ミシュラン掲載店? マカオのポルトガル料理屋 アントニオ(安東尼奥)

元気ですかー!!?ということで、2019年ゴールデンウイーク初日の夜は、マカオのミシュランレストラン“アントニオ”でポルトガル料理を食べることに。2日後にはポルトガルに行くんですけどね、どうしても胃袋が待ちきれませんでしたw


ひだり みぎ
ということでアントニオへと移動。巨大カジノ施設が立ち並ぶコタイ地区の中でも、タイパビレッジと呼ばれるマカオ風情満点の下町へ。


タイパビレッジの細~い細~い路地に位置する、約30席のこじんまりとしたレストラン。左のパステルイエローが本家のアントニオで、右のパステルピンクは新しくオープンしたアントニオの姉妹店・タパス デ ポルトガル(葡萄園)。後者は、本家よりカジュアルで入りやすい雰囲気とお値段というサブブランドのよう。

サブブランドの方も気になったけど、今回はやはり本家へとお邪魔することに。

アントニオはポルトガルアーミー出身のオーナーシェフ“アントニオ”氏が運営するマカオきっての有名ポルトガルレストラン。マカオ政府からの勲章やミシュランの星なんかも獲得してきた名店らしい。野心に満ち溢れた表情を浮かべてのサムズアップが実に印象的。



そして、これでもか!というくらいに誇らしげに並べた賞の数々…。ただ、ミシュランガイドに載ってるってだけで、星は付いてないみたいっすねw 星ありと星無しじゃ大違いっすよw

ミシュランレストランなら予約してきた方が良かったかなーなんて心配してたけど、全然全然。ディナー時だったけど、予約なしでも普通に一人で入らせてもらえました。ワイの肥えた腹を見て、「こいつなら二人前以上食べれそう!」と評価して下さったのかもしれません。

ポルトガルらしい絵画やタイルで飾り付けられていて、確かに雰囲気は良いっすね。ちょっと席を詰め込み過ぎな感はあるので、満席になったら窮屈かもしれないけど。

着席するなり、ワインは如何しますかーとワインリストとメニューが運ばれてきたけど、ここは空気を読まずにワインではなくビールをオーダー。
お食事の方も、バカリャウのコロッケ、ダックライス、アサリのワイン蒸しといったお勧めではなく、自分の胃袋の感性を頼って注文することに。

メニューはこちらのアントニオ公式サイトをご参照下さい。


先ずは先鋒、ポルトガルからの輸入タコがふんだんに使われたオクトパスサラダ(240パタカ≒3,400円)がやってくる。


…、と同時に熱気をムンムンに帯びたミュージシャンのおっさんもやってきて、テレサテンの代表曲である月亮代表我的心をワイの目の前で熱唱w アツいね、この本場のファド感w もっと堅苦しい雰囲気の高級店なのかと思ってました。

おっさんにねっちょりと見守られる中、先鋒を秒殺。こりっこりのタコにオリーブオイルとレモンの酸味が良く絡んでいて、確かにこれは美味しかった。

ひだり みぎ
嵐のように来ては去っていったオッサンと入れ替わるように、次鋒のポルトガルスタイルカニ肉クリーム(195パタカ≒2,700円)がやってきた。蟹肉をクリームとチーズと一緒にオーブンで焼き上げたような上品な一品で、あまりの美味しさにこちらも数分で撃退。


そしてお待ちかねの大将によるメインイベントは、ポルトガル料理の王者アフリカンチキン(270パタカ≒3,800円)。

これは意外にもスパイス抑え目で、どちらかといえばココナッツ風味で意表を突かれた感はあるが、これはこれでまぁアリなのかな。個人的には、もう少しガツーンと香辛料を効かせてもらった方が良かったですが…

所感

おひとり様で、ビール2杯頂いて1万5千円。そりゃあ確かに美味しかったけど、コストを含めた満足度としてはイマイチでしょうか。

途中からブラジル人の団体客が入ってきて飲めや騒げやの宴会ムードになっちゃって、ラテンのノリのワイガヤぶりについていけなくなってしまいましたw。…美味しいのは美味しかったですが、次は別のポルトガル料理屋を開拓してみたいと思います。

