モスクワのニコルスカヤ通りとグム百貨店

せっかくモスクワまで来たので、モスクワの象徴たる赤の広場とクレムリンに行ってみることに。


宿泊先のセントレジスがあるルビャンカから赤の広場までは道一本。しかも通りはかなりゴキゲンな感じの歩行者天国になっていて、ストリートミュージシャンやジャグラー、更には記念写真を撮らせて金をせびるレーニンやプーチンのそっくりさんも出没したりと、フラフラと歩いているだけで楽しめるようになっている。

脳内BGMでジンギスカンをオン。コサックダンスをしたくなるような妙なハイテンションで赤の広場へと進撃する。

モッスカウ!モッスカウ!


ルビャンカと赤の広場とを結ぶニコルスカヤ通り。ヨーロッパ的なオシャレな建物が一直線に並んでインスタ映えする通りなのに、上に掛かったネットが邪魔すぎる。


夜はこんな感じのイルミネーションになって綺麗なんだけど、昼間は写真撮影の邪魔になるただの落下防止用安全ネット。

スーパーマーケット:Daily


ニコリスカヤ通りには土産物屋や観光客向けの洒落たカフェにレストランなんかが殆どなんだけど、セントレジスの近くには便利で庶民的なスーパーマーケットもあったりする。

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ビールが安く、0.5リットル缶が50ルーブル(≒87円)~。ロシア人からしたらビールなんてアルコール度数の低い飲み物は清涼飲料水扱いなんだろうなw これはビール党にとっては幸せこの上なし。

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やっぱり酒の肴はサーモンにキャビアなのだろうか。


ロシア土産の定番中の定番であるクラスニー・アクチャーブリの板チョコもお手頃価格。

土産物屋

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土産物と言えば、やっぱり人気はプーチングッズ。お馴染みのソ連関連パロディグッズはプロパガンダポスターやガスマスクが人気みたい。ガスマスクってw

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ここにもありました、チョイ悪系マトリョーシカ。マイケルジャクソンの顔が白くなってヤサグレた感じになっていったり、レディガガの顔が整形(?)で変わっていったりというブラックジョークの効いたマトリョーシカも多く、見てるだけで楽しめる。決して欲しいとは思わないですがw


そしてロシア帽の数々。ウサギやミンク、狼と様々な毛皮があり、デザインも様々。貴方だけの一品がみつかること間違いなし!

グム百貨店

買い物の仕上げはニコリスカヤ通りの終点にあるグム百貨店で。外から見るとどこかの宮殿のような威厳ある建物だが、内部は立派な百貨店になってます。
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帝政ロシア時代の1893年にヨーロッパ最大のショッピングアーケードとして完成した歴史ある百貨店。スターリンの独裁政権下では政府に接収されて国営デパートとなり、一部は秘密警察のオフィスとしても使用されたそうだ。

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内部も宮殿かのような豪華な造りで、光が注ぎ込むガレリアが視界の果てまで続いている。旧ソ連の国営百貨店とはいえ社会主義的な古臭さもないし、西側の企業も多く店を構えているようである。

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この日はちょうど収穫祭ということもあり買い物客も多く、バスケット一杯に積まれた色鮮やかな野菜や果実からもロシアの豊かさを感じることができた。


重厚な石造りの建物で見るからに庶民を寄せ付けない超高級百貨店なんだけど、入ってみたら飲食店は意外と大衆的なところも多く、一休憩するのにもってこい。取れたてキャロットの生絞りジュースなんか200mlで70ルーブル(≒120円)、季節の野菜がモリモリに詰め込まれた具沢山のサンドイッチも250ルーブルと全然アリ。


こちらは農場直営店の肉やかな。目の前で赤いエプロンを垂れ下げたロシアのぽっちゃりあ母さんが肉を売り捌いたりしてる。



あとはやっぱり魚介類が豊富。北の国は魚が美味しいのはどこも同じっすね。北方領土が戻ってこないわけだw


キャビアバーも。社会主義時代の平等主義はどこへやら、身なりの良い人たちがお昼からキャビアにウォッカにと宴会を開いてました。


貧民のワイはジェラート1玉=100ルーブル(≒170円)がお昼ご飯。

あと、グム百貨店の地下のトイレが豪奢な造りで凄いって聞いてたんだけど…排泄し忘れる痛恨のミス!


