マスカット⇒ドーハ カタール航空 マスカット国際空港Majan Lounge

年末年始の休暇で過ごした愛しのオマーンとも今日でお別れで、カタール航空便にて先ずはマスカットからドーハへと移動する。


そもそもオーマンのマスカットと聞いてピーンと来る人は余程の中東マニアか中学生の時に地図帳でオマーンを見つけて大喜びして調べた人かのどちらかと思うが、マスカットは中東のUAEの隣にあるオマーン国の首都。UAEの先にあるカタールのドーハまでも近く、本日は17:05にマスカットを発ち17:55にドーハ着と1時間50分のショートフライトになる(オマーンとカタールの時差は1時間)。


空港まではローカルバスで向かうべく滞在先のシェラトンオマーンホテルからバスターミナルへと徒歩で移動。シェラトンの正面に真っ直ぐ伸びるルイ地区のメインストリートを600m程歩くと、右手に真っ赤なバスが何台も停まるバスターミナルが見えてきた。


ホテルのリムジンサービスはOR30。為替レート的に思わず安そうな印象を受けるが、日本円換算すると約9,000円もしますからね。バスなら空港までOR1以下。

ひだり みぎ
空港までは1番のバスに乗れば良いと親切なオジサンに案内されたバスに飛び乗った。運賃はOR0.5(≒JPY150)と激安だし、領収書も発行される明朗会計。


車体は新しくて清潔だし、空調完備は勿論Wi-Fiまで使えて快適そのもの。英語で停車駅が案内されるモニターも有るのでアラビア語さっぱりでも没問題だった。


ルイのメインターミナルから50分程で空港近くの幹線道路に到着し、ここから数百メートル歩いて空港ターミナルへ。

ひだり みぎ
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オマーンの首都にある国際空港ではあるが、地方都市の空港といったこじんまりとしたターミナル。2017年度末に新ターミナルの運用を開始して2018年度中の空港ランキング世界トップ20入りを目指すと豪語してたのに、新ターミナルは一体どこに?(当初の計画からは遅れたものの、新ターミナルは無事2018年3月20日にオープンとなったそうだ)

空港の規模にしては離発着便が多いようで…

おまーんおまーんおまーんおまーんおまーんな出発便案内モニター。14:10から14:50の限られた時間帯だけ見てもWYオマーンエア便がドーハ行き・ドバイ行き・リヤド行き・ダンマーム行き・ミュンヘン行き・ミラノ行き・パリ行き・ラクナウ行き・ナイロビ行き・ラホール行き・カイロ行き・ジェッダ行き・メディナ行き・サラーラ行き・バーレーン行きと5分位刻みでかなーりの便を飛ばしてててビックリだ。


空港に入ってみると、街中と同じで真っ白く清潔な空港内に、白いディシュダーシャにクンマというの絵に描いたようなオマーン男が居並んでいる。こんなザ・オマーンな景色もこれで最後かと妙に寂しい気持ちが込み上げる。カタールの外交問題が勃発して仕方なく来ることになったオマーンだが、すっごい良い国だったしなんだかんだで良い年末年始の休暇となったわい。

保安検査後の制限エリアもピカピカだし中東感あって悪くない印象のマスカット国際空港。まだまだ現役で行けそうなんだけど、やっぱりUAEやカタールに負けたくないというプライドもあるんかな。
ひだり みぎ
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Amouageの高級アロマ店もあるし、免税店も充実してる。微妙なオマーン土産になること必至な微妙なラクダグッズなんかも売ってるし。

ラウンジもPlaza Premiumとオマーン航空の自社ラウンジであるマージャンラウンジ(Majan Lounge)と二つのラウンジが用意されている。


カタール航空の指定は雀荘のような名前のマージャンラウンジ。

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半裸の中国人のおっさん4人が汗だくだくで麻雀打ってたら嫌だなーと思わせるようなダサい名前だが、思ったより洒落ててちゃんとバーカウンターまであった。


