砂漠の中の摩天楼 宿泊記 リッツカールトン アルマトイ(Ritz-Carlton Almaty)

キルギスのビシュケクからエアアスタナでカザフスタンのアルマトイへと飛んできたワイ。町の北に位置する空港から町の南の外れにあるリッツカールトンまでの移動をどうするか。


旧ソ連圏の都市で無類の強さを発揮する2GISという交通案内系アプリで調べたら、86番の路線バスで一本みたい。

ただ、86番のバスは空港に乗り入れているというわけではなく、空港近くのバス停までは荷物を抱えて歩くことになる。

空港を出てすぐ目の前にもバス停があるけど、これはスルーして空港の敷地外に出ます。車輛に乗られる裕福な方々は空港利用料なのか駐車代金なのかを支払っていますが、徒歩の場合は無料。歩いて料金所を突破しますw

空港の料金所から5分ほど直進すると、ちょうどナイスタイミングでバス停に停まってる86番の公共バスが見えてきた。

アルマトイの公共バス運賃は一律150テンゲ(≒50円)。ちょい乗りで使っても、空港から1時間以上乗って市内を北から南に大横断しても一律50円。ホテルからはUS$50でのピックアップサービスは如何かとのオファーも頂いていましたが、バスなら100分の1の費用で済んでしまいます。

但し、その分遅い!空港近くを出た牛歩バスは、渋滞にも巻き込まれながらゆっくりゆっくりとソ連により人工的に造り上げられたアルマトイ市内の中心部を横断する。
ひだり みぎ
カザフスタンは1991年に旧ソ連邦から独立した新しい国だが、資源大国で且つ世界最大の内陸国という国土の広さを武器に経済発展が続いている。カザフ自治ソビエト社会主義共和国の首都としてソ連により整備されたアルマトイは、そんなカザフスタン最大の町。国際イベントなんかも積極的に誘致しているし、リッツカールトンやインターコンチネンタルといったグローバルチェーンのホテルも進出してきているので、ホテル選びには困らない。

空港からバスで走ること1時間、地震の発生地帯にあるアルマトイにしては珍しい超高層建築物が前方に見えてきた。どうやらこいつがリッツカールトン アルマトイになるようだ。
ひだり みぎ
ちょw 山と砂漠に囲まれたカザフスタンのリッツカールトンアルマトイ、ガラス張りの超高層ビルでめっちゃモダンですやん。部屋数は145。丸の内あたりに建ってても違和感ない高層ビルの20-30階にリッツカールトンが入居しているらしい。ソ連時代の古いスタイルの建物の多いアルマトイの町にあって、この近代的でアメリカンなビルは本当に威容。

ひだり みぎ
エントランス周りにはギラギラグリルが厳つい漆黒のベンテイガが複数うろうろしてると思ったら、ホテルが入居するビルの一階にベントレーの販売代理店が入ってた。資源国とはいえ一人当たりのGDPがUS$10,000にも満たないカザフスタンですが、ベンテイガとか平気でUS$250,000とかしますからね。このビルの周りだけちょっとおかしいっす。


場所的にはアルマトイの中心地から少し外れたところにあるけれど、ホテルの隣がアルマトイで一番の規模を誇るショッピングモール。ちょこちょこっとした買い物をするのにも困らないです。

ショップリスト:http://www.esentaimall.com/en/stores
高級モールですが、ベントレーの販売代理店だけでなく、KFCやバーガーキングといった庶民的飲食店も入ってますのでご安心ください。

ホテルの館内も高級ショッピングモール並みに立派。流暢な英語を話す爽やかなカザフ人ドアマンにより迎え入れられて、30階のロビーフロアへと移動します。
ひだり みぎ
ひだり みぎ
ひだり みぎ
カザフ人の遊牧騎馬民族としての民族的プライドを表しているのか、馬に関する芸術品がやたらと多く飾られているのが印象的。遊牧民を定住化させて農耕生活を強制したソ連への当てつけでもあるのかな。

フロント・チェックイン

ロビーフロアは30階。美しすぎるバレーボール選手として一時期メディアに取り上げられていたサビーナ・アルシンベコバ似のカザフ美人と、菅直人を大柄にしたような感じのベテランが丁寧にチェックインの対応にあたってくださいました。
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キルギスと同様にカザフスタンでも日本人にしか見えない人が普通に歩いてたりしてびっくりするのだが、なんでもカザフスタン・キルギスではカザフ人・キルギス人と日本人は兄弟説なんかもあるのだとか。当時のモンゴル周辺で遊牧をしていた民のうち、魚を好む者は東の海へ、肉を好む者は西の草原へと別れて行き、前者が後に日本人に、後者がカザフ人・キルギス人になっていった、と。おいおいと突っ込みそうになるが、カザフ版菅直人にチェックインしてもらっていると、日本人の中央アジアルーツ説もあながち誤りではないのかと思えてくるから不思議だった。日本神話の山幸彦と海幸彦の内容にも通ずるところもあるし。

部屋:コーナールーム マウンテンビュー

ひだり みぎ
流石は菅直人似。チェックインは旧ソ連圏の国のホテルとは思えぬしっかりとした対応で感銘を受けたが、やはりリッツカールトンはアップグレードに関しては渋い。アンバサダー会員でも1ランクアップにとどまりました。

