TWG TeaならぬTeaWG香港でのランチ

この日曜日は訳あって昼過ぎにぽっかりと時間が空いてしまったので、IFCモールにあるTWG Teaで隙間時間を埋めることにした。TWG Teaといえば800種類にも及ぶ豊富な茶葉をウリにしたシンガポール発の有名紅茶ブランド。2008年の創業以来 飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大を続け、今やシンガポール航空のアッパークラスや高級ホテル、ディーン&デルーカやハロッズなんかでも取り扱われるなど世界中で名の知れた高級紅茶ブランドだ。

このご時世に紅茶一本で勝負かよーなんて思ってたけど、英国統治が長いシンガポールに紅茶需要が広がる素地があったからか、茶葉の生産地として名高い中国・台湾・インド・スリランカに近いという立地的な優位性が活かされたからなのか、あれよあれよと拡大していったもんな。ほんの数年の間に。少なくとも日本でよく見る「伝統と格式の高級茶」というのは当てはまらない全くの新興ブランドなんですよ。

今や香港にも4店舗あるTWG、今日はその中のエアポートエクスプレス香港駅に直結したIFCモールにある店舗にお世話になることに。

門構えからして高級感あふれるTWG。平民には敷居が高そうで躊躇するも、意を決して店内へと入ってみる。

あれ?「TWG」じゃなく「TeaWG」?そう。TWGの進出当時、既に香港にはTsit Wing Group(通称TWG)という老舗地場企業が存在し、TWGの商標権をめぐってTWG Teaを相手に起訴したのである。そこで、Tsit Wing Groupの主張を全面的に認める判決が出たために、シンガポール側は苦肉の策で商標をTWGからTeaWGに変更せざるを得なかった、と。商標権も確認せずに香港に進出してきたとか法務体制がガバガバ過ぎて話にならないが、まぁ敗訴したおかげで香港では世界中で唯一TeaWGのロゴが入ったレアな商品を買うことができるようになったのだ。決してSONYに対するSQNYやNIKEに対するNUKEみたいなパチ物ではないのでご安心頂きたい。

因みにロゴの中の1837の意味するところは同社の創業年ではなく、シンガポールに商工会議所が設立され紅茶の自由貿易が始まった年のことなんだと。店舗設計や紅茶のパッケージデザインにも、古き良きこの時代のレトロモダンな雰囲気を再現しているそうだ。こりゃあ確かに1837年創業の伝統と格式ある紅茶ブランドだと勘違いしてしまうかもな。というか、そういった印象操作を行う為に敢えてこういうデザインにしてるんだと思う。普通、商工会の設立年なんかブランドロゴにもってこないだろ(笑

店内は確かに歴史と格式を備える雰囲気出てますよ。まるで1837年創業の老舗高級ティーサロンのようだ。

ブラウンとイエローで統一された高級感ある家具と色とりどりの紅茶パッケージがひしめき合う店内。そのラグジュアリーな空間は販売エリアとサロンエリアに分かれていて、実際にサロンで味わった紅茶を販売コーナーで買い求めたり、販売コーナーで気に入った香りの茶をサロンで飲んでみるといった使い方が可能。良質な花やフルーツ、花やスパイスなんかがふんだんにブレンドされたフレーバーティーも多いので、香りをかがされたらアウト。確実に買いたくなってしまいます。

ひだり みぎ
茶葉の種類だけでなく、パッケージの種類も豊富。どれもレトロチックで洒落ていて、少々高くても世界中で人気が出るのも頷ける。

ひだり みぎ
なんでも自社でお抱えのデザインチームが設計を担っているのだそうだ。この手の業界はブランドイメージ作りが大事でしょうからね。

とりあえず、フレイバーティーとパックのアイスティーを購入。

店員は茶葉に関する簡単なストーリーやテイストの特徴を教えてくれるけど、プロフェッショナル度は低いかな。担当は白人男性だったんだけど、「これには〇〇が入っていて、〇〇の味がするんです~」ってお前それパッケージの成分表見て喋ってるやんけって思わず突っ込みそうになったわ。あらかじめ紅茶・緑茶・黄茶など目星をつけて挑み、後は香りで自分の好みを絞り込んでいけば良いと思う。

ひだり みぎ
ロゴデザインのフランス語は「高級生産地」「絶妙のブレンド」「ヴィンテージ」くらいの意味らしい。まるで高級ワインを連想させる表現である。


因みに、ティーバッグはコットン100%で全て手縫いという拘りぶり。贈答品に喜ばれますよ。日本でも買えるけど

TWGが面白いのはただの紅茶販売店じゃないところ。先述の通り、隣のサロンでは茶葉を使ったTQGオリジナルメニューのランチやディナーも楽しめる。
ひだり みぎ
席に着くなりメニューとティーブックが配布される。ティーブックには世界各国から集められた100種類超のメニュー紹介がギッシリ列記されていて、まるでお茶の万国博覧会状態。ただ、ランチのセットメニューを頼むとお茶を選ぶことができなくなる。


一つ一つの茶の説明文が書かれていて、これを読了するには半日はかかると思われる。

自分は特にお茶のこだわりがなかったので、HK$288(≒JPY4,300)のフルセットメニューを頼むことに。メインは三種・デザートは二種・お茶はホットかアイスの二種から選択するランチ限定のコースメニューである。

タヒチのスパイスやバミューダトライアングルのトロピカルフルーツが入ったAnniversaryというブラックティーとサラダが先陣切ってやってきた。お茶葉お替わりなしなのでちびちび飲みながらデザートまで凌ぎ切る作戦で行こう。お茶を単品で頼むとお高いんでね…。ガンガン行こうぜならぬチビチビ行こうぜ!


メインはヘルシーにチキンの胸肉サラダ。ドレッシングなんかに茶葉が使われているらしいが…。


メインのサラダを瞬殺し、あっけなくデザートの時間がやってきた。正直ね、安物の舌しか備え付けられていない自分には、このメニューのどこにTWG要素があるのか感知できず。美味いんですけどね。美味いんですけど、別にこれならTWGでなくとも食べれるかなと。美味しいんですけどね。


食べ足りなければショーケースに並んだスイーツも注文可能。マカロンやアイスクリームには茶葉が使われているらしい。

ランチはちょっとアレだったけど、これだけの紅茶メニューとウンチクが揃っているので、TWGに足を運べば紅茶の世界が広がること間違いなし。ウンチクと共にお茶をプレゼントしたら喜ばれること間違いなし!だと思うのだが、伝え方によってはウザがられるだけなので、ウンチクの伝え方には注意をするように!

【Tea WG at IFC Mall】

住所:Shop 1022-1023, 1/F, Tower One, IFC Mall, 1 Harbour View Street, Central
電話:2796 2828
営業時間:10:00-23:30

【日本のTWG Tea】

自由が丘店
住所:東京都目黒区自由が丘1-9-8
電話:03-3718-1588
営業時間:10:00-21:00

銀座東急プラザ店
住所:東京都中央区銀座5-2-1 東急プラザ銀座 3階
電話:03-6264-5758
営業時間:11:00-21:00

丸の内店(茶葉販売のみ)
住所:東京都千代田区丸の内 1-5-1新丸の内ビルディングB1
電話:03-3213-1837
営業時間:11:00-21:00、日祝および連休最終日11:00-20:00

玉川髙島屋店(茶葉販売のみ)
住所:東京都世田谷区玉川3-17-1玉川タカシマヤ本館B1
電話:03-3707-4021
営業時間:10:00-20:00

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