バーテンダーはちょっと頼りなかったけど、ドリンクはそれなりに揃ってる。

ひだり みぎ
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ミールもまぁまぁ食べれるレベルのものがまぁまぁ揃ってるし。決して「美味い!」とはならないけど、腹を満たすだけなら十分な内容。


ちょこっと小腹を満たしてからゲートへと移動。ちょうどバスの第一便が出発したばかりとあって暫し待たされることに。

第二段のバスが来て、様々な人種の野郎どもと揉みくちゃになりながらバスで機材へと向かう。色んな服装の人がいて人間観察してるだけで面白いわ。
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これも今回のオマーン旅行の成果なのか、何の得もないけど服装だけで国籍をある程度判別できるようになってきた。基本的に中東の民族衣装は真っ白なワンピースなんだけど、襟無しで首元からちょろちょろっと紐みたいなのが出てるのはオマーン人、レギュラーカラーの襟付きはバーレーン人。


カフスがあるとサウジかカタールかバーレーンか。印パ系出稼ぎ組はカジュアル系。まぁ色々考えたところで「あなたバーレーン人ですか?」って答え合わせはできないんだけど。

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機材はA330。一人密かに中東民族衣装当てクイズを楽しみながら搭乗する。

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この区間はエコノミーとファーストクラスの二区間運用で、残念ながらファーストクラスは満席だった為にこの区間のみエコノミーで移動することに。

単距離便ということもあり機内食はサンドイッチとオレンジジュースという軽食セット。終始、隣のサウジアラビア人と談笑してたらあっという間にドーハに到着した。

時計を見ると18:40。明朝は07:35発の便でドーハ発…。ビザが無料だとしても今晩は寝るだけの為にカタールに入国してホテルまで移動するのも億劫で無駄に感じるので、今宵のリッツドーハの予約はキャンセルしてカタール航空アルサファファーストクラスラウンジの個室で夜を明かすことにした。

オマーンらしさを味わえるマトラスークとオマーン湾 

そういやマスカットに来てから観光らしい観光は殆どしてなかったな…ということで、マスカットで最もツーリスティックな場所であろうマトラスーク(Mutrah Souq)でも冷やかしにいくことに。

ルイからマトラまでタクシーをエンゲージして10分ちょい、運賃はOM1.5だった。ルートタクシーを拾えればOR0.2で行けるようだったが時間が無かったので仕方ない。
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真っ白いルイの街並みを抜け、ゴツゴツした岩山が見えてきたらもうそこはオマーン湾沿いのマトラ地区。海岸道路沿いのメインストリートを中心に観光スポットが並ぶマスカット一のツーリストエリアである。


マトラで先ず立ち寄るべきがマトラスーク。日本でいうところのアーケード街のような感じで、屋根付きの通路の両側に土産店や雑貨店など細々とした店舗が所狭しと並んでいる。


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細い路地が幾筋にも分かれ迷路のように入り組んだスーク内部。スパイスや乳香の香りが充満し、何ともアラブな世界観が広がっている。

アラブな香水や色鮮やかなアラビアンランプ、ペルシャ絨毯、金銀製品といったエキゾチックな土産が所狭しと並ぶ。ただ、メイドインオマーン率は案外低く、中東っぽいもの、ペルシャっぽいもの、トルコっぽいもの、インドっぽいもの等々、各店舗がとにもかくにもエスニックな物をかき集めて押し並べているといった印象だ。
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物売りの人達もメイドインオマーンは少なそうで、ここでも印パ系の男がマイフレンドマイフレンドと絡んで雑多なものを売りつけようと活躍してる。首都マスカットに住む裕福なオマーン人はこんなところで観光客に媚こびへつらって怪しい雑貨を売って小銭を稼いだりしないのだろう。

