陸路国境越え(ベトナム⇒カンボジア)

さて、急な思い付きによって決定した二泊三日のカンボジア旅行。出発地点はホーチミン市のバックパッカー街・デタム通りにある旅行代理店のシンカフェだ。同社は近隣都市各地へのツアーバスの手配、各国ビザの取得代理、両替などの業務を行うが、カフェは供されていない模様。出発は06:30で、遅くとも06:15にはシンカフェでバスのチェックインを済ませるよう厳命されていた為に、眠い目を擦りながら少し早めにデタム通りに到着した。辺りは朝6時前というのに通りは眠気をふっとばすような活気と熱気と狂気が渦巻いている。

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共産主義のシンボルである赤い鎌と槌や星の旗がたなびくデタム通りには、陽も昇りきらぬうちからトロピカルフルーツを満載したリヤカーを引いた売り子たちが回転の準備に忙しくしている。

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朝っぱらから警察を交え、大声で乱闘騒ぎを起こす血気盛んな輩達と野次馬達。

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こちらには見事なバランス感覚でバイクの上で睡眠を取る男性が。一寸たりとも重心をずらせない環境でよくもまぁこんなに幸せそうに熟睡ができること。

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こっちはシクロで爆睡をかますおじちゃん。幸せそうな睡眠っぷりが見ていて気持ちいい。

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06:10頃、シンカフェ前に戻ると既にバスへの乗車を待つ中国人団体客が列を成していた。シンカフェオフィス内は当日券を買い求めるアメリカ人ヒッピー達がレジ嬢に威勢よく怒鳴り散らし、険悪な空気が流れている。

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乗客の国籍は4人のアメリカ人バックパッカーとその他大勢の中国人。

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荷物を預け、韓国メーカーの中古バスに乗り込むと、内部はエアコンも効いて意外と小綺麗で快適だ。このバスで6時間をかけてプノンペン市街地にあるキャピトル・ゲストハウスを目指す。バスが定刻通りに出発すると、添乗員がパスポートとカンボジアVISA用のUS$25を徴収して回る。US$20が実際のVISA費用で、US$5はシンカフェの手数料。ここベトナムの地での5ドルの威力は強烈で、ビザ申請書や入国カードの記入もしてくれる上、何故だかVISA申請用の写真提出義務も免除となるらしい。

ここでもアメリカ人ヒッピーたちは『詐欺師め!ビザはUS$20だろ!』と笑顔の愛くるしいベトナム人添乗員の悪態をつき、挙句の果てには自分でビザを申請するからUS$20しか払わないとほざき出している。

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ホーチミン市を出発したバスは絵に描いたような牧歌的景色の中を走り抜け、モクバイ(カンボジア側の名称はバベット)にあるカンボジアとのボーダーを目指す。その間、前に座るアメリカ人ヒッピーは爆睡し、後部座席を占拠した中国人はスナックをむさぼりながらワイワイガヤガヤやっている。

通路を挟んだ隣席に座った中国人の呉さんと話しているうちにバスは2時間ほどでモクバイに到着。
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ベトナム側のイミグレ。

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イミグレ内部には闇両替商がドルやドン、リエルの札束を握ってうろちょろしているが、当局に摘み出される様子は無い。

出国ゲート前で一人ずつ順番に名前が呼ばれ、出国手続きを済ませる。出国後、再びパスポートを添乗員に預け、数百メートル離れたカンボジア側のイミグレカウンターに移ってパスポート取得手続きの為に10分ほど待機。流石は信用と実績のあるシンカフェ、手際良く各人のビザ手続きを捌いていた。添乗員の根回しのお蔭か、入国審査も両手の掌と親指の指紋をスキャンするだけで、特に嫌らしい質問を受けたり物品や金をせがまれることもなくスムーズに完了。バスに戻ると、自分でビザを申請すると駄々をこねていた米人ヒッピー集団が戻っておらず、バスは15分程の足止めを食らうことに。遅れてバスに乗り込んでくる能天気な米人は悪びれる様子もなく『おー、やったぜ自力でカンボジア入国したぜ!』と言い放ち、流石の中国人も彼らに対して冷ややかな視線を浴びせ中国語で罵倒しまくっていた。

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カンボジア側のイミグレ。雨季というのが信じられないくらいの気持ち良い青空と、陰気な顔したバイクタクシーの運ちゃん達。

