本日は終日オフだったので、広東省江門市・開平市にブラリ日帰り旅行に出かけてきた。
今朝、今回の小旅行を思いついて、出発前に簡単に江門市に関して簡単な事前調査を行った。ちなみに江門市は「えもん」ではなく「こうもん」と読むらしい。そこは「えもん」で行こうよーーー。
●基本情報
・広州市の南南西約65km。
・総人口414万人の中級都市。面積が違うが、日本の市町村で最大の人口を誇る横浜市(人口約370万人)よりも人口が多い…
・水陸ともに交通の便、外地へのアクセスが良く、戦前から多くの華僑を輩出してきた。
・今は『数年後の発展の可能性を秘めている』とか『無限な商機が溢れている』との説明ばかり。どうもまだまだ工業化は進んでおらず発展途上らしい。
●観光スポット
①「自力村・立園」:海外で財を蓄え凱旋帰国した華僑が、持ち帰った建築技法を駆使して建てた要塞や別荘保存されている。
②「五邑華橋華人博物館」:戦前、移民として北米に渡った華僑の歴史に関する博物館。
③「赤坎」:広東のベネツィアとの異名をとる水都。
よう分からないのは上記①と③は開平市にあり、②は江門市に位置するのだが、開平市は江門市の中にあるようだ。「開平市は中華人民共和国広東省江門市に位置する」とはwikipidia内の記述。ん?住所とかも広東省江門市開平市○○になってる。何故「市」が「市」の中に?
⇒解決。中国には同じ「市」でも幾レベル化の行政区分があるらしい。江門市は上位の「地級市」で、開平市は下位の「県級市」に当たるので、广東省江門市開平市になるらしい。これくらい区別しろよややこしい!!
●旅程
さて、今日の旅程だが、朝09:00に出発して開平に向かい、バスターミナルからバイクタクシーを借り切って立園⇒自力村⇒赤坎と回る。その後、江門駅まで移動し、博物館を見学後に帰路に着くのというのが本日の計画。
■バス⇒開平⇒立園
今日は広州から。料金は60元。2時間弱で江門に到着です。
バスターミナルは意外と綺麗。自力村方面まで6元で市バスが出ているらしいが、日帰り旅行で時間が無いし、立園⇒自力村⇒赤坎⇒戻りの移動を考えるとバイタクのチャーターが懸命と判断。駅前にたむろしてたバイタクの中で人の好さそうな奴を選んで交渉開始。1日チャーター200元と吹っ掛けてきたが、紆余曲折を経て70元で交渉成立。先払いだと道中でばっくれられる恐れがある為、料金の支払いは解散時に。
■立園
・謝さんという華僑が帰国後に建てられた総面積総面積11,000㎡の邸宅庭園。丁度ツアー中だった他の団体客に潜り込み、無料でガイドを受けることに成功。(中国語なので、むろん全部は聞き取れないが)
超巨大庭園/別荘の初代オーナー謝さん。貿易業務で巨万の富を築き上げた。敷地内の建物の一つを学校として利用して、中国国家の根幹を支えるような若者を育てるという計画もあったが、日中戦争が勃発したために計画は頓挫、謝さん一家もアメリカへ戻ったらしい。日本人として何か肩身の狭い思いをした。
因みにこのモテ男、奥さんが4人いたらしい。中国は1930年に一夫一妻制になったんですね。
炊事場。彼が持ち帰った給水システムは当時の中国では非常に画期的で、中国人はアメリカの先進技術の発達ぶりに驚かされた 。byガイドさん。
バスタブと便座も備えついていた程の洋式ぶり。中国は今でも便座・バスタブがないところが多いというのに…
■自力村
帰国してきたブルジョア華僑たちが持ち帰った知識と財産で建てた要塞。田園の中にそびえ立つ洋風建築のミスマッチ感がどうも馴染めません。また他のツアーに潜り込もうとゲートで暫く待つも、残念ながらツアーの開催が無かった為に単独で乗り込む。
村の名前は抗日戦争後に毛沢東が言い放った「自力更生、奮発図強」とのスローガンに起因しているようです。
毛「これからの中国は自立して頑張ろうぜ!」
田んぼや池の周辺に洋館が立ち並ぶ。
中に入ると…
こいつ(右から2番目)も奥さん3人か!!
ガイドがいなかったし立園とも代わり映えしなかったので、ここは早々に切り上げて赤坎へ。
バイタクの運ちゃんと合流して赤坎へ。すると。。。まさかの料金見直し依頼が入った!!
「回る順序を間違えて遠回りになった」とか「ガソリン代が高くなってる」とか難癖つけてやっぱり100元にしてくれとかぬかしてきやがった。って料金に合意してから数時間でなんでガソリン代がそんな上がるんだよ!!
こっちの人は適当な理由をづらづら並べて約束を反故にすることが多い。その理由が正当だとか本当だとかは重要と思ってないらしく、それらしい嘘を取り敢えず思いついただけ言ってくる。数勝負の世界。で、勝てないと分かるとあっさり主張を引っ込める。今回も結局「事前合意しただろ!」とまくし立てると結局、価格現状維持で話がまとまった。
■赤坎
清朝時代からの街並みが保存されている。水路が多いことで「広東のベネツィア」と呼ばれているらしい。
ベネチアっぽさは別としてここはここで風情があって私は好きである。
ここだけ時の流れが遅いような、神秘的な雰囲気を感じた。仕事や中国での生活のストレスを忘れさせてくれる癒しスポットだ。
ロケ地街。ここは30元の入場料がかかる。疲れたので別に入らずとも良かったが、立園で「自力村、立園、赤坎ロケ地」のフリーパス(150元)を買ってしまっていたので、取り敢えず中の様子だけ伺う。香港映画の舞台となったらしいが、名前も知らない映画で興味もなかったので、急ぎバイタクのオッサンに電話し、開平のバスターミナルまで戻してもらう。この時点で予想以上に疲れた為、江門の博物館見学は断念。誠に遺憾ながら、開平から直帰してきました。
折角中国にいるのだから、今年は最低2ヵ月に1度くらいは小旅行に出かけたいと思ってます。
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