麗江近郊の古城を訪ねて 白沙と束河古鎮 雲南省旅行11

麗江二日目は早朝から麗江郊外にある「束河古鎮」と「白沙古鎮」まで足を運んでみることにした。古鎮という単語は古い町並み程度の意味で、束河・白沙いずれも高倉健主演の「単騎、千里を走る(中国語題:千里走単騎)」という歴史もの映画のロケ地にも選ばれたくらいで、経済発展とは無縁の素朴で古い町並みと牧歌的農村風景が残るノスタルジックな薫りプンプンの村落らしい。ガイドブックにも麗江古城よりディープ度の増す古城くらいに紹介されている。

白沙

白沙は麗江から北へ12キロの場所に残る古い集落。北は玉龍雪山、南は龍泉、西は芝山に面した風水的に良さげな立地条件にあり、南宋時代に麗江の古城を築いた豪族・木氏が元々の根拠地としていたことから、麗江の発祥の地とも言われているそうだ。

麗江にある麗江古城・束河古鎮・白沙古鎮という3つの古鎮を行き来するのには6路の公共バスを利用するのが便利。
ひだり みぎ

麗江古城の大水車の近くにある古城口というバス停にて乗車。料金はどこまで行っても1元均一で、乗車時に支払う分かり易いシステムになっている。

束河古鎮も道中に通り過ぎるが、こちらは帰り際に立ち寄るとしてスルー。先ずは束河よりも北に位置する白沙から見て回ることに。
ひだり みぎ
麗江を発って30分程。運転手に促され『白沙壁画』のバス停で下車すると、直ぐ近くに立派な門を発見。この門が木氏がナシ族・チベット族・ぺー族・漢族などの絵師に描かせたという壁画が残された博物館への入り口らしく、中に入ろうとすると亀仙人みたいなムキムキ白鬚じいさんが入場料として30元を要求してきた。


入場料を支払い入ってみると、内部は意外とだだっ広い。ただ、ここでの目当ては壁画一点。他の建物は全部スルーして、保存状態の良い壁画が収蔵されている大宝積宮というこちらの建物へ一直線。


ひだり みぎ
ひだり みぎ
こちらが各民族を代表する絵画マスター諸氏の共同作業により描かれたという奇妙な画風の白沙壁画。パッと見ただけでお釈迦様や密教の孔雀明王、道教の神様やチベット仏などが描かれてて、雲南省独特の文化的多様性が実に良く見て取れる。こりゃあ凄い!ってそれもそのはず、なんでも国宝級資料扱いとなっていて、国家重要文化財にも指定されているそうだ。

【白沙壁画】
営業時間:08:00-18:00
見学料:30元

思ってた以上に上等な作品が拝めてご満悦な自分。壁画が収蔵された寺院を出て、今度は瓦屋根の土産屋が軒を連ねる小路を突き進む。麗江古城とも似たような街並みだが、藍染め作業の工房になっているようでアクティビティ型の買い物も楽しめるようだ。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
ひだり みぎ
街頭に吊るされている絞り染め布。サイズも様々であれば、模様も様々だし、テーブルクロスに敷いたり、風呂敷やベビーラップ代わりにしたりと使い方も多様で中々の便利グッズのようである。他にもトンパ文字の手彫りハンコもあったりと、麗江ならではの御当地グッズが買い求められる。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
ガラクタ市のような仏具販売コーナーには特に目新しいものは無く、出所不明正真正銘のガラクタが並ぶ。

ひだり みぎ
やっぱり古鎮とはいえ完全に手入れが入ってしまっていて、観光客用のお洒落バーやカフェなんかも営業中。

ひだり みぎ
ただ、少し離れたらナシ族が住まう住居区が残っていたりと、テーマパーク感溢れる麗江古城よりはやはり日常生活感強めかな。観光客の数も圧倒的に少ないし、青い空に映える真っ白い土壁に石畳が歩いていて気持ちが良い!などと思いながらぶらぶら。小さい集落だけど、特に何をするでもなく1時間くらいかけてゆっくり見て回った。

続いて白沙と麗江の間に位置する束河古鎮へ。

束河古鎮

麗江の北西4キロの地点に位置。1997年に麗江古城と共に世界文化遺産に登録されたナシ族の古い村落である。

白沙壁画駅から麗江行きの6号バスに乗り、何も無い場所で運転手に呼ばれてバスを降ろされる。駅近くに目印らしい目印はないので、乗車時に運転手に束河古鎮で降りたい旨を伝えておいた方が良いでしょう。

何も無いバス停から北に伸びる木陰の道を進んで束河古鎮へ。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
ひだり みぎ
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疏水に沿って奥まで歩く。麗江古城ほどの規模はなく観光客も少なめで素朴な感じはあるが、似たような店舗が立ち並んだり観光用の馬が走ったりと完全に商業化されている。さながらミニ麗江古城といったところか。売ってる物も殆ど同じだし。

御当地ならではの物を探していると、炒酸乳(ヨーグルト炒め)なるとんでも小料理を発見。シャングリラではヤクのヨーグルトを白米にぶっかけるだけというヨーグルト丼に驚かされたが、ここではヨーグルト炒めか…
ひだり みぎ
1つ20元。注文してみたところ、わき毛姉さんが奥からお好み焼き屋のヘラみたいなん取り出してきて、刻んだフルーツとヨーグルトを鉄板上で炒めだした。マジでヨーグルト炒めてるやん!


ホットプレートと思っていた物が実はアイスプレート(?)で、ヨーグルトが凍ったところを一口サイズの板チョコみたいに切り分けて完成。果実たっぷりの新感覚アイスだな。もんじゃ焼きみたいなんが来なくてホッとしたわ。これで20元とは現地物価を考えるとお高い気もしないでもないが、普通に美味い。


続いてバター茶ラテなる御当地コーヒーを発見。

ひだり みぎ
発酵させた茶の煮出しにヤクのバターと岩塩を混ぜて作るバター茶と珈琲が合うのだろうかと半信半疑だったが、なかなかどうしてこれが美味い。…というか普通のラテ?バター茶の風味は殆ど感じられんかった。

白沙は地元民向けの生鮮食品が売られたり地元民の住居が並んでいたりとローカル色を残すものの、束河は麗江の古城とほぼ同じ雰囲気の街並みで、違うのは古城の規模と観光客の数くらいのもの。今回の小旅行での見所と言えば白沙の壁画くらいのものだったかな。

【束河古鎮と白沙】



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