昆明長水国際空港とエアポートホテル 雲南省旅行23

いよいよ国慶節休暇を利用した雲南省旅行もいよいよ最終日。翌日は早朝便で昆明を発つ為、この日は空港近くのエアポートホテル的な安宿に泊まることにした。


空港から無料送迎バスのサービスを提供する空港近辺のミニホテルは一泊2,000-3,000円程度と比較的手ごろなところが多く、今回私が利用した宝利莱長水エアポートホテルも税サ込で148元(≒2,500円)という宿泊費だった。

ホテル:宝利莱長水エアポートホテル


空港からのシャトルバス宝利莱ホテル専用ではなく、周辺に密集する何箇所かのホテル利用者との乗り合いバス。その為に他のホテルも順番に回っていくことになり時間がかかるのだが、自分の場合は空港を出てから約15分でホテル着となった。

ひだり みぎ
ロビーは似非高級ホテル風。清潔感はあるし、まぁ2,500円にしては上々か。ただ、国際空港のエアポートホテルを語る割にはスタッフが外国人慣れしておらず、私のパスポートを見るなり「あらま、外国人さん!」みたいな感じでパニって「ごめんなさいね、ごめんなさいね…えーとー…」みたいな感じで登録に戸惑ってしまって、結局別のスタッフが駆け付けるまで10分程待たされた。別に良いんだけどさ、急いでなかったし愛嬌のある方だったから。

ひだり みぎ

中国のB級ラブホ的な内装…シャワー・トイレ・洗面台が分離されていないのがきついが、一泊148元なら文句は言えんか。たかだか一泊、寝るだけと割り切れば全くもって問題無し。

ホテルの周辺環境

近くには雲南の特産品屋がアホみたく並んでるので最後の土産品調達には便利し、怪しげな雰囲気の中に屋台系飲食店なんかも多くあるので食にも困らない。まぁ典型的な中国のエアポートタウンといった感じかな。

ひだり みぎ
最後の晩餐は農民が営む家庭料理屋で牛肉炒めと謎の農民豆腐なる物を食す。旅行中は結構サラッとした薄めの料理ばっかり食べてたんで、こういうドバドバガッツリ系の濃い~料理を胃が欲してて…

昆明長水空港

北京首都国際空港・上海浦東国際空港・広州白雲国際空港と並ぶ中国4番目のハブ空港という位置づけで、主に中国各地から西方への乗継目的で利用される2012年開港の新しい空港。そういやたまに中国東方航空の昆明経由各地行き便でごっつい安い航空券が出てたりするわ。タイ・シンガポール・ベトナムといった定番どころだけでなく、ネパールやインド・バングラ方面行きとかの便。昆明経由デリー出張とか絶対いやだから使わないけど。
ひだり みぎ
いやー、それにしても凄い混雑。国慶節だからどうが、朝5時半という時間なのに、先ず空港に入る為に長蛇の列。続いて搭乗手続きをするのに長蛇の列。続いて荷物検査で長蛇の列…と人民様と朝から押し合いへし合いを余儀なくされる。

ひだり みぎ
こんな時にビジネスクラスカウンターは機能してないし、24社ごっちゃ混ぜのチェックインカウンターなんでとにかく混んで混んで仕方がない。


なんとか搭乗開始時刻までに搭乗ゲートに辿り着いたが、予想通り遅延案内が流れていた。

ラウンジへ

ラウンジ



おお、誰もいないw

ひだり みぎ
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食事はあっても食べたくなるようなレベルじゃないけれど、洪水のように押し寄せてきた人民様で超過密状態の外と違って静かにゆったりと過ごせるだけでも利用価値があるわ。


ということでこれにて雲南旅行も終わり!



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中距離バスで大理から昆明まで 雲南省旅行22

シャングリラ⇒麗江⇒大理と茶馬古道を下る旅も佳境を迎え、いよいよ明後日早朝昆明発の飛行機に備えて昆明へと移動する時がやってきた。

昆明への移動手段は鉄道にするかバスにするか…。宿の姉御に相談したところ、バスの方が楽だし早いとの助言を受けたので、古城ターミナルからバスでの移動とすることに。大きく膨んだ土産物用鞄を持って古城エリアからバスで1時間かけて鉄道駅に向かうのも億劫だったし。

