搭乗記 中国東方航空 B787-9 ビジネスクラス 夢の翼で広州から北京へ

華南地方でのドサ周りを終え、寒い寒い冬の北京へと戻ります。
多くの航空会社が飛ばしている黄金ルートの広州→北京区間、今回は最新のB787-9で飛ぶ予定となっていた中国東方航空を利用することに。
国内線とはいえ広州→北京はフライトタイム3時間超えなんで、胃液ドピュッシーなくらいに疲弊したオッサンとしてはフルフラットのシートで移動したいのです。


チェックイン時に再確認。間際の機材変更もなく、予定通り最新鋭のB787で飛ぶ予定との確定情報ゲット。電話も来ない、メールも来ない至福の3時間をフルフラットのベッドで快適に過ごさせて頂きますよ!

搭乗券を入手し、保安検査をパスして搭乗ゲートへ直行。国際線ターミナルで駐機中のB787の元へランプバスで向かいます。

ワイは東方航空上級マイル会員様だぞニキが搭乗口で何やら抗議してましたが、エコで専用ランプバスに乗れるのはプラチナ会員のみみたい。暴走ニキに対して1on1でしっかり対応してる東方ネキ、強かったなー。


ランプバスで国際線の駐機場まで向かい、ここでドリームライナーへとお乗換え。

ひだり みぎ
東方航空の夢の翼ご自慢のシートは、Thompson Aero SeatingのVantage XL。スタッガードなので窓側の座席は「窓側」と「通路側」の2パターンが交互に並んでます。


こんな感じ。偶数が窓側。

ひだり みぎ

収納スペースも十分。やっぱりシート周りの秘密基地感が強いスタッガードの方がヘリンボーンより好き。

ひだり みぎ
最前列の4席のみはファーストクラスのようでした。モニターと足回りのスペースがでかいのと、スライドドアを閉めることでプライバシーを強化できるようになっている。


今回はファーストクラスの乗客ゼロ、ビジネスクラスも乗客数名のみということもあってBコン以後に人員が割かれたのか、AコンはCAさん2人のみという体制。コロナ禍でサービスも簡易的なものになっているようで、いつものウェルカムドリンクも無いままテイクオフとなりました。


機内食も簡易的なもので、安めの弁当感強め。というか安めの弁当そのもの。適用に朝食の残飯を詰め込んできたかのように中身チグハグだし。なんで中華な焼き魚とモンブランが同居してんだよw

ひだり みぎ
結局、機内食はモンブラン(地味に美味しかった)だけ食べ就寝。気づいたら北京に着いてるくらい爆睡させて頂きました。


北に来た!

搭乗記 海南航空 B787 ビジネスクラス 広州-上海浦東

この日は広州から上海へ。
今回は、珍しく良い時間帯に飛んでくれてた海南航空を利用してみます。


スカイトラックス社の5スターを11年連続で受賞、保有機体の平均年齢が5年以下ということが売り文句のフルサービスキャリアで、中国系最強キャリアとも評される海南航空。
スカイトラックへの献金額もすごかったからか、経営母体である海航集団が経営破綻しちゃったり…設立者であり董事長が海外の滞在先で謎の転落死をするなど、最近はキナ臭い噂ばかりで紙面をにぎわしている海南航空ですが、果たして。

ラウンジ HNAクラブ


HNAクラブ。なんか放送局みたいなラウンジ名。
海航は名前の通り海南島の海口市をベースとしていますが、完全アウェイの広州空港にも自社ラウンジを構えています。たいして広州発着便を飛ばしているわけではないのに自社ラウンジを運営しているあたり、金満イケイケキャリアだった頃の名残でしょうか。


中に入るなり、CAさん(のパネル)の笑顔での出迎えが眩しすぎるw 美しい制服と、美男美女揃いのクルーも同社のウリとなってますからねw 社会主義的で没個性なモブ系中華キャリアとは一味違うっす。


ラウンジスペースは案の定ワイ一人。マッチョなソファが揃ってるし、天井には見事なシャンデリアまで。どことなく金満感は感じ取れますね。

ひだり みぎ
食事はホットミール×4種類にスナック、ヌードルバーという内容。他の広州空港のラウンジも同じケータリングサービス使ってるんでしょう、食事はどこも似たり寄ったりの内容です。