それでも、天山山脈ビューの素晴らしい部屋に大満足。

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天山山脈の支脈の北麓、標高750m-900mの高地に開けたアルマトイはウィンタースポーツの天国。立派なスキー場やスケートリンクだけでなく、スキージャンプ場やクロスカントリースキー・バイアスロンコンプレックスもあり、2011年の冬季アジア大会や2017年冬季ユニバーシアードなど、冬季競技の国際大会の開催が続いている。


2022年の冬季オリンピックの開催地選考にも立候補し、北京との一騎打ちに敗れたのは記憶に新しいところ。


そんな雪国アルマトイにあってか、スリッパやバスローブはモフモフ感高め。

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バスルームの床とタオルも常時ぽかぽかに温められるなど、冬仕様のアメニティ・設備が整っていて感心してしまいます。

ひだり みぎ
リステリンの色までAspreyのパッケージカラーに合わせるあたりにもホテルの強いこだわりを感じる。


そしてこのマッチョなマットレスの存在感!シーツもサラサラで寝心地も良いですし、普通にナイスホテルです。

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ライティングやカーテンの開閉もベッドサイドのタッチパネルで操作可能。次の日に泊まった年季の入ったインターコンチネンタルと比べると部屋の快適性は格段に高いっす。やっぱりリッツカールトンとインターコンチネンタルの間には決して超えることのできない壁がありますね。

プラチナ特典・クラブフロア特典

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続いてラウンジベネフィットを見てみましょう。ここでも、他国のリッツカールトンに引けを取らないフードプレゼンテーションが楽しめるようです。24時間営業だし、今回の部屋はクラブフロアにありラウンジから徒歩30秒。こんなんラウンジに入り浸ってしまいますやん。

Breakfast: 07:00-11:00
Light Lunch:12:00-14:00
Light Snack:14:00-18:00
Evening Hors d’oeuvres:18:00-20:00
Chocolates and Cordials:20:00-22:00
24/7 Snack:22:00-07:00

クラブラウンジ


ただ、リッツカールトンとはいえここはカザフスタン。Light Snackの時間帯に訪ねてみると、スタッフは木偶の棒のように突っ立ってくっちゃべるだけ。テーブルセッティングもしなければドリンクのオーダーを取って周ることもない。「最低限のサービスで十分」的なソビエトイズムに溢れたラウンジだった。ほぼセルフサービスなので、べったりサービスの嫌いな方には逆に良いかもですが。

ひだり みぎ
利用客は他に1名しかおらず、なんとなくジャカルタを彷彿とさせるタウンビューを楽しみながらまったりできます。

Light Snack:
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キャンディ、ナッツ、チップス、フルーツが並んでおりました。軽食は全て市販品を並べただけでしたが、レモネードだけは自家製。これがまた美味かったっす。

Evening Hors d’oeuvres:
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ホットミールはビーフシチューとチキンシチューの2種類。遊牧騎馬民族としての生活様式の名残なのか、乳製品がやたらと豊富に取り揃えられていたのが印象的でした。お酒のつまみとデザートが多めというメニュー構成で、ガツガツ食べる感じではないですね。もっと馬刺しとか羊の串焼きとか、肉肉しいメニューが並んでいるかと思ったのですが。


ドリンクはビール・スピリッツ・ワイン。味の良し悪しは別として、なかなかレアなカザフスタンワインも置いてありました。なんか甘ったるい子供用ぶどうジュースのようなデザートワインでしたが。

Chocolates and Cordials:

遅れてやってくるスーパーヒーロー。下げられていったミールの代わりに、チョコレートファウンテンが登場。キモ甘クラブ会員のワイ、これには歓喜。

朝食(07:00-11:00):

ひだり みぎ
イクラやザクロ、フレッシュオレンジジュースあたりは美味しかったが、ミールの選択肢は極めてしょぼい。簡単なチーズ・サラダ・シリアル・フルーツに、ベーコン、ソーセージ、春巻き、キノコ炒めくらいだったかな。ラウンジアクセス付けずに、その分ホテル内のレストランで朝晩食べた方が満足度の高い滞在になるかもしれないっす。

プール・ジム

ひだり みぎ
プールとジムも、すごくこじんまりとした作りなので、他に利用客がいたら気まずくなるっす。

所感

ラウンジの放置プレーに「おっ?」となりましたが、旧ソ連圏では寧ろそれが好まれるのかもしれないと思うと気にもならなくなりました。ロシア人がベタベタな接客をするイメージもできませんし、寧ろ自分のペースで食べ物み出来て、これはこれで良かったのでしょう。
部屋については、今回の中央アジアのスタン諸国巡りをしている中では最高のクオリティで癒されました。繁華街からは離れているのでバリバリに街歩きを楽しむというのには不向きですが、そもそもアルマトイの町自体が観光向けじゃないですからね。静かな環境でゆっくりまったりするにはお勧めできるホテルです。

リッツカールトン アルマトイ(Rizt Carlton Almaty)


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所在地:Esentai Tower 77/7 Al Fa, Almaty, 50040, KAZAKHSTAN
電話番号:(7) 727 332 8888


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