欧米か! イスタンブール ヨーロッパ大陸側新市街

アジア大陸とヨーロッパ大陸にまたがって広がり、ローマ帝国・ビザンティン帝国・オスマン帝国と3代1600年に渡って大帝国の首都として繁栄した世界的大都市・イスタンブール。

来てみたは良いけれど、長ーい歴史と広ーい都市圏とで、正直、どこからどう歩き始めてみて良いのか見当もつかんのだが…。
とりあえず、ボスポラス海峡の東側に広がるアジア大陸側と西側のヨーロッパ大陸側に町が大きく二分され、更にヨーロッパ大陸側が南の旧市街地と北の新市街地に分かれるというとこまではなんとなく理解できた。

新旧・東西交わるイスタンブール。一口にイスタンブールと言っても、エリアごとに全く違う街並みが広がっているのだと。ふむ。

大雑把に言ってこんな感じすかね。
アジア大陸側:
ごみごみガヤガヤ庶民的。観光資源はあるのだろうが、まだまだ未開。

ヨーロッパ大陸側旧市街地:
ビザンツ帝国時代から栄え始めた“オリジナル・イスタンブール”。オスマンオスマンした歴史街で、歴史的観光スポットが豊富。
イスタンブールの観光の目玉となるトプカプ宮殿・アヤソフィア・ブルーモスク・地下宮殿・グランドバザールなども旧市街地内の狭い範囲に密集。

ヨーロッパ大陸側新市街地:
18世紀頃から開拓され始め、主に19世紀以降に開発された“モダン・イスタンブール”。オシャレでスタイリッシュな洋風カフェやレストラン、各種ショップが広範囲に点在。ヨーロッパ的な街並みが広がっていて、アジア大陸側との対比がビビッド。

今回のイスタンブール滞在では、ヨーロッパ大陸新市街地⇒旧市街地に絞って走破することにします。
ひだり みぎ
先ずは滞在先のACホテルが位置する新市街地のベシクタシュから。ここら辺は、パっと見は欧米か!と突っ込みたくなるくらいのシャレオツな洋風街。若くてイケイケなトルコ人カップルや上品なベシクタシュマダムがオシャンティな洋風カフェやレストランでワイワイガヤガヤ楽しんでます。ただ、そんな洋風な街並みの奥にモスクの姿がちらりと見えたりして、スタンブールならではの風情も楽しめます。

このベシクタシュを起点にボスポラス海峡沿いを旧市街地側へと歩いていると、いきなり厳つい時計台が目の前に現れました。ドルマバフチェ宮殿のエントランスに建つ時計台のようです。

ドルマバフチェ宮殿は、オスマン帝国の皇帝がトプカプ宮殿から引っ越すために建てられた宮殿で、言わば近現代版トプカプ宮殿。当時の年間税収の1/4もの大金が注ぎ込まれて築かれた超豪華な宮殿とのことで内部も見てみたかったんですが、残念ながらこの日は入場者数制限の為か門番的なおっさんより門前払いを喰らってしまう。

ひだり みぎ
仕方なく、宮殿の脇にひっそりと佇むドルマバフチェモスクでオスマン風情に浸ってから新市街地の中心地を目指すことに。

【ドルマバフチェ宮殿】

公式サイト:https://millisaraylar.gov.tr/en/palaces/dolmabahce-palace
開館時間:09:00-16:00
定休日:月木(1日3,500人の入場制限)
入場料:30リラ(セラムルク)、20リラ(ハーレム)、40リラ(セラムルク+ハーレム)


ひだり みぎ
ここからは足腰との闘いで、狭く険しい坂道を上って新市街地の中心でありトルコ共和国の象徴・タクシム広場(Taksim Meydani)を目指します。

タクシム広場

イスタンブール新市街地の中心・タクシム広場。中心と言っても交通の中心というだけで、実際にはどでかい広場がででーんとあるだけでしたw せっかく心臓破りの坂道を上り切ったのにw
ひだり みぎ
正直なんの見どころもない普通のだだだだっ広い広場のようではありますが、トルコ共和国にとっては非常に重要な広場であり、その中心にはトルコ建国の父ケマル・アタテュルク等の勇ましい銅像と巨大な記念碑がばばーんと建ってます。

アジアだと“広場”って聞くと面白そうなイベントがありそう!なんてドキドキワクワク感で気持ちが高ぶりますが、イスラム圏やらロシア圏やらの大都市だと広場で催されるイベントは専ら政治的なデモ。ここタクシム広場も観光的見どころがあるかというとそうでもない。どちらかというと、とりあえずタクシム広場まで出てきて、ここから真っ直ぐ伸びる目抜き通り・イスティクラルストリートを旧市街地側方面に下っていくという観光ルートの起点的な存在っすね。