【アントニオ マカオ】

所在地:Rua dos Clerigos No. 7 Old Taipa Village Taipa Macau
営業時間:月〜金 12:00~15:00、18:00~23:00/土・日 12:00~23:00
公式サイト:http://antoniomacau.com/

宿泊記 圧巻の異世界感 パリジャンマカオとエッフェル塔

待ちに待った2019年ゴールデンウイークが開幕!
今年は、東京から香港(マカオ)⇒シンガポール⇒ドバイ⇒イスタンブール⇒バルセロナと変態ルートで小刻みに飛行機を乗り継いで、ユーラシア大陸の最西端であるポルトガルを目指します。

先ずは香港でのストップオーバーの機会を活かし、対岸のカジノシティ・マカオまで行って今後の旅費を稼いできたいと思いますw…というのは冗談で、香港よりマカオの方がホテルが安かったのでマカオに泊まることにしただけです。

宿泊先は、IHGと提携を開始したパリジャンマカオ(澳門巴黎人酒店)。

高級ブランドが立ち並ぶコタイにあって、大衆的ブランドのホリデイインしか出せていなかったIHG。ここにきてまさか提携(InterContinental Alliance Resorts)という形でパリジャンとベネチアンを取り込んでくるとは。これはIHGにしてはナイスムーブです。

ちな、InterContinental Alliance Resortsってなんなの?IHGのポイント貯められるの?IHGの特典は受けられるの?気になりますよね。その答えは、下記IHG公式サイトに記載されています。基本的に、ポイントも貯まるし、アンバサダーステータスの特典も享受できるみたいっすね。


アンバサダー会員特典:
The Venetian (ザ ベネチアン) およびThe Palazzo (ザ パラッツォ) の両リゾートでは、アンバサダー会員様のすべての特典が適用されます(リゾート手数料に含まれる毎日の新聞無料サービスを除きます)。

ロイヤルアンバサダー会員特典:
インターコンチネンタル アライアンスリゾートでは、ミニバー以外のロイヤルアンバサダー特典がすべて適用されます。
· ロイヤルアンバサダー会員様にはミニバー代として1回のご滞在ごとに$100のクレジットを提供します。
· 毎日の新聞無料サービスはリゾート手数料に含まれます。ただし、新聞はお客様ご自身で指定の売店でお受け取りください。
· 新鮮なフルーツとミネラルウォーターはご到着時にのみご用意し、以降の補充は行われません。

外観

では、行ってみます。


1/2サイズで細部まで忠実に再現したというリアルで迫力あるエッフェル塔をシンボルとするパリジャンマカオ。総工費約25億ドルの超巨大複合型リゾート施設!という印象が強いですが、ホテルとしても規格外のスケールを誇っていて、その部屋数はなんと全2,951室!異様なほどに巨大な西洋の城がエッフェル塔の背後に聳え立っています。

宿泊レート


公式サイトで予約可能な部屋は全6タイプ。

デラックスルーム
デラックスルームのドアを開けるとそこには、パリの一部のような空間が広がります。贅沢な寝具類が用意されたベッドや充実したミニバー、当ホテルオリジナルのシャンプーやローションを備えたエレガントなバスルームを完備したお部屋で心ゆくまでおくつろぎください。

エッフェルタワールーム
Eiffel Towerを眺めながら眠りに就くというのは、めったに味わうことのできないラッキーな体験です。フライトやフェリー、シャトルバスでの移動の後、快適なアームチェアに座り、コタイストリップの向こうに沈むマカオの夕陽やさまざまな色にきらめくタワーの明かりなど、Parisianならではの光景を楽しみながら、ティーを片手に過ごすくつろぎのひとときは格別です。