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これぞエキゾチックの祭典!とばかりに異国情緒溢れる商品が並ぶ中でも、やっぱりカラフルな中東風ランプ、ハンジャール(半月刀)、ティーポットの金銀製品がゴージャスで目を引くな。チープな製品も多い中で、これらは結構本格的な作りのものも多く見受けられた。


やっぱり男は国旗・国章・コイン・切手などあらゆるものに描かれるオマーンのシンボル的存在のハンジャールだな。チープな土産用から、日本で持ち歩いていたら銃刀法違反で取り調べを受けてしまうようなでっかくしっかりした純銀製の刀まで多く売られていて、男心を擽ってくれる。

そんなエキゾチックなスークの反対側まで歩いてみると、潮の匂いが香ばしいオマーン湾(残念ながらオマーン湖ではない)のカブース港に出た。 海岸に沿って遊歩道が整備されており、通りに沿って白い壁の住居やモスクなどが整然と立ち並ぶ。青い海と白い家…切り立った岩山を背景にした純白のオマーン建築とインディゴブルーの海と空とのコントラストが非常に美しい。
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真っ白な建築群と砦付きの岩山が絶壁かのように港湾をぐるりと取り囲む。インド洋の覇者・海洋帝国オマーンが誇る要塞都市ですわ。

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ドバイやアブダビの様な派手さはないけれど、道路や公園は整備されていて白い街はどこも清潔で綺麗。程よい具合で緑も配されているし、人口密度も低いのでインド人やパキスタン人と肩をぶつけながら街を歩く必要もなし。非常に開放的で海風を受けながら散歩するのが本当に心地良い。

こんなにゆったりしたところなんて知らなかったわ、オマーン。怪しげな名前から名前だけは知っているが実情は何も知らないという国の代表格的な国だけど、治安も良いし中東デビューには最高の国だと思う。
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海岸の直ぐ近くまで迫る岩肌を活かし、マスカット港の入口にはオマーン湾の輝く青い海を見下ろすように幾つかの砦が言わばの高台に設けられている。
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これらの砦はポルトガル植民地時代の名残である。15世紀前半までは小さな漁村に過ぎなかったマスカットだが、アラビア半島の玄関口として16世紀初頭に重要な貿易の中心地へと発展。この流れを見たポルトガル人はオマーンに攻め入り植民地化し、要塞を築いてインド洋での海上交易を150年に渡り支配したのである。


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こちらはマトラフォートと呼ばれる砦であるが、残念ながら一般公開はされていないので外から眺めるだけとなる。

今宵の酒のあてにとスークでピスタチオを買ったくらいで特に何をしたってわけでもないんだけど、最後にマトラスークとオマーン湾でマスカットらしい空気触れることが出来て良かったわ。しょっぱいオマーン湾の風を受けながら、オマーンを思いっきりマンキツさせて頂きましたw サンキューオマーン、フォーエバーオマーン!

【マトラスーク(Mutrah Souq)】



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オマーン一の高層ビル・シェラトンオマーンホテル(Sheraton Oman)宿泊記

イスラム暦を採用するオマーンでは年の瀬・新年感は全くないのだが、この日は12月31日で大晦日。2017年の泊まり納めということで、2017年12月時点でオマーンに於ける唯一のSPGホテルであるシェラトンオマーンに泊まることに。
もう名前からしてね、シェラトンマスカットじゃなくシェラトンオマーン。国を代表するような素晴らしいホテルなのか、SPGが今後オマーンで他のシェラトンを運営していかないと決めてるのかどちらかか。

場所はマスカットの商業地区であるルイの中心地に位置しており、ビーチフロントにあるインターコンチネンタルからはタクシー・シェアタクシー・ルートタクシーいずれかでの移動が必要となる。
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インターコンチネンタルのコンシェルジュは相変わらず無能で価格交渉をしてもらえないどころか相場とかけ離れた価格提示をしてくるので却下。自分で大通りまで出てタクシーを拾うことに。

