桂林市内の探索

神秘的な石灰岩の山々に抱かれたアイコニックな町・桂林。
桂林と言えば漓江や鍾乳洞、棚田といった郊外の観光地ばかりが注目されがちですが、実は桂林の市街地にも意外と見どころがありまして、遠出せずともカルスト地形独特の神秘的な雰囲気を味わえたりもします。

広西チワン族自治区の東北部に位置する桂林。秦の時代に桂林郡が設置されて以来、2000年余りに亘って中国南部の政治・経済・文化の中心として栄えてきた歴史ある古都です。地名にある桂林の「桂」は中国語の桂花(=キンモクセイ)に由来するそうで、市街地では金木犀の木々の下で人々が太極拳や囲碁に興じていました。実に地方の古都らしいまったりとした良い雰囲気。

因みにキンモクセイはこれから中秋に向けて花盛りを迎え、ピーク時には全国からお花見客が殺到するそうです。

象鼻山

金木犀の香りに包まれる市街地を歩いていると、漓江の河畔に象鼻山が見えてきました。
この巨大な石灰岩も太古の時代から雨水や海水の浸食によって形成されたもので、像が鼻を伸ばして水を飲んでいるように見えることから象鼻山と名づけられたそう。桂林郊外では駱駝とか馬とか名付けられた奇形も多く見てきてその都度首を傾げてきましたが、ここで初めて「あぁ!分かる~。」ってなりました。
ここは唐や宋の時代から有名な名勝地として中国全土に名を轟かせていたそうなのですが、1000年以上も前の観光客も「あぁ!分かるわ~。像が水飲んでるっ!」って頷いてたと思うと何か感慨深く感じるものがありますw

公園内の小山の上には展望台もあるようなので、軽く登ってみたいと思います。

いやー、観光客も少なくてまったりできるし、熱帯雨林感たっぷりで良い雰囲気。

太古の時代に「山」という象形文字を考案した人物も、この場のこの景色から着想を得たんじゃね?ってくらい、これ以上ない「山」が無限に連なってます。

切り立った峰々の麓にびっしりと低層家屋が敷き詰められた独特の景観。南宋の詩人が「千山環野立、一水抱城流(千もの峰が大地を取り囲んでそびえ立ち、漓江は穏やかに町を包み込む)」と詠んだ通りの美しく絵になる風景です。

正陽歩行街・東西巷

夜は明朝時代の街並みが再現されたレトロスポットを歩いてみます。

明の時代は、靖江王府と呼ばれた藩主のお城を中心に町が発展。特にこの城の南門を出た先には東西巷という賑やかな目抜き通りがあったそうです。明の崩壊後は廃れてしまったようですが、数年前に官民一体プロジェクトで再開発され、今や桂林を代表する繁華街として往時の輝きを取り戻したそうです。

金閣寺のように光り輝く楼閣まで。古き良き明の時代の街並みが復元されています。

東西に伸びる東西巷に対して直角に交わる大通りが正陽歩行街。正陽歩行街は城の南門から真南に666m続く歩行者天国で、通りの両脇にはびっしりと商店・露店が軒を並べています。

地下アイドル(?)の美声に引き込まれるようにアングラ感たっぷりの民謡酒場に入ってみることにしました。

忘情水というオリジナルカクテルを注文。忘情水というだけあってアルコール度数高めのカクテルなんですが、ストローでグビグビいってくださいとw 情人のこと忘れるどころか他の記憶まで飛んで倒れてしまいそうになりましたw

明朝時代の荒くれ者が集う酒場的な空気感というか。店員も客もお酒もアウトローなこの感じが堪らなく素敵なバーでした。脱法ドリンク?的な攻めた感じのオリジナルカクテルもありますし、ここはおススメです。

桂林は程よく都会で程よく田舎。ちょうど居心地の良いサイズ感の町っすね。

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