フライト B787 広州→上海


広州→上海の国内線ですが、今日の機材は大型機のB787。ほぼほぼ全機体が新しいので、ハズレ機がないというのは海南航空の魅力の一つ。

ひだり みぎ
美しいヘリボーン。

ビジネスクラスの座席にはCirrus 3逆ヘリンボーンシートが配置されています。通路幅は最大11インチあり、どこからでも余裕で出入りできます。座席は180°フラットに倒せるため、最大78インチのベッドとして自宅のようにゆったり眠れます。快適さだけでなく、座席の外部ブロックを延長することで、プライバシーも重視しています。収納スペースが4つあり、身の回り品の置き場所にも困りません。
海南航空ホームページ


ひだり みぎ
ファブリックの模様が華やかな中華テイストで良い味出してます。座席周りのデザインの凝り具合は中華系キャリアでも随一ではないでしょうか。


よく見たら、フロアのカーペットまでお上品。



おしぼりの受け皿やブランケット、スリッパの袋まで、デザインの細部まで徹底してこだわっているようです。これは中国系最強キャリアとして評価されるのも納得。


中国の古装劇でみるようなシルキーなチャイナドレスのようなCAさんの制服も最高にイカしてます。気品ある美男美女しか着こなせませんけど。

ひだり みぎ
機内食も国内線ですがこの質にボリューム。コーヒーもネスプレッソで、いつ淹れたのかも分からない水っぽいものではありません。


降機後のランプバスもビジネスクラス専用のものを用意してくれていますし、最初から最後まで文句なしのフライトでした。

アライアンスに入ってないので中国外での知名度はイマイチですが、全然全然良いキャリアですよ。経営母体のトラブルで変なとこに身売りみたいな展開にならないことを祈ります。

搭乗記 アゼルバイジャン航空 B787エコノミークラス イスタンブール⇒バクー

トルコでの観光を終え、次なる目的地となるコーカサスの地へ。先ずはイスタンブールからアゼルバイジャンの首都・バクーへと飛び、ジョージア⇒アルメニアと周ってからイランへと抜けるルートでコーカサスを周ってきたいと思います。


アゼルバイジャンへは、1,106マイル・2時間45分の空の旅。

この区間は安定安心のターキッシュも直行便を飛ばしてますが、今回は少々の冒険をして未知なるアゼルバイジャン航空(J2)を利用してみることに。TKはいつでも乗れるけど、J2は今後も乗る機会に恵まれることは無さそうですからね。コーカサスの小国とはいえ、いってもソ連から独立した産油国の国営キャリアっすからJ2への期待値は高いっす。

トルコとアゼルバイジャンの経済的結び付きの強さを表すかのように、この区間はJ2だけでもデイリー3発。更にサビハ・ギョクチェンからもアゼルバイジャン航空の子会社的存在のButa Airwaysがデイリーで2発のフライトを飛ばしてます。トルコ⇔アゼルバイジャンってそんなに航空便の需要があるんすかね。

今回利用するのはISTを13:20に発ち、GYDに17:05に着くJ2 76便。J2はB767やB787といった大型機のビジネスクラスは“VIP Club”として差別化しているみたいで、A319やA320といった小型機のビジネスクラスより少々高い値付けとなってます。“Comfort Club”というのは、世間的に言うプレミアムエコノミーで、大型機のみに搭載。


地味に活動しているアゼルバイジャン航空のユーチューブページにもVIP Clubの紹介がありました。バクー⇔ニューヨークやバクー⇔北京といった長距離区間も飛ばしているらしいですが、これならオーバーナイトのロングフライトにも耐えられそうです。


今回の搭乗はステータス無しの丸腰で、キャビンクラスはエコノミー。荷物の重量を指摘されないかとかビビってましたが、担当者の対応がゆるゆるだったので全くの没問題。「イスタンブールはどうでしたかー?」「アゼルバイジャンでは何をされるのですかー?楽しんできてくださいねー」って、友達か!ってくらいフレンドリーな担当者でしたw

航空券を手にし、大混雑の中もみくちゃにされながら制限エリアへ。

搭乗開始まで10分ほどあったので、ゲート近くの免税店に立ち寄り酒を調達することに(試飲と美人のキャンペーンガールに釣られたw)。おっ、24トルコリラ(≒480円)とか安いやん!と見せかけてのユーロトラップで24ユーロ(≒2,900円)。店によってはリラ表記だったりするからタチが悪いっすw

