大理古城でぶらぶらと 雲南省旅行17

さあて、シャングリラから麗江経由で山を下ってやってきたぞ雲南省白族自治区の大理。
大理といえば8世紀半ばにチベットビルマ語族により興された南詔国の都であり、後に南詔国に代わってチベット系白族により建国された大理国の都城として栄えた雲南省でも有数の古都。13世紀にモンゴルの元により滅ぼされるまで西南シルクロードの交易要衝として栄え、特に8-12世紀に於いては東南アジアの中でも一番の大都市(大理市自称)としての繁栄を誇っていた偉大なる古都(大理市自称)なのである。

その都の中心地が1辺約3Kmの城壁に四方を囲まれた大理古城。日本で城と言えば城主や武家が敵対勢力から身を守る為の防衛施設という意味合いが強いが、中国の城は城市と呼ばれ、住民を守る為に街全体が城壁で囲まれているケースが殆ど。故に中国の都城に遺る城壁のスケールは大きい。

城壁の高さは7.5mで厚さ6m程という堅牢な造りの大理古城には、東西南北の四方に楼閣付きの城門が設けられている。現存する城壁は明代の洪武十五年(1382年)に修繕・改修されたものだそうだけど、アイキャッチーな楼閣や城門なんかは最近になって観光客用に綺麗に改築されたそうだ。自称偉大なる古都とのことだが、整備された古都という点では、プチ西安といった感じなのかな。


当時の雰囲気を味わいながら城壁内のレストランや土産物屋を見て回るのが大理古城の一般的な楽しみ方だけど、こと食事に関しては南門から真っ直ぐ南に伸びる文献路に集積する地元のレストランで採るのも悪くない。店頭に並んだ具材を選び、調理方法を指定して作ってもらう方式のレストランが多く、今回の宿泊先が文献路近くだったことから、連日こういった地元民の食事処にお世話になることに。

ひだり みぎ

文献路で食事を済ませて北へ進むと、古城のメインエントランスである南門にぶち当たる。
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やはり城門上部の楼閣は1984年になって復元されたものだそうだ。

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城内の中は南北に5本・東西に8本の黒い石畳みで舗装された小路が碁盤の目のように伸び、白い壁に灰色の瓦が特徴的な白族の伝統的建築群が道路の両側に立ち並ぶ。特に南門から北門にかけて古城を南北に貫く復興路は大理古城の目抜き通りで、通りの両側に大理石や藁細工の小物や薔薇菓子や各種茶製品といった地域特産品を扱う店が軒を並べていて四六時中賑やかだ。

季節柄なのか、特に地元で採れた薔薇を加工した食品が多く売られている。
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雲南省旅行もここ大理で最後なので、バラの花の鮮花餅も食べ納めしておこう。バラのスナックにバラの酒にバラの茶にバラのジュースにバラのジャム。エディブルローズの魅力に完全に憑りつかれてしまった。


閉館中だった大理市博物館をスルーして薔薇菓子を食べながら尚も北上、五華楼へと至る。8世紀頃に大理古城一帯を治めていた南詔国の国賓館だった建物を20世紀に入ってから改築したものらしい。

他にも文廟、大理農村電影歴史博物館、天主教堂といった見所があるが、いずれも観光地としては小粒。夜の古城をのんびりと歩いて雰囲気を味わうといった楽しみ方が麗江古城では正解かも。世界遺産でブイブイ言わせる麗江古城みたいに煩過ぎることもなく、程良いお祭り感が保たれているので。
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夜はまっ金金なライトアップで観光客の度肝を抜く楼閣。


城壁内も、程よい賑わい・程よい縁日感で居心地良い。


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雲南省でのお酒のお勧めはフルーツとフラワーリキュール。大理古城内にある雲創制酒所では1斤各50元と麗江古城の店の半値近いお値段なので、ついつい必要以上にお買い上げ。


モクセイとバラを漬けて作った特別なリキュール、これ一本で60元。他にも30種類ほどのオリジナルリキュールが用意されていて、購入前に試飲も可能。

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続いて大理の特産品に挑戦。雲南十八怪と称された特産品的珍味が多く売られているが、中でも一番よく売られている烤乳扇にチャレンジする。読んで字の如く、発酵させた牛乳を炙って扇状にして食べる“小吃”なんだけど、意外と癖が無くイケる。

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舌尖上的美食:虫w 竹虫やイナゴの巣揚げが人気らしいが、さすがにこれだけは試す気になれん。


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いよいよ明日から国慶節とあってか夜の大理古城はお祭りらしい賑わいとなってきた。街頭の土産屋からは雲南太鼓屋からのメロディーが流れ、広場では民族衣装を身にまとった平均年齢推定65歳以上のチームがノリノリで古典舞踊を披露していたりと色々香ばしいわ。



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