ファミリールーム
家族ごとにニーズは異なりますが、お子様には遊ぶ場所、ご両親にはくつろぎ空間が必要であることは同じです。ご両親のエリアは、枕と柔らかい羽根布団を備えたキングベッドが配されたパリスタイル。お子様のエリアには2段ベッドやブランケット、映画が用意され、お子様が想像力を自由に羽ばたかせて創作や遊びに没頭できます。お出かけの準備が整ったらご家族揃って外へ。お子様がQube Kingdomのキッズプレイゾーンですべり台やゲームを楽しんでいる間に、ご両親はBrasserieで美味しいブランチをご満喫いただけます。

リヨンスイート
ンスイートはグレードの高いスイートですが、目を覚ますと目の前に広がるEiffel Towerの眺めや、快適なリビングルームから観賞するライトショーなど、さらに上の感動をお届けします。高層階に位置し、ライトショーのほか、昼も夜もタワー全体を見渡せる最高の眺望をお楽しみいただけます。リビングルームからコタイストリップやエッフェル塔を見下ろし、友人同士やカップルでシャンパンを楽しむのに最適な、マカオで最もシックなスイートです。

シャンペン スイート
スパークリングワインのように華やかなスタイルのシャンペン スイートルーム。温かみのある白い石の上品な感触、ウォークインクローゼットやフットマッサージ機、空気清浄機など、快適にお過ごしいただくための設備も充実。特別な方と大切な記念日やロマンチックな休暇を過ごすのに最適なスイートです。

鳴り物入りで開業した当初と比べると随分とレートが落ちてきたようで、平日であれば今や一泊HK$878(≒12,000円)~で泊まれてしまいます。サウナで寝るのと変わらないくらいの料金っすねw

ロビー

ホテルに入る前からエッフェル塔の迫力に圧倒されたワイ。恐る恐る巨大な城の中へと入っていくと、目の前には更なる衝撃が。

ひだり みぎ
パリのコンコルド広場かのような噴水に、見事な天井画が描かれたドーム屋根…さながら、パリの観光名所詰め合わせのような感じの印象的なロビーが目の前に広がっていました。「どうせ“なんちゃってパリ風”なだけじゃね?」的に考えてたワイ、思わずパリジャンにお詫びする。ナメてましたごめんなさい。

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コンコルド広場の噴水を中心にホテルのレセプションカウンターとサービスカウンターが左右に配されているのですが、こちらはベルサイユ宮殿ばりの空間にルーブル美術館ばりの装飾が施されていて、実に華やかな雰囲気。本当にここはマカオ?と思ってしまうほどっす。


これ、フロントデスクのあるレセプションカウンターですw テーマ性のあるユニークなホテルの多いマカオですが、インパクトの大きさという意味ではパリジャンが一番でしょう。チェックインまでに受ける印象が強烈すぎます。

部屋:デラックスルーム


今回はホテルでは寝るだけだったので、最安値のデラックスルームを予約。


パリ市街の地図が壁紙として使われていたりと、部屋の中にもパリ要素が盛り込まれています。


ひだり みぎ
バスルームも最安値ルームながらバスタブ・バスローブ付き。バスアメニティはサンズマカオオリジナルという上質な中国製の物でしたが、パッケージ上の中国語がちょっと安っぽい印象を与えてしまっています。


こちらのキーケースを持っていけば7階にあるエッフェル塔の展望台に入れるというので、夕食前にちょい足を運んでみることにしました。

エッフェル塔展望台


160mのエッフェル塔が目の前に聳え立つ。ライトアップ前だったけど、実物の1/2とは思えぬ凄い迫力です。風も弱く天気の良い日には、37階の展望台にも上れるのだと。


振り返ると超巨大なパリジャン城。パリというよりSFに出てくる近未来都市みたいというか、とにかく異世界感が半端ない。


コタイセントラルのメインストリートもこの通り。習近平さんの聖域なき改革のお陰で奇妙な程に静まり返ってるのですが、この異様なまでの静けさが逆に異世界感を強めています。

周辺環境:コタイセントラル

ひだり みぎ
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ちょうど展望台から降りたらエッフェル塔とパリジャンの巨大キャッスルがライトアップされてました。これは愛の都・光の都パリですわ。

