モスクワといえば!赤の広場とクレムリン

遂に…遂にやってきた、旧ソ連の象徴・赤の広場。

世代的にソ連を悪の黒幕としてネタ的に描いたハリウッド映画を見る機会の多かったワイは、ソ連=「ミステリアス」「野蛮」というイメージをアメリカさんにより刷り込まれておりましてね。ソ連崩壊後もロシアに対するイメージは変わることなく、赤の広場は鉄のカーテンという名の秘密のベールに包まれた“悪の枢軸”の革命基地くらいに思って今日まで生きてきたわけですわ。

赤の広場なんて、名前からしてヤバい匂いプンプンじゃないですか。共産の赤。血塗りの赤。危険信号の赤。実際に、赤の広場では何人もの反権力指導者が断罪・処刑され、ロシア革命当時には革命軍と反革命勢力の戦闘が繰り広げられるなど、血なまぐさい歴史が繰り返されてきたおそロシア史の舞台の中心となってきたわけですし。一体どんな恐ろしい場所なんだろう…子供心に怖れを抱いていた場所に、ついに行く時がやってきたのです。

アメカス:「ソ連では仕事上のストレスをどう解消しているんだ?」
シュワルツェネッガー演じるソ連警察官:「(無表情で)ウォッカだ」

人生で大切なことは全て映画とゲームから学んだワイ。ロシアについては「ウォッカ」「カラシニコフ銃」「シベリア抑留」「極右民族主義者的スキンヘッド集団」くらいの偏ったことしか情報を持ち合わせていないなかで、行ってきました赤の広場へ。


先ず、赤くないですよね。赤は古代スラブ語で“美しい”と言う意味でもあるそうで、「共産主義の赤」や「血の赤」といった意味ではなく、美しい広場という意味なんだと。古代スラブでは赤色が美しいとされていたのか知らんが、なんともミスリーディング。

だだっ広い広場の周りに、玉ねぎ屋根の聖ワシリイ教会、赤レンガの国立歴史博物館、旧国営のグム百貨店、防腐処理された革命の父・レーニンの遺体が祀られたレーニン廟、クレムリンと、ロシアらしい個性的な建物が並ぶ。ここがまさに赤の広場の中心街というわけなのだが…

百貨店の前に食料や日用品を求める長い行列もできてないし、凍てつく路上で安ウォッカの瓶を飲み荒れ狂う浮浪者や外国人を狩り周るスキンヘッドもいない。代わりにいるのは、全世界からの観光客と、レーニンやイワン帝のコスプレをしてニコニコと写真撮影に応じるロシア人のみ。秘密主義な軍事大国・ソ連時代の張り詰めた空気感はなく、笑顔で溢れるほのぼのとした広場っすわ。


「人民の意思によって建設された団結した強力なソビエト同盟万歳!」こんなイメージで来たんですけどね。ロシアに対してこんなイメージを持つきっかけになったハリウッドが悪いよ、ハリウッドが!


そんな平和な赤の広場の一角には、難攻不落の要塞であり政治の中枢でもあるクレムリンの城壁が。城壁の総延長は2.25Kmで、内部には大小新旧様々なロシア正教会や過去の偉大なる皇帝が眠るお廟、数々の国宝級の財宝が保管されるダイヤモンド庫、大統領府なんかが入り乱れた、政治・軍事・宗教が混在一体化した場所になっている。日本でいえば五稜郭、明治神宮と東京国立博物館、総理官邸を一纏めにした場所みたいなもんでしょうかね。

国立歴史博物館

クレムリンに入城する前に、赤の広場の周辺を見て回ることに。

広場の西端に建ち、炎のように色鮮やかな色をした煉瓦で一際強烈な存在感を見せつけているのが国立歴史博物館。


博物館というより宮殿といった感じの館内。1階は原始から中世のロシアの歴史、2階は18世紀からロシア革命までのロマノフ王朝の歴史に関する展示品が並ぶ。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
石器や土器から、武具、服飾品、王族の調度品、宗教的な物まで展示品の種類は多彩。それなりに見応えのある博物館なのだが、説明はロシア語オンリーな物が多いのが辛いところ。我が祖国の偉大なる歴史を知りたければロシア語を習えよ資本主義者のカスめ!ということなのだろう。

