しに大苦戦。結局、コトルで泊まったホテルのスタッフが紹介してくれたHotel Millenium Tiranaという立地最強のホテルに投宿することにしました。

Hotel Millenium Tirana

立地は確かに最高。市街地ド真ん中・繁華街のド中心に位置していて、観光にも食べ歩きにも便利で言うことありません。

ホテルのオーナーはイタリア人ということもあってか、どことなくイタリア地方都市の民宿的な雰囲気の室内。設備面は古くて貧弱ですが、部屋は広くて清潔です。
何故にオーナーがイタリア人?と疑問に思いましたが、アルバニアはアドリア海の対岸にある大国イタリアとの経済的・文化的結びつきが強いということで納得。町中にはピザ屋とカフェがそこら中にあったりしますし、鎖国中はイタリアのラジオくらいしか聞くことが無かったということもあり、アルバニア人の多くはイタリア語にも堪能だそうですw

水回りは安宿にしては清潔な状態に保たれていますが、シャワーは熱湯と冷水が交互に出て決して混ざり合わないというイタリアンジョークを披露してきて最悪でしたw

素晴らしかったのは朝食を準備してくれたお母さんとその娘さんのホスピタリティ。あまり言葉が通じなかったのですが、いつ会ってもニコニコ笑顔で優しく接してくれて、全体的に寒いホテルの中でも温かい気持ちにさせてくれました。

La Gioia

食事の方は全く困りませんでした。ホテルのすぐ近くがFortress of Justinianという銀座的な目抜き通りになっていて、夜遅くまで賑わっていました。

新年早々。気温2℃なのにテラス席がこの賑わい。
どうしても「ヨーロッパの北朝鮮」「鎖国によるセルフ経済制裁で中世時代に逆戻りした国」という先入観が頭から離れないまま来てしまったのですが、意外や意外、地中海沿岸のリゾート都市といった陽気で洒落た雰囲気。路上にゴミ一つ落ちていませんし、町はずれの路地裏とかに入らなければ治安も全くもって問題なし。皆さん洒落た着こなしもされていますし、とても洗練された町という印象を受けました。

ホテル周辺には小洒落た飲食店が多くて迷いましたが、イタリアとアルバニアのフュージョンシーフード料理がウリだというLa Gioiaというお店に入ってみることにしました。

一人で三品は頼みすぎか尋ねたところ、「they are all tiny portions」ってサラっと言われたから三品注文したんだけど、どこがtinyなんだw 値段も安いので小鉢みたいなものを想像してたのですが、シーフードプラッターなんかがっつりメインになるくらいのボリュームです。

アミューズから素揚げのシーフードフラッターとイカ墨リゾットと継投。
伝統的なアルバニア料理はもう少しトルコ料理寄りのものが多いのですが、ここのウェイターさん曰く、アルバニアの伝統料理をベースにイタリアやギリシャなど地中海料理の要素を強めにアレンジするのが最近の流行だとか。

お会計の際に美味しかったと伝えたところ、厨房から満面の笑みを浮かべたシェフが続々と出てきてハイタッチw

トルコ風からギリシャ風、金髪碧眼の西欧風と、料理だけでなくクルーまで多種多様。皆若いけどプライドを持って仕事をされていて、とても雰囲気の良いお店でした。

Mulliri Vjeter

レストランだけでなく、ローカル資本のお洒落なスタバ風カフェまであったりします。
バブルスライムを想起させるDetoxのフォントカラーがむしろ毒属性っぽくて身体に悪そうな感じですが、朝の町歩き前にデトックスジュースを飲んでみることにしました。

テラス席もあって居心地抜群のオシャレカフェ。
寡黙にトルコカフェをすすりながらスマホをいじる人、サンドウィッチを食べながら商談をするビジネスマン、写真を撮ってSNSにアップする女性陣などで店内が埋まっており、とても30年前まで鎖国をしていた欧州の最貧国とは思えない垢抜けっぷりです。

Sofra Beratase

初日はトレンディーなフュージョン系アルバニア料理を食べたので、二日目の夜はもう少しトルコ寄りの伝統的なアルバニア料理を食べてみたいと思います。

ホテルの女将さんに教えてもらった古民家風のレストラン“Sofra Beratase”へ。店名は、ベラトというアルバニアの地方都市の郷土料理屋くらいの意味らしい。
伝統的なアルバニアの料理はギリシャ料理とトルコ料理を合わせたようなスタイルで、フェタチーズやヨーグルト、オリーブなどが多用されたメニューが豊富に用意されている。

ホウレンソウとチーズのブレク(アルバニアン・パイ)にミートボールのキョフテというコンビと、ドリンクはラキと呼ばれるアルバニアの蒸留酒を注文してみました。絶望的に写真映えしませんが、味は確か。

最後、無理やり押し付けられるように注文させられた謎のキモ甘デザート。澱粉に砂糖とシロップを思いっきり混ぜ込んで最後にシナモンパウダーをかけたようなアルバニアの伝統菓子だそうですが、会計する際にこれとキョフテが同じ値段という驚愕の事実が発覚w

やられましたね。油断してしまい、このデザートだけメニューを見ずに促されるままオーダーしちゃいまして。注文する前に価格を確認しておきましょうw

ということで、最後はがっかりなオチがついてしまいましたが、食事の料金感はクロアチアの1/2、イタリアの1/3くらい?アドリア海で揚がったばかりの新鮮な魚介類も安く食べられるので、もっと長く滞在したいと思える町でした。

報告する

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。