せっかくなんで、パリジャンの周りのバブリーエリアを歩いてみます。

スタジオシティ
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サンズコタイセントラル

ギャラクシー

ベネチアン

パリジャン以外にも大型カジノを含む統合型リゾート施設が徒歩圏内に目白押しのコタイ地区。下町風情溢れるマカオ半島側とは違った非日常的世界が味わえます。


ポルトガル料理の名店アントニオで飯食ってからパリジャンに帰還すると、エッフェル塔は消灯してました。個人的には、ライトアップ無しの姿の方が好きかもしれん。

所感

異世界感を味わうという意味では、対面にあるコンラッド・シェラトン・セントレジスよりお勧めできます。安いですし、IHGのプログラムにも参加してくれて泊まり易くなりましたし。

【パリジャンマカオ(Parisian Macau)】

公式サイト:https://www.parisianmacao.com/
所在地:The Parisian Macao, Estrada do Istmo, Lote 3, Cotai Strip, Macao SAR, P.R. China

マカオの水上スペクタクルショー 水舞間 ハウスオブダンシングウォーター

今更ですが、マカオ観光の定番ショー、ハウス・オブ・ダンシング・ウォーターを見てきました。

“サーカスでも、オペラでも、ミュージカルでもない全く新しいタイプのエンターテインメントショー”というような表現で紹介され始めたのが10年ほど前っすか。
初演から10年もの長きに渡って世界中からの観光客を魅了し続けてる、色々と規格外な水上スペクタクルショーっす。

20億香港ドル(250億円)の工費をかけ作られた壮大な舞台装置と、超人キャスト陣による人間技とは思えないアクロバティックなパフォーマンスがウリ。トレーラー映像を見るだけでワクワクしてきますね。

予約方法・料金

kkdayveltraといった代理店でも買えますが、今回は座席の選択が可能なハウスオブダンシングウォーターの公式サイトで予約しました。Veltraは公式サイトより安かったんですが、座席エリアまでしか選択できず席番まで確定できなかったので…

公式サイトでのチケット購入の流れ:
日付・時間(17時〜 or 20時〜)を選択
チケットの購入枚数を選択
座席のエリア(VIP・A席・B席・C席)を指定
座席を指定
チケットを確定
カートにいれて精算
精算後、メールでバウチャーが送られてくる
チケットオフィスでバウチャーを見せチケットを入手

座席料金:

VIP:HK$1,498
A 席:大人HK$998、子どもHK$798、マカオ居住者・学生・高齢者HK$898
B 席:大人HK$798、子どもHK$638、マカオ居住者・学生・高齢者HK$718
C 席:大人HK$598、子どもHK$478、マカオ居住者・学生・高齢者HK$538

今回は舞台正面最前列のA席の420番を選択しました。ずぶ濡れ必至のかぶりつきスプラッシュ席っすね。

開催時間

基本的に火曜日水曜日が休演日で、毎日17時・20時の2回公演。

シーズンによってはイレギュラーな開催になる可能性もありますので、最新情報は、公式サイトでご確認ください。

開催場所


公演が行われるのは、コタイ地区のシティー・オブ・ドリームズ内の専用劇場。
マカオ空港やフェリーターミナルから移動する場合は、シティオブドリームズの無料送迎バスに乗れば無料でアクセスできます。


初のシティオブドリームズ。一歩足を踏み入れただけでこの異世界感、これは確かに夢にまで見た夢の都ですわw


こちらはシティオブドリームズ内のグランドハイアット。そういやマニラのシティオブドリームズにもハイアットが入ってましたよね。


今回はハイアットは今スルーして、ハウスオブダンシングウォーターのチケットオフィスへ直行。ここでメールに付いてたバウチャーを見せチケットに交換してもらいます。


ちょっと前まではA席HK$980だったんで、微妙に値上がりしてますね。
開幕当時はHK$880だったんで、10年で約1,500円の値上げっすね。ここ10年で2,000円の値上げとなったディズニーよりは微妙に良心的でしょうか。

