拝金主義が蔓延る中国の小皇帝

さて今年も待ちに待った冬のボーナスの時期がやってきました。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの予測では、民間企業の1人当たりの平均支給額は過去最低水準を4年連続で更新する36万6500円(前年比-1.6%)だそうだ。当社はまだボーナス支給額が発表されていないが、額を問わず年度末のボーナスが入ることで来年度も頑張ろうという気持ちになるもの。普通はそうですよね。ところが中国では(当社では?)違います。さもしい守銭奴精神が見え透けすぎて恥ずかしくないのかと思ってしまいますが、ボーナスを受け取り、来年度の昇級率の下交渉が始まるこの時期に社員の離職率がグッと高まってしまうのです。

社員を育て、ようやく一人前になったと思ったら無茶な賃金交渉を仕掛けてきた挙句に離職。拝金主義に毒された中国人の離職率改善を図るには一にも二にも金!金!金!であり、どんなに良い人間関係を構築できたとしても、結局最後は金の力に寄り切られてしまう。この度日本へのカムバックを計画中の“ファックさん”こと福留選手ではないが、中国では文字通り『誠意は言葉ではなく金額』なのである。それも、中国では全員が全員、見事なまでのファックさん級の銭闘民族なのである。

交渉の席での彼らの主張は強く、普段の業務では見せない粘り腰、執着心、闘争心を前面に押し出してくる。30代後半~40代以上のベテラン達は何だかんだで最後は妥当なラインで折れてくれるのだが、中国の所謂“80後”、1980年1月1日~1989年12月31日生まれの世代の若者は手強い。彼らの多くは一人っ子政策の関係で“小皇帝=一人息子・一人娘”であり、衣食住の満たされた環境で両親・祖父母の愛情とお金を一身に受けてぬくぬくと育てられた彼らは中国人の同胞ですら『“80後”は利己的』と苦言を呈す程の“ワガママ”が多いのである。彼らは独立心・向上心が強く、少しでも給与待遇が優れる転職先を発見すると賃金闘争を仕掛けてきて、会社が彼らの要求を飲まなければあっさりと退職してしまう。継続することの美徳やら所属団体への帰属意識、愛社精神は皆無。当社はマネーゲームによる賃上げには否定的で、昇級による留意はしないので、優秀な社員ほど先を競うように離職していく。『私、次は広州で働くことにしたので、広州来たら連絡くださいね!』ってお気軽すぎるぞ!

そんなこんなで、今年は何人が離職してしまうのか、ボーナスの時期ではあるが、暗い気分になってしまう。

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