昆明行きバスが出発する古城バスターミナルまで姉御が送ってくれた。



古城バスターミナルからは雲南省最北端にありチベット自治区に面する徳欣や、雲南省の最南端にありミャンマー・ラオスと接する景洪(シーサンパンナ)という今回は時間の関係で行けなかった雲南省の名所行きのバスも出てて、旅を続けたい衝動に駆られてしまう。



そんな衝動をグッと押し殺して乗り込んだ昆明行きバス。運賃は127元で、ここから5時間のバスの旅となる。


満員となったバスは10:00に大理古城を発ち、山を下りながら330Km先の昆明を目指す。山道で車の数が少ないながらもきちんと舗装されていることから、運転手さんは気持ち良さそうにバンバンと飛ばす飛ばす。


途中、大理市内の渋滞で足止めをくらいつつ…出発から3時間、30分の途中休憩が入るということで乗客全員が降ろされることに。

ひだり みぎ
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なんか特産品の実演販売があったり山の恵みの各種フルーツがガサ売りされてたりと適当に時間をつぶして胃袋を満たすことができる。

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土産物も充実で、雲南十八怪こと雲南の珍味集があったり…

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松茸等の特産品があったり。ただ、松茸は80gで380元(≒6,500円)~と結構なお値段。


代わりに78元~と比較的リーズナブルな野生の老人の頭菌を調達。

ここからは遠足状態で、バスの中では乗客が思い思いにフルーツやらスナックやらを食べ散らかして汚いこと汚いこと。しかも、昆明市内でも渋滞に巻き込まれ、昆明の西部汽車客運ターミナルに到着したのは17:00過ぎという。計画では午後3時前には昆明について少しは昆明市内の見所を回れるかなぁなんて楽しみにもしてたんだけど。
ひだり みぎ
明日朝一の便で広州に飛んでそこから荷物ドロップオフ・ピックアップして即打合せに入る強行軍なので、昆明市内での観光は諦め、もうこのまま今晩宿泊予定のエアポートホテルに向かうことにした。ということでエアポートバス(空港五号線、運賃25元)に乗り換え空港まで。

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空港からはホテルが手配した乗り合いシャトルバスでホテルへと直行。明日から仕事とか考えたくもない…




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大理の霊峰・蒼山景区でハイキング 雲南省旅行21

天龍八部影視城での観光を終え、お次は影視城からシャトルバスに乗って蒼山へのロープウェー乗り場へ。

蒼山は洱海西岸にそびえ立つ南北約42km・東西約25kmの規模で南北を横断する雲嶺山脈南端の主峰で、最高峰である標高4,122mの馬竜峰を筆頭に3000m級の峰が19も連なる大きな山である。なんでも、蒼山に積もる美しい雪は洱海の月と共に大理を代表する絶景とされていて、山の中腹にある遊歩道を歩いて渓谷や滝なんかを巡るのが大理の定番アクティビティなんだとか。ガチな人達は中腹までも自力で登っていくが、ヘタレ系トラベラーな自分はロープウェーで…

という訳で定番アクティビティの蒼山ハイキングへと向かう。大理の標高が約2,000mなので大理市街地との標高差は1,500m以上ということになるが、蒼山には幾つかのロープウェーが設置されており、労せずして山の中腹及び山頂近くまで登ることができる。

ただ、ロープウェーの運賃はくっそ高く、オンシーズンということもあり往復300元(≒5,200円)に入場料40元(≒700円)という驚きの価格設定となっていた。


それでもチケットを買い求める人達で長蛇の列が出来てるんだから驚きだ。国慶節休暇で旅行に来ている家族連れの団体に紛れて自分も一人ロープウェーに乗り込んでいく。


先ずは山の中腹・海抜2,906m地点にある第一ステーションへと高度を上げていく。


高度が上がるにつれて視界が開けてきて気持ちが良いが、同席した中国人家族連れの方々から何故だか色々と根掘り葉掘り詮索されるような質問ばかり飛んできて面倒だった。この人達、普通に初対面でも平気で年収とか婚姻状況とか聞いてきたりしますからねw

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こちらが2,906m地点のロープウェーステーションに掲げられていたハイキングコース。どうやら玉帯雲遊路なる遊歩道までは海抜2600m地点まで下る必要があるようだ。

ひだり みぎ
ということで少し山下り。


松の香りに包まれた林の中に七竜女池に繋がる小川が流れていたりと、大自然を全身で感じながらハイキングが楽しめる。

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大分下ってきて、恐らくこいつが遊歩道。蒼山は洱海に沿って42kmに渡って幾つもの峰が連なっているのでハイキングのし甲斐がある。寺とか洞窟もあるし。


三時間程ハイキングして中間地点のロープウェーステーションに出戻り。ここから最上部へと繋がるロープウェイで移動する。


上昇するにつれて更に視界が開け、紺碧な洱海に散在した島々や往来する漁船、湖辺に広がる四季折々、色とりどりの田畑が満喫できる。いやー、気持ちがいい!