ひだり みぎ
入場券を手にして入場すると、構想5年、製作費用250億円をかけて作られた特製ホールとステージが目の前に現れます。

因みに、この莫大な製作費用を提供したのは、シティ・オブ・ドリームスの開発を手掛けた元祖カジノ王スタンレー・ホー氏の息子、ローレンス・ホー氏。「世界中の観光客にスペクタクルなエンターテインメントを届けたい!」との思いから、この巨大プロジェクトへの投資を決めたそうです。10年というロングランのヒットになったわけですから、実際、超大成功ですよね。


場内に入り、係員に案内されながら指定の座席へ。300ゾーンと500ゾーンの最前列から4列目まではスプラッシュシートということで、専用の雨合羽が配布されました。これを着て、あとは自分の身は自分で守って下さいねとw

開園

9割ほどの座席が埋まったところで、待ちに待った開園。

物語の始まりは、一昔前のマカオを表現したという鄙びた漁村。対岸に栄える街並みを眺めながら船を漕いでいた漁師が突如として巻き起こった渦に巻き込まれ…
内容を詳しく書くとネタバレになってしまうので、ここからはショーの臨場感が伝わりそうな写真を載せるだけにしておきます。

ひだり みぎ


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華麗な踊りを披露してくれるヒロインは香港バレエ団でプリンシパルを務めていたFaye Leungさん。






ここでブルンブルンと大きな音を立ててエックスゲームズが如くバイクが四方八方から宙を舞うモトクロスの演出w 海になったりエクストリームスポーツの会場になったり、変幻自在の舞台は確かに凄いっす!


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最後に総勢約80名のパフォーマーによるカーテンコール。


いやー、良いもの見させてもらいましたわ。数時間のショーの中でシルクドソレイユ+バレエ+上海雑技+空中パフォーマンス+アクロバティックショー+シンクロナイズドスイミング+噴水ショー+モトクロスといった多彩な演出が楽しめるんですからw

ロマンスあり、水しぶきあり、ハラハラドキドキのスタントあり、笑いあり、大満足な90分でした。びっちょびちょになりましたけどねw

あ、最後に、写真撮影について。上演前に「please be reminded that the use of flash for photo taking and video recording are prohibited as they affect the performers…」的なアナウンスがありましたので、動画撮影やフラッシュを使っての撮影でなければOKかと思います。ネット上で「写真撮影不可」という情報も散見されたので、念の為。

【THE HOUSE OF DANCING WATER(水舞間)】

所在地:Dancing Water Theatre Level 1, City of Dreams,Estrada do Istmo, Cotai, Macau
電話:853-8868-6688
公式サイト:https://www.cityofdreamsmacau.com

【閉業】宿泊記 ホリデイイン マカオ コタイセントラル

【閉業済】

残念。ホリデイインマカオコタイセントラル(澳門金沙城中心假日酒店/Holiday Inn Macao Cotai Central)は閉業となり、ブリティッシュスタイルのLondoner Hotel Macauなるホテルとして生まれ変わることとなりました。これで、パリジャンの対面に英国系ホテルができるという構図になるのか…英仏戦争マカオラウンド開幕っすな。

IHG系系列ホテルの消滅は残念ではあるけれど、マカオ随一の一大リゾート地区として世界中の主要なラグジュアリーホテルが立ち並ぶコタイエリアの中にあって、大衆的なホリデイインだけやけに場違いで浮いてましたからね。ホリデイインの閉業は止む無しといったところでしょうか。
IHG的には同じくコタイのパリジャンとベネチアンとも提携できたので、ホリデイインはお役御免になったのかもしれません。代わりにHoliday Inn Express Macau City Centerも2020年8月に開業しますしね!