しかも、飲んでみるとぶっちゃけ全然美味しくない。冷静に考えてワインはコーカサスで飲んだ方が良いだろう!と考えなおし、結果として試飲だけさせてもらうような形となったことへの罪悪感に苛まれながら手ぶらで搭乗ゲートへと移動することに。

このアゼルバイジャン航空、社歴は浅くて設立はアゼルバイジャン独立後の1992年、旧ソ連の国営アエロフロート・バクー支局から国営アゼルバイジャン航空として独立する形で設立されました。当初はアエロフロートから引き継いだ旧ソ連機メインでのやりくりだったのが、2000年代に入って東側からは決別じゃ!とばかりにオイルマネーにモノを言わせて次々と西側の機材を導入していき航路を拡大してきたそうな。背伸びしすぎた挙句にオイルバブルが弾けちゃったので破綻コースを辿らないかちょい心配ですが…バブル号ドリームライナーに乗り込んできたいと思います。


カスピアンブルーの塗装が曇り空に映えるJ2のB787、ちょうどファイナルコールとなったところで乗り込みます。

ひだり みぎ
ファイナルコールで乗ったのに、機内はアーマンド・ガララーガもびっくりするくらいガッラガラ。


横一列誰もいないどころか、こりゃ搭乗率1割程度ですわ。プレエコなんて誰も乗ってなかったし。カニバリゼーション起こしてLCCのブタちゃんの方に利用客が流れちゃってるとか?アゼルバイジャン語ではButa=豚ではないにせよ、イスラム教圏の国してButaなんて名前つけるからアッラーの祟りかもしれませんね。


ちな、可愛らしいButaちゃんの体は豚らしからぬスリムボディなEmbraer190。この日のエコ席はアゼルバイジャン航空のフライトより3割ほど安かったっす。



あたり前田のクラッカーですが、シートはエンブラエルと比べちゃうとB787の方が格段に良いんですけどね。

ひだり みぎ
いやー、それにしても乗客少ないなー。流石にトランジットか何かで遅れてくる乗客でも待ってるんだろーなんて思ってら、スカスカのまま機内アナウンスが流れてプッシュバックw ほんと数えるほどしか乗客いませんでしたw


気になる機内食はと言いますと、中の上クラスの質でした。メインのクリームパスタもさることながら、チョコチップとアーモンドスライスが入ったデザートが美味かったっす。中東の激キモ甘スイーツと違って、甘さの限度を弁えてらっしゃいましたねw

また、機内誌もちゃんとしてます。

いくら民族的にも宗教的にも歴史的にも取ること繋がりが深いとはいえ、One Nation Two Statesは言い過ぎぃぃぃ…と思ったけど、アゼルバイジャンの国旗の青色はトルコ民族を象徴するものだと聞いて妙に納得。あの国旗の青はカスピ海の青なんだと勝手に解釈してたわ。


機内食を食べて機内誌読んでゴロゴロしていたら、あっという間にアゼルバイジャンの首都バクーにアプローチ。無限に農家が広がる長閑な“火の国”アゼルバイジャン、どういった国なのか、期待に胸おどろらせながら市内へと向かいます。

JL752 ハノイー成田 B787-8(SS8) スカイスイート787(Sky Suite 787) 搭乗記

ハノイから帰りの便は社畜殺しの短距離レッドアイであるJL752。現地時間00:25(日本時間02:25)出発で成田到着が07:10と飛行時間04:45ですからね。ハノイで退勤して一次会接待までした後に機上の人となり、ちょっと仮眠をとったと思ったら着陸前にネクタイ締めてから出社…なんて激務も辞さないモーレツサラリーマン御用達の便である。


2014年末に完成したハノイ・ノイバイ国際空港第2ターミナルは市内からは車で約40分の距離にあり、タクシーだとVND360,000±20%くらいの運賃が相場となる。