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こんな立派な塔まで建っている。

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タイ―カンボジアの国境の街であるポイペトのカジノは有名だが、ベトナム-カンボジアの国境の街バベットにも場末感を漂わせるカジノが集中しているようだ。プリンセス天功がオーナーを務めるカジノリゾートもここら一帯にあるらしい。写真右はWynnマカオならぬWinnカジノ(ロゴも瓜二つ!)。調べてみると、初回バイインがUS$5,000でVIP扱いとなり、ホーチミンとプノンペンからの無料送迎やビザアシストの他、エグゼクティブルームでの宿泊、フードコートでの飲食などが無料となるプロモを展開しているカジノもあるとのこと。なるほど、本家大元のロサンゼルスやマカオと比べてハイローラーの基準がすこぶる低い。

ちょっとしたカジノタウンを通り抜け、カンボジアの田舎道を爆走するバスは、Neak Loeunという街でメコン川を渡る為のフェリーに乗船する為に一時停車。
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ここぞとばかりに頭にバンレイシのようなトロピカルフルーツを載せた売り子と物乞いがバスを囲む。売り子の目からは殺気を感じる。

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メコン川の流れは緩く、おばちゃんたちはフェリー運航中もせっせとバインミー(ベトナム版サンドイッチ)作りに勤しんでいた。

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10分程度で対岸に到着。ここから平坦な道を更に走ること1時間半程度、プノンペンに近づくにつれて交通量が増えて走行速度が落ちてしまったが、予定通り12:30にプノンペンのキャピトル・ゲストハウス前に到着。到着するなりトゥクトゥクの運ちゃん数名に囲まれる。試しに値段を聞くと、キャピトルから車で10分弱のところにある私が予約したホテルまでUS$5と吹っかけてくる。結局、キャピトルゲストハウス前のバス停からリバーサイドのホテル⇒キリングフィールド⇒トゥール・スレン博物館⇒ナイトマーケットと6時間程度かけてトゥクトゥクで回ってもらうことに。費用はUS$12。ホーチミンからプノンペンまで6時間かけて走ってきたバスの費用がUS$8だったことを考えると若干高 い気がしないでもないが、如何せん腰を据えて交渉にあたる時間が無い為にUS$12で手を打った。リバーサイドのホテルでチェックインを済ませ、身軽になった後にキリングフィールドへ向かう。

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チャーターしたトゥクトゥク。運転手は名倉潤に激似のクメール人。

【走行ルート】

【シンカフェ所在地】

・住所:246 Đề Thám, phường Phạm Ngũ Lão, 1,Hồ Chí Minh, Việt Nam
・電話:+84 8 3838 9597

カンボジアの魅力

クメール建築の最高傑作であり、大クメール帝国の往時の栄華を偲ばせる世界遺産・アンコールの巨大遺跡群で有名なカンボジア王国。歴代の王たちの抱いた夢と野望が鮮やかに息づくアンコール遺跡群の中でも最高傑作と称され、その神々しい神秘的雰囲気と造形美によって世界中の観光客を魅了するアンコールワットの城下町であるシェムリアップと、クメールルージュという悲惨な近現代史の名残としてキリングフィールドやトゥール・スレン収容所を残す首都プノンペンがカンボジアの代表的観光都市となる。

●シェムリアップ
首都プノンペンから北西約250㎞、大湖トンレサップの北側に位置するシェムリアップは、アンコールワットの城下町。遺跡群と市街地とを結ぶシェムリアップ川が広大なトンレサップ湖と交じ入る様子や壮大な自然の中に佇む遺跡を眺めていると、クメール王朝の往時の人々の息遣いを感じさせるような気持ちにさせてくれる。

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かつて、東南アジア最大の湖・トンレサップ湖畔を拠点として東南アジア世界に覇を唱えたアンコール王朝。802年にジャヤバルマン2世がクーレン山に於いて自らを「クメール諸王の中の王」とし、現シェムリアップの地に王都の造営を始めた。アンコール王朝は13世紀にインドシナ半島の全域を支配下に収め最盛期を迎え、東京23区に匹敵する広範囲に700以上の寺院や都城の跡を残すに至るも、王国の衰退後、繁栄を誇ったこの城都は放置され、王は神の化身であるという神王思想によって建造された巨大寺院も一部を除いて樹海の中に埋もれることになってしまった。その後、20世紀後半のクメールルージュ支配期に荒廃の危機に晒されるも、1992年にユネスコの世界遺産リスト入りと同時に修復活動が展開され、今なお各国のNGO団体により幅広い修復・整備活動が展開されている。

・アクセス
飛行機:バンコクやホーチミンから国際便で約1時間。国内線では首都プノンペンと約50分の距離。
船:プノンペンからトンレサップ湖を北上するスピードボートで約6時間。
バス:プノンペンから約8時間。

