国境紛争地帯の世界遺産カオ・プラ・ウィハーン

本日はシーサケートを離れ、世界遺産カオ・プラ・ウィハーンの最寄町・カンターララック経由でウボンラーチャターニーへと移動する。


カオ・プラ・ウィハーン(カンボジア名=プリア・ヴィヒア)はタイ東北部のカンボジアとの国境に連なるドンラック山脈に残るクメールの山岳寺院で、2008年にはカンボジア名のプレアヴィヒア寺院で世界遺産にも登録された名所である。ただ、皮肉にも世界遺産への登録が同地に於ける紛争の引き金となってしまった。国境沿いに建つことから遺跡周辺4.6Km2の土地の帰属については係争中であったのだが、カンボジアによる単独での世界遺産登録が発端となり、2008年7月には紛争が発生、2011年2月と4月には両国軍の戦闘で計28人の死者が出るほどの戦闘が繰り広げられた。そんな一触即発の臨戦状態なもんで、2014年現在でもカオ・プラ・ウィハーン遺跡へは立ち入ることができないとされているが、まぁ折角なんで入れたら儲けもの程度の気持ちで行ってみることに。

*結論から言うと、タイ側からはやはり遺跡一歩手前までしか入ることができなかった。嗚呼無念。シェムリアップの旅行会社がツアーを組んだりしているし、カンボジア側からなら入ることができるとの噂もあるので、時間のある方はカンボジア側からのアタックを試してみられると良いかもしれない。

ひだり みぎ
世界遺産のくせしてカオ・プラ・ウィハーン遺跡への公共交通機関は整備されておらず、シーサケートもしくはウボンラーチャターニーからタクシーを2000B前後でチャーターするか、最寄りの町・カンターララック(Kantharalak)までバスで近づいてからタクシーをチャーターする移動方法が一般的のようだ。小生は後者を選択し、シーサケートのバスターミナルで朝飯の焼き鳥を食べてから意気揚々とローカルバスに乗り込んだ。

ひだり みぎ
カンターララック行きの5232番のバスは、どういうわけか小便の匂いが充満している。運賃は40B(≒120円)だが、壺を持って乗車してきた物乞いの方が運賃の回収係かと勘違いして40Bを寄付する痛恨のミス。

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シーサケートを出発したバスは国道221号線の一本道をひたすらひたすら南東へと進む。

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生温い風を浴びながらイサーンの景色を楽しみ、約90分でカンターララックのバスターミナルへと到着。世界遺産への基点となる町なのに、予想を下回る小さなバスターミナルで拍子抜け。

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町自体も真白い巨大なストゥーパがあるくらいで、他には見所が無い平凡な寂れた一地方都市といった印象。カオプラウィハーン遺跡がクローズしているからだろう、バイタクの運ちゃんも商売あがったりといった感じでご機嫌斜め。


「遺跡には入れないが、遺跡近くの断崖絶壁から見渡すカンボジアの大地は絶景だよ。」とのことで、とりあえずカオプラウィハーンの近くまで行ってみることに。ここから遺跡付近への往復の移動はバイタクで400B、トヨタの新車だと600B。荷物も持っているし日差しが強いので、こちらの車にお世話になる事に。


小学校の時の塾の先生にそっくりな運転手。良い人臭が顔から滲み出ている通りに良い人で、タイ語さっぱりの私にタイ語オンリーで積極的にガイドなども務めてくれた。日本語で「いや、分からないよ。」って困った顔で言われた時点で察してくれればいいのに、律儀に最後まで付きっきりで遺跡近くの絶景ポイントなどを案内してくれた。600Bはガイド料込だったのかな。

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カオプラウィハーンは国立保全森林地域にも指定された広大な森林地帯にあり、途中で入場料として100Bを徴収される。森林局管理料云々を支払うなどという情報もあったが、行きも返りも払ったのは支払ったのはこの100Bのみ。


