バガボンド トリビュートポートフォリオホテル シンガポール(Hotel Vagavond Singapore)宿泊記

前日のインディゴシンガポールカトンから、この日はザ バガボンド クラブ トリビュートポートフォリオ ホテル シンガポール(The Vagavond Club Tribute Portofolio Hotel Singapore)に御引越。もう先ずね、名前が長すぎて一行に収まらんで困るので、ここでの名称はホテルバガボンドで統一しますw

そんなホテルバガボンドは2015年末にオープンし、2016年11月にSPGに加盟したばかりの新興ホテルながら、目下シンガポールで最もホットなホテルの一つに挙げられる。

リトルインディア・マレー人街近くの異国情緒たっぷりなエリアに遺った1950年代築のアールデコ様式の箱を著名なフランス人デザイナーがホテルとしてリアレンジ。ホテル内にオーナー夫妻の個性あふれるアートがずらりと並ぶアーティスティックなホテルなんだと。その人気ぶりは絶大で、トリップアドバイザーが選ぶ2017年シンガポール・トラベラーズチョイスアワードでNo.1 Top Hotel・No.2 Best Service Hotel・No.3 Luxury Hotelと3部門でトップスリー入りを果たしている。SPGの中でも独立系高級ホテルを厳選したトリビュート・ポートフォリオブランドに恥じないラグジュアリーホテルであると言えるだろう。


MRTの最寄り駅はLavender駅になるのかな。駅から10分くらい歩くことになりそうなので、ホテルへの移動はタクシーで。話題のホテルとはいえオープンしてからの日も浅く、全41室と非常にこじんまりとした隠れ家的ホテルだからだろうか、タクシーの運転手もホテルの存在を認識していなかったが、通りの名前と番地を伝えてなんとか無事到着…すると、何故だかホテル玄関口には今にもpee peeしそうな格好のオス犬を模した植木アートがw。植木アート⇒分かる。犬のアート⇒うーん、まだ分かる。しょんべんの格好した犬⇒ファッ!?。奇抜なウェルカムアートに度肝を抜かれつつ、館内へと入る。

ロビーフロア

ひだり みぎ
中もなんか凄いwエントランスはビビットな赤を基調としたド派手なクラブみたいな内装で、訪問客の度肝を抜くゴールドの各種オブジェや奇抜系アート・絵画等々が利用客を迎えている。


こちらがロビーなんですが、チェックインカウンターのデスクがまさかの今にも走り出しそうなサイの像w。なんかスタッフも堀の深い芸術品ようなお顔立ちの方ばかりだし、他の宿泊客も美男美女的なカップルだらけ。こちらはオッサン一人で強烈な場違い感を味わうことに。カクテルアワーはちょっと空気読んでネクタイにジャケットしたまま参戦しちゃいましたわw

【SPGプラチナ特典】
ラウンジでの朝食アラカルトメニュー 07:00-10:30
ラウンジでのアラカルトラウンジメニュー 11:00-16:00
ラウンジでのオードブル&カクテルタイム 16:30-18:30
1室1泊につきSG8のランドリークレジット
500P・朝食・ローカルギフト(カード型USBメモリ)から一つを選択

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奥はラウンジ「バガボンドサロン」とバースペースになっていて、こちらもオーナー夫妻が蒐集した貴重なアンティークや各国アーティストによるアート作品が満載のアートギャラリーとなっている。美術館のようで、アート好きに方には最高のStaycationになるでしょう。

なんて強烈なホテルなんだ…とチェックインを済ませエレベーターに乗りこんだら、再び衝撃が…

エレベーターのドアが開くと当時にパッと目に飛び込んでくるこのアート、なにこれ(笑)まるで世界の最期を表現したようなダークで意味不明なアート…しかもこれ絵ではなく映像になってて気持ち悪いw

部屋:コートヤードクラブルーム

客室のカテゴリーは「Classic」「Courtyard Executive Club Room」「Deluxe Executive Club Room」「Junior Executive Club Suite」「Art Executive Club Suite」「Vagabond Executive Club Suite」の6種。面積は22平米~とすっごく狭いのだが、イタリア産大理石とガラスモザイクの豪華バスルームにエトロのアメニティ・マホガニーの家具・400スレッドカウントのエジプトコットンシートとグースダウン枕から成る高級寝具・客室内に散りばめられた各種アート作品・コンプリメンタリーのネスプレッソや持ち出し可能なスマホデバイスなどなど、どの部屋をあてがわれても上質なステイが約束される。
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今回は最安値のクラシックルームを予約していたが、SPGプラチナ会員ということでアップグレード頂き、中庭付きのCourtyard Executive Club Roomに通された。ベッド周りはロビー同様に「アート作品攻め」となっているが、全体的な部屋の印象としては意外にもウッディーで落ち着いたムード。


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ネスプレッソは「Grey Gaucho」「Black Panama」「Red Fedora」という拘りの三種。

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ネスプレッソマシン・電気ポット・バスローブ・金庫・冷蔵庫等々、滞在中に必要なものは全て揃っているので不満はないけれど、強いていうならば、やはり22㎡の部屋は非常に狭い。ドアを入って直ぐのデスクにもごちゃごちゃと色々な小物が置かれていてスペース的な余裕は全く無いし、まったりと部屋で寛げるといった感じではない。