そんなこんなで買い物を楽しみながらニコルスカヤ通りを歩き、モスクワの象徴・赤の広場が目の前に広がった時はちょっと感動しましたね。

こっから聖ワシリイ大聖堂とクレムリンを見てきます。


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ボージョーアウンサンマーケットとヤンゴンのインド人街

お次はサンダルを調達しにヤンゴン一の買い物スポットとして名高いボージョーアウンサンマーケットへ。ちょこちょこっとした衣類や雑貨から値の張る宝飾品や骨董品まで何でもござれなマーケットで、とりあえずここに行けば土産物が揃うというミャンマーでも一番のマーケットらしい。

マーケットの南側に広がるインド人街を突っ切って行く。いや、横浜の中華街みたいにゲートがあるわけでもないので、正直本当にインド人街なのかも分からないんだけど、カラフルなサリーを身に纏った人を見たりスパイスの匂いがしたりするので、多分、インド人街。

5階建てのカラフルな建物がびっしりと通りの両側に並ぶヤンゴンのダウンタウン。一見すると似たような建物が並ぶ似たような路地ばかりのように思えるが、カラフルな建物の一つ一つをよく見ると中華風だったり洋館風だったりと実に個性的。

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植民地時代の面影を残しながらも、徐々に活気にあふれた大都市へと変貌する過渡期にあるのかな。歴史ある仏塔や植民地時代の建物、混み合った古い通りなどが、近代的なビルと混ざり合い、町全体が混沌とした雰囲気に包まれている。



インド系住民が多いエリアには映画館もあり、インド系の歌って踊る系映画の放映前には大変な行列ができていた。娯楽が少ないミャンマーでは、映画がまだまだ大人気だそうだ。


露店に隠れたヒンドゥー寺院。

ここら辺は中華街かな?明らかに周囲の人々の顔立ちが変わってきた。
ミャンマーは地理的にはインドと中国という2つの大国に地続きで挟まれている。それ故に古来から人が行き来し、言葉と文化と血とが交じり合ってきたのだが、東から見るとミャンマーまではぎりぎりモンゴル系というかアジア系の顔つき。それがミャンマーを越えバングラディッシュあるいはインドに入ると一気にインド・アーリア系の顔つきになってくる。その点で、人種の分水嶺がこのミャンマーということになるのだろうが、ここら一帯はミャンマー人とインド人・中国人との混交が進んいるのかアジア人種のメルティングスポット感が凄くて奥深いエリアになっている。

路上に出た露店のごっちゃごちゃ感も半端無い。食べ物も日用品もガラクタも、車が通れるギリギリのところまで露店がせり出して賑わっている。

どんな物が売られているか見てみると…
人気商材ナンバー1:フルーツ
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ジャックフルーツ・パイナップル・パパイヤ・ドラゴンフルーツ・ウリなどなど。必要とあらばその場で解体され量り売りで売り飛ばされていく。

商材ナンバー2:靴
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ニューバランスのNが反対でキリル文字のИ,になってたり、アディダスが三本線ではなく四本線になってたり…。


FilaならぬEila…ちょっと違うんだ。ちょっと違うんだけど皆さん普通に試し履きとかしてた。靴なんて履ければ良いもんですからね、本来。

商材ナンバー3:本
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高僧や共産党の偉人の自伝風教本だったり、コメディー風仏教本だったり。アニメ風タッチの作品が人気のよう。


どういうルートでヤンゴンに辿り着き誰が必要としているのか知らないが、「ビッグコミック」や「新編 新しい社会5下」といった日本語タイトルも。


そんなこんなでヤンゴンの街歩きを楽しんでいると、インド人街の細い路地の突き当りにボージョーアウンサンマーケットに見えてきた。

ボージョーアウンサンマーケット


歴史は古く、イギリス植民地時代の1926年に建てられた。もちろん当時はボージョーアウンサンという名前ではなく、スコットマーケットと呼ばれていたそうだ。

思ったより広くてきれいな内部に入ってみると、待ってましたとばかりに何人もの少年少女が日本語で話しかけてきて囲まれた。提携店に連行して買わせることで店から得られるキックバックで生計を立てているのだろう、「良い店を知っている」とか「買い物を手伝う、何が欲しい?」とか、とにかくあれやこれやと買わせようと、だいぶしつこく絡んでくる。