ひだり みぎ
無機質な近代的空港。夜の時間帯は特にアジアへの便が多く飛ぶから比較的混みあっている。パッと電光掲示板を見ただけでも…
23:10 KE ソウル行き
23:15 NX マカオ行き
23:35 VN ソウル行き
23:40 OZ ソウル行き
23:55 LJ ソウル行き
23:55 BL 広州行き
02:20 JL 名古屋行き
00:25 JL 成田行き
00:35 VN 成田行き
00:40 VN 大阪行き
00:50 VN プサン行き
01:10 ZE ソウル行き
01:20 7C ソウル行き
01:40 VN 福岡行き
01:50 VJC ソウル行き
23:00~02:00の3時間の間にソウル行き7発というね。ベトナム人の大卒を数万人単位で囲い込んでたS社がこけてどうなるか、これからが見物だけど。

さて、我らがJLのチェックインカウンターはアイランドG。深夜便で日付が変わってからの出発となるので、出発日は本当に要注意。この日も隣のカウンターで受付してたオジサンが「ごめんなさい!昨夜の出発便で予約してました!今夜の便に振り替えてくれないでしょうか」と汗ダラダラでお願いし倒してた。こういった際は温情措置で助けてくれるものだろうか。顛末は分からんが、搭乗ゲートでこのオジサンの姿を見ることはなかった。
ひだり みぎ
JL752はプレエコ搭載機材なので、プレエコに空席があればUS$100にてエコノミーからプレエコにアップグレード可能。マイルを使ってのアップグレードとは異なり予約クラスは関係ないのが助かるところ。

出国検査はアイランドのA側とH側の2箇所。出国検査後に保安検査されるんだけど、普通に考えると順序が逆だよなぁ。
【税関検査の注意】
・アンティークは持ち出せません。
・ビデオテープは事前にチェックを受けた証明書がなければ持ち出せません。
・USD5,000ドル相当以上を持ち出す際には証明書が必要です。

以上、JAL公式サイトから引用。
ビデオテープってwww。

ベルトまで取らされ靴まで脱がされる面倒くさい保安検査を抜けると、直ぐ左に進んだ先にラウンジフロアへと進むエスカレーターがある。ノイバイ空港のラウンジはスタアラ専用のベトナム航空ラウンジとNIAビジネスクラスラウンジの二つがあるが、残念ながらいずれもプライオリティパスは使えない。


エレベーター・エスカレーター脇にある各航空会社のCAパネル。


惚れ惚れする美男美女が並ぶ中、我らが日本航空のパネルに目をやると錦織が。いくら等身大ではないとはいえ、隣の可愛らしいベトジェット娘が錦織より一回り大きいのも違和感ある。

エスカレーターを上ると入口が見える。
ラウンジ:
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清潔感溢れるラウンジ。各エアラインの共通ラウンジだけあって広々しており、プリンタ・コピー機・FAX・パソコンを完備したビジネスセンターやマッサージチェア・ロッカーも用意されている。

ひだり みぎ
座席数も多く、緑も多くて南国風。天井が高くて解放感があるし、大きな窓の外には飛行機も見える。流石にベトナム航空の本丸だけあって、ハード面は悪くはない。

ひだり みぎ
シャワーが無いとの口コミもあったがトイレの中に2室あり、バスタオル・シャンプー・ボディソープ・歯ブラシ・クシも用意されている。深夜便なのでシャワーがあるのは助かるところ。

ひだり みぎ
食事は炭水化物系を中心にズラリと並ぶ。炒飯・麺・パン類を始め、フォー・お粥・フルーツ等等も用意されている。

ひだり みぎ
ベトナムの空港ラウンジって、どこもかしこも同じような料理ばっかだよな。特にこの手抜きミートソーススパゲティは何度見たことか。

搭乗:

今回も個室感に優れる窓際席を選択。時間帯的なこともあり往路便と違いC席は8割方埋まってた。一世代前のシェルフラットならまだしも、スカイスイートだと深夜便での疲労度が全然違いますからね。アップグレードディスカウントキャンペーンでハノイ-成田間のC席への片道アップグレードが17,000マイル、恐らくマイルでアップグレードされた方も多いのだろう。

ひだり みぎ
フルリクライニング+隣席とのパーティション全閉にして個室感MAXにした状態がコチラ。自分だけの秘密基地感があるので、出発前に巣作りする時とかもドキドキワクワクしますw。