道路脇で待ってタクシーに乗りたそうな顔をしていると自然と車両が止まって声がかかるので、幹線道路脇で待機。


直ぐに一台のタクシーが真横につけてきて、半開きになった窓から「Hey Taxi!」と声をかけられる。車体は普通のタクシーだが、後部座席に二人の男が乗っていたのでシェアータクシーだろう。聞くと、ちょうどルイのシェラトン方面行きとのことだったので運賃を確認の上で乗車する。運賃OR0.5。オマーンのシェアタクシーではぼったくられることは一度もなかった。他の乗客のいる手前で一人の乗客に対してふっかけるのは難しいからだろうと思ったけど、シェアタクシー以外でも嫌な思いをすることはなかったので、オマーン人は全般的に正直誠実な方達なんでしょう。オマーンでぼったくられるとすればそれはインド人(もしくはインターコンチネンタルのコンシェルジュ)の悪行である可能性が高いかと。

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タクシー運転手はオマーン人のみが就ける職業とのことで基本的には皆さん素晴らしくフレンドリーなんだけど、この運転手もまた良い人でね。ワイが観光客と知るなり拙い英語で延々とオマーンの魅力を語りだし…20分程ノンストップでオマーンの魅力を語って頂いたところで、前方にルイの白い町並みの中心に立つ時計塔が見えてきた。ルイ地区は整然とした区画に真新しい建物が立ち並ぶ言わば新興ビジネス区域的なエリア。いくつかの小さな博物館やスークがある以外は観光的に取り立てて面白いところでは無いという印象だ。

他の湾岸諸国と違って近代的高層ビルとは一切無縁のこじんまりとしたオマーン。そんな中、ルイ地区のどこにいても目に入る高い建物が唯一ポツンと建っているのだが、それが今回泊まるシェラトンホテルである。

ルイ地区のど真ん中に位置するランドマーク的存在で、高さ53メートルとオマーンでは断トツの一番で高い建物となっている。二位が36メートルのAl Bustan Palace Hotelなのだから、オマーンに如何に高い建物が無いかお分かり頂けるでしょう。36メートルの建物が一国の二番目に高い建物って…

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2016年末にリニューアルオープンされたばかりでピカピカのロビー。モスクらしい美しいドーム屋根が目を引くものの、全体としてはクリスマスツリーが飾られたりしてて中東感はあまりなく、ビジネスエリアの最新外資系ビジネスホテルという印象。スタッフも温かみのある対応というよりはビジネスライクで効率重視、ぱっぱぱっぱ作業しまっせといった方が揃っていた。

部屋:ジュニアスイート

今回は余っていたスイートナイトアワードをぶっこんでおり、無事に申請が通ったようでジュニアスイートにアップグレード頂けた。
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テレビの位置が微妙過ぎるリビングルーム。


ベッドルームへ。

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ベッドルーム。


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ネスプレッソも完備。

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バスルームもテレビが付いてて最新仕様だが、こちらも設置個所が微妙というか…。浴槽の真上にあって角度的に浴槽からはどう頑張っても殆ど見れん。

リニューアルされたばかりの真新しい部屋で快適快適。まぁビジネスホテルとして出張で泊まるぶんには文句ないでしょうね。でも、やっぱり年末年始の旅行でオマーンをマンキツしに来たからにはもう少しリゾート感を味わえるホテルを選べば良かったと少し後悔した。

クラブラウンジ

クラブラウンジは13階で、スタッフサービスは10:00-22:30の間だけだけどラウンジ自体は24時間開いていて、ソフトドリンクやスナックはオールデイで頂けるようになっている。

朝食:06:00-10:30
カクテルアワー:18:00-20:00



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ホテル内のステーキ屋が満席だった為に大晦日なのにいつものラウンジで乞食活動をすることに。予約を入れなかった自分が悪いのだが…SPGカテゴリー4のシェラトンで飲食施設がステーキ屋と朝食会場のオールデイダイニングだけとかショボすぎる。