遺跡への道はここで封鎖されているので、近くの駐車場にて渋々車を降りる。


駐車場横に建つこじんまりとした博物館。ここまで来ながらも遺跡へとは入ることができない悲しい観光客の為を思ってか、遺跡の写真なんかも展示されている。

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タイの東北部とカンボジアは東西に延びるドンラック山脈を境として南北に隣り合っているのが良く分かる。カオプラウィハーン遺跡はちょうどこの山脈の稜線付近に位置する為、長くカンボジア・タイ両政府の間でその所有権が争われてきた。俯瞰図を見る限り国境を形成するドンラック山脈はタイ側になだらかに傾斜する一方で、カンボジア側には崖となって切れ落ちた格好となっているが、1962年、国際裁判所によってカンボジア領と裁定されている。

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カオプラウィハーン(丘の上の尊い寺)というのは現在の呼び名であり、遺跡に刻まれた古文から、かつてはSri Sikharisvara(栄光なる山の支配者)と呼ばれるシバ神を祀る神殿であったことが分かっている。遺跡を構成する建築物は断崖の頂に建てられた大宮殿と塔,そして4つの楼門、これらが北から南へと一直線に伸びる長さ900メートルの砂岩を敷き詰めてできた参道の上に配置されている。最奥部の中央祠堂背後の絶壁は高さ約650メートルで、その下にはカンボジアに平原が広がり、 東にはラオスの山並みを望むことができるそうだ。

ひだり みぎ
カオプラウィハーン(ここではタイ側の呼称で統一する)の創建者はアンコール朝の創始者でもあるヤショヴァルマン一世。9世紀に寺院の基礎が築かれ、その後11世紀のスールヤバルマン1世が今日の寺院の規模まで改築したとされる。大平原を一望に見下ろせる戦略的要地の為にカンボジア内戦時にはこの地で激戦が繰り広げられ寺院は荒廃したとされる。ああ、こんなの見せられたら余計に行ってみたくなるわ。すぐ近くにあるんだし。

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博物館を出て遺跡方面へと進んでみると、長袖で暑そうなのについてくるドライバー。もしかしたら黙って国境を越えないよう私の見張りも兼ねてるのではと勘繰ってしまうほどぴったりとマンマークされていて、要所要所でタイ語で何かを話しかけてくる。

ひだり みぎ
こんな紛争地帯にも仏像が。


流石に領土を巡る紛争地帯だけあって軍人やら有刺鉄線やらの姿が目に入るが、軍人達は至ってフレンドリーで、やれ何処から来た、やれタイはどうだと笑顔で世間話をしてくるくらい。


遺跡に一番近いタイ側の高台はタイ軍の小さな駐屯地になっている。

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軍の駐屯地ではあるが、観光客WELCOMEオーラが凄い。No Photoと書いてあるのに、写真を撮るよう逆に勧められたり、軍用レーダー(?)を使ってカオプラウィハーンを見るよう促されたりと、おせっかいなくらいに良い人が集まるタイ軍には紛争による緊張感など関係無し。


遺跡はまだまだ先のようで、肉眼で僅かに捉えられる程度。


軍用レーダーで遠くに臨むカオプラウィハーン遺跡。遺跡まで向かう方法をダメ元で軍人に尋ねてみるも、やはりタイ側からはこれ以上先に進むことはできないし、いつになれば問題が収束するのか見通しもつかないとのことだ。代わりにカンボジアの平原を楽しんで帰りなさいと諭される。


カンボジア平原の絶景ポイントへと続く階段で崖を下る。


断崖絶壁から見下ろすカンボジア平原。「地球は緑だった!」とでも叫びたくなる美しい風景だ。これだけ美しい絶景にある山岳寺院だからこそ多くの旅人がカオプラウィハーンを目指すのだろうが、それがまた不毛な国と国の争いを増長させる。皮肉なものだ。

カンボジア・プノンペンのイカサマトランプ詐欺(未遂)

今日はプノンペン旅行の際に逢ったトランプ詐欺未遂の事を書こうと思う。当時はそれがトランプ詐欺の手口だとは気が付かなかったが、今になって調べるとなんとまあ多くの方が類似体験をしていたようで、自分もトランプ詐欺未遂に遭っていたことが分かった。
それはプノンペンからシェムリアップへの移動日、バスの出発時刻までは2時間半。思えば観光地巡りばかりをしていてホテル周辺は見れていなかったので、天気も良いし最後の最後でホテルの周りを探索することに。

