スレイマニエモスク、ブルーモスクと日本語を話す詐欺師たち

さて、いよいよガラタ橋を渡ってイスタンブールのヨーロッパ大陸側旧市街地へと入ります。

旧市街地にはスレイマニエモスク、ブルーモスク、トプカプ宮殿、アヤ・ソフィア聖堂とイスタンブールが誇る観光目玉のオールスターが目白押し。世界史の授業でも出てきた歴史の大御所たちを目の前に、否が応でもテンションが高まります。

空気がガスってて残念ですが、金閣湾に架かる橋の上からもスレイマニエモスクの巻き糞シルエットもくっきり!いよいよ旧市街地に上陸じゃ!

スレイマニエモスク

ひだり みぎ
うっかり巻き糞のようなフォルムしてるなどと言ってしまいましたが、スレイマニエモスクは泣く子も黙るスレイマン大帝の命令によりトルコ史上最高の建築家が設計したイスタンブールを体表するモスクであり、オスマン建築の最高傑作ともいわれているとか。

ひだり みぎ

残念ながら礼拝の時間と被ってしまった為にモスク内部には入ることができず。しょんぼりとモスクのある高台からの絶景を堪能していると…

ここでも、日本語で話しかけてくる怪しい輩がどこからともなく大量に湧いて出てきました。もうね、ちょっとバタくさい顔した日本人ですか?って思えてくるくらい皆さん普通に日本語しゃべってましたよw

俺ならお前をモスクの中に入れてやれる!と言いだす不届き者や、日本語で勝手にモスクの説明をしだす強制ガイド、写真を撮ってくれないか?一緒に食事をしないか?といったトルコの田舎から出てきた観光客を装う系詐欺師、観光客向けにリーズナブルなプライスの土産物屋を営んでるとホラを吹いてぼったくる極悪商売人などなどが次から次へとやってきて、トルコ式コントなのか?と思ったり。

イスタンブールに滞在した2日間で、誇張なく20人以上の輩から話しかけられたと思う。一々カウントする気にもなれないくらい、怪しげな男たちがイスタンブール十に大量発生しております。

そんな輩たちにもパターンがあったので、グルーピングしておきます。

初級:ガイド、土産物屋系
1、「日本人ですよね?」「イスタンブールは初めてですか?」と気さくに話しかけて来る
2、  日本好きをアピール
3、「イスタンブールでは、知らない人に着いていったら危ないよ」と、親身アピール
4、「オフィシャルガイドなんだ」「土産物屋を経営してくるんだ」と誘ってくる

日本人利用客による手書きの感謝状的な小道具を持ち出す輩もいるけれど、基本、こいつらは戦闘力低めの雑魚。テキトーにあしらっておけばあっさりと諦めてくれる。
知らない人に着いていっては危ないと語りかけつつ話し始めてから1分で土産物屋に誘いこんでくるあたり「いや、お前も知らない人やん!」と突っ込んでほしいとしか思えないですが、イスタンブールで一番多いパターン。

中・上級:手の込んだ観光客装い系
1、「観光客ですよね?一緒に写真撮りません?」と自然な感じで話しかけてくる
2、「私もちょうど今日イスタンブールに着いたばかり。イスタンブールは歴史があって良い町だよな!」などと観光客を装い、共感を得て警戒心を解こうとする。
3、「ちょっと今から一杯どう?一人で行ってもつまらないし。」と誘ってくる

ここでのポイントは、「別に強制じゃないし、もし時間が合えばどう?」くらいに、ヤンワリと控えめに誘うことで客引き感を抑えようとするテクニックを駆使してくる点。あくまで、観光客を装い同じ立場で話すことで警戒心を解くという巧妙な手口で、あわや気を許しそうになります。

日本アピールも「日本に行ったことがある」とか「日本に親戚」がいるといった典型的なパターンではなく、軽~くサラっと日本好きアピールをして友達になろうとしてくるんで、真心から友達になりたいと思ってる人との判別が付かないのが難しいんですよね。
「2020年のオリンピックでは東京とイスタンブールが最終候補に残ったけど、俺は東京が勝って良かったと思ってるよ!」とか。でも、こうやって話し始めたとしても、話の行き着く先は決まって「Let’s go drinking!」。

現地の人と仲良くなるのは旅の醍醐味の一つでもあるので、難しいところなんですけどね。でも、こういう輩があまりに多すぎて、話してて途中から「あー、きたー、型にはめようとしてきてるー。クロージングかけてきてるー」なんて思っちゃうわけですよね。で、そこから繰り出される案の定の「Let’s go drinking」w

いや、普通に友達になりたいと思って話しかけてきてる可能性も微レ存ですが、バーに着いていった人の中では十万円単位でボラれたり、睡眠薬を入れられたりって被害に遭った方も多いみたいなので、着いていかないにこしたことないっす。

旧市街地にはこういった輩が多く潜んでおりますのでお気をつけください。

【スレイマニエモスク】

所在地:Sleymaniye Mah, Prof. Sıddık Sami Onar Cd. No:1, 34116 Fatih/Istanbul

スルタンアフメト・モスク(ブルーモスク)

続いてブルーモスクことスルタンアフメットモスクへ。

オスマン帝国の第14代スルタン・アフメト1世の命によって1609年から1616年の7年の歳月をかけて建造されたブルーモスク。当時のイスラム世界の暗黙の了解では総本山のメッカ以外のモスクでは通常4本までしかミナレットを立てられないことになっているそうですが、ここブルーモスクのミナレットは掟破りの6本。

流石、大正義オスマン帝国のスルタンの名を冠したモスクだけあって型破りなことするなーと思いきや、スルタンアフメトモスクが6本のミナレットを持つ唯一のモスクとなった理由はまさかの設計ミスw 「アルトゥン(黄金)のミナレットを作れ」とのアフメト1世の指示を、「アルトゥ(6)のミナレットを作れ」と設計者が聞き間違えたことによる偶然の産物なんだそうです。

ミナレット6本は流石のスルタンでもバツが悪いと思ったのか、当時、同じく6本のミナレットを有していたメッカのモスクにミナレット1基を寄贈したのだとかw

あ、因みに、エルドアンさんが支援して造られたというトルコのモスクで最大規模となるチャムルジャ・モスクが2019年に完成しましてね。こちらも見たらミナレットが6本になってましたw 流石、オスマン帝国時代の栄光を取り戻すべく立ち上がった漢、下手したらオスマン帝国の君主よりやりたい放題やってる感ありますよねw


そんな発注側と受注側の意思疎通不足により生まれた特徴あるブルーモスク。ブルーモスクというくらいだからクアラルンプールのピンクモスクやブルーモスクくらいのインパクトを期待してたんですが、ブルー感は極めて希薄。内装にはイズニックタイルと言うトルコ製の青いセラミックタイルが使われてるみたいですど、外から見るぶんにはどちらかといえばグレーモスクといった控えめな佇まいっす。


ブルーモスクのオフィシャルサイトを見ても、ブルー感は控えめ。なんだったらスレイマニエモスクの方がブルーモスク感あるくらいっすわ。

【スルタンアフメト・モスク(ブルーモスク)】

開館時間:公式サイト参照
所在地: Sultanahmet Mah At Meydani Cad No: 7, Istanbul 34122

神聖なはずの歴史的モスクも、怪しげな日本語使いの狩り場みたいになってて幻滅です。

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