ということで、閉業しちゃったんでホリデイインマカオコタイセントラルの宿泊記はパパパっといつも以上に雑に行かせて頂きます。


コタイセントラルに並ぶ高級ホテル群。左からセントレジス、シェラトン、そしてコンラッドとホリデイイン(同じ建物をシェア)。このホリデイインの違和感ねw コンラッドも格が下がるんでホリデイインとの同居は嫌だったろうにw


ひだり みぎ
ひだり みぎ

周囲にもフォーシーズンズ、パリジャン、ベネチアン、グランドハイアットなど各チェーンのエース級ホテルが立ち並ぶ中、一泊1万円程度のホリデイインがぽつんと存在してたわけですから。


この建物がコンラッド兼ホリデイイン。真ん中のエレベータホールから右側がコンラッド。ヒルトン系列の最高級ブランドとIHGの庶民派ブランドが同居するというなんとも不釣り合いな状態でした。


ホリデイイン単体の建物じゃないこともあってか、ロビー周りもホリデイインらしからぬ高級感に溢れてます。


ロビーバーの雰囲気も中々。スパイア会員の特典として、このバーで使えるドリンクバウチャーを2枚貰えました。

部屋

ひだり みぎ

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ひだり みぎ

ウェルカムフルーツがオレンジ×3というところだけやたらと印象に残ってますw


レシート上に記載されたパトロン番号の欄も強烈だったw

以上、今は無きホリデイインマカオコタイセントラルについて。

あ、因みにマカオ半島側の下町にあるHoliday Inn Macauの方は健在ですよ!

【ホリデイインマカオ コタイセントラル】

所在地:澳門金沙城中心假日酒店

港珠澳大橋のバスを利用してみた 香港からマカオ・珠海へのアクセス向上?

時系列的にはぐっちゃぐちゃになっちゃいますが、ツイッターでお問い合わせを頂きましたので、先日つぶやいた港珠澳大橋に関するエントリーを先にアップさせて頂くことにします。

港珠澳大橋とは

港珠澳大橋とは、その名が示す通り、香港と珠海・澳門を結ぶ橋のこと。
中国共産党が主導するベイエリア(大湾区)経済圏構想の中の中核インフラプロジェクトとして、1,100億元(≒1兆7,000万円)もの工費と9年もの年月をかけ築かれた。橋の管理局の説明(自慢)に拠ると、この橋の建設に用いられた鉄鋼量は実に40万トン、エッフェル塔55本相当という巨大公共事業となったらしい。しかも、橋だけでなく、珠海とマカオ側の沖には、これまた巨大なイミグレ施設を建てる為に人口の島まで作っちゃってますからね。スケールが色々とおかしい。

香港・マカオと中国本土の一体化を進めて巨大経済圏を形成するという中共ならではの超壮大な国家戦略。広東省の主要9都市に香港とマカオを加え入れたこの経済圏を、2035年までに世界最先端の技術が集約するハイテクメガロポリスと変革させるという。

GDP規模で1兆5,000億ドル超、人口規模で7,000万人…東京湾やサンフランシスコのベイエリアなんか比較にならない程の経済規模を誇る経済圏ができあがる。1国2制度なんかクソくらえ!ということで、これから香港・マカオ・中国間で人・物・金が円滑に回るように現行の法的制度にもメスが入っていくことになるのでしょう…
出典:HSBC

で、この橋、マクロ的に考えたら非常に大きな意味のある公共事業ということはわかるのですが、一般市民にはどういったメリットがもたらされるのか。

メリット
1. 香港⇔マカオ・珠海の移動が安くなる
香港空港からフェリーでマカオに向かう場合、運賃はHK$270(珠海はHK$260)~。バスだといずれもHK$71~で移動可能。

2. 香港空港からの夜間の移動が便利に
空港発マカオ行きフェリーは最終便が22:00発(珠海行きは20:10発)だが、バスは24時間運行。

マカオ行きフェリーの時刻表:https://www.turbojet.com.hk/jp/routing-sailing-schedule/hk-airport-macau/sailing-schedule-fares.aspx
珠海行きフェリーの時刻表:https://www.cksp.com.hk/en/route/hk_from_guangdong_and_macao/shipingline_price_hk_m
デメリット
1. 橋までの移動が面倒
フェリーだと香港に入国する必要もなくマカオへと移動できるし、飛行機への預入荷物もバゲージスルーでマカオまで運ばれる。
一方、橋への移動の場合は空港で香港に入国した後、荷物をピックアップしてからイミグレへと移動することになる。
橋が完成したことでフェリーの待ち時間もなくなりマカオへの移動がスムーズに!と紹介するメディアも目にしたが、橋は空港と直結してる訳じゃないですからね。空港での香港入国・預入荷物のピックアップ・イミグレまでの移動・香港出国・バスの出発待ちにかかる時間と手間を考えると、時間帯によってはフェリーの方が早いし楽。