ひだり みぎ
今回の宿泊先であるRoyal Innでの朝食。ビュッフェではなく、『Asian か European』という物凄くアバウトな選択を求められ、何も分からずAsianをチョイスしたところ、こちらのヌードルが運ばれてきた。隣の芝生は青く見えるではないが、Europeanを選択した奴が下品にむさぼり食ってたソーセージ+ハム+卵のコンボがやたらと旨そうに見えた。相手に選択を聞く時はもっと情報を開示しろよ!!

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ホテルのある通り。間口の狭い4階建ての家屋が並んでいる。プノンペン唯一の公認カジノ・ナーガホテルまで徒歩5分、王宮へは徒歩10分と立地的には申し分無し。

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何故だか私が通る度に挨拶をしてくれるおばさんが切り盛りする個人商店。ここら辺は側溝の蓋が無くなっているところが結構あるので、下を見ながら歩かねば下水路に急落下する恐れがあるので要注意だ。夜とか穴に気づかないので本当に危ない。

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シアヌーク通りの先に見えるは独立記念塔。

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ひだり みぎ
立派な寺院の立派そうな文句も普通に3ケツしています。日本の2人乗りチャリなんて全然かわいいほうで、3人乗りなんて日常茶飯事的に見かけるし、最大で5人がカブに乗って時速60Kmで移動している姿とかも目撃してきた。

ひだり みぎ
秀逸なウォールアート。Angkor What?なんて表彰物のアイディアとデザイン力だ。

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バイクの2人乗り3人乗りが当たり前ならトラックも凄い。こちらではよく人や物資を満載したオンボロな軽トラが走るのをみかけるが、こんなん過激派ゲリラ隊にしか見えない。

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ひだり みぎ

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何とプノンペンにも香港発の庶民派フォーマルウェアチェーン店・G2000の店舗が!!まだ2日しかカンボジアにいないが、フォーマルなワイシャツを着た人など一人として見なかったぞ。

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ちょっと歩き疲れたのでシアヌーク通りにある綺麗めなカフェに入ることに。その名もラッキーバーガー&ラッキーカフェ。マザー2に出てきそうな怪しげなネーミングで、看板のクメール文字のクネクネ具合がその妖しさを増長している。

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ここで目の覚めるようなハワイアンブルーのドリンクを注文していると、不意に後ろから声がかかる。『Are you Japanese?』振り向くと、迫真顔で私を見つめ、手招きする初老の男性が。同席して話を聞くと、彼はカンボジアの内戦後にカンボジアに渡ってきたフィリピン人らしく、娘が来月に日本に行くので少しでもいいから情報交換してくれないかと言っている。『ほら、今電話かけるから待って。』と言われて娘と電話をするという急展開に。

『もしもし?今、お父さんと一緒なんですか?』と流暢な女性の日本語が聞こえてくる。『今、近くで買い物してるんで、待っててくれますか?後5分くらいでそちらに行けますんで。』何だか急な展開になったが、バスの出発時間まで1時間半ほどあるので、10分~20分くらいなら会ってみるのも面白いかなと思い待つことに。親父は何故だか興奮し、めっちゃ笑顔で『You should come to our house for lunch』と言って昼食に招待してきている。先ほどまでの迫真顔が嘘のような上機嫌ぶり。