私に時間を費やした挙句に買わないってなったら向こうにも失礼だろうと思ったので早速買う気はないと伝えたところ、どこで覚えたのかという汚い日本語で悪態をついてきやがる始末。まぁヨーロッパのジプシーの子供ように集団で観光客から盗みを働いたりカツアゲしたりするようりは健全かとは思うが、これはこれで頂けない。彼らが語学能力を他の場所で発揮してくれることを願う。

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細り路地に入ってみるとベトナムのベンタイン市場のようだけど、食料品が売られていないので変な匂いが充満したりして無いし、思ったり整然としてる。日本語使いの輩以外はしつこい押し売りもしてこないし、細い路地に入ったらゆっくりとマイペースで買い物を楽しめる。

マーケットの外にも商材ごとの販売コーナーが広がっている。テナント料の違いなのか店主の商魂の違いなのか分からぬが、外の店舗の方が安い印象。

やはりよく見かけるのはロンジーの生地やミャンマー文字が書かれたエスニックなTシャツにエコバッグなんかを取り扱う衣類品店。バッグが5,000チャット(≒400円)~、Tシャツは3,500チャット(≒280円)~と比較的リーズナブルで、柄も色々と用意されている。


こちらは高級感を微塵も感じさせないDiamond Empire。宝飾品販売区とのことで、金やミャンマー産の翡翠を扱う店が並んでいた。

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ミャンマーでは寺院で靴を脱いだり履いたりするのが面倒なんで安物の草履風スリッパを5,000チャット(≒400円)で購入。しっかりとした頑丈な作り出し、デザイン的には申し分ないのだが、鼻緒が固すぎて足の第一指と第二指の内側が痛くなってしまうのが欠点。靴擦れと同じで馴染んできたら問題ないんだろうけど。


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買いたかったサンダルも調達できたし、最後にニューボージョーアウンサンマーケットを楽しんでからホテルへと戻ることに…と思ったけど、特にこちらは見所無し。オールドボージョーアウンサンマーケットと売られてる物は殆ど変わらないのに高かったし、店舗数も現時点では圧倒的に少なかったので。

【ボージョーアウンサンマーケット(Bogyoke Aung San Market)】

営業時間:火~日 8:30~17:00
所用時間:さらっと見ると30分、じっくり見ると無限



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オマーンらしさを味わえるマトラスークとオマーン湾 

そういやマスカットに来てから観光らしい観光は殆どしてなかったな…ということで、マスカットで最もツーリスティックな場所であろうマトラスーク(Mutrah Souq)でも冷やかしにいくことに。

ルイからマトラまでタクシーをエンゲージして10分ちょい、運賃はOM1.5だった。ルートタクシーを拾えればOR0.2で行けるようだったが時間が無かったので仕方ない。
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真っ白いルイの街並みを抜け、ゴツゴツした岩山が見えてきたらもうそこはオマーン湾沿いのマトラ地区。海岸道路沿いのメインストリートを中心に観光スポットが並ぶマスカット一のツーリストエリアである。


マトラで先ず立ち寄るべきがマトラスーク。日本でいうところのアーケード街のような感じで、屋根付きの通路の両側に土産店や雑貨店など細々とした店舗が所狭しと並んでいる。


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細い路地が幾筋にも分かれ迷路のように入り組んだスーク内部。スパイスや乳香の香りが充満し、何ともアラブな世界観が広がっている。

アラブな香水や色鮮やかなアラビアンランプ、ペルシャ絨毯、金銀製品といったエキゾチックな土産が所狭しと並ぶ。ただ、メイドインオマーン率は案外低く、中東っぽいもの、ペルシャっぽいもの、トルコっぽいもの、インドっぽいもの等々、各店舗がとにもかくにもエスニックな物をかき集めて押し並べているといった印象だ。
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物売りの人達もメイドインオマーンは少なそうで、ここでも印パ系の男がマイフレンドマイフレンドと絡んで雑多なものを売りつけようと活躍してる。首都マスカットに住む裕福なオマーン人はこんなところで観光客に媚こびへつらって怪しい雑貨を売って小銭を稼いだりしないのだろう。

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これぞエキゾチックの祭典!とばかりに異国情緒溢れる商品が並ぶ中でも、やっぱりカラフルな中東風ランプ、ハンジャール(半月刀)、ティーポットの金銀製品がゴージャスで目を引くな。チープな製品も多い中で、これらは結構本格的な作りのものも多く見受けられた。