歩行者天国になっているイスティクラル通りは歩くのも良し、ノスタルジックトラムという赤い路面電車に乗るのも良し。自分は前者を選択。ゆっくりと歩いて旧市街の方向へと歩いていきます。

イスティクラル通り



タクシム広場から南へとのびるイスティクラル通り(İstiklal Caddesi)は、オシャレなカフェ、軽食スタンドやトルコのアパレルショップなどが建ち並ぶイスタンブール新市街地随一の観光地。いつ来ても観光客やトルコ人の若者たちで賑わってます。

ひだり みぎ
出店やカート販売の飲食店も多くて何を食べようか迷う中、とりあえずトルコといえばコレ!というトルコアイスを選択。凍傷になりかけの手で全身震わせながら食べるアイスは美味いっす。


この儀式もやられました。ほんと2分くらいしつこくやられるもんなんすねw 最初は面白がって見てたけど、最後の方はもう早く食べさせろよ、とw インド人が群がってきて動画撮られるしw


他にも、インディアンのような謎の原住民系の人が消え入るようなか細い声でフォークソングを披露してたり、幼児連れの白人お母さんが江南スタイルを熱唱してたり、明らかにド素人で失敗しまくりなジャグラーが小道具で戯れててたり…ユニークな路上パフォーマーが等間隔で並んでて歩いてて飽きません。

ひだり みぎ
フルーツの生絞りジューススタンドも多く、ルビーのような真っ赤な実が美しいザクロの生絞りジュースを2杯一気飲み。リラが安くなって暴飲暴食が捗ります。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
土産物屋も多い。絨毯にタイル、ランプなどなど。センスの良いエキゾチックな工芸品も多く並んでいて、ウィンドウショッピングだけでも楽しめるっす。

ひだり みぎ
ターキッシュソープが安いしバリエーション豊富で土産にお勧め。


途中、一様に濃い顔をした土産物屋の店主達にしつこく絡まれながらも旧市街地に向け歩いていると、前方に塗り壁のように立ち塞がるガラタ塔(Galata Kulesi)が見えてきました。

ガラタ塔


イスタンブール新市街地のランドマーク的存在のガラタ塔が建造されたのは6世紀の始め。元々は灯台として利用されていたのが、ビサンツ帝国時代に監視塔としてモデルチェンジ。以来、監獄、倉庫、天文台などなど様々な役割を果たしつつイスタンブールを見守り続けてきたランドマークですが、現在は展望台として一般客に開放されているのだと。

ちな、ヨルダン博物館で見た有人ロケット飛行に世界で初めて成功したとされるオスマン帝国の飛行士ラガリ・ハサン・チェレビの実兄にあたるヘザルフェン・アフメト・チェレビが、この塔からボスポラス海峡の対岸のアジア大陸までぶっ飛んだらしい。ライト兄弟が世界で初めて有人動力飛行に成功する271年も前の1632年の話。

こいつはアンマンのヨルダン博物館で紹介されてたラガリ・ハサン・チェレビ氏。ウ〇コ出す勢いを動力にして空を飛ぶ狂人ではありません。

【ガラタ塔】
公式サイト:http://www.galatakulesi.org/
営業時間:09:00-20:30
入場料:25リラ


このガラタ塔のすぐ奥が金角湾になっていて、この奥がビザンツ帝国軍が守りを固めていたコンスタンティノープル旧市街。オーパーツかよ!ってくらいの強固な城壁と金閣湾に囲まれたコンスタンティノープルに対し、ここら一帯からオスマン帝国軍が伝説の軍艦山越え作戦を仕掛けていって攻略したのかーとか思うと、妙に感慨深い気持ちになってくる。


金閣湾に無理やり軍艦を進める強引な作戦が的中。コンスタンティノープル軍の人員が金閣湾に割かれたところで城壁を突破し、コンスタンティノープル1,000年の都が陥落に至ったという流れ。


そんな鉄壁の城壁を誇ったコンスタンティノープル側へは今では橋が架かって楽々と上陸できちゃうのですが、その橋の上では皆さんほのぼのと釣りしてる。しかもめっちゃ小魚連れてるしーなんて眺めていると、オスマン帝国政府高官みたいな井出達の、どっからどうみても詐欺師みたいな男が胡散臭い日本語で声かけてきたw

カーペット(絨毯)は要りませんか?

詐欺師面した胡散臭い髭オヤジから繰り出されるアイスブレークもないド直球な質問に、思わず吹いてしましましたw 濃いのは顔だけじゃなくキャラも濃いよと言わんばかりの対応やめてくれませんかねw せっかくの雰囲気ぶち壊しですわw

いやー、ほんと謎の日本語で話しかけてくる胡散臭い野郎が多いっす、イスタンブール。

報告する

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。