そしてきっかり5分後に娘到着。浅黒い父とは似つかず、マイケルジャクソンのように不自然に白い肌の20代前半くらいの女性。名をアンナといい、髪の毛はカンボジアの寺院のように金ぴかに染め上げている。話を聞くと、来月に名古屋にナースの研修に出るのだという。初めての海外で大変心細いので是非家に来て情報交換をしようと手を握られてせがまれる。ここらへんで私の警戒モードに赤信号が点滅。やたらと家に誘ってくる親父と娘、怪しすぎる。海外に出るとここら辺の線引きが難しい。リスクを恐れて現地人との交友を深めなければ意義ある旅行とはなり得ないし、かといって怪しい現地人について行っては惨事に巻き込まれる恐れもある。旅の魅力は、異国の地の美しい風景に美味い飯など母国での現実では味わえない体験が目白押しだが、中でも人との出会いが旅の一番の醍醐味だと思う。だが、今回は絶対に危険と感じた。大体、絶対親子じゃないだろうこの二人。褐色で威厳ある雰囲気の親父に白人より白くのほほんとした娘。似ても似つかない。ということで、彼らの家(アジト?)での食事は丁重にお断りし、バスの時間が迫ってきたので、お暇することに。

カンボジア旅行から帰った後もこの変な体験を思い出したのでネットで調べると、出るわ出るわ、日本語で話しかけて食事に誘われるという類似体験の数々が!!!今回の私は親父と日本に出稼ぎに行く娘というセッティングだったが、どうやら色々な話のバリエーションがあるようで、彼らのアジトまでむごむごとついて行った人に拠ると、以下のような悲惨な顛末が待っているらしい。

1.道端で女2人に声をかけられる。
2.女のバイクで家へ行く
3.カジノ男(いかさまディーラー)と話す
4.お昼ご飯をみんなで食べる
5.カジノ男にバカラでの勝ち方を教えられる
6.被害者、カジノ男、女2人と組んで自称ブルネイ人を騙すという計画で話が盛り上がる
7.自称金持ちブルネイ人登場
8.被害者は最初は勝ち続けるものの、ルール上お金を賭けないと負けなので多額の現金が必要になる
9.ATMへ連行
10.『もっとお金が必要だ』
11.お金や金目の物品を置いて解放される

危ない危ない。持ち金だけではなくATMで預金まで下ろさせるのがえげつない。そういやラッキーカフェで私に声をかけた自称フィリピン人親父はしれーっと私の収入を聞いてきてたな。東南アジアの人は結構ストレートに収入を聞いて来たりするのでその時は深く考えなかったが、その時に獲物の品定めをしていたに違いない。宿泊先も聞かれたのは送迎してくれるからかと思ったが、宿泊先の水準で私の懐具合を探っていたのだろう。狡猾な。

この時にトランプ詐欺だと分かっていたらこの詐欺団一味の写真を撮っていたのだが、残念ながら写真は撮っていない。だが、他の被害者の方のサイトにはこの厳格そうなフィリピン親父の写真が載っていた!!ドンピシャで同一人物である!!!!この親父、その被害者の方の体験談では自称ブルネイ人として登場、お姉系の話し方で「マダム・オカマケチ」を演じていたそうだ。金の為ならホモをも演じる何たる演者精神!!警察にこやつの写真を見せたら『「うわ。こいつだ(笑)知ってる(笑)」』と笑われたそうなので、常習犯であるようだし、フィリピン人の厳格な一娘の父やブルネイ人の金持ちオカマ以外にもいくつかの役どころがあるに違いない。くれぐれもこんなふざけた一団に騙されぬよう、プノンペンではくれぐれもご注意ください。

*注記、調べていくと、どうやら同様の手口の詐欺団がバンコク、クアラルンプール、セブ、香港と、アジア各地に存在するようだ。アジアを旅される方々、怪しいやつらの口車にのらぬよう、くれぐれもお気を付け下さい。

プノンペンで唯一のカジノホテル・ナーガワールド

カンボジアの首都プノンペンでキリングフィールドや博物館を楽しんだついでに、 唯一の政府公認カジノ「ナーガワールドホテル&エンターテイメントコンプレックス」にも寄ってみたいと考えている方も多いであろう。時間が無いのでまったりとはプレーできないが、折角の機会なのでバイタクに乗って向かってみることに。マレーシア人であるChen Lip Keong氏によって1995年に創設されたマレーシア資本のこのカジノ、プノンペン市内で2065年まで続く70年間のカジノ独占営業権を持っているらしい。同氏はかつてフンセン首相の経済顧問を務めたことから今でも首相とは公私共に親しい間柄ということもあり、2035年までの間はプノンペンのみならず首都の半径200キロ圏内においても他社の参入ができないようなライセンスまで取り付けられているそうだ。さすがは世界腐敗認識指数ランキングで177か国中160に沈むカンボジア、商いをするには政治がモノを言う。

