シャングリラでの3泊の滞在期間を終え、この日は次なる目的地である麗江へと山下り。麗江は雲南省でも最も有名な観光地の一つで、人によっては観光地化されすぎていて新鮮味が全く無いと批判する方もいるようだが…自分がどう感じるかは行って見てみなければ分からない。
まず、ホテルからシャングリラの町を巡回する1路バスに乗ってシャングリラバスターミナル(香格里拉汽車客運站)へ。シャングリラまで鉄道が通ってないので麗江への移動手段はバス一択、4時間半かけて山下りをすることになる。
約180km程かけて標高3,200メートルのシャングリラから同2,400メートルの麗江へと800m程を下る。距離としては大したことないけど、山道なんで時間がかかるのだろう。
シャングリラバスターミナルは市内北部の迪慶交通賓館の建物にある。1路バスが来る気配が無かったのでタクシーにて移動、釣銭が中々もらえずに降りるのに時間がかかってたら外の婦警に怒られた。「30秒以内にタクシーを乗り降りしないといけないルール」があるらしいw。桃源郷の割にはなんとも窮屈な制度である。
ステーションに入りバスの乗車券を買う為に列に並んでいると、「麗江行きはバスの前で乗車券が買える。直ぐ出発するから早く来い。」と係員的なオッサンによりバスの前まで誘導される。うわー怪しいオッサンに捕まったわー。これ絶対白タクの斡旋野郎じゃんと思ったら、請求されたのは正規運賃の通り58元だった。単に怪しい風貌のバスステーション係員だったらしい。疑って申し訳ない。
09:00ちょうど発の麗江行き中型バス。シャングリラ郊外で降りていったチベット族5名と中国人観光客が何組か居る程度で、バスの中はガラガラだった。やっぱり大多数の観光客が雲南省で訪問するのは大理・麗江まででシャングリラにはなかなか足を伸ばさないのかな。
シャングリラから麗江へのバスの時刻表(2017年9月末時点)。始発07:10~終発15:00までデイリーで10本のバスが出ているようだ。ここから出発するバスは麗江や徳欽など雲南省・四川省方面行きがメインだったが、例外として09:30発のラサ行きのバスなんかも停まっていた。
09:00、時間通りに出発したバスは市街地を抜ける。すると直ぐに田園風景が広がるようになり、ここからぐんぐんぐんぐんと谷沿いの道を下っていく。
途中、麗江とシャングリラとを結ぶ麗香鉄道の建設現場のような造りかけの高架橋が見えた。麗香鉄道は先に開通した大理ー麗江を結ぶ大麗鉄道の延線区間となるようで、ゆくゆくはチベットのラサまでの延伸計画もあるらしいが…。2009年に着工開始となったものの、標高差がありトンネルや橋が連続しているため、工事が遅れに遅れているようだ。中国が受注したインドネシアのジャカルタ-バンドン間を走る高速鉄道でも同じようなことにならないと良いですね。
2時間半程走り、フルーツ満載の売店での休憩を挟む。お茶や茸の産地として有名な雲南省だが、地味に果物の王国でもあり、売店の籠をパッと見渡しただけでもバナナ、スモモ、マンゴスチン、ミカン、ドラゴンフルーツ、プラム、ナツメ、マンゴー、ブドウ、ザクロ、グァバ、ザボン等が並ぶのが見える。熱帯果樹を中心に実に良いセレクションだ。
硬くて酸っぱいスモモをかじっていたら出発の時間がやってきた。ここから少し先、シャングリラがある迪庆チベット自治州と麗江のある玉龍ナシ族自治州の境界近く観光地・虎跳峡でも一時停車し、数名の中国人旅行者をピックアップ。シャングリと麗江に移動する間に虎跳峡に寄るのが旅の達人の定番旅行ルートらしいが、自分は昨日に巴拉格宗でお腹いっぱい大渓谷を楽しんだので、虎跳峡に立ち寄る必要性は感じなかった。
金沙江の流れに沿って南へ、南へと降りていく。長閑な車窓の風景を楽しんでいると4時間半なんてあっという間だわーなんて思ってたらアクシデント発生。隣の乗客が車酔いで食べたフルーツをリバース…バスの窓は開かないし、魂のメーデーコールは誰にも届かないという悲惨な状況で残りの道程を迎えることに。
ようこそシャングリラとあるが、我々の場合はさよならシャングリラ。ここで金沙江を渡り、いよいよ迪慶チベット族自治州シャングリラから麗江へと入る。さらば、シャングリラ!
窓の外には古城風の瓦屋根家屋やトウモロコシ畑が増えてきた。シャングリラではジャガイモくらいしか取れなかったので、辺り一面に広がるトウモロコシ畑を見て標高を下げてきたことを実感する。酸素の濃度についても確実に違ってはいるんだろうけど、鈍感な自分には余り違いが感じられんかな。
シャングリラを出て4時間20分、麗江バスターミナルへと到着した。くっそ大都会だし、何より暑いぞ麗江!!
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