白亜の建物が立ち並ぶルイ地区に沈み行く太陽が美しい。


ルイはちょうど盆地のように山に囲まれた平野に拓けた町なので、町を取り囲むゴツゴツした岩山も良い味出してるわ。


ちょうど日が暮れたタイミングでカクテルアワーがスタート。イスラムの国オマーンだが、当然ながら高級ホテルやレストランでは何の問題無く酒が供され何の問題も無く酒を飲むことができる。

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ミールはサラダやチーズ等のコールドミールが中心。ホットミールは白身魚の串焼きとカボチャの天婦羅の2点のみで、どちらかと言えば物足りない部類に入るかな。2017年度の食べ納めとしては非常に残念な内容である。

ニューイヤーイベント

このまま年越しも味気ないなー、なんかイベント無いかなーと思ったらシェラトンで年越しイベントを開催するとの広告を発見。The Great Big Bollywood Bash Featuring Bollywood Celebrity DJsだって。完全にインド人によるインド人の為のイベントのようなんだが、Vibrant and Funkyな格好をしたインド人が集まる年越しイベントとか楽しそうやんけ!

インド人と言えば…石油で豊かな中東湾岸はどこも出稼ぎ労働者だらけだが、オマーンのマスカットでは印パ系肉体労働者をよく見かける。ビルや道路の建築現場にインド人。町の清掃シーンにインド人…負担の多い底辺の仕事はインド人にやらせとけばオーケー的な社会風土を感じるし、オマーンからインド人がいなくなったらこの国はすぐ崩壊するのではないかと思えてくるほどインド人が多かった。そんなインド人との年越しも面白そうやんけ!ナマステ!

21:00開園ということで21:30にちょこっと覗いてみたけど、まったくもって人が集まっておらず参加者よりバウンサー(もちろんバウンサーもインド人)の方が多いんじゃねといった状況。この時点で日本時間は既に02:30で眠くなってきたし、もう部屋に戻って大人しく就寝とすることに。不完全燃焼だが長く生きてりゃこんな年もあるというものだ。

プール・フィットネス

翌朝は夕方マスカット発の飛行機でオマーンを離れることになっていたので、それまでホテルでまったりすることに。何ら変わり映えのない正常運転の正月である。
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フィットネスは男女別々。


プールは室内・室外の両方あるが、いずれもちょい窮屈め。せっかくのオマーン唯一の高層ホテルなんだから高層階に見晴らし抜群のインフィニティプールでも設置してくれれば最高なんだけど。まぁそういうワオ!なプールは近い将来マスカットにオープンする予定となっているWホテルに期待しておけば良いか。


Wマスカット、この記事をアップしてる頃には本当であれば既に開業してるはずだったんだけどな。インド人労働者が足りてないのかオープンが遅れに遅れてしまっているようだ。

朝食

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2018年の食べ始めは桃の木が美しいシェラトンオマーンのコートヤードで。

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フルーツとインド料理が豊富。

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もちろんアラビアンコーヒーも飲み放題。


まぁ基本メニューは揃ってるし、なかなか満足できる内容かな。オムレツに大量のグリーンチリが入ってて口から火を噴くことになったけど。

所感

基本ビジネス向けで、リゾート感を味わいたい旅行者向けではない。周りに観光地も無いし。旅行での利用であればビーチフロントのリゾートホテルか観光地真っ只中のマトラ地区のホテルをお勧めするかな。

シェラトンオマーン(Sheraton Oman)



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所在地:P.O. Box 3260, Ruwi, Sultanate of Oman, Muscat, 112, Oman.
電話: +968 22 377777
ホームページ:http://www.sheratonoman.com/


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贅の限りが尽くされたスルタン・カブース・グランドモスク マスカット

さて、せっかくマスカットまで来ているのに、宿泊先のインターコンチネンタルホテルの中でまったりと“外籠り”するだけというのは勿体ない。ちょっくら観光らしいこともしようとマスカットを代表する観光地であるスルタン・カブース・グランド・モスクまで足を運んでみることにした。

