中国旧正月①『福シールと紅包事情』

新年好!!(新年が好きなわけではなく、中国語で明けましておめでとうの意味です。)今年の旧正月は2月7日から。小生は中期出張に出ており、正月二日にあたる昨日、約1ヵ月ぶりに中国に戻ってきました。

周囲で爆竹の爆音が鳴り響くなか拙宅に戻ると…

んんん!?何故だか我が家のドアに『福』と書かれた縁起が良さそうなシールが張られていました!誰かの好意(イタズラ)?『福』の文字が反対に貼られているのは呪い的な意味でも貼った人間の間違えではなく、言葉遊び的なゲン担ぎで、福が至るという意味の『到福(Daofu)』と逆さまの福を意味する『倒福(Daofu)』と言う発音が同じなので、あえて反対にするそうです。しかし、いったい誰が何の為に『福シール』を我が家に貼ってくれたのか、全くの謎。気味が悪いしドアの覗き穴を塞いでしまっているのでこのまま放置しておくのも嫌だけど、縁起物を剥がすのも気が引けるし。後で『幸福料』とかいう名目で変な請求書が回されてこなければよいが…剥がすか剥がすまいか、暫く心の葛藤が続きそうです。

さて、今日は一人寂しく爆竹の轟音の中、従業員やマンションの管理人・守衛、行きつけの飯屋のスタッフなどへ配る『紅包(お年玉)』作りの内職に励まねばなりません。拝金主義の蔓延る中国では現金配りが良好な人間関係の構築の潤滑油として機能する。金銭で人心を買う汚い真似のようで最初は躊躇したが、役人が平気で袖の下を要求してくるような国なので、郷に入れば郷に従え、大した額でなくとも、紅包を配ることが大事であると、割り切るようにした。

ぽち袋とピン札は事前手配済み!スーパーやコンビニ、文具店の各店舗では1月から正月グッズの販売が本格化し、紅包も袋のサイズや文字・飾り物のチョイスなど様々な種類が店頭に並ぶ。その中でもシンプルで高級感のある上の写真の小袋を選択して出張前に買っていたのだが、失敗した。どうやら『喜喜』の文字は結婚式の祝儀袋らしい。色々な種類の祝儀袋があるが、『賀』は新年用、『喜喜』は結婚用など、それぞれに特別な意味があるんだとさ。用途が分からなければ、汎用性があり、どんな場面にも使用可能な万能選手である『福』のデザインを買えば良いらしい。…と知っても後の祭り。まぁもらう側にとって重要なのは袋のデザインより中身が肝心だと思うので、今年は『喜喜』紅包を配ることにします。

ちなみに紅包の相場ですが…某ニュースサイトによると、1960年代には2角から5角前後(1角は1元の10分の1)が平均額だったらしいが、1970年代になって5~10元が主流となり、90年代以降にはお年玉相場が加速度的に膨れ上がり、今では自己の財力を誇示しようとし過ぎる余りなのか、月収相当にあたる数千元を包む豪儀(無謀)な輩も多くいるらしい。少なすぎるとケチのレッテルを貼られるし、多すぎても来年以降のハードルを上げて自分の首を絞めることになるし…難しい判断ですが、今年は各位の『お世話になった度』に応じて20元~100元で行こうかと思います。さて、それでは内職頑張ります。

Related posts(関連記事):

銀河ホテル
今回の上海滞在時は中山西路の銀河宾馆(ギャラクシーホテル)に宿泊。『ドラゴン』 や『発財』、『やめて』と並んで『銀河』も中国人がやたらと好きな単語の一つです。 紅橋空港まで車で15分と、フライト前日の宿泊先としては最適な立地条件にあります。 さすがギャラクシー!ホテル内部は銀河で輝く星が如くピカピカ輝いています。 ホテル内レストランもピッカピカ。必要以上に煌びやかな電燈を用い...
ホリデイインエクスプレス洛陽シティセンター宿泊記 洛陽・鄭州・開封旅行3
洛陽博物館の参観を終え、一旦宿泊先に寄って手荷物を下ろしてから本日の観光の目玉・龍門石窟に向かうことに。 洛陽の宿はIHG系列のホリデイインエクスプレス洛陽シティセンター(洛陽開元智選假日酒店)。名称にシティセンターとあるが、実際は繁華街から離れた市内南郊の新市街地という立地にあり、繁華街や旧市街地の街歩きを楽しむには不向き。一方、龍門石窟や少林寺方面に車で向かうには距離も近く市内の渋滞も回...
福州 ぶらり途中下車 レンタサイクルでヒャッハー2 三坊七巷
前回の続きで、引き続き福州の町をレンタサイクルでヒャッハーしていきます。 今回は福州のレトロ街こと三坊七巷を攻めてみます。 三坊七巷 んん?福州きっての観光名所(栄光のAAAAA級旅游景区!)の入口としてはしょぼい気がするが…ここでレンタルチャリを乗り捨て、内部へと入っていきます。 白壁に囲まれた細い路地が複雑に入り組む内部。 晋・唐時期に建てられた士大夫の集合住宅をベース...
宋都御街・龍亭公園 開封日帰り旅行2
鄭州からの開封日帰り旅行。夏の禹王を祀った禹王台公園の見学を終え、8路のバスで開封市街地へ。次なる目的地は宋代の宮廷画家・張択端の画巻『清明上河図』に描かれた風景・風俗を再現した古都開封市内の歴史文化テーマパーク・清明上河園。 中国北宋の都・開封の都城内外が賑わい栄えた様を描いた清明上河図。残念ながら1305年の黄河の氾濫により宋の都・東京は地中深く埋もれてしまったこともあり、清明上河図は当...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。