やっぱり男は国旗・国章・コイン・切手などあらゆるものに描かれるオマーンのシンボル的存在のハンジャールだな。チープな土産用から、日本で持ち歩いていたら銃刀法違反で取り調べを受けてしまうようなでっかくしっかりした純銀製の刀まで多く売られていて、男心を擽ってくれる。

そんなエキゾチックなスークの反対側まで歩いてみると、潮の匂いが香ばしいオマーン湾(残念ながらオマーン湖ではない)のカブース港に出た。 海岸に沿って遊歩道が整備されており、通りに沿って白い壁の住居やモスクなどが整然と立ち並ぶ。青い海と白い家…切り立った岩山を背景にした純白のオマーン建築とインディゴブルーの海と空とのコントラストが非常に美しい。
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真っ白な建築群と砦付きの岩山が絶壁かのように港湾をぐるりと取り囲む。インド洋の覇者・海洋帝国オマーンが誇る要塞都市ですわ。

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ドバイやアブダビの様な派手さはないけれど、道路や公園は整備されていて白い街はどこも清潔で綺麗。程よい具合で緑も配されているし、人口密度も低いのでインド人やパキスタン人と肩をぶつけながら街を歩く必要もなし。非常に開放的で海風を受けながら散歩するのが本当に心地良い。

こんなにゆったりしたところなんて知らなかったわ、オマーン。怪しげな名前から名前だけは知っているが実情は何も知らないという国の代表格的な国だけど、治安も良いし中東デビューには最高の国だと思う。
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海岸の直ぐ近くまで迫る岩肌を活かし、マスカット港の入口にはオマーン湾の輝く青い海を見下ろすように幾つかの砦が言わばの高台に設けられている。
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これらの砦はポルトガル植民地時代の名残である。15世紀前半までは小さな漁村に過ぎなかったマスカットだが、アラビア半島の玄関口として16世紀初頭に重要な貿易の中心地へと発展。この流れを見たポルトガル人はオマーンに攻め入り植民地化し、要塞を築いてインド洋での海上交易を150年に渡り支配したのである。


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こちらはマトラフォートと呼ばれる砦であるが、残念ながら一般公開はされていないので外から眺めるだけとなる。

今宵の酒のあてにとスークでピスタチオを買ったくらいで特に何をしたってわけでもないんだけど、最後にマトラスークとオマーン湾でマスカットらしい空気触れることが出来て良かったわ。しょっぱいオマーン湾の風を受けながら、オマーンを思いっきりマンキツさせて頂きましたw サンキューオマーン、フォーエバーオマーン!

【マトラスーク(Mutrah Souq)】



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ウルムチ国際大バザールと二道橋市場

さて、零下10度を下回る極寒のウルムチで何をするか。

最寄りの海から2300kmほどの距離があり、地球で最も海から遠い都市と言われるウルムチ。敦煌やハミ、トルファンのさらに奥というと砂漠と山脈しかない西域の僻地というイメージを抱いてしまいがちだが、実際には天山山脈の麓に上海や深センなどと何ら変わらぬ驚きの大都市が形成されている。街の中心部には有名ブランドが入る大型モールや高層ビルが軒を連ね、街にはオシャレな装いの若い漢族男女がスマホをいじくりながら歩いていますからね。

そんな大都市ウルムチの市内には、残念なことに観光資源は殆ど無い。唯一観光地らしい場所と言えば国際大バザールくらいのものだけど、ここも訪れた旅人たちからは不自然に作られたはりぼて感満載のショッピングモールと扱き下ろされてしまっているし。さてウルムチで何をするべきか。

一日中ホテルに籠りっぱなしもなぁ、かといって郊外まで出るのも億劫だし…ということで、考え抜いた末にはりぼて感満載の国際大バザールを見に行ってみることに。シェラトンからバザールへ直で行けるバスが無かったので、先ずはバスでウルムチ南駅へ。

ウルムチの冬は過酷で、1月の平均最低気温は零下19度。酷い時には零下30度を下回るとか。雪山あり、氷柱トラップあり、道路凍結有りと、完全にアイスクライマーの世界である。

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ウルムチ南駅は蘭州からの蘭新線・阿拉山口駅からの北疆線・カシュガルからの南疆線の終点起点となっていて、駅前は旅館や市場も多くワイワイ賑やかな雰囲気だ。