それにしてもこのモスク、モスク名がそのまんま国王の名前やんけ…と思ったら、スルタン・カブース・グランド・モスクは現オマーン国王であるカブースが国王就任30年を祝ってオマーン最大のモスクを造るぞという号令を発したことで建てられたモスクらしい。いちおう表向きは国王から国民への贈り物ということらしいが…。日本で安倍晋三の再選記念として神社を建てたなんていったら内外から批判の雨嵐が降ってきてプロジェクトが提案段階で頓挫すること必至だが、なんたってここは中東オマーン。カブースは国王でありながら首相・外務大臣・国防大臣・石油大臣・財政大臣・国軍最高司令官などを兼務するお方ですからね。逆らえる人がいないんだからしょうがないね。

因みにこの国王兼首相兼外務大臣兼国防大臣兼石油大臣兼財政大臣兼国軍最高司令官の威信をかけたプロジェクト、2001年の完成当時は「世界で一番」の称号を多数獲得した最上級のモスクだったらしい。カーブス様もさぞご満悦だったでしょう。それが2007年に隣国UAEのアブダビでグランドモスクが完成したと同時に「世界で2番目だらけ」に成り下がってしまったそうだ。きっと悔しさに歯ぎしりしてるだろうね、国王。二位じゃダメなんでしょうか?なんてうっかり聞いてしまった日には不敬罪で豚箱入りだろう。ということで不敬罪になるような国王のプライドに触れるような発言はしないよう気を付けてグランドモスクへと向かうことに。

場所はオマーン市街地のルイから西に15キロ程の幹線道路沿いにある。ホテルコンシェルジュに訊いたらグランドモスクまでホテルで待機してるタクシーに乗れば片道6レアル(1,800円)で、公共バス等他に安価な交通手段は一切ないとのこと。ただ、それはおかしいと思い自分で調べたら、ホテル近くの大通りにバス停があるっぽいんだよな。
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ということで真っ白い町並みを3分ほど歩いて大通りに来てみたら、やっぱりバス停もあるしシェアタクシーもバンバン走ってる。なんなんだよあのコンシェルジュは。

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とりあえずグランドモスク方面に走るルートタクシーを止め、「スルタン・カブース?」と聞いたら満面の笑みで何度も頷く運転手。聞くと、やはりグランドモスクはマスカットを東西に貫く大動脈沿いにあるので、ルートタクシーもシェアタクシーも簡単に見つかりまっせ、とは運転手談。
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15分程走ると左手にモスクが見えたので、運転手のニッコニコヒゲオジサンに下車する旨を伝えて降ろしてもらう。駐車できるスペースさえあれば基本的にどこでも乗り降り可能なようだった。


ただね、モスク近くで降りたはいいものの、モスク側に道路横断するのに一苦労。目の前を走る通りが大動脈だけあって片道三車線と道路は広いし、その中を猛スピードで車がバンバン走り抜けていくので道路横断の難易度が高すぎる。ちょろちょろと低速のバイクが走るだけのベトナムの道路横断が簡単に思えてくるわ。

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一瞬の車の流れの隙をついてやっとの思いで道路を渡るとモスクはもう目の前。高さ30メートルの大ドームを中心に5本の尖塔が天空を指すグランドモスク、青空にモスクの白がとても良く映えていて何ともアラビアーンな感じ。

モスク前の広大な庭園では印パ系外国人労働者がダラダラと花々を手入れ中。モスクなので神聖なるお祈りの場所なんだけど、同時に国民にとっての癒しの公園でもあるかのような雰囲気だ。とにかく他のモスクと比べて木々花々が多くて美しい。国王の名前を冠するだけありますわ。
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噴水から続く水路を軸とする左右対称の石床通路の両脇に木立や芝生が配されている。日本庭園の非対称型とは対極を成すイスラム式対称庭園の美しさに思わず息をのむ。