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機内食の選択を聞かれてからドアクローズ⇒プッシュバック。深夜便だと和食・洋食以外に「食事不要。寝たいので起こすべからず。」という選択肢がある。食事を必要とした場合、基本的には着陸2時間前にサーブされるが、小生は起きれたら食べさせて下さい程度でお願いする。こんな時間帯の便で2時間前に叩き起こされるとかたまったもんじゃない。


離陸前から西部劇仕立ての密室ミステリー映画・ヘイトフルエイトを見てたら刺激的過ぎて眠れなくなり、気付いたら外は南寧。賞金首の女囚人・絞首刑執行人・連邦軍兵士上がりの曲者賞金稼ぎなどなど…登場人物全員がいわくつき・鬼畜・贋者な密室殺人劇というR18+指定の強烈な内容ですからね。腕がちょん切られたり銃弾で顔面がぶっとんだりの残虐描写も盛り沢山だし…JALがタランティーノ作品を取扱うとか新鮮な驚きだ。

ひだり みぎ
映画鑑賞後に寝落ちして、起きたらもう快晴の別府上空。


ということで、周りが食べ終わってた頃に一人食べ始める。


朝からガッツリとすきやき御飯。

ひだり みぎ
ホント癖になる。この機材なら社畜が如く飛び回されても問題無いわ。

JL751 成田ーハノイ B787-8(SS8) スカイスイート787(Sky Suite 787) 搭乗記

この日はJL751便で成田からベトナムの首都・ハノイへ一っ飛び。機材は普段から中距離路線でお世話になっている787だけど、ハノイ路線は同じ787でも新型ビジネスクラスシートを積んだ新仕様機材「SKY SUITE 787(SS8)」の787で運航されている。

そう、JALは二種類の787-8を運行しているのである。

旧機材:JALシェルフラットネオのC42席+Y144席の計186席
新機材:SKY SUITE 787のC38席+PY35席+Y88席の計161席。
JALの時刻表やwebサイトでは従来型のB787-8型機と新機材との判別ができるよう、旧型のB787-8型機は「788」・新型は「SS8」と表記を使い分けている。

JALは直前の機材変更は殆ど無いので、予約前に機材をしっかり確認しておこう。旧型と新型だと特にC席の快適度合いは天と地ほどに差があるので。

JAL SKY SUITEは「ひとクラス上の最高品質」をテーマにした新型ビジネスクラスシートで、B777-200ERにSKY SUITE 777(SS7)が、767-300ERにSKY SUITE 767(SS6)が相次いで投入され、2014年12月に満を持してB787の一部機材にもSKY SUITE 787(SS8)が搭載され始めた。そもそも始めから787にシェルフラットNEOのようなシートを導入しないでくれよとも思ってしまうが…現時点でJALが保有する25機のB787-8の内、15機がシェルフラットNEO・10機がスカイスイート仕様となっている。

因みに…羽田・成田からベトナムハノイへの直行便はJL・ NH・VNの三社が飛ばしていて、ベトナム航空も成田便は787で運航してる。
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VNの787も中々の好評を博しているようなので、羽田発に787を持ってきてくれれば乗ってみたいのだけど。


この日の出発ゲートはサテライト側。出発まで1時間しかなかったが、最後の晩餐として寿司を頬張る為だけに本館ラウンジへ。もう成田寿司と羽田焼肉のドカ食いは出国前の最後の儀式ですね。胃袋のほうも「あ、寿司のドカ食いが来た。暫くは海外出張でヒモジイ思いもするのかな。」と分かってくれてると思う。

こちらがB787-8型機のスカイスイート787。ギザギザしたエンジンナセルの終端が特徴的。

従来型787と比べて25席も少なくなっているが、それでも搭乗率は7割程だろうか。優先搭乗の対象者も香港や上海行きと比べると少ないし、ご自慢のC席は38席もあるのに数える程の人しか埋まっていなかった。


全38席あるビジネスクラスは2-2-2の配列。窓寄りの2座席は窓側席からの通路アクセスを可能にする為にスタッガード、中央の2座席は横並びというレイアウトになっている。フルフラットに全席通路アクセスと機能面だけでもシェルフラットネオとは大違いだし、見た目的にも落ち着いたエンジ色がいかしてて上品さが増している。

