搭乗記 ミニ国家のミニキャリア エア・マルタ カターニア→マルタ A320

いよいよイタリアを離れる時がやってきました。本日はシチリア島から同じく地中海に浮かぶ離島・マルタ島へと移動します。

ただこの移動が思ったよりも面倒で。
パレルモからマルタへの直行便って飛んでそうで飛んでないんですよね。パレルモからマルタに行こうとすると、謎にローマ経由の三角飛びか、シチリア島の東端にあるカターニアへ陸路で移動してからマルタ行きの飛行機に乗ることになるらしい。

で、自分は後者を選択。

カターニアまではSAIS Autolineeという会社のバスで2時間半ほど。22:15発のフライトだったので、ちょっと時間がタイトだけど18:00パレルモ発→20:30カターニア空港着のバスに乗ることにしました。

パレルモ→カターニア

カターニア行きのバスは大型のタイプでしたが乗客は10名弱程度。カターニア市内に入ってからぽつりぽつりと人が降りていって、気づいたらワイ一人となりまして。そりゃこの時間にパレルモからカターニア空港行く人なんかいないよなーなんて思ってたら辺鄙なバスターミナルに到着。あー、空港行く前にバスターミナルに寄るのねーなんて思ってたら運転手がやってきて、終着駅だから降りろとかぬかしやがる。

いやいや乗車時も空港に行くって伝えたでしょって運転手に言ったらなんかガチギレされて。空港行きのバスチケットを見せたらイタリア語でおもっくそ罵倒された。何言ってるのか分からないけど、ひたすら出ていけ出ていけみたいなジェスチャーをしながら大声での罵倒。もうマンマミーア。

空港行きのバスに乗って空港に行かない意味が分からないし、運転手がキレるのはもっと意味が分からない。こいつら同じ21世紀を生きるホモサピエンスなんだろうか?ひょっとしたらネアンデルタール人なんじゃないの?と疑うレベルで絶望的に言ってることもやってることも理解できない。キレたいのはこっちだろ。

他にシチリア島の都市間を結ぶバス会社は無いのかもしれませんが、SAIS Autolineeだけは運転手が現生人類でない可能性すらありますので、絶対におススメできません。イタリアではずーっと良い思いをしてきましたが、最後の最後でイタリアに対する印象が覆されて残念でなりません。

結局、怖かったですが背に腹は代えられないので白タクを見つけて空港まで送ってもらいました。

マルタ航空チェックイン

フライト1時間前ギリギリで無事に滑り込みセーフ。マルタ航空のチェックインカウンターへと向かいます。
マルタ航空はその名の通りマルタ共和国の航空会社。2023年6月現在で保有機材8機の極小キャリアではありますが、マルタ政府がオーナーの同国フラッグキャリアです。 

フラッグキャリアといっても、2023年12月の就航地は5都市だけ。
国自体が観光業で成り立ってる小さな小さな島国なもんで、コロナ禍で相当苦しんで大幅に規模を縮小したみたいですね。国として厳しい状況なので国家予算の補助も受けることができず、倒産するとかしないとかといった状況が続いているようです。
冬の閑散期というのもあるのでしょうが、LCCみたいな料金体系なのにこのフライト数は痛いよなぁ。

destinations : Air Malta

満を持してチェックイン。手続き時にはボロテアと同じく持ち込み荷物のサイズチェックがあり冷や冷やしましたが、判定基準は緩々。
ボロテアは少しでも枠からはみ出ようものなら有無も言わさず追徴課金送りになりますが、こちらはバックパックを無理やりねじ込んで、それでも明らか入りきってないのにお情けで許して頂けました。アガペー、無条件の愛。慈悲の心に満ち溢れた優しいスタッフさん、ありがとうございますw

座席の指定料金はこんな感じで25ユーロ~。他にも優先搭乗10ユーロ、チャリやスキューバダイビング用機材の預入れ40ユーロ~などのアッドオンサービスがありました。

これでいよいよイタリアともお別れ。
最後に搭乗ゲートの近くにあったドルチェ店でシチリア菓子を食べて〆たいと思います。このシチリア島名産のカンノーロ、中身の餡は何種類もバリエーションがありますが、1番人気はピスタチオを練り込んだリコッタチーズ。見た目はグロいが味は確か。上品な甘さで美味しかったです。

数あるシチリア島のスイーツで衝撃的だったのは日本の上生菓子的なフルッタ・マルトラーナ。アーモンドや卵白の上にコーティングを何層にも施してオレンジとか洋ナシとかに見せかけていくらしい。味はキモ甘系ではっきりって不味かった。控えめに言ってもゲロマズだった。細工が綺麗でついつい食べてみたくなっちゃうのですが、見て楽しむだけに留めておいた方が良いでしょう。

最後のスイーツを堪能したところでボーディング。

全くもってプレミアム感のないプレミアム座席。
有料席だと隣も空席になる確率が高いのでLCCでは有料席を指定するようにしているんですけど、今回は普通に隣席に大柄のオッサンが座ってきたのでダメージがでかかった。
足元のスペースが多少広いのと真っ先に降りられるのは確かに良いのですが、これで25ユーロの価値があるかと考えると微妙です。

乗客の搭乗が完了し、やる気のない機長アナウンスの後に頭上からスクリーンが降りてきてセーフティービデオが上映されました。乗客はやっぱりマルタ騎士団。鎧兜を身にまとってのご移動お疲れ様でございます。

セーフティービデオの放映が終わり、離陸。そして降下から着陸。50分間何もないあっという間のフライトでした。

なんとなくマルタブランドということだけあって期待してたんですけどねw 機長も乗務員も日本社会並みの高齢化でやる気なし。超短距離路線ということもあるのでしょうが、ナショナルフラッグといっても完全にLCCと同じような機体とサービス内容でした。

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