アゼルバイジャン鉄道の寝台列車で国境越え バクーからジョージアのトビリシへ

うっす。

この日は、アゼルバイジャンのバクーからジョージアのトビリシへの移動日。アゼルバイジャンでの滞在の最後の最後まで食って飲んでと胃袋を鍛え、列車に乗って寝て翌朝起きたらもうジョージアですからね。寝台夜行列車での移動は最高っす。

直線距離だとたかだか450km程の距離だけど、列車が遅いのか出入国の手続きに時間がかかるのか所要12時間の鉄路の旅。アゼルバイジャン鉄道の鈍行国際寝台列車でノロノロとコーカサスの大地を移動します。

運行頻度:1日1便
出発時刻:20:40
到着時刻:翌08:50
所要時間:約12時間

東京-金沢間の450kmは北陸新幹線で2時間半っすからね…


バクーからトビリシまでの国際列車が出るのは、地下鉄28Mayメ駅直結のセントラルステーション。セントラルステーションというだけあって、大きめのショッピングセンターやらなんやらが揃う新市街の中心にあります。

乗車券の購入


駅舎に入り、先ず向かうべきは一階の発券カウンター。発券機で整理券を取り、電光掲示板に自分の番号が表示されてから窓口へと向かい購入手続きを済ませます。支払いにはクレジットカードも使えました。

係員との英語でのやりとりに不安を覚える方は、アゼルバイジャン鉄道の公式サイトアゼルバイジャン鉄道の公式サイトで事前予約していけば間違いないでしょう。席を取りっぱぐれることもないし、座席まで指定できるので楽だし安心です。購入後にメールで送られてくるバウチャーを出発1時間前までに駅のカウンターに出向いて搭乗券に引き換えるだけなので、英語に自信の無い方やコミュ障の方でも大丈夫かとw


ちな、アゼルバイジャン鉄道のクラス割りと運賃設定はこんな感じ。

1等:59.65マナト(≒3,700円)、ツインベッドの個室型
2等:35.07マナト(≒2,200円)、2段ベッド2台の4人部屋タイプのコンパートメント
3等:23.83マナト(≒1,500円)、2段ベッドが並ぶ開放型コンパートメント

クラス間の値差が小さかったので、今回は奮発して1等席で発券してみました。ファーストクラス、何度でも口ずさみたい良い響きの単語ですよねw

乗車


駅の2階は待合室とプラットフォームになっていて、出発時刻までここでぶらぶらと時間をつぶします。もちろん冷暖房完備だし、充電場所や無料wi-fiもあって旅行者フレンドリーでした。


時刻表を見てみると、週一の運行ながらモスクワやキエフとも繋がってるんすね。キエフまで59時間とか痔になりそうですがw


プラットフォームへは出発時刻40分前から入ることができました。おっ、シュタッドラーの新しい車輛やん!と思いきや、バクー行きは端っこの1番線にポツンと追いやられた旧ソ時代のノスタルジックなVL10になるんですと。


深緑と淡いクリーム色が渋いノスタルジックな客車にテンションが高まります。


哀愁のアゼルバイジャン鉄道。各車両で腕組んで仁王立ちしている係員も見事に皆様ロシア系の巨漢なオバさんで、ハード・ソフト共にオーセンティックソビエトワールドな雰囲気を楽しめます。ハラショー!ハラショー!


トイレもまぁ清潔。エミFに勝るとも劣らないアゼルバイジャン鉄道豪華ファーストクラス寝台席での贅の限りを尽くした移動になりそうです。


座席は個室のツインベッドタイプ。寝具はあらかじめ備わっていました。

ひだり みぎ
きちんとクリーニングされていて清潔ですし、今回は閑散期ということもあり個室を独り占め。エミFのような煌びやかさは無いですが、普通に快適そのものです。


ベッドの下に収納スペースもあったり、セキュリティも万全。流石にこの中に貴重品ぶっこんで寝れば、盗難に遭うことはないでしょう。

20:50 バクー出発


バクーの出発は定刻通りの20:50シャープ。アゼルバイジャン側の国境到着は翌朝05:30の予定なので、それまでぐっすりと眠れます。

05:10 アゼルバイジャン出国


05:10、アゼルバイジャン側の国境駅となるBoyuk Kasikで停車。出国手続きじゃー!ということで、社会主義時代の雰囲気たっぷりの軍帽と制服を身に纏った軍人が武骨なデザインのアタッシュケースを持って部屋に乗り込んできました。アタッシュケースにはパソコンやらカメラが備わっていて、軍人係官が慣れた手つきでパソコンのデータベース上に何やら情報をインプット。その後、備え付けのカメラで顔写真を撮影されて出国手続き完了という流れ。威厳たっぷりな強面な軍人でしたが、特に厳しい追及もなく、あっさりとしたものでした。

08:00 ジョージア入国

ジョージア側のイミグレ担当者の出社でも待っていたのか、その後、2時間強ほど停車してからジョージア側の国境駅であるGardabaniへ。
今度はフレンドリーなオッサンが「朝ですねー。ジョージアですよー。荷物は何もってますかー?何か悪いもの(Bad stuff)をお持ちですかー?」なんて軽いノリで部屋に入ってきた。
「所持しているのは衣類、書籍…」と馬鹿正直に一々申告してたたら「いや詳細とかいらないからw」みたいな感じで止められパスポート持ってかれましたw Are You Terrorist?と同じくらい間抜けな質問w

その後、ジョージア入国のスタンプが押されたパスポートが戻ってきて入国手続き完了。出入国審査の全てを係員が車内に乗り込んでやってくれるのですっごい楽でした。

ひだり みぎ
アゼルバイジャン鉄道のスタンプがセンス良い。


ひだり みぎ
こっからはあっという間。顔を洗って歯を磨いてと身支度をしているうちに、トビリシ駅到着に向け列車の速度が徐々に落ちていきました。前衛的なデザインの高層ビルが多く、少なくとも表向きだけは煌びやかバクーと比べると、なんとも廃れた雰囲気です…

09:10 トビリシ到着


定刻より20分遅れてトビリシ着。


どこか荒んだ雰囲気のトビリシ中央駅。メトロのStation Squareに接続してるので、トビリシ各所への移動も不便ありません。

ひだり みぎ
地下鉄駅にも子供の物乞いに服を引っ張られましたし、なんか雰囲気悪いなーと思ったら更なる衝撃が。ジョージアの地下鉄運転手はせっかちなのか、完全に停車する前からドアを開いて乗客を吐き出してましたw ロシアやタシケントのギロチンドアもやばかったですし、旧ソ連圏のメトロはどうしてこうもネタ満載なのかw

スケジュール纏め

20:50 アゼルバイジャン出発
05:10 アゼルバイジャン出国
08:00 ジョージア入国
09:10 トビリシ到着

市内⇔空港間の移動や飛行機の待ち時間なんかを考えたら、バクー⇒トビリシの移動は寝台列車が便利かと。宿代も浮いてコスパも良いですし。

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