宿泊記 W上海外灘ホテルでのアバンギャルドな夜 

この日は待ちに待ったW上海へ。

2017年6月30日に世界で52番目のWホテルとしてオープンしたW上海-外灘(上海外灘W酒店)
Wホテルと言えば、大胆で革新的なイケイケデザインで人気を博すラグジュアリーデザインホテル。常に流行の最先端を走る世界でも有数の刺激的な都市・上海とWホテルとの相性は良さそうなので、ずっと上海でのWホテルが開業する日を心待ちにしていたのである。

上海でのWの舞台は外資系高級ホテルが集まる外灘の北の果ての果て、外灘から川が大きく東へ曲がった先の虹口地区。ホテラーの皆様にはハイアットオン・ザ・バンドよりも少し北の方と表現した方が分かり易いかな。上海のランドマークである東方明珠搭や上海ヒルズこと上海環球金融中心といった浦東のスカイラインを真正面に望めるロケーションであり、目下再開発が進む注目のエリアにW上海はオープンした。


オフィシャルサイトを見ると、あたかも東方明珠塔の真下にあるようにも見受けられるが…


実際は直線距離で1kmほど離れている。まぁ近すぎてると浦東の全容を見渡すのが難しくなるので、1kmほど離れていた方が景色全体を眺めるには都合が良いのでしょう。



再開発が進むエリアに堂々と建つ42階建ての近代的高層ビルがW上海-外灘の巣。エントランスからしてWの主張が強烈である。

メルティングスポットのように様々な文化的・歴史的要素が混在しながら発展する上海の地に、「Captivating Contrast(魅力ある対比)」をコンセプトとして建てられたW上海-外灘。「東洋と西洋」「新と旧」といった上海ならではのテーマをモチーフにデザインされたアート作品が隠れアイテムのように館内にちりばめられていて、それらを捜し求めて館内を歩くだけでも楽しめるようになっている。

ひだり みぎ
例えばこいつ。ロビーフロアには1-4階までの吹き抜け部分に巨大なネオン管のオブジェが吊るされていて、この圧倒的ブレードランナー感にいきなり度肝を抜かれるというか。よくよく見てみると、上海の目抜き通りの名前が書かれた看板や、ドレスなどの衣服を模したアートの集合体なんだけど、こいつは上海の路地裏で見かける洗濯物を窓から干す何気ない風景にインスパイアされた作品なんだと。


物干しアートの横のエレベーターもまた強烈で、一昔前のサイバーパンク系映画のビジュアルセットというか…まっ赤赤。赤いフィルター越しに見る洗濯物オブジェにより演出された強烈なブレードランナー感を味わいながらフロントへと向かう。

そんなド派手なエレベーターを降りた先には、意外にも落ち着いた雰囲気のリビングルーム(ロビーエリア)とウェルカムデスク(フロントデスク)がゲストを待ち受けている。
ひだり みぎ
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シーティングタイプもやたらとバラエティがある。


ロビーフロアにこんなダラダラベッドがあるホテルは初めてだな。流石に日中はこのスペースを使う人はいなかったが、ここがバーラウンジ的なスペースへと変貌する夜にはイケイケな男女が人目もはばからずイチャイチャしだすのでしょう。

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オブジェの数々。


フロントはゴールデン。かなり奇抜でナルシスト的なデザインなんだけど、ホテルスタッフも宿泊客も皆様このナルシストさがまたお似合いになる美男美女様ばかりで、ただのオッサンな自分はちょっと場違い感を味わいながらチェックインすることに。

プラチナベネフィット

ひだり みぎ
最安値のコージールームからスペクタキュラールームへのアップグレード、アーモンドやピスタチオ入りのホテルオリジナルチョコレート、500スターポイントまたは朝食の選択式ウェルカムギフト、16:00までのレイトチェックアウト、大人物通行証(WIP ACCESS証)などなど盛り沢山のプラチナベネフィット。W上海にはラウンジはないけれど、18:00-20:00の間に大人物通行証を見せれば6階のバーで開催されるイブニングカクテルに入れてもらえる仕組みのようだ。

部屋:スペクタキュラールーム

ホテルの建物自体は浦東に面した造りになっているが、「コージールーム」や「ワンダフルルーム」はシティビューもしくはパーシャル浦東ビューになっていて、浦東のスカイラインを綺麗に見ることはできないようだ。黄浦江の対岸に広がる浦東の景色に部屋に居ながらにしてかぶりつくには、建物の南側に面したSpectacular Room(スペクタキュラールーム)以上のカテゴリーからになるので要注意。