また、香港市内からの移動にも難がある。香港からマカオ・珠海へのアクセスが劇的に改善されたなんて言われてるけど、決してそんなことはない。

地図を見れば一目瞭然だけど、香港側の橋の起点は香港の端の端。香港市内から橋を利用しようとすると、1時間かけてランタオ島のイミグレまで行き、香港を出国してバスに乗りなおし、40分かけて橋を渡ることになる。一方、フェリーなら香港市内からマカオまで70分だし、香港市内からだとマカオ行きのフェリーは24時間運航。

なので、アクセスが改善されたのは、香港空港付近からの移動に限った話だと個人的には思う。

特に、夜間に香港空港に着いてからの移動は随分と楽になった。前までは22:30香港着のJL735便での移動後にマカオに行こうとすると、香港市内に出てからフェリーに乗り継がねばならなかったのでね。

実際に橋を使ってみた

実際にワイもJL735便での香港への移動後に橋を渡って珠海に行ってみることにした。何故にマカオでなく珠海?それはホテルが安いからw


セントレジスがマカオだと8万円だったところ、マカオから直線距離で5kmしか離れていない珠海だと2万円だったので。

ここからは時系列で。

香港空港からバスで香港口岸(イミグレ)へ


JL735便で成田から香港へ。香港空港お得意の“離発着便混雑”が発動して着陸が若干遅れるも、22:35に香港国際空港にランディング。降機後、日々の通勤で鍛えられた健脚を活かしたダッシュで香港市内の各地域行きのバスターミナルへと向かう。

E道でスムーズに香港入国、預入荷物も無くノンストップで香港空港内のバスターミナルへ。

B4のバスでイミグレ(香港口岸)へ。B4のバス乗り場はターミナルを出て右手の横断歩道を渡り、右方向にちょっと行ったところになる。看板が多くあるので、迷うことはないでしょう。

23:00、ちょっとだけ息を切らし始めたところでバス停着。
ひだり みぎ
イミグレ行きのバスも24時間運行。夜間でも頻繁に走ってるので心配無用。

以下、香港特有の時間帯カテゴリーがめっちゃ細かい時刻表。
平日(月ー金)
05:30-06:15   15分間隔
06:15-09:35   8-10分間隔
09:35-16:00   12分間隔
16:00-20:00   8-10分間隔
20:00-00:00   12分間隔
00:00-00:30   15分間隔
00:30-05:30   30分間隔

土日祝日
05:30-06:15   15分間隔
06:15-00:30   8-10分間隔
00:30-05:30   30分間隔

運賃は6香港ドル(≒85円)。香港のバスはお釣りがでないので、小銭を用意しておくかオクトパスカードを用意しておいた方が良いでしょう。「釣りは要らねぇぜ」というマハラジャ様は100ドル札でも1,000ドル札でもぶっこんで頂いて結構です。多く払う分には乗車拒否されることはありません。

23:03、イミグレ行きのB4のバスに乗車。

香港口岸イミグレ


23:15、港珠澳大橋の香港側の橋の起点となる香港口岸着。たかだが橋の為の専用イミグレーションのくせして空港みたいな規模でワロタw


夜間だからか人も多くなく、サクッと香港を出国する。さっき空港で入国したばかりなんですけどね。
やっぱりこれが香港空港から直接バスに乗れれば便利なんだけど…深センみたいに、空港からダブルナンバーの車で直接中国側のホテルにドアドアで移動できるスカイリモのサービスが増えてくれれば便利なのに。

