クアラルンプールのホテル巡り第三段はシェラトンインペリアルクアラルンプール。
ツーリストエリアの中心地からは離れているが、KLモノレールの「Medan Tuanku駅」から徒歩3分・ラピドKLの「Dang Wangi駅」から5-6分程のところにあり、ペトロナスツインタワー・クアラルンプールタワーなどの見所へはギリギリ徒歩圏内。個人的にはあまり好きな立地ではないが、繁華街ブキッ・ビンタンへはモノレールで3駅、ターミナル駅のKLセントラルへもラピドKLで3駅と遠くはなく、公共交通機関を使いこなせれば観光目的の宿泊でも決して不便な場所ではない。
さて、この日は渋滞が酷い時間帯での移動だった為、ラピドKLでホテルを目指す。
Dang Wangi駅を出て、クアラルンプールの地名の由来ともなったドブ川を渡る。今回は手荷物が無かったので特に大変な思いはしなかったが、スーツケースを転がしての移動となる場合はラピドKLを使ってのアクセスはお勧めできないかな。暑いし。
Dang Wangiから5-6分程歩くと見えてきたシェラトンインペリアル。繁華街からは離れているが、ホテルの正面を走るスルタン・イスマイル通りの向かい側にイオンが中核を成すQuill City Mallがオープンしたので、飲食や両替には困らなそうだ。
以前はインペリアルホテルとしてSPGの高級ブランドであるラグジュアリーコレクションに加盟していたのだが、それも今や遠い過去の話で、今ではただのシェラトンホテルへと格下げに。クアラルンプールで乱立する最新高級ホテルにホテルシーンでの主役は完全に他へと譲ってしまい、今や常時一万円を切る程度で泊まれる「元」高級ホテルに成り下がってしまった感がある。
確かに箱自体は遠目で見ればラグジュアリーコレクション時代の名残でインペリアル感も味わえるんだけど、化粧でも誤魔化しきれないほど老化が進んでしまっており、近くで見たらだいぶ傷みが目に付いてしまう。
内部のパブリックスペースには落ち着いた調度品が散りばめられ、造り自体はSPGカテゴリー2のホテルとは思えない格式ある造りとなっている。特に3階のレストランに至るまでの階段が続く吹抜けはただただ圧巻であり、いくらホテル天国のクアラルンプールとはいえ、とても1万円弱で泊まれるホテルとは思えない。造り自体はね。
古さを感じる池ではコイが泳いだり、汚れも目立つ壁にはオメガの時計が掛けられたりするしね。何とも言えないバブルの名残的哀愁を感じさせてくれる。
そんな時代を感じさせてくれる元高級ホテルであるが、クラブ特典としてランドリーが毎晩2点まで無料になったりするので、長期出張には重宝する。毎朝お好みのフルーツと野菜で生絞りジュースを作ってくれるので栄養摂取も苦にならないし。
【SPGプラチナ特典】
・ウェルカムアメニティー(500スターポイント)
・ルームアップグレード(今回はスイートへのUP)
・ラウンジアクセス
・16:00までのレイトチェックアウト
・朝食会場「エッセンス」での朝食バッフェ
・毎晩2pcsまでの無料ランドリーサービス
部屋
SPGプラチナ会員に対する部屋のアップグレードについては比較的甘めであり、今回もスイートにアップグレード頂けた。
客室内も老朽ぶりが目立ってしまっており、大ががりな改装が必要な時期に差し掛かっていると感じさせるが、最低限度の手入れはされているので不快に思うまでには至らない。まぁ、古いというのではなく風格を感じさせる歴史あるホテルという表現にしておこう。
ソファや冷蔵庫は使い込まれて汚れや錆が出てしまっている部分も…
リビングの奥右手がベッドルームで、左手にはバスルームとウォークインクローゼット。
見晴らし抜群のベッドルーム。街の中に建ちビルに囲まれたホテルだとカーテンを開ける事もないけれど、ここでは全開。
ウォークインクローゼット、というか広すぎてクローゼットというか小さな収納部屋。
ラウンジ
エグゼクティブラウンジは改善の余地ありかな。狭い空間に沢山の席が詰め込まれていて他人の会話が否応なしに全て耳に入ってきて落ち着かない。
スタッフはフレンドリーで良いんだけど、よくよく観察してみたらフレンドリーというか何だかラフでカジュアルすぎる人達のようで、中国の安宿や安食堂みたく客がいるのにスタッフ間で大声で談笑したりテレビを見入ってたりと何だか新鮮だった。こんなカジュアルなラウンジスタッフがいるものだなと。敢えて堅苦しくせずにアットホームな雰囲気を作ろうとしている可能性もあるけれど…
ミールはフィンガーフードや軽食が中心。何種類かはパスタや揚げ物といったホットミールもあるけれど、スーパーのお惣菜以下の味のものばかりなので期待はしない方が良い。
ドリンクはBマイナス程度の評価だけど、タイガービールのサーバーが置かれているのは評価に値する。
朝食
一方で、朝食は充実していて個人的には大満足。様々な人種の客層が集結して多民族・多文化・多宗教なマレーシアの縮図のような感じになっている為、中華系・インド系・欧米系の食べ物が豊富に用意されている。
ミールの種類の豊富さもさることながら、ここでの目玉はなんといってもアイスクリームと生絞りのフレッシュジュース。目の前で赤りんご・青りんご・キャロット・レタス・セロリ・メロン・スイカ・メロン・パイナップル・ドラゴンフルーツ・ジンジャーといった選択肢の中から自分でしてした具材をその場でミキサーにかけてジュースにしてもらえるんだが、30を過ぎ急に健康志向になってきた自分にとってはこれは本当にありがたい。随分と前からあるサービスのようなんだけど、コストカットでこのサービスが終了しないよう強く願う。
プール
今回はプール・ジムは観察のみ。水タバコが楽しめる中東風ガゼボがイカしてたくらいで、プール自体は小さくて特筆すべき点なし。
所感
毎日2点の無料ランドリーサービスと毎朝のフレッシュジュースがあるし、宿泊費もリーズナブルなので長期出張の場合の定宿にするのも悪くはない。ただ、やっぱり古さが見て取れるようになってしまっているので、ラグジュアリーホテルで快適な滞在を…という宿泊目的だったら他のホテルを選ばれた方が良いでしょう。ここにきて価格水準を落してきたル・メリディアンを始め、クアラルンプールにはコスパに優れる更に良いホテルは沢山ありますので。
【Sheraton Imperial Kuala Lumper Hotel】
Booking.com
ホームページ:http://www.sheratonimperialkualalumpur.com/
住所:Jalan Sultan Ismail, Kuala Lumpur, 50250, Malaysia
電話:60-3-2717-9900
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