ひだり みぎ
紀元前1,800-1,300年のコーカサス地方の支石墓など、コーカサスやシベリア地域からの出土品も多い。

英語のオーディオガイドも用意され始めたらしいっす。全力で博物館を楽しむにはオーディオガイドが必須。

【国立歴史博物館】
営業時間:10:00-18:00(金・土は20:00まで)
休館日:火
入館料:400P

無名戦士の墓

国立歴史博物館からクレムリンの城門を目指して城壁に沿うように歩いていると、なんだか厳かな雰囲気を醸し出す場所に行きあたった。独ソ戦で犠牲となったソ連兵士とモスクワ攻防戦で亡くなった市民の英霊を祭る無名戦士の墓や、第二次世界大戦の際に国土防衛に貢献した英雄都市を讃える為の碑が並んでいるらしい。
ひだり みぎ
墓の前では永遠の炎が灯され、両側には直立不動の哨兵がガードを固めてるのだが、この兵隊さん、あまりに動かないのでマネキンかと思ったわ。畑のカカシ的な。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
墓以外にもロシアらしい厳ついモニュメントが勢揃い。

クレムリン

そんなものものしいモニュメントに囲まれたクレムリン。モスクワを代表する観光地だけあって観光客の数が半端ない。

やっと入場券が手にできた!と思ったら今度はセキュリティチェックで長蛇の列。なんたってクレムリンの内部には現在もロシアの大統領府が置かれていますからね。政府の要人もいれば歴史的文化財もある。観光客に紛れてプーチンの命を狙うテロリストがいないとも限らないですからね、警備は厳重だ。


30分ほどかけ城門前のセキュリティを突破。要塞クレムリンへの入城を果たす。


クレムリンの中心部にはこれでもかという数の玉ねぎが植えてある。政治の中枢的なイメージが強かったので、これだけ教会がひしめき合ってるとは思わなんだ。クレムリン=要塞という言葉の意味通り、戦いの為の構造物としての要素の方が強いのかと思っていたのだが。

ウスペンスキー大聖堂(生神女就寝大聖堂)
先ず視界に飛び込んでくるのは、金箔をまぶされた5つの玉ねぎを有するウスペンスキー大聖堂。

ロシア帝国の国教大聖堂として様々な儀式が執り行われてきた神聖なる場所であり、モスクワ総主教の霊廟も置かれている。ナポレオンが奪った金300kgと銀5tを奪い返して作ったと言われるシャンデリアや、イワン雷帝の玉座なんかが見所っすかね。

ブラゴヴェシチェンスキー大聖堂
9つの丸屋根を配したこちらの建物は、ブラゴヴェシチェンスキー大聖堂。

1489年にイワン大帝の命に建てられた、皇帝や皇后の私的な礼拝所。内部は柱までびっしりと宗教絵画で埋め尽くされた内部は、カトリックの教会以上に神の世界感が強い。

アルハンゲリスキー大聖堂
ひだり みぎ
1341没のイワン1世から1676年没のアレクセイミハイロヴィッチ公までの歴代のモスクワ大公の棺が安置された大聖堂。

イワン大帝の鐘楼
アルハンゲリスキー大聖堂の横に聳え立つのは、16世紀に建てられた高さ81mのイワン大帝の鐘楼。

全部で24ある鐘、最大の物は重さ64tにもなるそうだ。

鐘の皇帝

鐘楼の足元には、「鐘の皇帝」と呼ばれるキングオブ鐘が。こちらは重さ200tにもなるという。

大砲の皇帝
中国人に並んで巨大な物好きのロシア人、「大砲の皇帝」なるブロンズ製の巨大な大砲もこれ見よがしに展示されている。

89cm口径の巨大な大砲。1586年に作られ赤の広場の高台に設置されていたが、実践デビューすることは無かったそうだ。

このほかにも、武器庫とダイヤモンド庫といった見所がクレムリンの敷地内にあるのだが、入場制限があって何時間も待たされるようだったので断念。

最後、元老院にいるプーチンにテレパシーを送って帰ってきました。

丸屋根の上に赤い旗が掲げられているときは、クレムリン内に大統領がいるそうです。

惜しい!ニアミスでプーチンとおミートならず。

【クレムリンと赤の広場】


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