ひだり みぎ
ただ、やはり3,500メートルを超えたあたりから険しくなってきて、風も強くなってきたことから大揺れに揺れる。


雲の中に突入して最後の数分は何も見えない中で激しく揺れ続けるという恐怖体験に。やっぱ深層心理のどこかで「中国のロープウェー」ということが頭にあってか、余計に怖く感じてしまった。

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標高4,000メートル弱の洗馬潭ターミナルに到着。ここから蒼山の見所である洗馬潭まで1,092mという距離らしいが、滅茶苦茶寒いし霧で視界が悪いしと大変な環境に気持ちが折れそうになる。

ひだり みぎ
それでも洗馬潭まで行きましたよ、薄手のシャツ1枚でw もともと中腹でのハイキング目的でここまで来るつもりが無かったので防寒具を用意してなかったので、周りがオレンジの防寒具に身を包んで登山する中を独り体感温度10℃でも薄手のシャツのみという心もとない装備で…


で、歩くこと20分程、蒼山最大の見所である洗馬潭に到着した。でもやっぱり霧で何も見えないじゃん…

ひだり みぎ
仕方なく近くにあった洗馬潭の画像パネルを撮影。せっかく聖なる蒼山の3,920m地点まで(ロープウェイで)登って聖なる泉までやってきたのに、20分待っても視界が開けることはなく…



失意のままロープウェイを乗継いで下山。帰りのロープウェーでも中国人家族に「一人で旅をする友達のいない哀れで珍しい人種」かのような感じで弄られるし…。友好的に接してくれたんで嬉しかったけどさ、そんな珍しいんか一人旅を楽しむ男が。



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B級テーマパーク 天龍八部影視城 雲南省旅行20

この日はちょっとアクティブに、蒼山の麓にある中華映画の撮影ロケ地兼テーマパークである天龍八部影視城と大理白族により霊峰と崇め奉られる蒼山を見て回ることに。


先ずは大理古城からタクシーで天龍八部影視城へ。地図を見たら蒼山へのロープウェイ乗り場が影視城近くにあるので、影視城を見てから蒼山に登る計画で。


さっそく影視城への入場券を買い求めに行くとガッカリな告知が…入場料が52元⇒26元と半額になる一方、女真部落・西夏城・日本四僧塔といった影視城内の見所の殆どが改修中なんだと。こりゃあ・大切な国慶節の観光のピークまでに改修を終えれんかった現場責任者の安否が心配でならん。


楽しみにしていた女真部落・西夏城が観られずに大いに失望しながらも、入園料半額というメリットの部分をありがたく思うようにして入園する。

ひだり みぎ

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くぅ~、たまらんこの超B級感。大部分が改修中につきクローズとなってしまってるが、残る一部分だけでもこの荒廃したダメダメな感じは十分に味わうことができる。

ひだり みぎ
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道路脇に建つ建物の一つ一つが実演コーナーの舞台となっていて、中では民族衣装を身に纏ったオジサンオバサンたちが気怠そうに三味線風の楽器を弾いたり茶を淹れたりしてるんだが、やはり工事中につきツアー客がいないからだろう、誰も彼・彼女らを見る観光客がいなくて居た堪れない気持ちになる。


こんなにイベントが目白押しらしい。他にも酸っぱい借衣装を着ての記念撮影コーナーなんかも充実していて、酸っぱいB級テーマパークのよう。


全体を俯瞰する為に入り口の城門に登ってみた。

ひだり みぎ

入り口から一直線に伸びる大理街の左右に細々とした展示コーナーや実演コーナーの建物が並び、この大理街の一番奥に徳勝門と皇宮がある。天皇制でもない中国の大理で皇宮とは一体どういうことか定かでないが、行ってみることに。


ひだり みぎ
ハリボテ感漂う徳勝門をくぐると、奥の方からなにやら打楽器を叩く音が聞こえてくる。どうやら何かしらのイベントが開催されているようだ。


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ふむ、これは…大根役者による時代劇は披露されているものの、学芸会レベル以下の内容でお金を払う価値の無い内容。口パクにもほどがあるってくらい録音された音を流してるだけだし、肝心の格闘シーンなんかの演技も気怠そうでキレが全く無い。やはり観客が少なく演者の気持ちが乗っていないのだろうか。