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Chen氏。



場所はリバーサイド。セントラルマーケットからバイタクで10分程、US$1で行くことができる。

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市内中心部のシアヌーク通りを走る。ベトナムやタイと違ってまだまだ交通量は多くない。

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前方に見えるは独立記念塔。ノロドム通りとシアヌーク通りが交差するロータリーに青空を突き抜けるかのように建つこの塔は、名前の通りカンボジアが旧宗主国フランスから完全独立を果たしたことに記念して建てられた。

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クメール様式でありカンボジアの象徴でもあるアンコールワットの中央塔に現代風の美しさを加味したデザインになっている。カンボジア独立の翌年1954年に完成している。

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独立記念塔を過ぎ、シアヌーク通りを海沿いまで走ると見えてくるこちらのモダンでシックな建物がナーガワールドだ。現存のホテルコンプレックスのすぐ横にNaga2を増築をしているようで、クレーン車が稼働している。2015年に完成予定で、二つの5ッ星ホテルにカジノ、劇場、ショッピングセンターが同居する複合エンターティメント施設になるようだ。昨年の純利益は一昨年比で22.9%増のUS$113ミリオンとのことで、世を悩ます不況などどこ吹く風、飛ぶ鳥を落とす勢いで外貨を獲得してきている。

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ロビーは非常に豪勢な造りで、アンコールトムやアンコールワットを模した巨大なオブジェ等も置かれていてカンボジア臭を放っている。ナーガなんて名前つけるくらいだからもっとヒンドゥーの神々が祀られてるような政治臭のあるインテリアが並んでいるかと思ったが、意外と普通に近代的でかっこいい。

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カジノは一階ロビーの両脇にある。Golden Edgeという会員になって24時間以内に88ポイント溜めれば1泊無料というプロモをやっていたが、ノンネゴチップの還元率に関しては教えてもらえなかったので、どれほどプレイすれば良いのかは不明。普段の宿泊は800ポイント~とのことなので、大盤振る舞いなのは確かそうだが…

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肝心のポイント獲得基準が分からないので参考にならないと思うが、一応は各ティアーの条件を記載しておく。

ティアー条件
Panda無条件
Jade6ヶ月で1,000ポイント
Dragon6ヶ月で5,000ポイント
Infinity6ヶ月で25,000ポイント

カジノ入場にはパスポートの提示が求められるとガイドブックに書かれていたが、警備員もおらず、特に不要のようだ。ドレスコードについての規定も特に案内されていなかった。客層は大半が中国人で残りがベトナム人、タイ人、韓国人といったアジアな感じで、白人は貧乏バックパッカーのような2人組がいるだけだった。日本人ルックな人は見かけなかった。ゲームは 138のテーブルと1,470のマシーンがあり、定番ところは大体揃っている。

<カジノゲームの種類>
・バカラ
・大小
・ブラックジャック
・ルーレット
・テキサスホールデム
・カリビアンスタッドポーカー
・スリーカードポーカー
・カジノウォー
・スロット
などなど

アジア各国に住まう中国人華僑御用達なのか、大量に押し寄せてきた華人がバカラや大小に興じていた。使用通貨は米ドルで、テーブルゲームのミニマムはUS$10(平日はUS$5~かららしい)となっているが、中国人どもは100ドル単位で賭けていた。まぁマカオのベネチアンも週末のミニマムがHK$850とかになってきているし、中国人富豪の感覚的にはそんなもんなんだろう。時間の無い自分はUS$100を握り中国人の囲む大小テーブルへ、全額『大』にベットという勝つか負けるかの一発勝負へと出る。買った時のことを考えて今日の豪勢な夕食が頭に浮かぶ。そしてサイが投げられた………手に汗握り、心臓の鼓動が高まる瞬間…そして…サイはは1・2・6の『小』…捕らぬ狸の皮算用…頭に思い描いていた豪勢なクメール料理が…

