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観光的には些か退屈なアルマトイの町を歩く


エアアスタナに乗りたいという理由だけでやって来たカザフスタン最大の商都アルマトイ。旧ロシア帝国により人工的に築かれた町ゆえに観光名所に乏しく退屈な町だけど、せっかくなのでブラブラと探索してみることに。

もともとアルマトイは広大な大自然の中で遊牧生活を営むカザフ人の居住地だった。それが、19世紀に中央アジアに進出してきた帝政ロシアによりロシア風近代都市として整備され、今日のアルマトイの町の基礎が人工的に築かれていった。そう、今やカザフスタン一の大きな町として栄えるアルマトイですが、町としての歴史は非常に浅く、市街地には観光地らしい観光地は殆どないんすわ。観光地といえるのは旧ソ連風戦争記念モニュメントとロシア教会くらいのものか。

どうですか、この見事なまでの計画都市っぷり。碁盤目状の街並みが無機質に広がってます。通りの名前もゴーゴリー通りやらシェフチェンコ通りやらだし…


同じ旧ソ連圏の資源国であるアゼルバイジャンの首都バクーのように近代的で斬新な建物が建っているわけではなく、ソビエト時代の地方都市かのように年季の入った大箱ばかり街並み。街づくりの資金は新首都・アスタナ(現ヌルスルタン)にしか流れていかないのかな。


旧首都だけあって町の規模だけは中々のもので、道幅がいちいち広くて1ブロック1ブロックが大きな作り。旧ソ時代には数十万人単位でロシアやウクライナから入植者が押し寄せてきたみたいですからね。そりゃあ町の規模もでっかくなるし、町中にロシア正教会が建ったり通りの名前がゴーリキーやシェフチェンコになりますわ。

歩いてみて回るには大き過ぎるので、街歩きには市内バス、トロリーバス、地下鉄といった公共交通機関を使うことになる。
地下鉄といっても1路線だけのシンプルなものですが、どんなものかと乗ってみることに。

料金は一律80テンゲ(≒25円)。プラスチックのコイン型トークンを買って自動改札に入れ、地球深くに設けられたプラットホームへと降りるだけ。1路線、合計9駅だけのシンプルな作りなので、土地勘ゼロで方向音痴なワイみたいな者でも迷うことはまずないでしょう。


駅の中は各駅とも旧ソ連の伝統的なスタイルで作られて、大理石やシャンデリアなど無駄に豪華な装飾が施されていたり、『わが祖国は発展しまっせ!』的な動画が一般消費財の宣伝に紛れてディスプレイに映されたりと社会主義的な雰囲気を匂わせる。さすがは資源大国、資源の無駄使い万歳!

今回はアバイ駅で乗車し、2駅北に行ったジベック・ジョル駅で降車。

ジベック・ジョルはシルクロードという意味らしく、シルクロードモチーフのラクダや中国人風キャラが構内に溢れてる。

ひだり みぎ
各駅はそれぞれテーマをもってデザインされている。バイコヌール宇宙基地に由来するバイコヌール駅(写真左)は宇宙感溢れる作りになってたり、駅巡りだけでも楽しめそう。
上二枚の画像はwikipediaから拝借しました。

28人のバンフィロフ戦士公園


ジベック・ジョル駅から東に200m程歩くと、アルマトイの町の見所の一つである28人のパンフィロフ戦士公園に行きあたる。

ひだり みぎ
第二次世界大戦での対ドイツ戦で活躍したパンフィロフ将軍率いる28人の戦士を祀った公園だそうで、カザフスタンのナショナリズムの象徴的な厳ついモニュメントやら無名戦士の墓などが並ぶ。ええ。アルマトイの町を代表する見所とはいっても、これだけです。カザフ人にとっては意味のある場所なのでしょうが…パンフィロフ将軍と言われても世界史レベルだと超マイナーキャラで聞いたことないし…

ゼンコフ正教教会


パンフィロフ公園にはゼンコフ正教教会という教会も建ってる。


公園の中にポツリと建つ可愛げなロシア正教会。裏の正門に回ってみたけど残念ながら工事中だった。


完成予想図。気球の存在感が強すぎて気球が主役みたくなっちゃってるけどw


ロシア正教らしくイコンが並びことになるらしい教会内部。こんなんが町の中央にあるように、中央アジアのスタン諸国の中でもカザフスタンにはまだまだ旧ソ衛星国感が根強く残っている印象。キリル文字からラテン文字への文字移行を進めたり、各地に散らばった在外カザフ人の呼び寄せ政策を進めたりと、脱ロシア的政策の過渡期にあるみたい。

中央バザール

ひだり みぎ
パンフィロフ公園から1ブロック北に行ったところには、アルマトイ市民の台所である中央バザールがある。中央アジアや騎馬民族国家らしさのない大都市アルマトイだが、この中央バザールだけはローカル情緒が感じられる。

ひだり みぎ
馬乳酒を売るカザフ人女性、大きな声を出し色とりどりのスパイスや生肉を売るグルド人風男性、ナムルやキムチを売る朝鮮人系のおばさん、青果を売るコーカサス系の女性たちと、多民族国家カザフスタンらしく人種のるつぼとなったバザール内。肉の生臭い匂いと、威勢の良い売り子の声、品定めに熱中する現地民の熱気でむんむんっす。ただ、バザール内で写真を撮ってたら警察官風なおっさんに怒られたりと、社会主義的閉塞感を感じるような場面もあった。長年の鎖国体制によるものなのか、他のスタン諸国と比べるとカザフスタンには閉鎖的な雰囲気を感じることがある。


バザールでつまみとなるナッツを買った後は、現代的な大手スーパーで酒を調達することに。

ひだり みぎ
やっぱりカザフスタンでも蒸留酒が人気なようで、ローカルメーカーのウォッカやブランデーの品揃えが半端ないことになっている。


ビールも安く、一瓶140テンゲ(≒40円)程。街歩きで汗かいてはホテルに戻ってシャワー⇒ビールグビィ⇒街歩きで汗…という無限サイクルで、休暇中の廃人生活を楽しめました。

国立中央博物館



帰りはアバイ駅から近くの国立中央博物館に寄ってみることに。中央アジア最大の博物館とのことで、建物からして非常に立派。


館内には古代中央アジアの岩やら木、遊牧民の衣装、チンギスハンの遠征を描いた絵画等々が並んでいるのだが、撮影料を支払わせておいて写真撮影は禁止という不条理な扱いを受けた。撮影料を払っても、撮影が許されるのは館内の中央ホール周りの展示品のみらしい。


唯一撮影を許されたのが、中央ホールに展示されていたこちらの展示品。紀元前5世紀のイッシク古墳から発掘されたスキタイ族の戦士の遺体が装備してた衣装で、4000枚以上の金細工で飾られている。黄金人間と呼ばれている通り、頭から足の先まで黄金づくめ。

草原で鍛え上げられた最強戦士のDNAなのか、今でもモンゴルやカザフスタンの人ってレスリングとかボクシングとかで腕っぷしの強さを見せつけてますし、火器が普及する前の時代に於ける中央アジア一帯の遊牧騎馬民族の最強感ってロマンありましたよね。
もっと古の騎馬民族の残した遺物も多く展示されてれば楽しめたんだけど、遊牧文化や歴史に関する展示品は少なめで、全体としてはすごくしょっぱい印象の博物館だった。

【カザフスタン国立博物館】
ホームページ:http://csmrk.kz/index.php/en/

いやー、それにしてもアルマトイの町は無機質でつまらなんだ。お隣ウズベキスタンはあれだけシルクロードに因んだ史跡があるというのに…

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