それにしてもウルムチの中心部には本当に漢族が多いなぁ。新疆にいるという実感がわいてこない。

ただ、国際大バザール近くの二道橋マーケット周辺なんかはウイグル色が強く、エスニックな街並みが広がっている。

これでも随分と行政による再開発が進んでしまっているらしい。少し前までは更に古朴とした雰囲気だったとか。


どれもこれも色彩が派手だし、ここら一帯では女も男も絢爛多彩な民族的服飾を見にまとっているので、とにかく街中がカラフルだ。

二道橋マーケットに入ってみる。
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ここで商われているのは新疆各地及び中央アジア各国の伝統的手工芸品や生活用品であるようだ。数元程度の使い捨て食器や繡花小帽から様々な図案をした数万元の本格的ウイグル地毯や高級和田玉まで何でも揃っている。

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このフロアには干し果物や飲食ブースが立ち並び、漂う空気には様々な香りが入り混じっている。

続いて、ローカル色の強い二道橋マーケットから観光客向け要素の強い国際大バザールへ。

尖塔にモスクらしき玉ねぎドーム屋根…潔いほどにこってりこってりしたイスラム建築がお出迎えだ。

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このバザールは2009年のウイグル騒乱の現場となった場所であるらしく、今でも厳重な手荷物検査が行われてる。

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うーむ…噂に違わぬハリボテ感。シンボリックなイスラム風な塔やテントなんかが設置されている。


ラクダやピラミッドまであるし…。

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オフシーズンの為かバザール内の各店舗には客が殆んどおらず、全くといっていいほど活気がない状態だ。一番人気が同じ敷地内のカルフールというんだから笑えてくるわ。皆さん他の店は眼中にないといった感じで、荷物検査を受け敷地に入ってからカルフールに直行だったもんな。

そんな冴えない国際大バザールではあるが、お土産色ばりばりのイカしたコーナーなんかもある。
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煌びやかだー。ウイグル族の工芸品や民族衣装、トルコ絨毯、ロシアンなマトリョーシカ、これでもかと金ぴかに輝く装飾品に中央アジア的調度品などなど、見慣れない西方の土産物の数々が…。アラブと中央アジアと東欧とがごっちゃになった詰め合わせ感が堪らない。


その他、ウイグルハットにウイグルナイフ、革製品、シルク、弦楽器などなど多種多様なカラフルウイグルグッズがフロア一杯に敷き詰められている。


もちろんの和田玉も。新疆のホータン地区(和田地区)で採取される中国の国石だ。嘗ては皇帝一族しか持つことのできなかった希少価値の高い和田玉、ここは記念に一個…とも思ったけど、高い。ひたすら高い。翡翠相場までバブル化してるとは聞いていたけど、ちょっと買う気が失せるくらいのお値段だったので、ここは泣く泣く撤退。

やっぱり基本的には観光地価格なのかなぁ。手っ取り早く中欧アジア全域の土産物が調達できて便利だとは思うんだけど。

【ウルムチ国際大バザール】

住所:解放南路8号
営業時間:10:00-20:00(5-9月)・10-4月(10:30-19:30)

【二道橋市場】
住所:解放南路37号
営業時間:10:30-19:30

カシュガルのバザールで防寒具を調達する

中国の中の異国、カシュガル。 辺りに立ち込めるワイルドな羊肉と強烈な香辛料の匂い、どこからともなく聞こえてくる楽し気な民俗音楽、町を行き交うエキゾチックな顔立ちのトルコ系の人々にロバ、そして各所に配備された武装治安維持隊。複雑な事情を抱えた実に異国情緒に溢れる町である。

残念極まりない内容で痛く失望させられたカシュガル地区博物館より、寧ろカシュガルの町を歩いていた方がウイグルの生活の息吹が感じられ面白い。急速に漢民族による町の再開発が進んでいるとはいえ、まだまだ町の中にはウイグル風情に溢れる一角も残っている。
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街角に吊るされた生々しい肉の塊がその場でブッタ切られて小売りにされてたり。


痩せ細った軟弱そうなロバが物資の運搬に一役買ってたり…。


そんな異国風情満点なウイグル旧市街地の解放路を歩いていると、「大バザール」という場所に行き当たった。もともとは新疆各地から集まるウイグル人の為の一大交易市場だったのが、民族用品に土産屋や食べ物屋なども集積してきたことで観光客まで引き寄せられるようになり、今ではカシュガルを代表する観光名所として日々活況を呈しているらしい。