まぁしゃあない。サバサバと次の目的地へと向かうことにしました。という訳でカジノでの滞在時間は約5分。今回はまともなカジノ体験記を書くことが出来ず申し訳ありません。

[youtube]www.youtube.com/watch?v=c_-rLpIppaQ‎[/youtube]

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妖しく光る夜のナーガワールド。中国人観光客を意識してだろう、金界娯楽城というもっともらしい中国語名も掲示されていた。市内中心部から程近くですので一度は足を運ばれてみては如何でしょうか。

ベトナム航空のお下がりかよ!カンボジア・アンコール航空

遂にカンボジアともお別れの時がやってきた。21:40出発予定のカンボジア・アンコール航空便でシェムリアップを離れ、22:40にホーチミン市に到着する。ギリギリまでカンボジアを満喫したかったので、聞きなれない航空会社ではあったが出発時刻が一番遅いカンボジア・アンコール航空便をネット予約した。このカンボジア・アンコール航空は、2009年に創立されたばかりのカンボジアのフラッグキャリアだそうだ。ナショナルフラッグとはいえ創立は僅か3年前、そりゃあ聞きなれない筈である。

バイタク運転手と価格面で一悶着あって気持ちの良い別れではないが、アディオス!カンボジア!!
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チェックインカウンター。こちらは空港は2006年に建て直されたばかりということでピッカピカ、タイルも輝くこの空間はとてもカンボジアとは思えない。聞いたことのない航空会社だったしリコンファームもしていなかったので若干の不安はあったが、ネット予約時に送られてきた予約表を提示したらトラブルもなくスムーズにチェックイン完了。

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チェックインカウンター横のカフェでカンボジア最後のヤシの実ジュースに舌鼓を打ってから国際線搭乗ゲートへ移動。

ひだり みぎ

ひだり みぎ
搭乗ゲート側には数は少ないがオシャレな土産屋が並んでいて、成金中国人が財力に物を言わせて大量に仏具やらスカーフやらを買い漁っている。そんな仏具ならおぬしらの国でも調達できるだろうに。物欲を満たした後は食欲。搭乗ゲート前で大騒ぎしながらスナックを食い散らかす中国人。すると集まるわ集まるわ…どうやらツアー団体だったようで、次々に中国人が合流し、最終的には20人程で大騒ぎ。

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フライトは何だかんだで定刻通りの出発となった。空港にはボーディングブリッジなど高価なものは有る由もなく、マイクロバスで機体の傍へ移動。バスは数名の日本人、数名の韓国人、数名の欧米人に大量の中国人で満員。

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小さな小さなタラップを登って機内へ。ベトナム航空のお下がり機なのか、機内には所々でベトナム語を見ることができる。後で知ったことだが、このカンボジアアンコール航空、カンボジア待望のフラッグキャリアだが、ベトナム航空の資本が49%も入っているそうな。この日は1時間~2時間の遅延は覚悟していたが、この日はなんと予定より10分早くホーチミンに到着。夜遅くのフライトだったからか、中国人団体客の御一行もぐっすりと静かに快眠されていて、快適な空の旅を楽しむことができた。

◎シェムリアップからホーチミンへの移動メモ
直通のバスは無く、先ずはバスで7時間かけてプノンペンへ、そしてそこからバスを乗り継いで6時間かけてホーチミンへ行くことになる。費用はバス会社によって異なるが、概ねUS$20~30程度。飛行機の場合はホーチミンまで1時間弱、費用はUS$160~US$180前後が一般的な相場なようだ。*ちなみに今回のカンボジアアンコール航空便はネット予約でUS$170であった。

場末感は否めない カンボジア民俗文化村

カンボジア小旅行の締めはシェムリアップ国際空港からバイクで10分弱のところにあるカンボジア文化民俗村。私をUS$2でカンボジア文化民俗村に運ぶために8時間以上も待機していた執念深き運ちゃんのバイクに乗せられ、国道6号線を一路西へ進む。