時代劇なのに演者の一部はまさかの私服のプリントTシャツ姿だしw


しかもこのプリントT野郎、最後まで戦いに勝ち続ける主役だったしw

まぁこの入園料ならこれくらいのクオリティでも仕方がないのかな。行かれる方はB級テーマパークと割り切って入園下さい。

【天龍八部影視城】

入場料:52元



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大理から白族の村・喜州へ 雲南省旅行19

大理二日目は大理古城から北に20Kmの郊外にある白族の村・喜州まで足を運んでみることに。

大理からは古城西門近くのバス停で洱源行きバスに乗ればアクセスできる(所要30分、運賃7元)。

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国道214号線のバス停で洱源行きバスに乗車。ある程度の乗客が集まるまで15分程待ってから出発、運賃支払い時に、喜州で降りっぱぐれぬよう運転手と運賃回収係のオバサン両名に喜州で降りたい旨を告げておく。

ひだり みぎ
ギュウギュウ詰めとなったバスは「え?まだ乗せるの?」と目を疑う自分をよそに乗客を一人また一人とピックアップしながら蒼山と洱海に挟まれた国道を北上する。

ひだり みぎ
30分程経ち、何の変哲もない国道の脇道で一人降ろされた…。

ひだり みぎ
地域住民に道を尋ねながらバスの進行方向に向かって右手側の洱海方面へと15分程歩くと、風情満点の濁った湖が見えてきた。

ひだり みぎ

湖に架かる橋を渡るとお香の香りを漂わせる古い寺院へと繋がっていて、その奥に村の中心街が広がっているようだった。

ひだり みぎ
大理古城のような石畳の小路に出た。

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絞り染めの布が道の両脇の壁に干されているが、どうやら販売用に展示しているものらしい。白族独特のセンスなのか既製品と違ってデザインがユニークで面白い。この少数民族の女性が描かれた布なんてエキゾチックなエロチズムが堪らないというか、官能的過ぎて思わず買いそうになってしまったし。

ひだり みぎ
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絞り染めの布以外にもユニークでハイセンスな土産物屋が多い。プーアル茶葉のタバコとか初めてみたし。


確かにプーアル茶の葉っぱには独特の作用があるようで、麗江で特濃プーアル茶を飲んだ時は妙に精神が鎮まり集中力が異常に研ぎ澄まされたというか…妙な中毒性がありそうで怖い思いをしたんで、タバコもおっかなくて買わんかったけど。


それにしても、こんな郊外の村落お洒落な店が多く出ているのは全くの意外だった。中でも古鎮歩行街中ほどにある驢子在云南という店は地元で採れた果物・植物商品を使ったオリジナルお手製商品の質だけでなく、創業者である店員の接客態度・商品知識も文句のつけようが無いほど素晴らしいものだった。これだけ買って161元とお値打ちだし、一品一品が手作りで本当に上質なものだった。特に薔薇の花を使ったジャムは超絶逸品。

ひだり みぎ
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その後も風情たっぷりの街並みを探索していると、喜州の中心地とされる四方街という少しだけ開けた広場に行き当たった。

ひだり みぎ
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広場沿いにある明清時代の伝統家屋・厳家大院(入場料30元)に入ってみた。中央に中庭を設けて周囲四方に二階建て住居を配す白族のこういった伝統建築が喜州には88件現存しているそうで、中でもこの巌さんの家は保存状態が良いことから観光地として一般開放しているそうだ。

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さーて、そろそろ帰ろうかと思いバス停に向かって歩いていると、良さ気な食事処を発見。地元食材を使った白族料理が食べられるとのことなので、こちらの本色厨房なるレストランで昼食を摂ってから大理へと戻ることに。

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石榴の花と牛肉の炒め物・カリフラワー炒めどちらも優しい味付けで日本人の口に良く合うかと。料理と一緒に出てきた蕎麦茶も軽井沢で飲んだものに負けず劣らず絶品だったし。雲南が蕎麦の原産地とは知らなんだわ。

喜州は大理には無い洒落た土産物屋も多いですし、大理と比べて人も少なくほのぼのとした雰囲気の小さな町でブラリとするのも悪くないです。町の規模も大きくないので、半日あれば十分に見てまわれます。

【喜州】



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