カムペーン・ペット遺跡公園

カムペーン・ペットはスコータイ王朝の直轄区域として栄えた古都で、対ビルマ戦線用に築かれた長さ南北2キロ超×東西の横幅北側220m-540mという細長い歪な形をした城壁と濠とに囲まれた堅牢な城塞があることから、後世になりカムペーンペット(タイ語で「金剛の城壁」)の名が起きた。現在ではスコータイ王朝関連の遺跡が世界遺産として保護されていることもあり、当時の面影を堅固な要塞の壁と城壁の北にある遺跡公園に見ることができる。

先ずはカムペーンペット遺跡公園から見て回る。ここら一帯は僧が住み込んだ閑静な修行地跡とのことで、森林地帯に小規模の遺跡が点在してる。

嘗ては鬱蒼と木々が生い茂る手つかずの森だったのだろうが、今や世界遺産にも登録されているだけあって良く整備されている。道路に車線まであるくらいだしね。


誇らしげに世界遺産のロゴをアピールするビジターセンターにて地図を貰い、公園内の探索を開始する。歩くと結構な規模があるので、バスで来られた方は入場口でレンタルバイクを借りたほうが良いかもしれん。レンタル料は30バーツだったかな。


ビジターセンター脇には15-16世紀に建てられたと推定されるWat Awat Yaiの姿が。大木がそこここに生え繁り、枯葉と芝生におおわれた広大な園内は静寂そのもので、心地よい風が吹いている。確かにこんなところに暫く籠ったら悟りが開けるかもしれん。


Wat Awat Yaiは東側正面からメインの礼拝堂跡まで真っ直ぐ見通せ、その左右に左右対称に並ぶ仏塔8基も見える。こちらの遺跡群は王都スコータイやシーサッチャナーライの遺跡よりも新しいからだろう、基壇も仏塔も比較的良い保存状態にある。

ひだり みぎ
仏塔は造られた時代がそれぞれ異なるのか、それぞれ微妙に形が違ってチグハグした雰囲気となっている。


復元図ではこのようになっているが、実際にはこの寺院の境界線は分かっておらず、広大な敷地を持った主要寺院であった可能性も指摘されているようだ。


かなりの高さの基壇の上に設けられた礼拝堂は宗教的儀式に使われていたらしいが、今や須弥壇のみが残り仏像の姿は見られない。


礼拝堂の裏手に残る大型の煉瓦建築はこれまた凄い。ここらからは16世紀後半アユタヤ朝時代の物と見られる中国風の食器などが発掘されたそうで、その一部は後に訪問するカムペーンペット国立博物館に展示されている。


入口近くには貯水池だか入浴所の跡なんかも。 寺院の建設資材を切り出して造られているようだ。


続いてスコータイ王朝後期に建てられたWat Singhaへ。

ひだり みぎ
礼拝堂跡への階段を登った先では雨風に晒され針のように痩せ細った門番がポツンと立ち、その奥には表面がはがれブロックがむき出しになった坐仏像が鎮座。


独特の佇まいをした面長の坐仏。


メインの仏塔の上部は崩壊してしまっているが、基壇部分の四方に大きな龕が設けられ、それぞれ仏像が祀られているのが面白い。

ひだり みぎ
当時の復元図。釣鐘型の仏塔だったようだ。

ひだり みぎ
四面に祀られた仏像はいずれも目鼻口無しのノッペラボウ。不気味だけど、金ぴかに彩どられ煌びやかで華やかな現代タイの仏像よりも遥かに心に響くものがある。時間軸を超えて残ってきたものの重みが出てるんだろうな。

【2016年スコータイ・ピサヌローク旅行記】







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