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この気持ちいい青空!しかし、バイタク運転手の口からマシンガンの弾の如く繰り出される営業トークに、せっかくの清々しさもかき消される。ベトナムのバイタク運転手のしつこさには未だ若干の愛嬌が感じられるが、カンボジアの場合は悲壮感あるのみ。『文化村の後はマッサージはどうだ?(嫌とは言わせない)』『文化村の後は空港近くのクメールレストランはどうだ?(嫌なとは言わせない)』ってな感じで、営業トークと言うか、寧ろ恫喝じみた脅迫に近い感じ。たま~に営業戦略からかバックミラー越しに笑顔を見せるが、溶けきった前歯がむき出しになっていて、逆に不快感と恐怖感が増幅するだけだ。

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文化村に到着。ここで悪人相のバイタク運ちゃんとはようやく手切れだ!相場よりは高いが彼の言い値であったUS$2を彼に握らせて走り去ろうとしたら案の定…渡した2ドルを右手で握りしめ、左手をパクパクさせて『戻る為のガソリン代US$2』とか言いやがる。合計2ドルって言ったじゃねーか!バイクのエンジンをかける前にも念押ししているし!『金の為じゃないんだ。文化村って遠いんだよ。』と食い下がる歯溶け親父。だから知らねーよ!文化村の場所を把握した上で2ドルって見積もったんだろう!!大体、金の為じゃないとか言って金を請求してきて発言と行動の整合性とれてなさすぎる。200円ごときではあるが、ふっかけられた時は男として引いてはいけない。結局、お互いの主張をぶつけ合った挙句、『①とりあえずは2ドル。②4時間以内に文化村⇒空港までを1ドルで移動する。1ドルは込々費用。』で決着した。②に関しては1ドル以外の費用は一切発生しないことを何度も再確認したが、果たしてどうなるであろうか。

ようやくバイタクから解放されてチケットブースに向かうと、一難去ってまた一難。驚愕の事実を突き付けられる。『US$15です。』んん??手持ちのガイドブックにはUS$12と書いてある。カンボジアの古典的ジョークか何かかな、多分?古いガイドブックは信用すべきじゃないとはいえ、それでも1年前のMadeInJapanのガイドブックとニヤケ顔のカンボジア人の言うこと、どちらが信じられるかと言うと、1年前のでも迷わず日本のガイドブックである!絶対にこれ、ガイドブックには入場料US$12と書かれていますよ?と日本語ガイドブックを係員の眼前に突き出すも『ええ、値上したんです。』との一言であっさりと片づけられた。どうやら値上は本当らしい。ただでさえ12ドルとか高っけぇなぁと思っていたのだが…

US$15と引き換えに貰った地図とパフォーマンスショーの時刻表。
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人口の90%を占める大正義クメール人の他、ベトナム人、華人、36の少数民族から成るカンボジア。どうやらこちらの文化村ではカンボジアに住まう各 少数民族の生活様式や伝統儀式を再現したショーが披露されているようだ。

 

ショーの名前

開催時間

開催場所

Khmer Wedding Ceremony

10:30-11:00

Millionaire House

Mix Khmer Traditional Show

13:30-14:30

New Theater

Khmer Wedding Ceremony

15:10-15:40

Millionaire House

Mixed Chinese Traditional Show

15:50-16:10 (月~木)

Chinese Village

Happy Chinese Dancing Show

15:50-16:10 (金土日)

Dreamy Princess’s Daughter & Magic Peacock

16:20-16:40

Kola Village

Choosing Fiancé

16:50-17:20

Kroeung Village

Khantremming

17:30-18:00

Khmer Village

Rice Praying

18:10-18:40

Phnorng Village

The Greatest King Jayavarman 7

19:00-20:00(金土日)

Big Theater

 

おあつらえ向きに殆どのショーの開演時間は午後に固まっていて、急げば午後一のショーである クメール伝統ショーに間に合う!という訳で21万平方メートルという無駄に広い敷地の中を小走りで会場に向かう。
ひだり みぎ

