東シナ海から吹き付ける湿めった風がなんともまったりとした気分にさせてくれる土曜日の昼下がり。南方特有ののんびりとした雰囲気の福州の町を歩いてみる…いや、レンタサイクルでヒャッハー!してみることにしました。
文字通り吐いてすてるくらい至る所で乗り捨てられてるレンタサイクル。30分1元で乗れちゃいます。
古い町並みに自然と溶け込む古樹・大木。緑が天然の日よけになってくれていて、探索するのに気持ち良い街並みです。町中にガジュマルの木(榕樹)が多くあることから、福州は榕城とも呼ばれるくらいなんだとか。
ロータリーの中央島がガジュマルだったりしますからねw 巨木が交通整理の為の設備として何気なく街並みに溶け込んでいるあたりに古都・福州の風情を感じます。そして、チャリやバイクがロータリー内を逆行してたりするあたりに、中国ならではの風情を感じます。
西禅古寺(西禅寺)
まずやってきたのは西禅古寺。元々は唐代の876年に建立されたという長い長い歴史のある寺院で、福州五大禅寺の一つとされているそうです。入り口には「八閩名刹」との縁が掲げられているので、福州では五指に、閩南地方(福建省南部)というスケールで見ても8大名刹の一つということなのでしょう。
お寺ですが、中に入るのに20元の入場料を徴収されます。現地物価からしたら相当な額かと思いますが、なにせ福州五大ブランドですからね。
中に入ると風情爆発。これぞ都会のオアシス、さすが名刹と唸りたくなるような風情のある空間が広がります。
人口の湖を中心に、きれいに整えられた江南スタイルの庭園が広がります。江南スタイルと言っても韓国のアレではなく、長江以南ということで、蘇州の拙政園や上海の豫園に代表される江南式の庭園がありますよーということですね。
ワイ凡夫の煩悩で汚れきった心も綺麗さっぱり洗われるような気がします。って思った矢先に食欲の権化みたいな丸々と肥えたお坊さんが大量のスープを一気飲みする姿を目撃。ワイより煩悩に対して正直に生きてそう。
古刹アピールが凄かったですが、敷地内で現存する建物の殆どは文革以後に建てられた新しいもの。古寺ならではの詫びや寂びのある雰囲気を期待していくと、面食らってしまうかもしれません。
15層で高さ67mのランドマークである報恩塔も1990年に建てられたばかり。
この日は報恩塔に登れるというブログ情報を見てやってきたのですが、コロナ対策なのか門が堅く閉ざされてしまっていたので、トボトボと引き上げることに。
【福州 西禅古寺】
所在地:福州市鼓楼区工業路455号
続いて向かったのは、町のシンボルである西湖公園。
2.3km離れた西湖公園までチャリで1元。チャリを止めた段階で消費したカロリー数まで表示してくれるデブに優しい機能も付いてますw
西湖公園
先ほどの西禅寺といい、歴史ある名所の多い福州の町。ここ西湖公園もその歴史は非常に古く、282年に農業灌漑の為に作られたのが始まりとされているそうです。
ここは無料ということもあり、市民の憩いの場となっているようです。
家族でボート漕いだり、バードウォッチングを楽しんだり、太極拳で鍛錬に励んだり、新聞を読みふけったり、仲間との囲碁の勝負に興じたり、釣りをしたり、ひたすら痰を吐き続けたり、それぞれが思い思いの時間を過ごしています。平和って良いなぁとしみじみ思う。
ノホホンっ。なんか仏像やらモニュメントまで福建特有の緩~い感じを出してて癒されますw
福州博物院
公園の一角に福州博物院があったので、パスポートを提示して中に入ってみます。
中に入るなり聞こえてくるドリル音w うるさいし危なすぎワロスw こんな状態で博物館が平常運転とか、開館日には絶対に閉じない皆勤賞マンの鏡っすなw
福建鄭成功。台湾をオランダ人支配から解放した民族的英雄として称えられていますが、お母さん日本人の日中ハーフさんなんですよね、この人。その点には触れられてませんでしたが。
海のシルクロードの東側の出発点として古くからお宝を満載した貨物船が往来していたという歴史があるので、福建省の周りの海底には船と共に沈んだ財宝なども多く、水中遺跡の宝庫だそうです。ロマンありますよね。上の写真に沈没船があるであろう地点が示されていますので、トレジャーハンターの皆様、いかがですか?
【福州 西湖公園】
所在地:福州市鼓楼区湖滨路71号
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