日中はイミグレの人も多いだろうし、荷物が多かったりしたら多少値が張っても空港発のフェリーに乗っちゃうかも。

出国後は発券機で珠海行きバスの乗車券を購入。有人カウンターもあるので、現金やクレジットカードでの購入も可能。

先述の通り、運賃はフェリーと比べて格段に安い。最大のメリットはこの価格だろうな。24時間開通で深夜便でもこの運賃とか驚きだわ。

日中(06:00-00:00): 65香港ドル(≒910円)
深夜(00:00-06:00): 70香港ドル(≒980円)

所要時間は約40分。今のところ、厳しい車両制限が敷かれてるので橋が渋滞する心配はない。一本道のイージーコースだからいくら阿保なドライバーが多い国とはいえ事故による渋滞もないだろうし。まぁ平気で中央分離帯を突破して反対方向に突っ込んじゃうような信じられん事故も頻発するような国なので、運転ミスにより海にダイブみたいなニュースが出てきても驚きはしないが。あとは橋の途中でバス炎上とか。この国で事故の可能性を考え出すときりがない。


発券機の近くにはサークルKやおにぎり屋さんもあるが、残念ながら営業時間外で閉まってる。お店は24時間オープンに対応してないのか!


夜間だと自販で辛うじて飲み物を買えるくらい。

ひだり みぎ
発券後、マカオ行きと珠海行きに分かれてバスに乗る。


23:25、検札。

香港から橋を渡って珠海へ


23:26、乗車。この時間帯でも3台のバスがスポットに待機していた。


21:00-23:59までは10-15分間隔で運行してるらしい。24:00-05:59も15-30分間隔とか、凄すぎるわw


座席に張られた広告はやっぱり不動産関連。橋去橋返即日来回、珠海にもう一戸のマンションはいかが?1平方フィート(0.092平方メートル)あたり2,300元から。最低780平方フィートなので、3,000万円から。確かに豚箱でも数千万する香港と比べれば安いっちゃ安いが、中国だと買えるのはあくまで土地の使用権だしな。

23:30、最後の座席が埋まったところで出発。
ひだり みぎ
海上橋と海底トンネルとで構成された世界最長の海峡横断道路。上下6車線と広々としているのにバスがぽつりぽつりと走っているだけで不気味な感じ。橋の上は原則として停車禁止で信号もなく、一定速度で海上に架けられた橋をひたすら走る。


珠海が見えてきた。

00:10、珠海側のイミグレ着。走り出してぴったり40分で珠海に着いたことになる。車で走って渡るのに40分かかる橋とかw

港珠澳大橋珠海公路口岸

メインの建物は閉まっているので、夜間専用のイミグレでサクッと中国へ入国。いつも上海や広州空港のイミグレであほみたいに並ばされてるので、これだけあっさりと入国出来て軽い感動を覚えた。
ひだり みぎ
くっそでかい建物なのに殆ど人がいなくて気味が悪い。
 
ひだり みぎ
ひだり みぎ

圧倒的人工感。こんなんが人口の島に浮いてるんだからやっぱりスケールがやばいわ中国。


大陸側に来てちょっと物価が下がった。こっちでVitasoy買えばよかったわw

ひだり みぎ
因みに珠海側のイミグレの場所はこんなところ。滴滴では車が拾えなかったけど、こんな時間でも一般のタクシーは列を成して客待ちしてたので、深夜着でも移動の足には困らなそう。

バスも拱北(城軌珠海拱北駅)行きは24時間走ってるみたいだし。
http://zh.bendibao.com/traffic/20181021/48079.shtm
珠海側のイミグレからのバスに関する情報も貼っておきます。日中は珠海各都市行きのバスだけでなく、広州・中山・江門といった広東省の近隣都市行きのコーチも運行してるよう。

実際どうなんだろうな。確かに夜間に香港空港に着いてからマカオ・珠海に行く分には便利になったけど。どっちかっていうと政治的プロパガンダ的な公共事業のようですよね。これでフェリー会社が運賃を落としてくれれば個人的には嬉しいんですがw