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くっ、オブジェやら銅像やらが一々コメディー感に溢れているぞ。カンボジアの歴史と文化、各民族の暮らしっぷりを紹介するお堅い民俗博物館的な場所であろうかと想像していたが、入ってみると実にシュール!!アミューズメントセンター的要素が随所にちりばめられていて、急いでいるのに不思議オブジェの前で足を止めて見入ってしまう。

ひだり みぎ
場末感漂わせるミニチュア涅槃像やプノンペンのセントラルマーケット模型、超ミニミニ王宮像などの姿も発見。涅槃像は良いとして、広大な土地にある余りに控え目な模型は何だか見ていて物悲しくなってくる。

そしてついに到着ニューシアター。中に入ると既に満員御礼の中でショーは開始されていて、中学校の体育館のような舞台の上で中国雑技団も顔負けの柔軟体操が披露しているぞ!
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[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=JW71aEIcVTI[/youtube]
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ひだり みぎ
他にも武術有り、太鼓の演奏あり、棒術有り、闘鶏ショー有り、アプサラダンスショー有りと、演出や小道具のチープ感は否めませんが、次々にクメールショーが繰り出される。

続いてミリオネア―の館という名の高床式木造住宅の2階で結婚式のショーが催される。

言葉は聞き取れないが、カンボジア人客たちは涙がちょちょ切れるくらいに腹を抱えて大爆笑しているので、よっぽど面白おかしい内容なのだろう。ショーの展開は分からんがカンボジア人が椅子から転げ落ちる勢いで爆笑してる姿を見て楽しんでいたら、不意にシャーマンっぽい役どころの男がこっちに来た!!顔には油性マジックで眉毛とちょび髭が書かれている。いまどき小学校の演劇でももう少し手の込んだ演出を見せてくれるだろうが、顔に落書きされた大の大人が迫真の演技でシャーマンを演じる姿は一周廻って何だか新鮮で面白い。
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なんだなんだ!隣に座っていた韓国人が腕を掴まれステージ裏に連行されていった。すると、民族衣装姿に変身した中国人が満面の笑みを浮かべて舞台上へ。観客参加型なのかい!サクラなのかと思ってしまうほどにノリの良い中国人と思われる男性は、どうやらクメール美人の花婿役に抜擢されたらしい。
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=r6hBqC1CNYI[/youtube]
身振り手振り手解きを受けながら婚約儀式を一つずつ紹介していく韓国人。
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無事に大役をこなして退場する韓国人。

この後も孔雀ダンスや婚約者選びのショーなど外国人観客を強制的に巻き込む参加型ショーが次々と繰り広げられていく。しかも、思い出作りの為にちょろっと出演とかじゃなく、花婿とかバリバリの主役を与えられるから驚きだ。人選によっては悲劇になりかねない。

さて、こちらで全てのショーを紹介できれば良いが、ページの容量上、特に印象に残った中国曲芸ショーのみをご紹介。
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中国村には、なんかよく分からないけど言われてみたら確かに中国っぽい不思議なオブジェが特に多い。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=JJD8Zr4yQgk[/youtube]
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=_B6kQKVivcc[/youtube]
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ショーの方も、何かどことなく中国っぽいよねー的な、中国に対する浅はかなイメージだけでやってるじゃないかとも思えるアクション芸ばかりだが、こってこてのわざとらしい芸が見ていて何だか微笑ましい。勿論、ここでもカンボジア人、大ウケ。

最後に、入り口横にあった蝋人形博物館へ。
ひだり みぎ
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こっちは一転、嫌にリアル。

何だかんだで安っぽいショーも楽しめて、文化村には4時間以上も滞在してしまった。フライトまでの良い時間つぶしになったどころか、すっかり15ドルの元は取れたと思う。暑いので日が昇り切る前の朝から…というのあなた、戦略ミスです。どうせ行くなら13:30からの訪問がベストだと思います。

因みに先述のバイタク運転手、ちゃんと4時間待っていました。しかし、1ドルと約束して握手まで交わしたのに、シェムリアップ空港に到着すると見事に5ドル請求されました。口約束なんてこの国では何の意味も持たないようです。