・天気予報

 

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カンボジアの伝統芸能:アプサラダンスショーに影絵ショー。

●プノンペン
当時カンボジアを保護領としていた仏印によって『東洋のパリ』・『インドシナのオアシス』・『アジアの真珠』などと称えられるほどに美しい街となったプノンペン。しかし、1975年4月、ポルポト軍の入城により街の状況は一変。超原始的共産主義的思想の下で全住民は強制的に農村へと駆り出されて首都はゴーストタウン化し、米国vsソ連の覇権争いに翻弄されながら続く内戦により街は荒廃し、ポルポト率いるクメールルージュ(カンボジア共産党)によって笑声がこの街から奪われました。その後、1979年にカンボジア救国民族統一戦線によりプノンペンは解放され、再び息を吹き返した王都プノンペンは行政、経済、文化の中心として急速な経済発展に沸いています。定番観光スポットであるキリングフィールドやトゥール・スレン収容所などの闇歴史学習スポットやワットプノンなどの寺院巡りの他、アプサラダンスなどの伝統芸能鑑賞や大自然でのゴルフ、トレンサップ川沿いのシャレたレストラン・バー巡り等、幅広いアクティビティーを楽しむことができます。

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都市計画に基づいて建造されたプノンペンの街並は、写真右のセントラルマーケットを中心に、弧を描くように広がっている。

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しゃれたカフェや飲食店が並ぶリバーサイドと煌びやかな王宮。

・天気予報

 

【カンボジア基本情報】
●気候
Cambodia Climate
熱帯モンスーン気候に位置し、6~10月の雨季、11~5月の乾季に大きく分かれます。観光のベストシーズンは暑さも少し和らぎ、雨量も比較的少なくなる11~2月。乾季末の4~5月は年間を通じ最も暑い時期で、最高気温が40度近くなることもあるので要注意。

●通貨:リエル(2013年6月現在、1円≒40リエル)・シェムリアップやプノンペンでは米ドルも流通。
●人種:民族:クメール人
●言語:クメール語、英語、フランス語
●時差:日本時間-2時間

カンボジア二泊三日旅行

急すぎるが、来週のベトナム出張に絡めて有給が取れたので、二泊三日のカンボジア旅行に出かけることにした。5月~10月までは雨季だというが、そんなの知らん。次に有給がいつ取れるかも分からぬのだから行ける時に行かねばならぬ。金曜日の朝一でバスでホーチミンからプノンペンに向かい、土曜日正午過ぎのバスでシェムリアップへ、日曜日の夜にはカンボジア・アンコール航空便でホーチミンに戻り、月曜日から通常通りに客先周りという過密スケジュールである。

【スケジュール】
6月28日(金)
06:30: HCMC発(シンカフェ・ホーチミン支店からバス)
12:30: プノンペン着
13:00: ホテルチェックイン
13:30: キリングフィールド
16:00: トールスレーン収容所
17:00: 独立記念塔⇒ドリームランドパーク
19:00: Plae Pakka(カンボジア伝統芸能ショー)
20:30: ナイトマーケット
21:30: ナーガホテルのカジノ

6月29日(土)
08:00: 王宮&シルバーパゴダ
09:40: 国立博物館
11:00: ワット・プノン
12:20: セントラルマーケット
13:45: プノンペン発(シンカフェ・プノンペン支店からバス)
19:45: シェムリアップ着
20:10: ホテルチェックイン
20:30: アプサラダンス@テンプルクラブ
⇒パブストリート⇒シェムリアップ夜市⇒アンコール夜市

6月30日(日)
05:30: アンコール遺跡群
11:30: バイヨンレストラン
12:30: オールドマーケット
13:00: セントラルマーケット
13:30: ワットボー
14:30: カンボジアンカルチャービレッジ
21:30: シェムリアップ発(カンボジア・アンコール航空 K6822)
22:30: ホーチミン着

【費用】
ホーチミン⇒プノンペンのバス:VND 169,000(≒US$ 8)
プノンペン⇒シェムリアップのバス:VND 151,000(≒US$ 7)
シェムリアップ⇒ホーチミンのフライト:US$170
プノンペン宿泊費:US$30
シェムリアップ宿泊費:US$30
カンボジアVISA:US$20
VISA申請料:US$5
両替:US$ 200

プノンペン・シェムリアップでは普通に米ドルが流通しているとのことで、リエルへの両替は控えておいた。どうせお釣りとかで細かいリエルが手に入るだろうし、必要とあらば現地でも両替できるので。

【地図】

地図を眺めているだけで心が躍り、今週は仕事に身が入りそうにありません。