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水周りも狭いながらも一切の手抜きなし。エトロのバスアメニティー・強力なドライヤー・上質なバスローブ・トルコ産で地厚なタオル類など、一つ一つの備品の質が高いのも人気の秘訣なんだろうな。


ただ、びっくりしたのは中庭。おー中庭あるわーと思ったらもう一つの部屋と共有で、いきなり隣の部屋からいやらしい系ネグリジェ姿の白人女性が出てきてお互いにビックリした。良かったよこっちも半裸とかじゃなくてw

ラウンジ

クラブルームの宿泊客はオールデイでコーヒーが飲める他、朝食やイブニングカクテルをロビーフロアのバガボンドサロンで楽しめるのだが、時間帯が超絶微妙。朝食は07:00-10:30と始まるのが遅いし、オードブル&アルコールタイムは16:30-18:30と逆に早い!会社勤めの人だとゆっくり朝食を取る時間もあまり無いし、仕事終わってホテル戻ったらカクテルアワー終わってるなんてことになりかねん。御勤め人が泊まるというよりも、やはりベケーションでの利用客が圧倒的なんでしょうか。
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どうですか、このアート攻めなサロン。そう、ラウンジというよりもアートサロンと言った方がしっくりくる。

なんでも芸術家支援の一環として「Artist in Residence Programme」というプログラムを組んで、芸術家がホテルに泊まり込みでアート活動を出来るような支援もしてるんだと。プログラムに参加するアーティストは1週末の短期から2週間程度の滞在中にサロンで独自のアートを披露したりして、他のホテル宿泊客と交流するらしい。中々面白そうなプログラム。自分の滞在中には残念ながらプログラムに参加中のアーティストはいなかったけど、ほぼ毎月誰かしらが参加してるらしいので、運が良ければ芸術家の卵と知り合いになれるかも!


バーカウンターにはツタンカーメンっぽいのが鎮座。

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イブニングカクテルのミールは質は良いながらもバリエーションには欠け、つまみ程度の物しか用意されていない。まぁドカ食いフードファイトを許さない雰囲気なので、ミールが充実していたとしてもドカ食いは出来そうにないけれど。

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ドリンクセレクションはAylesburyのウォッカ・Monkey Shoulderのスコッチ・Martin Miller’sのジン等々と一味違う。アタランギのワインも値段の割に円やかで飲み易かったし、飲み物にもこだわってるんだろうな。ジンジャエールもジンジャーが効いててすっごい辛かった。


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朝と午後のラウンジ飯はアラカルトのオーダー制。運ばれてきたミールを見て思わず「oh so tiny?」と思わず本音をこぼしてしまったら、足りなければどんどん頼んでくださいなーとのことだったので救われた(笑)

ホテルヴァガボンド トリビュートポートフォリオ/Hotel Vagabond, A Tribute Portfolio


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ホームページ:http://www.hotelvagabondsingapore.com/
住所:39 Syed Alwi Road, Singapore 207630
電話:+65 62916677
チェックイン: 15:00
チェックアウト:12:00
SPGカテゴリー:5


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エルミタージュ トリビュートポートフォリオホテル ジャカルタ 宿泊記

ようやくだ。昨年度は志半ばで断念せざるを得なかったSPG全11ブランド制覇の夢、漸く達成することができた。

今夏にエレメントを落城させリーチをかけてからというものの約3か月、ようやく最後の難関A Tribute Portfolio Hotel”を攻略して悲願達成。同時に今年のSPG滞在数44・宿泊数75となり、Your24の特典も手にすることができた。

まだまだホテル数の少ないトリビュートポートフォリオ、アジア専の自分の修行先はもちろんエルミタージュ・ジャカルタとなる。今でこそシンガポールとバリに新たに開業したので選択肢が増えたけど、つい最近まではアジアだとジャカルタかキロロの二択だったもんな。来年度はエレメントもクアラルンプールで開業する等、今年よりは負担少なく全ブランド制覇が出来そうだ。

さて、そんな拙僧の修行先であるエルミタージュ・ジャカルタは、ジャカルタの中心地のメンテン地区にある。オバマが幼少時代に通った学び舎があるような高級住宅地で、門番や女中を抱える御殿や屋敷がズラリと並ぶ閑静な環境の中にある。

細い道が多く入り組んでることに加えて一方通行も多く、周辺をウロウロと走り回った末、ようやく白亜の大宮殿のようなエルミタージュホテルが目の前に現れた。SPGの提携する前もエルミタージュホテルとして営業していた筈だが、タクシー運ちゃん内での知名度は低い。

要塞かのようにも見えるこの美しきジャワコロニアルの建物は、1923年に建てられたオランダの電気通信局がリニューアルされたものらしい。旧宗主国の遺構を文化資産として積極的に活用するあたりにもインドネシアの懐の深さを感じるな。戦後補償うんぬんと…