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モスクの建物もどの角度から見ても一切の隙が無い完璧な造りだし、昨日建てられたばかりなのかというくらいの真新しい状態にキープされている。


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一定間隔にゲートや飾り窪みのアラベスクが並ぶ回廊も歩きごたえ十分。このアラベスクは世界各国のスタイルを模しているようでそれぞれが大変美しく、ムスリムでなくともこの神秘的な世界観は十分に楽しめる。

肝心のモスクの核心である礼拝堂はどうか。モスクの中へは通常はイスラム教徒以外は入ることが出来ないが、土曜日~木曜日の08:00-11:00の間のみ非ムスリムの外国人観光客でも内部の見学が許されている。ということで、靴を脱いで主礼拝堂にお邪魔しやす。

スルタンの好みに合わせてペルシャテイストがふんだんに取り入れられた礼拝堂内部は幻想的というか神秘的というか。もう本当にごいすー。


一際目を引くドーム屋根には高さ14m・幅8m・照明1,122個という超巨大なスワロフスキー製クリスタルのシャンデリアが吊り下がっている。王の威信をかけたのであろうね、贅の限りが尽くされてる感があるわ。税の限りも尽くされたのだろうけど。


フロアにも4263㎡という途方もない大きさの手織りペルシャ絨毯が敷き詰められていたりと、ただただ途方もないスケールの大きさに畏怖の念が込み上げてくる。アッラーへの畏怖の念でもスルタンへの畏怖の念でもない何かに対する畏怖の念。

ひだり みぎ
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モスクというより崇高な美術館という雰囲気で、天井のドーム屋根や壁のモザイクに目が行き、はたまた床のカーペットにも…ということで首が痛くなるような見学になった。


【スルタンカブースグランドモスク(Sultan Qaboos Grand Mosque)】



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インターコンチネンタル マスカット(InterContinental Muscat)宿泊記

マスカットでの初日の宿はオマーン湾に面したインターコンチネンタルマスカット。

本当はオマーン国王によって建てられたというAl Bustan Palace a Ritz-Carlton Hotelに泊まりたかったのだが、前年ながらリノベーションの為に長期休業中だったので、仕方なくインターコンチネンタルを代打として起用することに。

ひだり みぎ

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天井まで吹き抜けとなった開放的なロビー。スタイルが一昔も二昔も前の五つ星ホテルといった感じだったんで創業年を伺ったところ、建物は今年で築40年になるんだと。最後のリノベからも10年近く経過しているし、随所に古臭さが感じられてしまう。

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館内はマスカットを題材にしたオマーンアートやアラビアンなインテリアがさりげなく飾られている。立地的にもリゾート風かと思ったけど、どちらかといえばビジネススタイルに寄せたコンセプトになっているようで、宿泊客は観光客よりもビジネスマンが多いようだった。


ウェルカムドリンクはデーツと共に頂くアラビアンコーヒー。デーツを眺めてたら「お一ついかがですか」と一人の男が吹っ飛んできた。白いワンピース+オマーンハットを着用してどっからどう見ても外で普通に歩いてるようなオマーン人なんだけど、言動から察するにどうもホテル職員らしい。どうやらホテルスタッフは背広組と伝統衣装組の2種類に分かれているようだ。


遺影みたいな国王の写真に見守られながらチェックイン。部屋はオマーン湾側のエグゼスイートにU/Gして頂けたが、やはり規定通りラウンジアクセスは有償オファー(OMR20≒JPY6,000)だった。夜は外食予定だったし、パッと見た感じラウンジがショボかったので、今回はラウンジは敬遠して明日の朝適当にホテル内のレストランで食べお金を落とすことにした。


エレベーターホールでも国王に見守られながら用意された部屋のある3階へ。中国のホテルに毛沢東やら習近平の写真とかが掲げられてたらドン引きするけど、オマーンに於けるスルタン画はインテリアの一種くらいの感じで上手い具合に周囲に溶け込んでるのが面白い。

