ニズワのスークを冷かし終え、ニズワ最大の見所であるニズワフォートへと歩いて向かう。
ニズワの町の中心に断つニズワフォートは、17世紀アル・ヤルービ朝時代に内陸地方の統治と防衛を目的として建てられた比較的新しい要塞である。
円筒の部分の大きさは直径36m・高さ30mと近くで見たら圧倒されるような大きさだ。一見するとアラブ富豪の豪奢な邸宅なのかなーとも思えたが、等間隔に設けられた狭間から大外部に対して向けられていることから要塞であることが分かる。まぁ大砲といっても大砲のレプリカなんでしょうが。
数々の悪党や政敵から歴代為政者を守ってきたのであろう堅牢な砦の中に入ってみると、何やら陽気な歌声が聞こえてきた…
民族音楽ショー的な催し物のようで、サーベルの長剣を構えたむさくるしい男の集団が太鼓の音色に合わせて大声で歌ってる。イメージ的にはGIPSY KINGSのVOLARE的な陽気さ。
ということで、ここからはVolareを流しながらご覧頂くとより雰囲気が伝わるかと…
ちょっとむさくるしい感じのショーも最後のフィナーレを迎えたのか、リズミカルな太鼓の音色が激しさを増したと思ったら主役の動きも活発になり…謎の奇声と共に剣を天高らかに放り投げ…そして落ちてきた剣を片手でキャッチ。最後の大技を決めフィナーレか!と思いきや、また楽曲の一番頭から歌い出す男性陣。結局、2時間弱の滞在期間中ずっと歌ってましたよこの方達w
ということで、陽気なオマーン合唱団の声を背にフォートの中心部へと入っていく。
要塞だけあって、敵の侵入を防ぐ為の仕掛けをそこかしこに見ることができる。
数々の罠に怯えながら、元祖トラップゲーム・刻命館でもプレーしているような気持ちで巨大迷路のような難攻不落の城の中へ。
やっぱり原始的な床系トラップが多く、ドアを開けて一歩目の所にはこうして落とし穴があったりする。
もちろん天井設置型のトラップも存在し、頭上には石落し的な空洞が設けられているのが分かる。ただ、これは単純に石を落すだけでなく、デーツを煮て作ったアツアツのシロップを敵に浴びせかけるというあたりにご当地色が感じられる。熱くてねばねばしたデーツシロップ攻撃で敵がアヒアヒと狼狽える姿が想像できるね。
もっとプッシュウォール型の罠が欲しかったかな…なんて思いつつも、こうした数々のトラップを乗り越え到達した屋上から素晴らしい展望を楽しみながら暫し休憩する。
ベージュの土壁で統一された住宅街は灌漑設備により青々としたナツメヤシに囲まれ、少し車を走らせれば一面荒野であることをすっかり忘れてしまう風景が広がる。
風を浴びながら外周部分に沿って歩いていると、なんだか下が騒がしい。んん?と思い下に目をやると、例の男性諸君がまだ元気よくパフォーマンスしてたw
それにしても、侵入者を騙す為の通りや階段が随所にあって内部は複雑な迷路みたい。こっち行ってみようかなーと思って階段上ったら行き止まりかい!!ってなこともあって、なかなか思い通りに移動できん。
部屋も多数あってそれぞれの部屋が博物館の展示コーナーのようにもなっているのだが、それぞれの部屋は中で繋がっていたり階段で上に登れたり…と思ったら一方通行になってたり…。自分が今どの辺にいるのか、どこを見てどこをまだ見ていないのか分からなくなってくるが、とりあえず下の方を目指して進んでみることに。
原始的なトラップばかりの割には充実した武具ラインナップ。
オマーン人の服装について、男性は白や茶系のワンピース型のアラブ服と細かい刺繍や幾何学模様が入ったスポンジケーキ型のムスリム帽またはターバンを着用。女性はアラブ世界で見られる一般的な全身黒装束+αで仮面舞踏会風(?)バットマン風(?)なマスクを装着するレアなケースも見られる pic.twitter.com/KNUUCgYx52
— ポンズ (@Worldtravelog) 2017年12月30日
アラブの仮面文化の紹介。本当にこんな仮面舞踏会風仮面を付けてる人がいるのかとも思ったが、ニズワの町には普通にいた。不謹慎ながらちょっとエロスを感じたねw
そして、やっとの思いで入り口まで戻ってきたら…
まだやってたw
【ニズワフォート】
営業日:土曜日~木曜日 09:00-16:00
入場料:OR5.0
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