青島ビール博物館 青島ビール×青島海鮮の最強コンボ

夜のビール祭り参戦前に、青島ビールの博物館にも顔を出しておこうと思います。
青島に来て青島ビール博物館に行かないのは、観光客がバンコクに行ってゴーゴーバーをスルーするくらいあり得ないことですからねw

ということでタクシーに乗って青島ビール博物館へ。
ホテルからタクシーに乗り、ドイツ風の街並みを抜け登州路に入ったあたりで町並みの雰囲気が変わってきます。この通りは青島ビール通りという名の繁華街になっていて、青島ビールのグラスを片手に青島名物の海鮮料理をつつけるビアホールやビアレストランが軒を並べているそうです。

まさに青島ビール城下町といった風情。新鮮な海鮮ネタが入った生簀が並んでいてヨダレを垂らしてしまいそうになりますが、ここはグッと我慢して博物館の敷地内へと飛び込みます。

博物館の敷地内はビールの醸造所というよりもむしろヨーロッパの官庁署といった小洒落た感じですが、ここはれっきとしたビールの博物館であり、且つ、現役の醸造所。まさに今この時も生産しているということを誇らしく天に告げるかのように、建物からはモクモクと蒸気が排出されています。

この角度から見ると、おとぎの国のお菓子でできたお城といった感じでメルヘンチックな醸造所。屋根に並んだ4連のタンクがビール缶の塗装というあたりにも遊び心が感じられます。

早速レセプションで入場券を買い求め、順路通りに博物館を見ていきます。

A館(青島ビールの歴史コーナー)→B館(ビール生産のプロセス解説コーナー)→試飲→現役工場→ビアホール&土産ショップ

という流れ。

チケットは複数のビールの試飲ができるものや、記念カップがもらえるものなどかなりの種類が用意されているようでしたが、今回は純生2リットルのビール袋・無濾過ビール1杯・純生ビール1杯・ビール豆1袋が付いた1クラス(90元)で発券しました。

A館(百年歴史文化区)

赤レンガ造りのA館は青島ビール発祥の地。創業当時の建屋が復元されています。

青島ビールは今でこそ中国が誇る国民的ビールブランドとして中国内外で名声を博しておりますが、元々はドイツが青島を租借していた1903年にドイツの投資家により興された企業です。

ドイツの“ビール純粋規則”に基づき生産された瓶ビール。ラベルにはナチ党のシンボルと共に”Absolutely Pure”の文字も描かれていますが、ハーケンクロイツとAbsolutely Pureの組み合わせは意味深すぎて不謹慎ながら笑っちゃいましたw ゲルマン民族の民族的純度のこと言ってるのかなと、とw

そんなゲルマン魂の詰まったゲルマンビール青島工場ですが、創業から3年後には早くもミュンヘン国際博覧会で金賞を受賞。年間醸造量も120万リットルまで伸びて、順調な滑り出しを見せます。

ところが…第一次世界大戦でドイツは破れ、醸造所は日本の管理下に置かれることとなります。

第一次世界大戦後に醸造所を買収したのは、アサヒビールとサッポロビールの前身・大日本麦酒株式会社。買収後は日本ビール業界初の海外生産拠点としてビールブームを支える一大工場として順調に稼働を続けましたが、1945年の日本の敗戦を受け撤退。
戦後は鋳造所を接収した国民党管理下のビール工場として再出発することになりました。

ところが国民党による管理も長くは続かない。1949年には人民解放軍が青島を占領し、経営権が国民党から共産党の手に渡ります。以降は中国国営のビール工場として中国共産党の指導の下で発展を続け、1990年代には中国の改革開放路線の流れに乗って民営化。今や世界的に知られるグローバルブランドへと成長しましたとさ。

一言でいうと、ドイツ生まれ日本育ちの中国人みたいな感じっすかね。これだけ歴史に翻弄されたビール会社というのも珍しいというか。青島ビールの歴史がそのまんま中国近現代史の縮図になっててスケールの大きな話ばかりでした。

文革時代の黒歴史が華麗にスルーされているのはご愛嬌w

B館(生産工芸流程区)

B館では、麦芽の糖化糟やホップの発泡機や創業当時のシーメンスのモーターなど、百年前の醸造機械が完全な形で保存されていて、ビールの製造方法などについての解説を受けることができます。

暗がりでホラー的雰囲気たっぷりの醗酵・貯酒工程。拡張現実の技術で当時の工場スタッフが勤務する様子などが流されたりしてるのですが、これがまた白衣を着たナチス科学者みたいな風貌の輩ばっかだし、無駄にリアルでクオリティが高いので気味悪かったw ビール作ってるというより人体実験してるようにしか見えないんだよなぁw

試飲

お待ちかねの試飲はB館見学の最後で。ここでは酵母を濾過せずビール酵母が生きたままのフレッシュな無濾過ビールがふるまわれるのですが、これがまた美味しいんです。刺身みたいなもので鮮度が重要なんで、工場の敷地内で出来立てで飲む無濾過ビールは別格の美味さ。この至高の1杯の為に90元を払ったといっても過言じゃありません。

現役工場

試飲後は、現役の青島ビールの生産工程を中空の廊下から観察させられます。B館で見たほぼ全手作業の生産工程から、今やほぼ無人のラインをビール瓶が全自動でシステマティックかつ高速に流動。100年でここまで技術が進歩するものかと驚かされてしまいます。

ビアホール&青島ビールオリジナルギフトショップ

〆はビアホールと青島ビールのオリジナルギフトショップで。

ここでしか売られていないようなレアもの商品も多数揃えられていて、青島ビールラバー必見の内容となっております。

ビアホールの食事はプレッツェルとかソーセージとかドイツ飯中心。ビールはレモン味ラガーとかミックスベリーラガーといった他ではあまり飲めない変わり種もあるので、なんだかんだ長居してぐっでんぐっでんになってる人も多かったです。

青島ビールストリート

ドイツ飯も悪くないのでしょうが、自分はビールストリートの海鮮料理が気になっていたので、食事は外で取ることにしました。

新鮮な海鮮も青島の魅力の一つ。貝だけで10種類くらいあって明日死んでも良いってくらい食べ散らかすことができそうなんですが、問題はワイがボッチということで…胃袋一つであれもこれもは食べれないので、今回は適当に貝3種類に絞って試してみることに。

適当に具材だけ選んで、あとは適当な量を適当に炒めて出してもらいました。海鮮×青島ビールの掛け合わせ、最高かっ!

【青島ビール博物館】

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