部屋:エグゼクティブスイート


入って正面がリビングルーム。古いながらも重厚感ある家具が並んでいて、出来る大人の執務室といった感じ。

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ブラウン系の色で統一されていて落ち着きのある部屋で、鏡の縁やスタンドライトの脚の部分なんかにちょこちょことしたオマーン的要素が見られるのが面白い。

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ミニバー。一応5つ星ホテルだけあってお酒も用意されているが、やっぱり高い。


日本での市場価格が500円でもイスラム圏では5,000円にもなるかもしれんからな。後になってのサプライズを避ける為にも抜かりなくチェックする必要がある。


ベッドルームも広々してて、普通のスーペリアルームの広さがある。贅沢にも二部屋分使ってるんだな、エグゼスイートは。最安値の部屋から3段階もアップグレードして頂き感謝感謝である。


バルコニーもリビング・ベッドルームの両方に設置されていて、オマーン湾からのしょっぱい海風を浴びながらくつろぐことができる。

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ベッドルームの横に設けられたウェットエリアで特筆すべきはビデの存在か。トイレの横のアレ、便器のような、流し台のような微妙な形をしたアレっすわ。足とかちょちょっと洗い流すのにも便利なので、来たるべきオマーン国際女子マラソン開催に向けインフラ設備を整えたということだろうか。

プール・ビーチ

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プールサイドにはトマトというオープンエアーのレストラン&バーがあり、子供を遊ばせる白人のお父さんお母さんで朝から賑わっていた。オマーンという言葉の響きだけでエロく聞こえてしまうようで本当に申し訳ないのだが、オマーンで飲むマンゴージュース、自然の酸味があり美味しかった。カクテル一杯OR4.0~(≒JPY1,200)と手頃な価格設定だし、部屋で飲むよりよっぽど良いわ。


プールの一番奥にはオマーン湾のビーチに繋がるドアがあり、ルームキーで気軽にビーチにアクセスできるようになっている。

黄昏のオマーン湾は雰囲気抜群。
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ここから対岸のイランまでは僅か300km、船でサクッとイランまで行けるなら行ってみたかったのだが。


波も穏やかだけど、この時期のオマーンの朝晩は比較的過ごし易いどころか薄ら寒いくらいで、この晩の気温は17℃と泳ぐにはちと寒すぎるか。


故に、冬のビーチは泳ぐところではなくサッカーをするところらしい。なんか「仮想サウジ」「仮想イラン」みたいな感じで結構よく日本代表とも試合してるイメージのサッカーオマーン代表。あまり強くはないけど国民のサッカーに対する関心は高いらしく、新聞でもサッカーネタをよく見かけた。


オマーン代表は無事にガルフカップ決勝に進出したのだが、決勝戦観戦の為に試合前日に出発した特別機は国王の計らいにより全席無料だったらしい。そりゃあ国王愛されますわw


翌朝…ビーチに出てみると、どこか物悲しい雰囲気を醸し出していた黄昏時とは違い、空気も澄んですがすがしい表情のビーチを見ることができた。

ホテルを出て左手に数分のところには、ジャハラート・アル・シャティ・コンプレックスという小さな小さなモールがある。
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スタバやサブウェイも入居するほか、高品質な土産物が揃うオマーニヘリテージギャラリーも。


ここでの国王はモザイクタイルで描かれてちょっとおしゃれ。

所感

ルイやマトラといった旧市街地方面で遊ぶにはちょっと不便で、ホテル内でゆっくり休んだりビーチでのんびり黄昏れたいという方向けのホテルである。せめて市内へのシャトルバスがあったらな…。

インターコンチネンタルマスカット(InterContinental Muscat)


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住所:P.O. Box 398, Al Kharjiya Street, Al Shati Area, Muttrah, Muscat.
電話:+968-24-680000
ホームページ:https://www.ihg.com/intercontinental/hotels/jp/ja/muscat/mscha/hoteldetail


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