がっかりのトゥオン中央劇場

開演が遅れるとのことだったので劇場前にあるハンザ市場でブラブラと買い物をし、ぼちぼち時間となったので、戦利品のバッチャン焼きをかかえてトゥオン劇場へと戻る。



トゥオン中央劇場では、ハット・トゥオンと呼ばれる宮廷生活や波乱万丈の武将の人生をモチーフにした京劇テイストの宮廷歌劇が演じられている。水上人形劇と並ぶハノイの伝統演劇だ。ステージと観客席の距離も近く、派手なメイクや装飾が施された衣装や美しい旋律の音楽などの魅力が詰まった宮廷演劇を臨場感たっぷりで味わうことができるらしい。その美しい演劇はUNESCOの無形文化遺産にも指定されている重要文化財らしいのだが、何でも近年はお客さんが疎らなようで、演劇終了後は役者との記念撮影なども取り放題だそうだ。


【トゥオン中央劇場】
開演時間:月木の18:00~(開園時間は劇場都合で度々変更されるとのこと。要事前確認)
料金:VND150,000(約600円)
住所:51 Duong Thanh, Hanoi
電話:38252803


もともとの開演予定時間は18:00。今日はスタートが遅れそうとのことだったので18:15に再訪すると、入り口正面のロビーでまだのんびりとリハーサルを行っているではないか。今日、予定通りやるんですかねぇ。てか、これ勝手に入っちゃっていいのかな。勝手にパシャパシャと演者の写真撮っちゃってるけど。というかお客の前でリハーサルとか、思いっきりネタばれなんですけど!

ひだり みぎ
他のオーディエンスは客先にいるのかと思いきや、真っ暗な客席では役者が私服で寛いでいて、ステージ衣装がそこら中に散乱している状態。本当、今日、予定通りやるんですかねぇ。


えっ、今からお着替え?てゆうかロビーでお着替え?私、ここにいるんですけどいいんですか!生着替えまで楽しめるとは、サービス精神旺盛です。


振付とか声だしの練習とかも始まっちゃったよー。これネタバレしちゃうどころじゃないんだけど。


靴以外は準備完了。でも開演する様子は全く無いし、客が困惑していてもほったらかし。


これ、本当に今日、予定通りやるんですかあぁぁぁ。もうチケット買ってるんですけど!自分どうしたらいいっすかーー。リハーサル中の役者に交じって劇場の中をうろちょろしても声をかけられないのだが、私も役者の一名と思われているのだろうか。それとも、透明人間になってしまったのだろうか…完全な放置プレーに耐え兼ね、二階の展示コーナーで時間を潰すことに。よう分からんが、開演する時にはアナウンスがあるだろう。

ひだり みぎ
トゥオンとは、中国の京劇の影響を受けフエの宮廷で発展したベトナムの古典劇だそう。隈取りに似た化粧に加え、化粧や立回りなど、ちょっと歌舞伎に通じるところもありそうだ。ジェイソンぽい不気味なお面なども使用されるようで、どんなストーリー建てなのか楽しみになってきた。


すさまじいな。過激派武装隊の突撃前の様子にしかみえないこの迫力。こんな強面の武装部隊がどのような演劇を見せてくれるのか。


武装集団の手持ち武器。

ひだり みぎ
舞台で使う小道具。お土産に持って帰りたいが非売品のようである。

展示ルームを暫しウロウロしていると、係員的な人が申し訳なさそうな顔してチケット代金のVND150,000を持ってやってきた。曰く、客が揃わなかったので公演キャンセルと。確かに、客が疎らどころか今日の観客は私一人だけだったもんな…一人の為に貸切公演してもらう訳にもいかないしなぁ。ユネスコの文化遺産って文化財の保護と継承を目的としているはずなのに、何たることや。

開演前に汗だくになりながら獅子舞を演じて客引きまでした演者さん達の努力も報われずといった感じだが、週二回の開演でこんな閑古鳥が鳴くような状態で大丈夫なのだろうか。同じ伝統芸能でもタンロンの水上劇場は毎日4~5公演を開催で毎回毎回満員御礼のようだったが、こちらの歌劇はそんなに魅力が無いのであろうか。


主演各っぽい人「残念だったな。また来てくれよ。」的なことをポーズ決めっ決めで言われてもなぁ…また来た時には劇場ごと無くなってたりして…

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