重厚なゲートを配した入り口に金属探知機を手にした保安検査員が配属されていたりと物々しい雰囲気だけど、勇気を出してちょこっとマーケットの中に入ってみる。


明らかに漢族の市場とは異なる独特の雰囲気だし、観光客用の似非感満載なウルムチのマーケットに比べてもこちらは随分と地元密着系な内容のようである。

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自称“デパートメントストア”で売られているのは靴底や厚手の手袋・靴下といった日用品。ニット帽やマスクといった防寒対策の為の小物も多く売られてる。

食べ物もローカル色が強く、ピラフや麺・鶏の姿焼き・羊肉の串物・ナンなんかのウイグル食がライブキッチン方式で煙と香りを上げながら調理されている。
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ナンなんか凄くて、様々な種類が売られている。ここに来るまでは「インドっぽいナン」「ちょっとインドっぽくないナン」の二種類くらいに考えていたナンであるが、ナンと一口に言っても色んな種類のナンが作り分けられているみたいだ。直径10センチ程の小ぶりな作りで、牛乳や卵を混ぜ込みサクサクとした食感の“トカチ”、厚さ5センチ程で中心が窪みになっているモチモチとした“ギルデ”、表面に芸術品のような花紋が押され、玉ねぎや胡麻がまぶされた“アク・ナン”などなど、材料や製法、形状によって多くの種類に分別されているらしい。今後の人生に余り役立たなそうな、どうでもいい豆知識である。

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その他にも、皮を剥がしたばかりの羊を店先に吊るした肉屋や、店先で店主がテンポ良く大道芸かのように熟練の手捌きで麺を引き伸ばすラグ麵屋等々、露店の種類は豊富。その中でも、中央の窪んだ箇所に羊肉等の具材を載せたウイグル風ピザがこの日一番の売れ筋商品のようだ。


こいつがナンを焼く土釜で、釜の中に直径10cm程のナンが次々と鉄棒を使って投入されていく。ナンも窯焼きとは本格的である。


露店が連なった小路を進むと、常設の屋内マーケット街に行き当たった。

通路の両脇に間口一間程の小店舗がずらりと並んでいて、煌びやかな生地や民族衣装・ウイグルナイフ・工芸品・シルク織りの絨毯といった土産物に適した商品、干しブドウなどのドライフルーツ、薬草や朝鮮人参といった漢方系、石榴・イチジク・瓜などの果物、各種日用品・雑貨類・衣類などが所狭しと店の内外に展示されている。
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縦横無尽に広がる路地。圧倒的な物量感で商品を陳列販売する商店が立ち並んでいるが、これらの店舗構成は決して無秩序ではなく、「シルク区」「工芸品区」など、各種商品がエリア単位で区分けされ集まっているようだ。

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こちら衣類コーナーの商品は他の市場と変わり映えしない内容だが、マネキンの下が裸なのが生々しい。


ストッキング陳列は足だけをぶら下げる格好で。取扱商品自体は至って普通であるが、商品の見せ方が実に斬新である。

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乾物と香辛料は全てが1斤単位の量り売りの商品ばかり。ひやかし半分で立ち止まりながら品定めをして歩こうもんなら、ウイグル商人たちが片言の北京語で「安いよ!美味いよ!買ってって!」と集中砲火を浴びせてくる。これがまたね。興味本位で値段を聞いてみると、こちらが外国人観光客と分かってか凄まじい価格を吹っかけてくる輩ばかり。

工芸品系の商店には木工の蒸篭や伝統楽器や陶器が目立つ。
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数あるウイグルの古典音楽の中でも特に有名なのはウイグル・ムカムという伝統楽器のオーケストラによって演奏される組曲で、なんとユネスコの世界無形文化遺産にも登録されているそうだ。確かにウイグル葡萄酒と舞踊の民みたいな印象は持ってたけど、ウイグルミュージックが世界遺産になっているとは知らなんだ。

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くっそ高いけど、絨毯・毛皮系も多し。


自分も防寒対策としてモッコモコニットの帽子とマフラーを各20元で調達。本当はロシアンマフィア風にロシア帽とクマの毛皮コートでバッチリ決めたかったんですけどねw

日用品から土産物まで揃う面白いマーケットだけど、なんか総じて値切り交渉が面倒臭かったわ。平気で漢族よりえげつない言い値をぶつけてきおって。

【カシュガル マーケット】



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【2017年新疆・敦煌・西安旅行記】