真ん中の隣り合った2席も座席間にある開閉可能ななパーティションを閉めればプライバシーを確保できるし、知り合い同士の利用なら仕切りを開けば座ったままで会話も楽しめる。イメージ的には2-2-2というより1-1-2-1-1みたいなフォーメーションだな。

ひだり みぎ
上手い具合の写真が撮れなかったので、日本航空オフィシャルサイトから画像を拝借。シートの広さは申し分ないけれど、窓際席に入り込む通路の幅は極狭なので、メタボ体系だとお腹がつっかえるかもw

■SKY SUITE 787 スペック
・配列:2-2-2 38席
・ベッド時長さ(最大)):約188センチ
・ベッド時幅(最大):約65センチ
・ベッド時足元幅:約53センチ

今回は個室感マックスの窓際K列席を選択、吉永小百合似の添乗員により座席までのエスコートを受ける。
ひだり みぎ
シートピッチが広くて着席時の目の位置から画面までの距離があるだけに、23インチというモニターの大きさは助かるし、オットマンがあり離発着時も足を伸ばして寛げるのも地味に喜ばしい。流石、SKYTRAXのベスト・ビジネスクラス・エアラインシート賞を受賞しただけあって、パッと見ただけで魅力的なシートであると分かる。

ひだり みぎ
スマホの様にタッチ操作可能な機内エンターテインメント用コントローラー(左)にリクライニングシートの操作パネル(右)。コントローラーではシートやエンタメの操作だけでなくフライトマップや免税品・機内食の内容も確認できるが、スカイwifiサービスを使ってのネット接続は不可。

ひだり みぎ
着席してみてると、座席の配置がジグザグなので普通に座っても隣の人の顔は見えないものの、やはり通路側席の方の存在は気になってしまう。

ただ、座席間の仕切りを上げた状態の個室感は他機材のスカイスイートよりも遥かに上で、隣席の乗客も通路を歩く乗務員も一切気にならない自分だけの聖なる空間となる。
ひだり みぎ
窓際席はプライバシーの点では一番だけど、強いて欠点を挙げるならば、手元に物を置くスペースがちょい少ない。席の後方にオーバーヘッドシェルフがあるけれど座りながらだと使えないし、モニター前のテーブルは遠いし…。


こちらは搭乗時に用意されているノイズキャンセリングヘッドフォン・ブランケット・枕のセット。他に離陸前に耳栓・アイマスク・モイスチャーマスク・アイリフレッシャー・新聞などが配布されるけど、単距離路線故にゼロハリバートンのケースは付かん。


さて、飛行機はいよいよ出発だ。92番スポットをほぼ定刻通りに離れ、3万4000フィートまで一気に上昇。ハノイに向けた6時間超のフライトが始まった。


無事に離陸し、シートベルトのサインが消えると同時に機内食の準備が開始される。JALの国際線ビジネスクラスやファーストクラスでは、(非グルメな小生は存じ上げない方達ばかりだが)著名なシェフ陣がプロデュースする機内食が提供されている。

和食は「くろぎ」という割烹料理屋の黒木純シェフとのコラボメニュー。正直、くろぎも黒木シェフも存じ上げないのだが、メニュー的には洋食より自分の好みに合っていたので、和食を選択する。
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ひだり みぎ
弁当仕立ての前菜は初夏の涼しげな「風」を意識したさっぱりとした献立となっていて、夏バテで食欲が落ち気味な状態でもサクッと食べられる。


続いて出てきた台の物は和風牛タンシチューに銀鱈味噌漬け。牛タンシチューに期待して和食を選択したのだが、見た目も味も食感も、全くもってイメージと違って残念な結果に。メインを残す姿を見てCAの口から放たれた「やっぱり味が強すぎます?」という一言が意味深だった。


最後にツルっとした甘味をどうぞ~とのことで頂いた水羊羹で口直しし、食後の3時間半はプライベート空間で寝転がってグータラグータラ。SS6もSS7も乗ったけど、個室感はやっぱりSS8の窓際席が最強だな。機材が787ということもあるのだろうけど、6時間程度のフライトでも疲労感なく目的地に着くことができる。

【SS8(SS9)搭載便】

B787-9はB787-8の胴長タイプで、ビジネスクラスシートはSky Suite787(SS9)と名付けられているが、シート的にはSS8と変わらない。