ヴィンテージ物独特の魅力がプンプンして、館内に入る前から優雅な気分にさせられる。

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天井が高く、全体をホワイトで統一した明るいチェックインロビー。磨き上げられた大理石の床や調度品の格式の高さは歴史ある宮殿さながらで重厚感ある造りだが、ピッカピカの白を基調としているので決して重苦しさは感じない。デザインホテルズもそうだけど、SPGは提携先を使ってローリスクでホテルブランドのバラエティーを上手く広げてきたな。結局マリオットに買収されたけど。


チェックインをお願いするとすかさずウェルカムドリンクと冷たいおしぼりが提供される。ホテルスタッフも美男美女揃いで一人一人が礼儀正しく、素晴らしいホスピタリティ精神を持っている。流石、ジャワ伝統のおもてなしを謳うことだけある。

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客室エリアへはルームキーが無いと入れない仕組みになっているので、ホテル内は安全だし静か。全90室で宿泊客も多くないし、ジャカルタの喧騒に疲れきった身を静かに癒す療養先としてはもってこいだな。

部屋はSPGのスイートナイトアワード効果によりエグゼクティブスイート。ドアを開けてすぐ目の前に広がるのがリビングルーム。奥にバスルーム・ベッドルームと続き、それぞれのエリアは引き戸で分けることができる。
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天井にぶらさがるシャンデリア風のランプや大理石の床にテーブル、チェアのファブリックなんかに格式の高さが表れている。もっとアジアンアジアンしてると思ったけど、オランダ海上帝国の役所だった建物が使われていることだけあって、印洋折衷的な内装にしているのだろうか。洋風の箱にジャワ要素を散りばめましたといったテイストで、嫌味の無いゴージャスさが演出されている。

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一番奥のベッドルームには豪華なカーペットが敷きつめられたり、ヘッドボード上にジャワの伝統織物が掛けられたりと、全体として気品の高さを感じさせる空間になっている。寝室まで白一辺倒じゃ落ち着いて寝れやしないからな。

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中庭を見下ろせる優雅なバルコニーなんかも付いちゃって。


ダブルハピネスの壺やジャワ陶器、植民地時代のジャワの市民生活を描写したレトロチックな絵画なんかもさり気無く飾られちゃったり。

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水周りはコンパクト。レインシャワーとハンドシャワーの両方があるものの、このクラスのホテルのスイートルームにしては珍しくバスタブは無し。

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バスアメニティは気合のETRO。


そんなこんなで素晴らしい空間での優雅なひと時を堪能していると、突如としてピンポーンとベルが鳴る。プラチナギフトをお召し上がりあれーと。ここでも御膳が三段トレイになっていたりと、演出が一々凝っている。

館内:
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ロビーフロアは天上がバカ高いので、縦長の写真が増えてしまう。

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客室数100未満のブティックホテルだけど、屋上にはエレガントなインフィニティ・プールとオマケレベルながらもジムもある。

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ルーフトップバルコニーもまた雰囲気良し。周囲が閑静な高級住宅街なんで、外に出てても一定の静けさが保たれていて、とてもジャカルタらしくないんだ。

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全周辺に高い建物がないので、ジャカルタの夜景が存分に楽しめる。良いな~、この隠れ家的雰囲気。そもそも、エルミタージュってフランス語で隠れ家という意味らしいんでね。そこ、オランダ語じゃないんだ!って思わず突っ込みそうなところだけど。

クラブラウンジは無いので、SPGプラチナだと代わりにロビーフロアのエルミタージュ・ラウンジで使えるカクテルアワーサービスバウチャーを頂くことができる。
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豪華な革張りのソファーや生花が配され、シックでエレガントな雰囲気。


プラチナ会員用メニュー。食べ飲み放題ではなく、Foo・Drinkを一種類ずつ選択するシステム。オリジナルカクテルも選べるあたりが気前良い。

ジンベースでスパイスが効いたシグネチャーカクテルとBramble Van Javaに3-Tier Delicacyを選択。
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ディナーを頼もうと思ったんだけど、一品だけで腹一杯。翌朝は04:00起床と朝が早かったので、今回は一杯のみで解散。

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朝が早くホテルで朝食を食べれなかったのが大きな心残りだが、私の失望ぶりを見てか、きちんとチェックアウト時に朝食ボックスが用意されていた。配車対応も問題無かったし、フロントから車へのエスコート対応も完璧で、好印象を持ったままホテルを後にすることができた。これが1万5-6千円なら安い!

アホみたいな渋滞や理不尽なアレコレで何かとストレスの溜まるインドネシア生活に疲弊しきった心身を癒す為の週末リフレッシュステイには本当にもってこい。既存のメリディアン・シェラトン・ラグジュアリーコレクションに加えて2016年にはシェラトングランド・ウェスティン・フォーポイントが新規開業したイケイケなジャカルタ。2017年には2つのアロフトがオープンするなどSPGホテルの選択肢は多いけど、エルミタージュは要リピート決定。

エルミタージュ トリビュートポートフォリオホテル ジャカルタ


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住所:1 Jalan Cilacap, Menteng, Jakarta
電話:(62)(21) 3192 6888
SPGカテゴリー:4(ポイント宿泊=10,000ポイント~)

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