今回は最安値の部屋を予約していたが、SPGプラチナパワーで浦東の景色が見える部屋にアップグレード頂けた。
ひだり みぎ
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景色を満喫できるよう窓に沿うようにソファが配置された室内は、懸念された中華ゴージャス感や過度のギラギラ感はなく適度にポップな雰囲気。屏風風のベッドボードに包まれるように配されたベッドの上には小籠包とお箸のクッションが置かれ、電話もレトロチックなものにするなど、所々にWならではの遊び心を感じさせてくれる。

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部屋の窓側から。

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今度はライティングを「覚攪(Escape)」モードに変えて。全体的にポップな印象の部屋がライティングボタン一つでムーディーな雰囲気に様変わりw。


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ソファー脇の窓からは浦東の巨大ビル群と東方明珠塔を眺めることができる。



夜は圧巻。レトロフューチャーなネオンカラーに照らし出されて宝石箱のように輝く摩天楼の夜景が目の前に広がっていて、これぞ魔都上海の艶夜を部屋に居ながらに楽しめる。インターコンチネンタル香港からの夜景も美しいけれど、Wから眺めるどこか妖しげな夜の上海の街並みも悪くないものだ。

ひだり みぎ
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ミニバーやアメニティスイーツの見せ方もお洒落で、夜景を眺めながらついつい一杯やりたくなってくる。

ひだり みぎ
クローゼットもスタイリッシュで、テレビ横の一見壁みたいなところをスライドさせるとモノトーンカラーのクローゼットが現れる。



水周りもヘリボーン柄の床石や洗面台のマーブルにセンスを感じるのだが、この青いガラスはちょっといくらなんでもチープすぎなやしないだろうか…

ハッピーアワー

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ぎらんぎらんした格好良いエレベーターホールを通ってイブニングカクテルのサービスが供される6階のバーラウンジへ。



“大人物”だけが入室を許される特別な空間だけあって、シックで大人な雰囲気。間違っても短パン・ビーサンで来るような場所ではありません。


ミールはスモークサーモンや生ハムサラダ、サラミ、ローストビーフ、チーズプラッターといったオードブルが中心。

一方、完全オーダー制のドリンクサービスは非常に充実。シャンパンは無かったものの、スピリッツやソフトドリンクの基本ラインナップに加え、ビールは自家製Wブリュー・Wブロンド・ホワイトエール・ハルピン・アサヒ・ステラと揃い、カクテルも上海フィズ・ヴェルヴェット&バイオレンス・スリーモンキーヘッズといったオリジナルの物を飲ませて頂ける。

ウォッカとソーダにラスベリーやレモンといった柑橘系果実を絞り入れた爽やかなShanghai Fizz。まぁフィズらしいスカッと爽やかな一杯だったけど、自分の中ではバイオレットフィズみたくパルフェタムールをベースにしてもらった方が魔都上海のフィズらしかったかなとも思う。

朝食

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翌朝の朝食はニューヨークのビストロを思わせるデザインのザ・キッチンで。

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室内のダイニングエリアにはテーブルを詰め過ぎだし、ちょっと窮屈な印象。ニューヨークのデリでも意識してるんかね。

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細長いレストランを幾つかのセクションに分け、フードコートのように好みの料理を探して回るようなスタイル。各料理の見せ方と言うかプレゼンテーションの拘りには感心させられたが、料理自体の質や種類にはあまり感銘を受けなかった。

プール・ジム

ひだり みぎ
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ジムもプールもサウナも使ったんだけど、W上海のアイコン的存在である肝心の屋外プールを利用し忘れた…


どうっすかこの雰囲気抜群のプール!ホテルの公式サイトから借用した画像を見る度に利用できず悔しい思いをする…

所感

Wホテルらしいギラギラと刺激溢れるデザインはそのままに、上海の文化や歴史をモダンにアレンジしたホテル。部屋から眺める夜景も美しいし、上海でアバンギャルドな人やを過ごしたい!という方にはお勧めできる。

Wホテル上海 外灘/ W Shanghai Bund


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住所:NO.66 LVSHUN ROAD SHANGHAI(中国上海市虹口区旅順路66号)
電話:021-2286-9999
ホームページ:https://www.marriott.co.jp/hotels/travel/shawh-w-shanghai-the-bund/

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